となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「南蛮七宝」と一致するもの

2011年11月29日

2つ目のサイフ。その1

 

『帯地を使って、小物作り。』というより、

『帯地を普段持ちしたいから小物作り』の方がより正しい、のかも

しれないモノづくりの続報です。

 

先日も書きましたが、帯地の意匠というのは、一種独特な空気を持っていますので、

日常自分が持つモノに取り入れてみたくなります。

(生活に馴染むよりも、持つ人の満足感に重きをおきたいです)

 

今回は絹の風合いよりも帯の『意匠』という所に重点を置いて、

帯では考えらない使い方も踏まえ、耐久性のために、特殊なコーティングも

探しました(随分生地が犠牲になりましたが・・・)。

 

それで、一つ形になった『おサイフ』です。

 

今までは『南蛮七宝』等で、様々な形を作っていて、私も普段に使っています。

 

IMG_0715.jpg

 

ただ、今回は帯『意匠』を前に出して、とにかくシンプルなモノを

作っています(ほぼ完成で、今は完成した製品つくり中。)。

 

IMGP6327.jpg

 

続報は、また明日・・・。。。

 

 

2011年11月16日

無地のように

 

南蛮七宝柄の最終目標は、意識させない柄にしようと思っています。

言わば無地の一種。

 

それぐらい意識から逃げていく、空気のような柄です。

そのためには、やりことは沢山あると思いますので、

少しずつ着実にファンを増やす、です。

 

その中で、今とっても人気のある『南蛮七宝の襦袢』。

まずは、ストレートには表に表れないところから、

ここから、この柄にどっぷりとハマって行ってもらいたいなぁ。

と思っています。

 

IMG_0846.jpg

『南蛮七宝襦袢』

 

この柄にはとても魅力はあるので、『あっ』と

衝動買いをされる方もおられます。

 

それももちろん嬉しいですが、

それよりも買った時の最初の感情よりも、

持っている間に、いつの間にか、さらに好きになっていく。とか

持っている間に新しい魅力を発見した。

前に見た時は諦めたけど、やっぱり自分の中で大きくなるので、

どうしもほしい。

などなど、そう言われるモノでありたいですね。

 

何百年も淘汰の嵐から生き残って、削ぎ落とされた

シンプルの極みのような柄ですので、

うちでも、この柄に触れる度に新しい発見もあって、驚かされます。

 

本当に、大事に取り扱っていきたいと思っています。

 

(となみ帯の中でも特に)自分で関わった柄すべてに関して言えることですが、

時間と共に商品価値が薄れていく『物』として扱いたくないですし、

扱われたくないですね。

 

写真を見てもらっただけでも存在感自体は柄にとてもあるので、

それを空気みたいにする、矛盾もしているように見え、

とても難しいですね。。

 

昨日、思うことがあったので書いてみました。

従来のものと同じように扱われないようにするための

宣言みたいなものでした。

 

 

 

 

 

2011年10月29日

パレード

 

国民文化祭都大路オープニングパレードということで、

行って来ました(観客の方です。)。

 

沿道に3000人予定、ということで久々に賑わっていた

御池通周辺です。

 

着物で行ってきて下さい、という話だったので、周りも誘って、

無理やり来てもらった所もありましたが、天気も良くて、

とても良いパレードでした。

 

IMG_0564.jpg

結構たくさんの着物姿。

 

 

さてさて、今日の着物は・・・。

 

IMG_0541.jpg

 

御召の羽織、麹塵南蛮七宝御召の着物、南蛮七宝襦袢です。

久しぶりに、長距離の着物散歩でした。

 

 

 

 

2011年09月26日

南蛮七宝を

 

モノづくりの日課といえる南蛮七宝

自分の持ち物も今では、

着物全般(着物羽織角帯襦袢草履。)以外にも、

財布やカバン、名刺入れ等々、試作も含めて、自分の周りに一杯で、

目に触れない日はない程です。

 

IMGP2526.jpg

『御召南蛮七宝(男物)』

 

ここまで一つの柄を追っかけていることは、

なかなか無いことです。

周りにも増えてきました。

 

帯の場合、注文を頂いてから経糸を作って(染めて)、

定番の色を織って、少し余れば実験的な色を織る。

 

R0013498.jpg

『南蛮七宝;なごや帯』

 

無くなれば、再び織ってという帯シリーズです。

 

現在、人気のある色目は、

『濃い茶×薄茶』

『黒×墨』

『生成×ベージュ』

の三色で、途切れなく注文を頂いています。

 

 

モノを作っていて、自分の中である意味一番難しいのは、

柄の立ち位置探しみたいな所です。

 

自分の中のイメージなので、とても分かりにくいですが、

その一部として、例えば、

(柄の好き嫌いではなくて)背の小さい人には、

大柄は似合わないと言われることや、肌の色や髪の色で、

この帯が似合う似合わない、と判断されるようなことです。

 

これらはとても大事な事だと思うのですが、

この南蛮七宝は、そこから少し離れた処にあるような・・・、

真無地のように似たモノを持っている気がします。

 

まだまだ、その辺り『こうだ。』ということは言えるまで、

時間が掛かるかもしれませんが、様々やってみる価値はありそうです。

 

 

 

 

 

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2011年08月08日

今の時期、夏物の白生地。

 

午後から、唐長さんへお邪魔してきました。

いつもは修学院の方が多いのですが、今回は三条サロンへ。

3月にお店を改装されてからは、初めてなので、

本当に久しぶりです。

 

2時間近く、当主と奥さんのお話を聞かせて頂いて、

新しい刺激を頂けましたので、モノづくりをもっと高みに

持っていけるように、努力していきたいと思います。

 

今は、帯や着物以外にも、

商品ジャンルの広い小物の製作に携わっていますし、

折角なので、もっともっと色々と可能性を探していきたいと、

思っています。

 

この辺りは、本当に今日お話を聞けて、良かったです。

また、少しずつか急にかはわかりませんが、

モノづくりした結果として、形になって表れてくると思います。

 

そして、会社へ帰ってきてからは、とてもタイミング良く、

こだわりに拘った夏の白生地が上がってきていました。

 

IMGP5951.jpg

『南蛮七宝:夏・白生地』

 

夏物は通常、もっと早い時期に織って染めるなど用意をしないと、

販売時期が過ぎて、売り逃しをするよ、と言われます(当然ですが)。

 

なので、時期的なタイミングは、もう8月で、染や仕立てを考えると、

とても遅いと思いますが、ちょうど暑い中、その時期に着るものを

その時の今・考える、というのもある意味筋が通って面白いものが

できるかもしれません。

 

売るタイミングという締切も考えなくて良いので、

(いつも考えてない、ですが・・・。。特に、ですね。)

楽しみながら、入れる色を考えたいと思います。。

 

これはとても小ロットで製織した生地なので、

来年のちょうど夏物を見せる時期には、全く無いかも・・・。

という作る時期も販売の時期も外れた、

ちょっと面白い商品になりそうですね。。

 

もし、これからこの反物を見る機会があった方は、

風合いや色目をゆっくりと、見て行ってくださいね。

 

ほんの僅かかもしれませんが、面白いモノになっていると思います。

 

今日は、そんな一日でした。

2011年08月06日

夏らしい織物の新色。

 

いつも通り、超小ロットでしか製作していない『南蛮七宝』シリーズ。

塵よけの新色が上がってきました。

 

 

IMG_5703.jpg

とっても涼やかです。

 

三重の紗になっていて、組織が独特の陰影を作ってくれます。

 

こればっかりは、実物を見てもらわないと、伝わりませんが、

その道のプロの方が見て、

『無地で染めてるとは分からなかったわ』というほど、

おそろしく表情がある生地です。

柄は言うまでもなく、南蛮七宝ですので、ファンの方は

(書いている自分も含めて)、見ているだけでテンションが

上がってしまいます。

 

ちなみに、『塵よけ』ということで、透け感がありますが、

特殊な加工をしていますので、ちょっとした雨でも全然問題

ありません(ちょっとした実験がこの写真です。)。。

 

 

IMG_5725.jpg

弾かれてるので、水(雨)がちょっと居心地悪そうです。

 

Facebook上では、水がコロコロと織物の上を転がっていく、

不思議な動画を公開していますので、また見てください。

 →Facebookのとなみ織物へ

 

本当は、まず自分で着たかったのですが、裄が出ないので、

今のところ実現はしていませんが、近々には・・・。

 

 

今日はお盆に近づいてきた土曜日なので、社内は何となく、

静かな空気が漂っているので、モノづくりを詰めていくチャンスです。

 

 

2011年08月03日

これも人気・・・。

 

身近においておきたいもの。

というので、製作している『カードケース』。

 

いつも手元に帯地の風合があって、

なかなか無い色目や柄なので、まず目立ちます。。

 

写真 11-08-03 15 17 57 (HDR).jpg

『カードケース/南蛮七宝

 

社内では、この柄のファンが多いので、

名刺入れにしているスタッフが多いです。

 

『ヴィトンみたいな柄ですね。』とよく言われますが、

そこから、どんな席でも『この柄は唐長さんの柄で・・・』

という話になって、いつの間にか柄説明をしてしまっています。

 

このカードケースでもお財布でも同じ事が起きていますので、

そういった意味でも本当に楽しい柄です。

 

 

ちなみに、中の革の色目は『赤』

 

写真 11-08-03 15 18 18 (HDR).jpg

 

このカードケースに使われている、

 茶×青×赤

一度、帯に使ってみたい組み合わせです。

 

 

 

2011年08月03日

これも人気・・・。

 

身近においておきたいもの。

というので、製作している『カードケース』。

 

いつも手元に帯地の風合があって、

なかなか無い色目や柄なので、まず目立ちます。。

 

写真 11-08-03 15 17 57 (HDR).jpg

『カードケース/南蛮七宝

 

社内では、この柄のファンが多いので、

名刺入れにしているスタッフが多いです。

 

『ヴィトンみたいな柄ですね。』とよく言われますが、

そこから、どんな席でも『この柄は唐長さんの柄で・・・』

という話になって、いつの間にか柄説明をしてしまっています。

 

このカードケースでもお財布でも同じ事が起きていますので、

そういった意味でも本当に楽しい柄です。

 

 

ちなみに、中の革の色目は『赤』

 

写真 11-08-03 15 18 18 (HDR).jpg

 

このカードケースに使われている、

 茶×青×赤

一度、帯に使ってみたい組み合わせです。

 

 

2011年07月29日

南蛮七宝も。

 

最近お気に入りの小物。

 

R0013384.jpg

 

帯地など自分の作ったものをいつも持っておきたい、

ということで始めた小物作りですが、面白いものができました。

 

写真の南蛮七宝は帯地を使っていますが、今まで様々試したもので、

『これは!』という加工を施したものです。

 

光沢はありますが、安物っぽくならず、

さらに発色や織り目も感じることができるので、

とても面白い素材に仕上がっていて、今後の可能性を感じます。

 

まずは、財布やバッグを作ってみましたが、出来もとてもよいので、

他の柄にも使っていきたいと思います。

また、近々上がってくる予定です!

 

さって、それでは、今から一泊の出張へ行ってきます!

 

 

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2011年07月05日

ほんのさわりだけ。

 

少し角度・視点を変えて、南蛮七宝の帯を製作中です。

 

IMG_5470.jpg

 

以前までのトコトンまでシックという所から、色を加えたモノを作ろうと

していますが、現在のところ、行ったり来たりです。

 

進んでは唐長さんの資料を見て、進むか戻るか。

毎日、その繰り返して、自分の中に留まるところを探しながら、

製作している最中です。

 

あと、もう一歩です。。

 

 

61PSX-miZLL.jpg

 →amazonへ

 

 

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2011年06月02日

昨日の着物/南蛮七宝襦袢とミルクティ大島

 

昨日は東京へ行きました。

今年初!単衣シーズンに着た単衣ということで、

紹介しておきます(昨日が一日なので当然といえば当然ですが、、)。

 

IMGP4921.jpg

『唐長文様・南蛮七宝襦袢×ミルクティ白大島

 

毎度毎度のことですが、どこかに南蛮七宝が入っています。

何度かお会いして話をした方だと、

『あれ、今日はめずらしく・・・』と聞いてこられます。

(襦袢をのぞくのは、なかなか難しいですし。)

 

たまに、草履の花緒というときもありますが、

この日は、襦袢にベージュの南蛮七宝でした。

 

日曜日から、今度は札幌へ行きますので、

これに、あと持ち物を足すとすれば、

洗い張りし終わったばかりの単衣御召(は五月から)。

 

白御召.jpg

 

この時期には、私はこういう色ばかり着ています。

 

 

 

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2011年05月24日

久々に若冲に触れる。

 

『伊藤若冲の世界』として、様々な帯を作ってきました。

モチーフがモチーフだけに、そのままを活かしたモノもありますし、

(それでも糸で表すには相当難しいですが・・・)、

若冲を題材に帯・着物へとアレンジしたもののあります。

 

どちらの場合をとっても、若冲に触れられている時間は、

幸せです。

 

今回も、ここ一週間は、相当量の若冲資料に当たっています。

 

具体的な柄は、

今までの砂糖鳥や鸚鵡のシリーズです。

 

IMGP4851.jpg

伊藤若冲の世界

 

最近は帯留めも人気ですが、作っている時は、

形もそうですが、それ以上に『色と空気感』に注意をしています。

 

0908.jpg

 

 

 

IMGP4849.jpg

伊藤若冲の世界

 

実際の実物を見た時に感じる『やつ』、なのですが、

こればかりは人それぞれもあり、どれが正しいかは、

作った後、周りの反応で測るしかありません。

 

たまに、修正をかけることもありますが、その時は大概、

形は上手く行ったけど、何かどこかちがう・・・。です。

 

もちろん、コピーをしたみたいに、全く同じ様に製作しても、

同じことを感じますので、この辺り雲を掴みに行く感じです。

 

先日も言われた、唐長さんの『南蛮七宝』も、同じようなもので、

似たものと、となみさんのとは、柄は似ててもやっぱり違うね。

という所の空気感なので、自分もよく分かっているのですが・・・

なかなか今回も詰まっています。

 

そこを越えれば、あともう少しで完成です。

 

 

 

2011年05月16日

ちょっとスペシャルな草履。

 

ちょっと前に、私物で作った草履です。

 

IMG_1316.jpg

 

南蛮七宝の帯地を使った花緒に、

台は横には、蛇皮に英字新聞を印刷したモノを使いました。

天部分には、ジュエル帆布。そして、真綿入り。

 

なんとなく草履なのに履くのが勿体無くて、

つい最近デビューしたばかりです。

 

 

そして、この前に紹介した男物に合わせる草履として、

これを気に入られたので・・・。

もう一足兄弟みたいなものを作りました(どちらかと言えば、兄?)。

 

IMG_4864.jpg

 

蛇を天に、帆布を横に持ってきたので、

ちょうど反対みたいなものです。

 

IMG_4865.jpgIMG_4866.jpg

 

面白いモノができました。

見ていると、自分も欲しくなってきますね・・・。

 

 

さらに、もう一つあって、

それは帯地を天に使ったものです。

 

IMG_4867.jpg

 

一見、普通に見えるかもしれませんが・・・。

 

これもまた、履いたり近づいたりすると・・・。

 

IMG_4868.jpg

 

実は、台の帯地は『薔薇』で、花緒も総紗縫を使った薔薇です。

 

仙福屋』で扱う中では、かなり特殊な草履ですが、

こういったオーダーで作る草履も、数もそんなには売れませんが、

とても仕上がりが楽しみなモノづくりです。

 

興味ある方は、是非是非、特殊草履も楽しいですよ。。。

 

 

 

 

 

 

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2011年05月13日

男物着物人口増加中?

 

メルマガにも書いていた、

最近増殖中の知り合いの男物着物について・・・。

の、まず第一号が織り上がってきました。

 

IMGP4806.jpg

(男物は、幅が重要なので、超・広幅です。)

 

一式という注文だったので、この着物と帯に、襦袢、

角帯、紐、足袋、草履と様々、合わせていきます。

(ちなみに、入門編ながら普通じゃイヤだという難しい注文です。

 それに単衣です)

 

後、巾着があれば、申し分なし・・・。

という特別フルセットです。

 

まだ仕立てには出していないので、今からすることは、

羽裏や襦袢の色目、角帯のコーディネート。

仕立て上がってからは、角帯の結び方、プチ講習。

たたみ方&お手入れ。。。

 

と、ただ単に自分が好きな着物を買って着る。とは違い、

周りの男の着物人口を増やすのは、なかなかの至難の技です。

 

ただ、最近増えたような気がする、女性の着物と同じくらい、

周りに男性の着物が増えれば、それはとても幸せなことです。

 

 

そうそう、先日お会いした、早坂伊織さんが本を出されました。

参考商品として、南蛮七宝の襦袢や巾着が載っています。

 

     51Fld9yY0zL.jpg

 

男物の着物を始める方に、とても丁寧に説明してある本なので、

好き勝手に着物を着ている自分にも、とても勉強になりました。。。

 

2011年04月21日

再度。スイッチ入れて。

周りから何回も言われる、

『南蛮七宝柄、ホント好きですよね〜。』

という言葉。

 

自分で製作した柄、配色のものが好きなのは、

当たり前のことですが、そうじゃない、

この南蛮七宝はかなり自分の中では特殊です。

 

唐長さんの柄は、数百年徹底して、生き残ってきただけあってか、

色目の組み合わせ次第で、色々な表情がださせます。

もちろん、『きもの』という枠内で製作するので、限界はあるかも

しれませんが、柄の魅力と楽しさで、まだまだモノづくりの途上です。

 

イメージすると、ここ数年は、自分のモノづくりとこの南蛮七宝とを

行き来しつつ、新しい発見を持って、(自然と自分は)進めているようです。

 

自分でも次の(唐長)柄をとは、思ってみませんでしたが、

まずは取り掛かってみようと、今になって思わされたのが、この柄です。

 

110421_1.jpg

 

『唐長文様:角つなぎ』

 

これは、角つなぎの一部のからかみ、なのですが、

見ているうちに、なぜだか惹かれたのがこんな感じです。

 

南蛮七宝と共通しているのは、異国っぽさかもしれませんが、

自分の中では、『きもの』なりに配色してみたいと思いました。

 

まだ、製品にしよう!とか思わず、まずは糸と相談して、

自分が作りたい雰囲気を探しています。

 

 

  110421_2.jpg

 

110421_3.jpg

 

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2011年04月15日

つぼのグリーンは・・・

同時期に幾つかの注文をもらったので、

ちょっとその花緒について・・・

 

その花緒は『南蛮七宝の草履』に付けていて、

こんな形をしています。

IMG_4692.jpg

『つぼ通しの花緒』

 

では、通常の花緒の形とどちらが良いか?

zourinanbansippou1.jpg

というと、それは好みの問題なのですが、製作的にはどちらかと言うと、

こちら『つぼ通し』の方が、手間が掛かります。

 

ただでさえ『仙福屋の草履』の花緒は、麻ひもを一部解いたりと、

二手間くらい、余分に掛けているので、さらにです。

 

少し花緒が立って、綺麗とか、履き易いと言われる方も

いはりますので、少しずつ浸透していくかもしれませんね。。。

 

IMG_4694.jpg

 

ちなみに、この花緒は、この帯のイメージを

そのまま持ってきました。

IMGP1928.jpg

 

花本体部分が、南蛮七宝

ツボが蕨(ワラビ)。。

 

履かれた方が、ちょっとした草履について語れる。。

そんなのものがあっても素敵だと思います。

2011年04月14日

そういう柄。

長く帯作りをしていて、

いい意味でずっと残ってきた帯があります。

 

最大限、想像力を使って考えて、修正を繰り返して、

新しい柄を毎日のように作っています。

なので、普通に考えて、今製作したものが一番良いものが

できるはずです(そう思ってやってます)。

 

もちろん、今までにないやり方で出来るものもあるので、

イイものが多いのも事実ですが、その新しい波に負けず

その中で何年何十年も生き残っていくのもあります。

 

たとえば、この柄もそうです。

IMGP4732.jpg

『麹塵染:乱菊』

 

通常、何年も織って古くなった柄は、旧柄と言われることが多いですが、

この柄は、そういう範囲とは違って、柄名で呼ばれます。

(この場合だと、『乱菊』という風に)

 

また、『定番』という呼び方もありますが、

なぜかあまりそういう呼び方もされません。

 

こういった柄は、メーカーの人間にとって、

本当に宝です。

 

よく唐長さんの柄を見たり、帯にして製作していても

同じことを思います。

IMG_4658.jpg

『南蛮七宝:角帯』

 

南蛮七宝の柄を帯や着物にして、数年(十年に近い)経ちますが、

だれも、『昔の柄やな』とは言いません。

反対に、『最近の柄って粋やね。』とは良く言われますが・・・。

 

 

シンプルなものは多いけれども、意図的には作り出せずに、

何年もして、いつの間にかそうなっているものなので、

作り手としては、やっかいなモノなのですが、

やっぱり大事です。

 

こういった柄は、毎日の積み重ねなので、

今日も積み重ねていきたいと思います。。。

 

2011年04月02日

久々の古典柄。。

今日は、土曜日ということもあって、

西陣は、一日中静かです。

先日、食事に行った時に、観光で来られる方が、

震災の影響でか、多いと言われていましたが、

とても静かに感じる4月です。

 

例年行列の近所にある二条城も、いつもよりも人が少ないと、

いう気がします。

今年は、静かーに散歩花見に行けたらと思います。

 

さてさて、モノづくりですが、

今年は七宝に縁があるようです。

南蛮七宝は、言うまでもなく・・・。

 

『木花』のこの柄。

IMG_4455.jpg

先日やっと、完成しました。

優しい柄になりましたので・・・。

 

他にも、シンプルな古典七宝柄。

IMGP4649.jpg

 

鳳凰が竹の上へとまって、実を食べているような

がっちりフォーマルな柄も見ていて、安心する気持ちが

どこかへあります。

 

ただ、自分が今、主に製作したいのは、フォーマル寄りの柄でも、

こういったスッキリしたモノです。

 

極力、七宝を地紋として扱いしつつ、上に載せた差し色を

淡くジャマにならないように、また単純にならないように、

色を飛ばしています。

 

大きさ自体をもう少し大きくしようとも、思いましたが、

織りあがってみると、いい大きさでした。

 

古典の七宝をモチーフにしたものなので、小物も合わせ易く、

使い勝手良さそうです。

 

いかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011年03月31日

アイスクリーム色の草履。

今日は、小物屋(製造)さんの大きな展示会に行ってきました。

いつ行っても、面白いものがあるので、

刺激をもらいに行きます(たまに強すぎることもあり・・・)。

 

そこにあったのが、『アイスクリーム色』の草履台。

もちろん、真綿入りです。

IMG_4563 - バージョン 2.jpg

『ミント』

 

ジュエル帆布にスーっとした綺麗な台の色です。

 

ミントの他にも、レモン、メロン、オレンジ。

IMG_4573.jpg

 

普通は、こういう色目は『2足目がいいかな?』

と思うのですが、今回のに関しては、一足目でもどうぞ。

という位の上品な色目です。

 

花緒のコーディネート次第で、

とても草履の可能性が広がりそうな一足です。

(トッピングです。)

 

また、自分用としては、、

IMGP4675.jpg

半衿を一枚買いました。

 

色目も地風も織も今までの持っている半衿とは、

ちょっと違った感じで、衿元が遊べそうなモノです。

 

早速、南蛮七宝の襦袢に付けてみたいです。。

IMG_1143.jpg

 

 

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2011年03月25日

南蛮七宝の襦袢+

今まで数度登場の唐長文様『南蛮七宝の襦袢』

IMG_1142.jpg

『唐長さんのロゴマーク』

 

まだ、見本ですが、新色を染めてみました。

IMGP4632.jpg

 

どこで販売しているの?という質問を良く言われるのですが、

まず、染めれる数が決まっていて(生地的にも)、

一度に多くは出来ません。。。

 

また、自分がこの柄にとても思い入れがあるので、

販売に関わるスタッフは、

ただ単に、多くの柄のうちの一つ、というのではなくて、

惚れていて欲しいと思っています。

 

そのお陰か、この柄のコアなファンが出来て、

口伝えで少しずつ、広がっています。

ですので、もう少しお待ちください。

 

好き嫌いはあるかもしれないのですが、

買われた方に、『(同じ柄でも)次はこの色がほしいなぁ』

と、そんな風になるようにしていきたいですね。

 

あとは、黒濃淡、茶濃淡。

これらを揃えて、6〜7色くらいになる予定です。

 

 

 

 

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