となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2011年11月16日

無地のように

 

南蛮七宝柄の最終目標は、意識させない柄にしようと思っています。

言わば無地の一種。

 

それぐらい意識から逃げていく、空気のような柄です。

そのためには、やりことは沢山あると思いますので、

少しずつ着実にファンを増やす、です。

 

その中で、今とっても人気のある『南蛮七宝の襦袢』。

まずは、ストレートには表に表れないところから、

ここから、この柄にどっぷりとハマって行ってもらいたいなぁ。

と思っています。

 

IMG_0846.jpg

『南蛮七宝襦袢』

 

この柄にはとても魅力はあるので、『あっ』と

衝動買いをされる方もおられます。

 

それももちろん嬉しいですが、

それよりも買った時の最初の感情よりも、

持っている間に、いつの間にか、さらに好きになっていく。とか

持っている間に新しい魅力を発見した。

前に見た時は諦めたけど、やっぱり自分の中で大きくなるので、

どうしもほしい。

などなど、そう言われるモノでありたいですね。

 

何百年も淘汰の嵐から生き残って、削ぎ落とされた

シンプルの極みのような柄ですので、

うちでも、この柄に触れる度に新しい発見もあって、驚かされます。

 

本当に、大事に取り扱っていきたいと思っています。

 

(となみ帯の中でも特に)自分で関わった柄すべてに関して言えることですが、

時間と共に商品価値が薄れていく『物』として扱いたくないですし、

扱われたくないですね。

 

写真を見てもらっただけでも存在感自体は柄にとてもあるので、

それを空気みたいにする、矛盾もしているように見え、

とても難しいですね。。

 

昨日、思うことがあったので書いてみました。

従来のものと同じように扱われないようにするための

宣言みたいなものでした。

 

 

 

 

 

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