2011年11月16日
無地のように
南蛮七宝柄の最終目標は、意識させない柄にしようと思っています。
言わば無地の一種。
それぐらい意識から逃げていく、空気のような柄です。
そのためには、やりことは沢山あると思いますので、
少しずつ着実にファンを増やす、です。
その中で、今とっても人気のある『南蛮七宝の襦袢』。
まずは、ストレートには表に表れないところから、
ここから、この柄にどっぷりとハマって行ってもらいたいなぁ。
と思っています。
『南蛮七宝襦袢』
この柄にはとても魅力はあるので、『あっ』と
衝動買いをされる方もおられます。
それももちろん嬉しいですが、
それよりも買った時の最初の感情よりも、
持っている間に、いつの間にか、さらに好きになっていく。とか
持っている間に新しい魅力を発見した。
前に見た時は諦めたけど、やっぱり自分の中で大きくなるので、
どうしもほしい。
などなど、そう言われるモノでありたいですね。
何百年も淘汰の嵐から生き残って、削ぎ落とされた
シンプルの極みのような柄ですので、
うちでも、この柄に触れる度に新しい発見もあって、驚かされます。
本当に、大事に取り扱っていきたいと思っています。
(となみ帯の中でも特に)自分で関わった柄すべてに関して言えることですが、
時間と共に商品価値が薄れていく『物』として扱いたくないですし、
扱われたくないですね。
写真を見てもらっただけでも存在感自体は柄にとてもあるので、
それを空気みたいにする、矛盾もしているように見え、
とても難しいですね。。
昨日、思うことがあったので書いてみました。
従来のものと同じように扱われないようにするための
宣言みたいなものでした。