となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2011年04月14日

そういう柄。

長く帯作りをしていて、

いい意味でずっと残ってきた帯があります。

 

最大限、想像力を使って考えて、修正を繰り返して、

新しい柄を毎日のように作っています。

なので、普通に考えて、今製作したものが一番良いものが

できるはずです(そう思ってやってます)。

 

もちろん、今までにないやり方で出来るものもあるので、

イイものが多いのも事実ですが、その新しい波に負けず

その中で何年何十年も生き残っていくのもあります。

 

たとえば、この柄もそうです。

IMGP4732.jpg

『麹塵染:乱菊』

 

通常、何年も織って古くなった柄は、旧柄と言われることが多いですが、

この柄は、そういう範囲とは違って、柄名で呼ばれます。

(この場合だと、『乱菊』という風に)

 

また、『定番』という呼び方もありますが、

なぜかあまりそういう呼び方もされません。

 

こういった柄は、メーカーの人間にとって、

本当に宝です。

 

よく唐長さんの柄を見たり、帯にして製作していても

同じことを思います。

IMG_4658.jpg

『南蛮七宝:角帯』

 

南蛮七宝の柄を帯や着物にして、数年(十年に近い)経ちますが、

だれも、『昔の柄やな』とは言いません。

反対に、『最近の柄って粋やね。』とは良く言われますが・・・。

 

 

シンプルなものは多いけれども、意図的には作り出せずに、

何年もして、いつの間にかそうなっているものなので、

作り手としては、やっかいなモノなのですが、

やっぱり大事です。

 

こういった柄は、毎日の積み重ねなので、

今日も積み重ねていきたいと思います。。。

 

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