となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「南蛮七宝」と一致するもの

2014年07月14日

新しい帯づくりの取っ掛かり。

IMG_3281.png

写真の帯地は南蛮七宝ですが、試験織りで織ったものを裏返したものです。

帯作りで最も気をつけることは『色・柄・組織』です。

 

その中の『組織作り』では、『こんなものを作りたい!』と思って、ポンと出来ることは
非常に少なく、今までの織ったモノの目出し等から、膨らませて、自分のアイデアを足して、
作り上げていくことが大部分です(私の場合)。

 

そんな中、南蛮七宝を織った目出し。実は失敗作なのですが、誤って表へヒョッコリと
出てきた経糸の具合が、今までに無い感じの面白さを持っていて、これを全体に広げ、
それで柄を出したら、何かできそうな雰囲気が漂っています。

 

これに柄を付け、色を付け、としているうちに、当初自分の思っているゴールから、
逸れることもあれば、イメージを超えることもあるので、やってみないとわかりませんが、
今回のモノづくりは、進めていきたいと思います。

 

今からなので時間は掛かりますが、進み次第、また皆さんに見ていただきますね〜。

2014年07月04日

来年用の夏帯

 

少し久々に南蛮七宝文様のモノづくりを。

今年も夏物が注目されることが多いように感じましたので、南蛮七宝でも来年に向けて、
試験を繰り返しています。

 

今のところは総紗縫だけですので、もう一つの夏織物の柱、『上品綟』です。

 

上品は、総紗縫よりも織にボリューム感を付けれるのが特長です。
その分、少し織りは粗くなってしまいますが、それも総紗縫との対比で特徴立っています。

 

その上品を使ってモノづくりをすると、南蛮七宝と言うのは、メリハリを付け難い柄でも
ありますので、その辺りの柄と織組織との調整を付けつつのモノづくりです。

 

今のところ、数度試験織を取っていますが、そろそろ一本織っても良いかな?
織らないと、これ以上は詰めようがないかな?という辺りまで進みました。

 

それがこれです。

 

IMG_3107.jpg

 

シンプルなので、悩みどころが少なく、早く進みそうですが、
それが余計に難しいかったです。

 

糸の合わせ方一つ取っても簡単に進みますが、ある程度進んだ所、例えば試験を取った段階で、
色味が違ったりすると、それ以上こねくり回しても、大して状況が変わらないので、ほぼ一から、
スタートとなってしまいます。

 

このままの色でも悪くはありませんが、もう僅かに(それが難しいんですが・・・)深みを付けて、
一本の袋帯にしたいと思います。

 

来年なので、、、と思っているうちに、こういうモノづくりは、あっという間の時間ですし、
出来る限り今月中には形になるよう、鋭利製作中です。

2014年07月03日

奄美へ。

まだ、少し夏バテ気味ですが、週末に奄美大島へモノづくり&研修へ行ってきました。
(たぶん、その奄美バテかもしれませんね)

 

こちらから、色々と無理な話をしていることが、毎度ですので、今回も上手く行くか、
分かりませんが、一つは南蛮七宝の夏物を織って頂いている職人さんの所へ。

 

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やはり自分は南蛮七宝文様が好きなので、織られている所を近くで見ているだけで、
ドキドキしながら、楽しんでしまいました。

一日、約10cm。。。

また、西陣とは違った大変さを改めて味わってきました。

 

その他には、現地の人からモノづくりに役に立つ、と言われながら、
見に連れて行ってもらった、自然、自然、自然。

 

DSC02456.png

 

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今、ちょうどBotanicaシリーズを製作していましたので、資料になりそうな景色や草木を
大量にカメラへ収めることができました。

 

非常に為になったモノづくり研修でしたので、きっちりとモノづくりでお返しできるように、
して行きたいと思います。

 

 

 

 

2014年06月27日

会社の向かい。

 

会社向かいにあるスペース(倉庫でした)を京都にいる間少しずつ、
手を入れてショールームにしようと思い、約3ヶ月。

 

随分と形になってきました。

 

コンクリート打ちっ放しで、元々シンプルないい雰囲気でしたし、
あまりコストを掛けれないので、あるものを利用しながら場所作りです。

 

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写真は、その場所にあった可動式の机?棚?状のものに、総紗縫の南蛮七宝を載せています。

 

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こんな風にもできますが、帯や着物を陳列するよりも、バッグや懐紙入れなどの袋ものを
中心とした小物をメインなショールームにと思っています。

 

看板は、100色の帯揚。
帯や着物を作る際に、とてもいい色見本にもなってくれていますので、
ある程度面白そうなものを陳列しつつ、モノづくりのスペースも兼用出来ればと思っています。

 

まだまだ、これからですが表のスペース用にFacebookも作っていますので、
たまにのぞいてみて下さい。

 

今のところ、看板は仙福屋宗介のロゴ『(かぎせん)』を掲げようと思っています。

こんな感じです。

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まずは、自分が居心地よい場所を作りたいです。

 

 

2014年06月04日

 

1,近況

2,Facebook

 

 

 

3位『南蛮七宝イチョウ染め×作楽/帯』

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 ⇒Facebookへ

 

 

最高の白生地で南蛮七宝を織り、イチョウをベースにした草木染めの着物と
作楽シリーズの『アザミ』。

 

乳白色の入った黄緑(オパールグリーン)の反物と浅葱色の様なブルーが残像で、印象に残ります

 

 

2位『糸菊総紗縫』

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 ⇒Facebookへ

 

 

 

1位『緞子帯地/懐紙入れ』

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 ⇒Facebookへ

 

過去最高

 

3,雑誌掲載

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 ⇒Facebook

 

 

kilim御召

IMG_2347.png

2014年06月02日

夏単衣、自分用。

 

6月単衣時期に入りましたが、一足早く5月早々から、
この夏単衣生地の着物を着ています。

 

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『夏単衣・仙福屋御召/南蛮七宝文様』

 

透け感を作りすぎず、涼感をめいいっぱい。
とういうイメージで経糸、緯糸、地紋等に工夫して、作った御召です。

 

経糸が細くなったので心配していた、シワも驚くほど残らず、今後有望な夏単衣の
着物になってくれそうです。

 

お気に入りになりましたので、しばらくはこの着物で行きたいと思います。

2014年05月16日

仙福屋御召の新作(経無地御召)


京都に帰ってきて、一番最初に触ったモノが、
御召、袷単衣用の着尺の新作です。

元々のモノは、風合いシャリッと生地には手持ちもしっかりとして、
さらに透け感すらある。そんな織組織で織ったモノです。

 

仕立てをお願いしている超ベテランの職人さんからも
『わたしの触った着物の中でも一番。』と言って頂いたこともありました。

 

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仙福屋御召/経無地御召』

 

そんな反物から少し経糸に変化を付けて、スッキリと文様を表に出しつつ、
地色の色味を柄の濃淡をそこまで付けず、あっさりと無地感覚に近い形で配色
したものです。

 

これに合わせる帯は・・・と考えると、総紗縫が真っ先に思い浮かびましたが、最近織った『南蛮七宝』のブルー無地もおもしろそうかな。。。?

 

IMG_2218.png

 

 

 

Pinterest
 ⇒http://www.pinterest.com/senpukuya5/唐長文様南蛮七宝/

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2014年04月27日

随分先取りですが。。

 

生地自体は間違いないのですが、どうしても着心地を試したかったので、
紗の南蛮七宝襦袢を着てみました。まだ袷の時期なので、一季節飛ばしての先取りです。

 

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『南蛮七宝文様/仙福屋御召×紗夏襦袢』

 

たまたまこの日は、暖かく、動き回っていたので、ちょっと汗ばみながらでしたが、
この紗の地紋(菱状)で生地が体に引っ付かず快適でした。

 

紗という綟織の組織としても、緯の打ち込みが多いので、シャリ感もあって、
生地の耐久性も高いので、今後新しい襦袢のラインアップとして定着していきそうです。

 

2014年04月21日

仕立て上がってきました。紗長襦袢。

 

先日紹介していた南蛮七宝の紗襦袢
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/04/post-1970.html

いつも仕立ててもらっている方に、超特急でお願いしました。

 

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このお襦袢は、夏着ても身体にピタッと引っ付かないように地紋が入り、
触った感じもさらさらとしていて、とても良さげです。

 

まだもうしばらく出番はありませんが、男物であれば、着心地実験として、
今週末辺りから、袖を通しても良いかな?と思っています。

 

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『紗夏襦袢/南蛮七宝』:透け感を見てもらいたいので撮ってみました。

 

夏着物を着た時に、下から透ける南蛮七宝の白。最近夏襦袢は濃い地色が人気ですが、
この南蛮七宝の『白』は、とても魅力的だと思います。

 

『夏の暑い中でも着物を着て外へ出て行くたくなってしまう。』
まずは、そう思わせてしまうだけでも、このお襦袢を作った甲斐があったように思います。

 

 

2014年04月14日

南蛮七宝文様/夏単衣御召、ほぼ完成。

 

ギリギリで間に合いそうな夏単衣御召の『南蛮七宝』。
織りの現場へ行ってきました。

 

この時よりもさらに経糸を細くして、再度チャレンジ中ですが、今現在織り上がっている
モノを見ると(整理前)、涼感と手持ち感は相当、薄く上がってきています。

 

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『夏単衣御召/南蛮七宝』

 

去年の最初の頃かその前の年の冬頃からスタートし始めた生地ですが、やっとここまで
形になって来ましたので、あと一息がんばります。

 

今のところ、この御召に関しては6色を予定していて、この写真のグレーの一反目は
上がってき次第、特急の仕立てにまわして、自分で着てみたいと思っています。

 

最近、期待していたものがバタバタと上がってきていますので、
ちょっと楽しみにしていて下さいね〜。

2014年04月03日

夏・襦袢/南蛮七宝

 

今月末から南蛮七宝を持って、長期間京都を空けますので、
当面は南蛮七宝モノづくり紹介が多くなると思います。

 

ちょっと面白くなりそうな模索中の『しぼ織』実験等もやっていますので、
来月分モノづくりも行いたいので、今月はピッチを上げて、モノづくり頑張ります。

 

今日は、新しい夏・襦袢です。

夏襦袢は世間に、数多くありますが、夏は何を着ても暑いので、
汗をかく、汗をかかなくても、着ていてサラサラしているものが基本です。

 

南蛮七宝文様で、夏というと『紋紗』襦袢ですが、生地製織の予定分は全て終ってしまい、
その生地を使い切ったら、次がない・・・そんな状態でした。

 

また、自分が夏着る襦袢としては、麻白無地と紋紗/南蛮七宝襦袢中心に着回していますが、
夏着物の着る機会が、今後増えていきそうな気配がしていましたので、もう一枚と、
じっと待っていたお襦袢でもあります。

 

今回は涼しさ、着心地、耐久性に特化した、南蛮七宝の夏襦袢です。

 

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『夏・南蛮七宝襦袢』

 

自分で着ていないので、今のところ着心地は伝聞状態で絶賛はできませんが、
(現在仕立て中)触った感じでは、相当いい感じの仕上がりです。

2014年04月01日

夏・南蛮七宝大島紬/限定8反

 

普通でも時間の掛かるモノづくりですが、
その中でもさらにもう一つ時間の掛かる他産地とのコラボレーションが、
たった今、上がってきました。

 

泥茶の大島紬から始まって、
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/05/post-1670.html

 

『白大島』
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山奥に原材料を探しに行った『しーぎ』(今、織ってます)、
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/02/post-1959.html

 


そして、今回の夏大島紬です。

IMG_4369.png

(織り上がり、ハサミを入れる所です)

 

今までのこともあり、こちらのイメージやこの南蛮七宝文様にも慣れてもらっていましたので、
立ち上げ自体は、今までよりもすんなり行きましたが、一番大変だったのは、『織り手』。

 

原材料が出来てからも、しばらく探した職人さんに織って頂きました。

実際、まだ反物は手元に届いてませんので、風合い色味等の細かい部分は判りませんが、
この写真を見ているだけで、想像が膨らんでいきます。

 

予定では明日到着です。
 

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2014年03月19日

季節に負けないように着物生地づくり

 

色んなところから要望を頂いていて、もう最終が見えてきたのが、『夏単衣・着物』。

真夏にしか行けない生地ではなくて、キッチリと単衣でも着て頂き、風合い、軽さ、
シワ、発色、耐久性。

その全てを100点満点にする、というのは難しいかもしれませんが、
最大限近づけれるようにと、試行錯誤しながらバランスを取っています。

 

当然、生地を薄くすると透け感が出る分、発色や色の再現という面では、変わってしまいます。
糸を多くすると、色味は再現できますが、重みと透け感が犠牲になります。

その限度を見ながら、自分のほしい『点』で仕上げを行いたいです。

 

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『新夏単衣生地見本/南蛮七宝

 

モノづくりは、贅沢にも好い所を全部求めつつ、これで限界。。となってから、
もう一度立ち止まって考えて、試行錯誤して進むというのを繰り返すものですので、
今回もまだ時間も掛かるかもしれませんが、そろそろ完成という手応えも一方であります。

 

生地ができれば、配色。配色が出来れば、着心地。。。
とまだまだ先も長いですが、一番大きな山の大部分を越えたような気もします。

 

最近の京都は暖かくなってきましたので、季節とも競争しながら、完成させていきたいです。


 

現在、南蛮七宝で試作を織っていますが、とても自分で着たくなっています。

2014年03月12日

南蛮七宝/三重紗(染め出し)

 

ほんの僅かですが、ちりよけの白生地がありますので、そろそろ色を出そうと
今まで染め上げた色を見て、検討しています。

 

IMG_0412.png

 

三重紗という複雑な綟織ですので、入念に配色を詰めてたとしても、透け感、組織などで、
イメージとは、ずれてきます。ただ、入念にそれをしないと見当違いなモノになりますので、
しっかりと出来る限りのことは、ここでやっていきます。

 

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『南蛮七宝/塵よけ(墨)』

 

生地自体もあまり上がってこないモノですし、いずれ織れなくなってしまいますので、
入念に入念に色味の選択をして行きたいと思います。

 

長い時間生地を見ていると、男物で羽織を作りたくなってきます。。。

2014年02月17日

一反目(しーぎ×りんぐ大島紬)南蛮七宝

 

『しーぎ×りんぐ大島紬』の一反目(限定8反)が上がってきました。

メルマガでもちょっと触れていましたが、
職人さんにはこのモノづくりへの想いを聞いて頂き、ほとんどの仕事を後回しにして、
さきに取り掛かって頂いたそうです。

 

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『一本目の織り出し』

 

柄、素材、染め、すべてに思い入れがありますが、さらに織手さんへも本当に感謝です。

 

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『しーぎの染め』復活、りんぐ糸の製織困難と、このモノづくりは沢山の山がありましたので、
それを終えた後ですので、完成の嬉しいモノづくりです。

 

今まで織った『茶泥』、『白』ともまた違った、いい雰囲気になっています。

 

一つ一つのモノづくりはまた後日紹介させてもらいます。

2014年02月08日

『配色×配色』 南蛮七宝/絵羽シリーズ

 

『南蛮七宝』の帯や着物をもって、お客さんやスタッフの話を聞いていると、
かならず一度言われるのが、『色が変わると違う柄みたい』ということです。

 

まず柄の段階で、花に見たり、星と丸に見えたり変化しますし、
さらに色の要素が加わると、また違った柄に見える。
物凄くよく分かります。

 

そんな南蛮七宝の『色』は、本番を織るときには、通常の帯よりも沢山の色の組み合わせを
試験で織ります。特に御召の場合は、地部分と上に乗る色との組み合わせに、時間を掛け
さまざまな配色を作り、色サンプルを織ります(反物が出来そうなくらい)。

 

そんな打ち合わせの中、生地同士2色を組合わせて織ったものが、この『南蛮七宝/絵羽シリーズ』。
以前も2反分織りましたが、今度もまた異なった色味で新作を作りました。

無数の色糸の組み合わせで織った多くの生地(サンプル)があり、中から
自分のイメージに合った、二色を選びます(色糸の段階、一から作ることも。)。

 

そして出来上がったのが、この絵羽。

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『ベージュとグレー』を合わせたモノに、『淡グレーに薄青』を合わせた絵羽です。

 

もう一枚が、

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『濃い墨に藍』×『紫濃淡』

 

まだ上がりたてなので、あまり意見は聞けていませんが、このシリーズに関しては、
同じ配色のものを作るつもりは無いので、全て一点モノの配色にしています。

 

折角なので、このモノづくりに関しては色の組み合わせの組み合わせを、
ずっと追いかけておきたいと思っています。

 

次は、『横段のもう少し色を増やしたものを』と考えたりもしていますが、
2色でも、相当悩みましたので、それ以上の3色バージョンはもう少し時間を掛けで、
考えていきたいと思います。

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2014年01月24日

緞子袋帯

 

去年紋を作ったものがここ数日ダーッと入ってきています。
『モノづくりしよう!』というテンションも上がってきて、いい感じです。

 

去年は探しやすいようにと、パソコン上で資料を整理したり、
タグを付けて検索しやすいようにと工夫をしていましたが、去年末からそれでも
整理に追っかけられましたので、今年はもう少しアナログで。

ですので、もう一度南蛮七宝で作った文庫サイズのカバーを出してきました。

 

IMG_0447.png


去年と言っていることは違うような気がしますが、手で書き残すというのも、イイですね。
ある程度まとめてから、その後は今まで通りに。

 

緞子帯も少しずつ上がってきて来ました。

IMG_0427.png

 

こちらの柄は以前織っていたモノですが、職人さんが引退されたので、
再度新しい織り方で、紋図等つくりなおして、製作したものです。

挿し色にピンクを入れて散らしてみたので、後は帯一本で織ってどのように柄に流れが出るか、
見たいと思います。


 

2014年01月21日

『しーぎ』南蛮七宝/大島紬。

 

予定であれば、取り掛かるだけでも随分と先になるはず(夏予定)だった、
モノづくりが、『しーぎ』という染糸の調子を見るためにも、ということで、

他の仕事を全てすっ飛ばして、こちらから進めて頂いています。
(本当に本当に有難いです)。

ちなみに、『しーぎ』完成形の一色はこんな色です。

IMG_0390.jpg

 

纏まると温かな色味、一本ずつだと静かな色になったと思います。

 

この元の素材を探すのに、奄美の山奥に入っていて、色々なこともありましたが、
職人さんの大きな大きな助けを頂いて、ここまでは順調すぎるくらい上手くいきました。
(染めはじめから、振り返ると約4ヶ月ほどです。)

 

ここからは織りの工程です。
柄はもちろん南蛮七宝。

IMG_0989.png

 

 

まだ織り出したばかり、なので柄部分は僅かです。
ここまで来ると、あとは上がってくるのを待つのみです。

今からとても楽しみです。

 

以前に織った『泥と白大島紬』は、原材料がありませんので、今後は織れません。
この『しーぎ』染の大島に関しても、糸の染めの量、その他の原材料からしても、
数反織って、終わりの商品になると思います。

 

とても贅沢で、常に頭のどこかに残っていたモノづくりでしたので、
これでやっと、ちょっとホッとできそうです。

 

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『意匠図と絣糸』

 

自分の誕生日に、この着物の途中報告ができて良かったです。
 

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2014年01月16日

革と帯の配色。〜丸型ボストン製作

 

新しいバッグを製作しました。

ほぼ帯の配色をしているのと同じような感覚でした。

 

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帯地は『CelticKnot2』

 

いつもであれば、帯地と共感で配色をすれば良いだけ(それでも悩みます・・・)でしたが、
今度は、さらに配色の上からの配色、という感じで、帯の配色を邪魔せず、革の色が浮きすぎず、
それでいて、せっかく色を挿すので『かわいい』と感じるもの。

織り上がった帯地の上に革を置いて、配色をチェックしながらでしたが、
出来上がった時、バッグの立体感が入ると、イイ意味で少しイメージが違いました。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/12/post-1943.html(革と合わせています。)

 

南蛮七宝の時とも、違うイメージを持って取り組まないと、面白いものになりませんので、
楽しみつつ、真剣に配色等して行きたいと思います。

 

昨日、CelticKnot1の方をFacebookにアップした所、評判も良いようですので、
色々製作してみたいと思います。
 ⇒CelticKnot1バッグ記事へ

 

※このCelticKnot2ですが、最後に付いている『2』を×2だと思われた方いて、
『ケルティックケルティック』と呼ばれていました。

どうもそちらが定着しそうな雰囲気です。

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2014年01月10日

雪佳横段

 

昨年の後半に仕込んでいた御召が上がってきました。

となみ織物では、というよりも自分が作る帯は出来れば、スッキリした着物に
合わせたい、という気持ちから製作している御召シリーズです。

地紋のみのシンプルなものもありますが、
今回上がってきたのは、杼を切り替えて、色を変え、横段を作る。
とてもシンプルなモノです。

 

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『これは南蛮七宝の時の写真;何十色もの組み合わせを作っていきます』

 

色糸を出してきて、その糸を並べるというも良いですが、
一番分かりやすく、イメージし易いのは、短い間隔で織り見本を取って、それを組み合わせていく。

そんなやり方ですが、この時は、長い期間帯の配色をしていましたので、脳が帯モードで、
いつもよりも時間が掛かっています。

 

そして上がってきた着物が・・・
この『雪佳横段御召(2色目)』。

 

IMG_0181.png

 

写真より実物は、淡いグリーンが入っています。

この雪佳横段御召は、同じ柄でも全て違う色を織って、
世界で一枚の着物にしたいと思っています。

 

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