となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「総紗縫」と一致するもの

2013年02月19日

透け感を減らしながら・・・。

 

総紗縫の組織に様々な太細の紬を通して、生地を織ってみました。

 

IMGP9396.jpg

 

総紗縫の透け感は、絶妙で夏でも冬でも結べる生地感が特長ですが、

あえて、バランスをイジるモノづくりです。

 

総紗縫のような綟り織は、経糸を隣の経糸と交差させることで、

向こう側が見える(透ける)織物ですので、通常の織物よりも緯で通す糸は、

制限されます(特に太細)。

 

ということで、機能面や汎用性という観点からすると、全く以て、

役に立たないモノづくりかもしれませんが、帯はそこから少し離れた価値観も

ありますので、色々やってみました。

 

最終の透け感は、素材の他に色目にも人間の感覚は左右されてしまうので、

その辺りも考えつつ、こうなりました。

 

L1230307.jpg

『南蛮七宝/総紗縫+紬』

 

機械で測ると、また違うんでしょうが、

総紗縫よりも僅かに、透け感を減らし、緯で通っている紬の節を

出すことで、素朴さを作ってみました。

 

シンプルな柄にこそ、似合いそうな糸使いと配色使いですので、

今後もこのモノづくりに活かしながら、進めていけそうです。

 

角帯がほしいかも・・・。

 

 

 

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2013年02月13日

行列・・・。

 

総紗縫の帯地を生地を見立てて、今まで色々と作って来ましたが、

今度もちょっと面白いものができました。

 

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『総紗縫テディベア(仮)』

 

あまりにも可愛いので、並べてしまいました。

手放すのが惜しい。と思う出来の良さです。

 

 

L1230258.jpg

 

見ていて楽しいですよ〜。

 

 

 

 

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2013年01月30日

総紗縫のスカート。

 

最近、帯にしても小物にしても類似がよく作られるので、

ちょっと落ち込んでいました。

 

ただ、帯とは関係の無いようなあるような

面白いものが上がってきましたので、懲りずに報告です。

 

 

L1230098.jpg

『総紗縫スカート』

 

花が洋服を着ているようで、社内では『かわいい!』と良い評判です。

(以前製作していたものの大幅改良版です→これは受付にあります。

 

生地自体は、製織の途中で裁断したものなどを使っていますが、

それでも結構な生地を使いますので、メーカーならではの贅沢です。

 

 

それはそうと、この写真を撮るのに、(図案の花を除いて)

本物の花に慣れていないので、大量に写真を撮りました。

 

スクリーンショット 2013-01-30 15.21.24.png

 

 

写真のフォルダには、いつも帯や着物ばかりなので、

たまには、生花が入っているのも、良いもんですね〜。

 

 

 

 

 

2012年12月07日

三本分の経で。

 

総紗縫の機に、三本分織れる経糸の予定が少し空いたので

織りたかったのを織ってみました。

 

L1180532.jpg

『南蛮七宝/総紗縫』

 

箔の色は上二本がゴールド系の金茶。

下がシルバー系の白。

 

後は緯糸だけの配色ですので、とってもシンプルな簡単そうに見える

配色です。

 

ただ、この本番までは、

以前紹介したこの目出しにくらいは最低限試しています。

L1001599.jpg×2

『南蛮七宝/配色の目出し』

 

考えられるだけの、緯と経糸との組み合わせを取捨選択して、

取って行く作業なので、最初は挫けそうになりますが、

ある意味宝物探しみたいなもので、慣れてきます。

 

今回は、その中からの三色でした。

 

 

 

 

 

2012年11月26日

彩。。

 

最近人気の総紗縫『彩』です。

その彩も最近はこんな色が織り上がって来ました。

 

L1180361.jpg

『彩/総紗縫』

 

ゴールデン千鳥と同じ箔を使っていてますが、

やはり箔を上から糸で抑えていますので、渋く中から滲み出てくるような

色目が特長です。

 

最近は、この柄をはじめ大柄が総紗縫に増えてきましたので、

こちらはこちらで、負けずに小柄を中心に製作して行きたいと思います。

 

明日からは柄作りに力を入れていきます〜。

2012年11月20日

雪の札幌

 

雪の札幌に来ています。

これから紅葉が始まる!という京都からだったので、

寒い寒い。。風邪を引かないように防寒しています。

 

昨日は一日準備でしたので、帯と着物を並べていて、

これいいな〜、と思ったのがこんな組み合わせ。

 

IMG_0015.jpg

『花織御召×木花+純銀帯留め(石付き)』

 

帯の中にブルーを入れて配色していて、もともと石のブルーとの相性も

良いのですが、さらにポツンと利き色になっています。

 

IMG_0024_2.jpg

『縞御召×総紗縫/彩+純銀帯留め』

 

こちらは上とは反対に、シンプルな帯留めをアクセントに。

洒落感の中に、小さなシルバーが入るだけで、全体のイメージの格がUPしています。

 

という風に準備をしながら、楽しんでいます。

今日も予報は雪らしいので、室内で色々組み合わせてやって行きたいと思います。

 

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2012年11月18日

引き続き南蛮七宝で。

 

先日の千鳥で織った箔と緯で

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作楽ゴールデン千鳥

 

南蛮七宝の総紗縫を織ってみました。

 

IMG_0658.jpg

南蛮七宝総紗縫

 

まだ試験織りですので、なんとも言えませんが、

地全体に通っている落ち着いた金の箔が、緯に通る糸の色目を沈めてくれます。

 

L1001600.jpg

 

何色か目出しを取ってみましたが、

南蛮七宝文様はそれぞれの色目に綺麗に入るので、

ある意味、難しい配色です。

 

 

 

2012年11月07日

 

しぼ織りを織っていて、

どうしてもこの形にしてみたかったバッグが上がって来ました。

 

IMG_0893.jpg

『ふわふわバッグ』

 

以前は、総紗縫で数個だけ作っていましたが、

一瞬で

 

IMG_32292.jpg

 

 

 

2012年10月27日

ゴールデン千鳥、仕上がり。

 

上がって来ました。

ほぼ見切り発車的に織ってもらったので、素早く一本の帯として、

上がって来ました。

 

L1001628.jpg

『作楽/ゴールデン千鳥』

 

前回も書いていましたが、帯一本で全体を見た時に、千鳥が流れを作るように・・・、

と目出しの段階で様々悩みました。

 

上の写真を見る限り、あっち向いたりこっち向いたりの千鳥も、不自然ではなく、

上手くいっていると思います。

 

L1001629.jpg

 

また長さの短い目出しで見ていたら、ちょっと少ないかも・・・。

と悩んだ千鳥も割合は色々と悩みましたが、結果これで良かったのだと思います。

 

 

初めて使う渋い金色の箔も、地色と馴染んで沈んでくれるので、

こちらも今後の総紗縫の表現力の広がりに、繋がると思います。

 

 

 

 

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2012年10月24日

ゴールデン千鳥。

 

タイトルは、

間もなく帯一本上がってくるであろう、帯の名前です。

 

柄を見たままの名前で、

個人的にはちょっとよい感じのレトロさも漂ってくきて、

気に入っています。

 

私的には、久々に作った総紗縫の紋でもあります。

総紗縫の中でも新しいことをしていて、一本確実に完成するまでは、

詳しくは書けませんが、目出し段階ではこんな感じです。

 

L1001593.jpg

作楽/ゴールデン千鳥』

 

柄的には、様々な千鳥を織り配色で表情が変わるように、紋を作って、

一本の帯として全体を広く見ると、統一感が出てくるように、

千鳥通しの配置や横段を付けています。

 

織り上がるまでは、安心できない、ドミノみたいな状態ですが、

おそらく色目も相まって、上手くいくと思います。

 

現在、ほぼ織り上がっているそうなので、明日か明後日には、

見ることができそうです。楽しみです。

 

 

そうそう、柄の名前は使っているうちに愛着&定着していくものなので、

配色替えしても、例えばシルバーにしても、ゴールデンで通したいですね。。。

 

 

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2012年10月11日

泡いれてみました。

 

総紗縫のモノづくり、メインは『』シリーズで進んでいて、

色糸を上手く入れて華やか且つ上品な方向に進んでいます。

 

もう一つ、それとは違う方向で進めたいのが、

総紗縫・黒

 

以前も出てきましたが箔を黒に染めて、糸使いもベースの部分で変えた、

シリーズです。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/09/post-1754.html

 

今回は経糸の上げ下げで少し調子を変えて、泡がプワプワと生地の中に

入ったように紋をつくりました。

 

L1001364.jpg

『総紗縫・黒/対の月』

 

特殊なもじり織なので、下に置くとこの泡は沈んで、このように立てる

(お太鼓の状態になると)、動きによって泡が浮かび上がります。

 

このような感じで総紗縫の支流は、織りの面白さで、

こつこつコアなモノづくりをしていきます。

 

 

 

 

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2012年09月26日

次の可能性をつくる。

 

さまざまな試験をして、できあがりました。

総紗縫の黒です。

 

L1000846.jpg

『総紗縫・黒/風車』

 

以前、目出しの状態で紹介しましたが、やっと一本目です。

 

今までと、何が違うのか?

というと、今までは黒とは言っても、『グレーのとことん濃いもの』でした。

着物の合わせ易さや上に入れる柄の向きを考えても、それで良かったことも

ありましたが、今回『まっ黒』が織れるようになりました。

 

考えはじめからすると、えらいこと時間が掛かったので、

当初織りたかった柄とは最近作るものが異なっていて、

再びこれに合った柄を作らないと駄目ですが、

それでも真っ黒の地色がずっと織りたかったので、

一応第一段階終了です。

 

柄を作るよりも、まずそのベースの地作りにトコトン時間を掛けてしまうのは、

メーカーとして仕方ありませんが、前回の目出しの時から進んでいない柄作り、

それを見て、少し反省です。。

 

帯の始め部分には『総紗縫・黒』と名前が入っています。

読み方は、黒でも良いし、ブラックでも良いし、落ち着く方に任せて、

ちょっと面白い柄でも考える工程に入りたいと思います。

 

あさってから京都を少しだけ離れるので、

まずはここまで完成できて、良かったです。。

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2012年09月12日

会社の顔は・・・。

 

会社の顔、暑くなった頃から

受付にはこんな鉢植えが置いてあります。

 

L1000391.jpg

『総紗縫を使って・・・』

 

せっかく暑い中、来て頂いたので・・・

涼しさをお客さんに感じてもらおうと、金魚鉢を置いたつもりです。

 

(総紗縫であれば)どんな柄でも縫製してしまえば、

この形は可能ですが、やはりここは金魚が一番。

 

もう少し気温が下がってきた秋には、トンボかな?

 

 

 

2012年09月11日

黒2

 

『総紗縫の真っ黒』を作りたいと進めているシリーズ続報です。

 


先月は蜘蛛の巣柄が上手いこと行きましたので、このまま進むかと思っていたら、

素材があまり順調に作れず、素材の箔、打ち込み等を見直して、

一ヶ月近くストップでした。

 

素材の箔がシルバー系の箔から、『黒』に変わるだけと軽く思っていたのですが、

(それが甘かったようで)織物の様々な兼ね合いで、

帯一本を織るには随分と工夫が必要でした。

 

 

そんな織物ですが、名古屋へ出張へ行って帰ってくると、

改良版で、新しい目出しが上がっていました。

 

IMG_6963.jpg

総紗縫/黒

 

総紗縫らしくない、柄の雰囲気も質感も上手く行っていると思います。

この『黒箔』は、今までのモノよりも、一色多く通さないと、

上手く柄が作れませんので、その辺りも加味しながら、今後柄を作っていきたいです。

 

ちょっと変わった物を乗せる予定です。。。

2012年08月10日

そうしゃぬい。

 

総紗縫の素材実験でそのまま帯になりそうでしたので、

帯にしました。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/07/post-1702.html

 

IMG_6250.jpg

 

短い目出しの段階では、気が付かなかったことが、帯一本で見ると、

『あれ?』と感じる所が沢山みつかります。

 

今回、この柄を帯化するにあたり、僅かではありましたが、改善箇所を

修正していますが(ほっておくと糸が抜けたり・・・)、

柄の感じは、ほぼ素材実験のまま、となっています。

 

実験の際も、様々な太さの糸を入れてましたので、その準備として、紋柄の筋は、

単純な直線ではなく、凹凸を付けて、他種類の糸に対応できるようにしていました。

 

その真っ直ぐではない所が功を奏して、可愛い味になっています。

 

IMGP9074.jpg

作楽総紗縫

 

 

世間には、この柄に似た感じのものもありますが、平織りで

残糸を使って横段を織っていくので、偶然性を特徴にしたものがほとんどです。

 

それとは違い、この総紗縫柄は、色や糸の違いによって、経糸での綴じ方を『紋』で

一つずつ変えていますので、計算して偶然性を作り出しています。

 

『当たり』といえる偶然が出るまで、

試験を織っては修正、織っては修正の繰り返しをしますが、

その分、シンプルな柄なのに、奥行きと面白さを持っていると思います。

 

最初の一本は、全通で織りました。それはそれで良かったのですが、

さらに面白みを足したくて、お太鼓のタレ部分には、一本だけ筋を入れました。

 

IMGP9059.jpg

 

『無地でも良いかな』と少し悩みましたが、比較すると、

こちらの方が自分の好みでしたので、これから織るバージョンも、一本筋です。

 

仕立て上がって、着物に合わせると、また良さが引き出されそうな柄なので、

今度は結ばれた所が見たい帯の一つです。

 

 

 

 

2012年08月07日

角帯を新しく作った場合・・・『』

 

角帯を新しく作った場合、

男物の角帯の結びやすさと女物の結びやすさは、

おそらく違うであろう、ということを前提に、角帯実験です。

 

『実験』と書くと大層ですが、新しい素材、織等で

織り上がり仕立てたものを数人のスタッフで結ぶだけです。

 

IMG_0996.jpg

総紗縫の角帯

 

角帯の方が女性帯と比較して、摩擦面が少ないこともあるのか、

結びやすいという枠は、狭いと思います。

 

袋帯で結びやすくても、角帯で結び難いはよくありますし、

その反対(袋帯は結びに難いのに、角帯で結びやすい)には、

今まで出会ったことはありません。

 

そういう意味でも、スタッフが(自分でデザインしたものだったら尚更)

織った帯を角帯にして、結ぶのは、とても有意義なことだと思います。

 

ただ、現在、社内ではみんなと言っても良いほど、総紗縫の角帯を結んでいますが、

この場合は、結び実験をしているわけではなく、ただ単に被っているだけです。。。

(一番上の写真は、総紗縫の角帯)

 

 

IMGP9023.jpg

 

現在、この角帯が上がってきたので、実験をしたいとおもいます。

 

打ち込みは荒く、絹の風合いというよりも、サラッとした、

生糸の風合いという感じで、夏向きっぽい趣です。

 

濃いグレーに緯糸で叩いていますので、お洒落着には合わせやすそうな、

帯なので、結びやすければ、角帯入門編でも十分通用しそうですね〜。

 

2012年08月04日

今日は蜘蛛の巣。

 

以前も、少しの目出しで登場していた総紗縫『作楽/蜘蛛の巣』。

配色ができたので、一本織ってみました。

 

ちなみに選んだ一色は、この色。

 

IMGP8959.jpg

 

 

もちろん、帯で沢山使う色目ではないですし、

この色目は好き嫌いが大きく分かれそうです。

 

総紗縫の面白いところは、紗=透ける、だから緯糸も透けて、

色目が影響しやすい。となりそうですが、この『総紗縫』は紗の仲間といっても、

そうは簡単に行かない織物です。

 

ちなみに、黒バージョンの総紗縫には、黒い色をだすために特殊な箔を使っていて

(本当はここにも『語る内容』がありますが、それは後日)、色目が表に出にくい。

しかも、通常総紗縫よりも、一色色を多く使わないと柄が作りにくい。

 

と、黒になっただけで、困った織物になります。

 

考えている利点は幾つかありますが、

まずこの完成した帯を見てもらって、この色柄が好きな人以外に、

今それを感じてもらうのは、まだ難しいですね〜。

 

IMGP8957.jpg

 

今から、他の柄を検討してモノづくりしていきますので、

楽しみにしていてください!

 

せっかくの新素材と時間を掛けているので、ネーム部分には

作楽/総紗縫『黒』といれる予定です。

 

 

 

 

以前色々と試した記事はこちらです。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/07/post-1715.html

2012年08月03日

金魚から

 

一昨日昨日と最高の着物に囲まれていました。

 

写真を撮らせてもらっていましたが(ほんの僅か・・・)、

以前自分で製作した帯の中で、印象に残っているのがこの帯です。

 

IMG_6487.jpg

総紗縫金魚×牛首紬』

 

今、総紗縫シリーズは少しずつ変化していて、織レベルで変化を付け始めた

出始めのモノです。

 

池の中に泳いでいる金魚を上から見て、可愛い動きを表現するために

お太鼓の金魚とそれ以外とを柄は同じですが、糸の綴じを変えることで、

表現したものです。

 

この綴じ方が現在の総紗縫の帯シリーズに活かされいて、

特に最近ではその派生で、様々な広がりが出来てきました。

 

 

着姿を見せて頂いた時は、『良くお似合いだなぁ』『素敵やな〜』

ですが、京都へ帰ってきて、再び写真で見せて頂いていると、

この帯のように、喜んで結んでもらえるものを作ろう〜!

とスイッチが入って、モノづくりの目になっています。

 

今後も、素敵な着姿の写真を色々と撮らせてもらいますね。

ご協力お願いします〜。

 

 

FBにも少しずつUPしていく予定です。

 →http://www.facebook.com/tonamiorimono

 

 

 

この金魚を見せてもらい、気が付いたことですが、

帯から小物まで、思っていた以上の金魚モチーフでモノづくりしています。

 

自分の日記を『金魚』で検索してみても・・・

 →http://facebook.gwbg.ws/bzdh

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2012年07月31日

帯の上で色を作る

 

京都は快晴、影も濃く、

本格的な夏がとうとう来たようです。

 

IMGP8902.jpg

(会社前)

 

空はとことん青いし、影は濃いです。

 

FBには、この季節でもぴったりな夏らしい総紗縫のコーディネートをUPしました

 

IMGP8884.jpg

 →となみ織物FacebooKへ

 

が、会社では秋冬の帯の試験を取りつつ、モノづくりを行なっています。

 

一つがこの帯のこの糸の使い方。

 

IMGP8909.jpg

 

地色と上に乗る色とを混ぜて、表に出てくる色を作ります。

絵の具のように、この色とこの色で何色が出来るという所まで、

出来ていませんので、ある程度は感で色を作っています。

 

写真にあるグリーンは予想よりも、随分と明るいものでしたが、

一色の色で織る時よりも、複雑な顔をしてくれているので、

ここの部分だけで見たとしても、とても面白いものです。

 

他にもこの帯の中には『黄』を入れてみたりと、する予定ですので、

また続報を近いうちにお知らせします!

 

夏の色になっているかもですね。

 

2012年07月28日

新しいモノづくり、を間違えると・・・。

 

秋に向けて・・・。

 

IMGP8725.jpg

『総紗縫/?』

 

『新しいものを作ろう』と社内では、写真のような目出し・試験織を繰り返し、

配色しては織っています(かなり良い所まで行っている試験織りです)。

 

この新しいもの、というのがクセモノで、新しいというのは、

簡単に使いますが、難しい言葉です。

 

お客さんから『変わったものが欲しい』と言われることもありますが、

この変わったと、新しい、というのは社内で使われる言葉として、

意味はよく似ています。

現に、新しいモノを作ろうとして、変わった柄を探したり、

変わった組織(織り方)を考えています。

 

ただ気を付けないといけないのは、

意味が似ていたとしても、単に変わっているだけの柄を作っても、

『変わった柄やね』とお客さんに言われるだけで、

(もしかして陳列すらされないかも・・・)、

とても虚しい空気が漂ってきます。

 

新しいと変わった、この微妙な違いは、モノを作っているうちに、

判ってきますが、まだモノづくりの経験が浅いと、その違いが分からず、

エライ柄や配色、帯として成り立たない織物になることもあります。

 

今日、帯にならずに目出し、試験織り状態で止まったしまった、

帯未満の裂を見ていて、そう思いました。

 

 

 

 

 

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