2013年02月19日
透け感を減らしながら・・・。
総紗縫の組織に様々な太細の紬を通して、生地を織ってみました。
総紗縫の透け感は、絶妙で夏でも冬でも結べる生地感が特長ですが、
あえて、バランスをイジるモノづくりです。
総紗縫のような綟り織は、経糸を隣の経糸と交差させることで、
向こう側が見える(透ける)織物ですので、通常の織物よりも緯で通す糸は、
制限されます(特に太細)。
ということで、機能面や汎用性という観点からすると、全く以て、
役に立たないモノづくりかもしれませんが、帯はそこから少し離れた価値観も
ありますので、色々やってみました。
最終の透け感は、素材の他に色目にも人間の感覚は左右されてしまうので、
その辺りも考えつつ、こうなりました。
『南蛮七宝/総紗縫+紬』
機械で測ると、また違うんでしょうが、
総紗縫よりも僅かに、透け感を減らし、緯で通っている紬の節を
出すことで、素朴さを作ってみました。
シンプルな柄にこそ、似合いそうな糸使いと配色使いですので、
今後もこのモノづくりに活かしながら、進めていけそうです。
角帯がほしいかも・・・。