となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「作楽」と一致するもの

2011年11月26日

たまには、人に言われて作るモノづくり。

 

似た帯を作っても仕方が無いと思っているので、

同じ柄で配色を変えるだけの時でも、雰囲気がごろっと変わる、

モノを作りたいです(ホントは配色を変えるだけでも難しいですが)。

 

たとえば、元柄の配色が似あっても、同柄であっても

今度は似合わない(逆ももちろん)。

というのが良いと思っています。

 

それと、いくら売れていても人気があっても、同系統のモノは個人的に、

作りたくないですし、結果的には似てしまっていても(とても残念ですが)

そこまでは試行錯誤、こねくり回して、3回くらいは引っ繰り返す位、

なんやかんや行なっています。

 

という状態が長く続いているので、いきなり人に『こんなのが良いよ』

と言われて、そのまま作ったとしても、多分意図通りはできないかも、です。

(たまに上手く行く、ものがあったりすると、とても嬉しかったりする。)

 

今回は、そんな帯です。

正直、気に入ってもらえれば嬉しいですが、それを置いておいても、

個人的に乱菊の萼?(がく)部分、などは周りの地色や花びらと

相乗効果があって、とっても色気があるように見えます。

 

また、地色には麹塵染の緯糸を使っているので、色が場所や時間によって、

全然異なっていきます。

現に、配色を見た場所が違う。

まず、目出しを見たところはこんな感じで。

 

IMG_0825.jpg

麹塵染/乱菊目出し』

 

本番が上がってきたときは、こんな感じ。

IMG_1041.jpg

『作楽/乱菊』

 

ちなみに、もちろん緯糸は両方同じ、濃々紺に黒を混ぜた色。

 

上がってきたので、早速裏と合わせて袋帯にする縫製に出した所です。

 

この帯はあまり織らないちょっと特殊バージョンですが、この柄自体は、

以前からの紋で、とてもとても新柄とは言えませんが、配色を替えただけで、

なにもかも変わってしまう、稀有な柄なので大事にしていきたいですね。

 

2011年11月24日

ライトな感じで。

 

色々な色を組み合わせながら、製作したペイズリー帯です。

 

今では、全く使われていない様な色目を染めに出したり、

色見本は、和のものから少し離れた所のモノを使ってみたり。

 

以前(といってもつい最近)は、こんな色。

 

IMG_0725.jpg

『作楽:ペイズリー

 

落ち着いた色目がペイズリーの動きを消さないように、

茶系の色目で試行錯誤して製作した配色の帯です。

 

少し以前に見たのは、柄に大胆な大島紬に合わせた姿を

見せてもらいました。負けてなかったです。

 

2つ目の色目は、元気なペイズリーを元気なまま出してみました。

IMG_1147.jpg

 

二つを並べると、茶の方が迫力があって、今回のものは圧倒されそうですが、

意外に二つ仲良く並んでいました。

 

二つは、着られる方の背格好、着物の種類で、好みはわかれると思いますので、

後はコーディネートされる方にお任せします。。

 

 

 

 

2011年11月14日

着物姿を二つばかり・・・。

 

何度目かの登場の帯になりますが、小物や着物や着方によって、

随分と帯のイメージが変わりますし、何度でも見ているうちに、

同じ帯でも新しい気づきがあります。

 

IMG_0812.jpg

神坂雪佳;狗児』

 

 

IMG_0789.jpg

作楽

 

特に柄の中の無地部分の扱いです。

 

今までは、意識せず自然に柄を配置していましたが

(意識していないので配置というのも変ですね)、

最近では、柄を閉じ込めて(制約して)、反対に活かせるように

するようになりました。

 

両者を比べて、結果は凄く変わるかは、柄によっては違いますが、

柄一つ一つの意識する部分というのが増えたと思います。

 

作為的にならないように、意識すると、今度は固くなってしまうので、

その辺りはとてももどかしいですが、最近はちょっとモノづくりが

前に進んだ気がします。

 

 

 

 

 

 

2011年11月10日

着物三昧。

 

昨日は、一日大阪で着物に囲まれていました。

もちろん、私も着物でしたが、ホテルのスポットで、

ずっと色変わりした麹塵染でした。

IMG_0768.jpg

外に出ることも少なかったので、とっても勿体無いなぁ・・・。

と思いながら。

 

素敵な着物姿の方が多くおられて、全員の写真を撮る、というのは

さすがに難しく、ここで紹介するのは、となみ帯です。

 

うちのスタッフもさらっと見逃してしまうほど、さり気なく、

それでも後になっても印象は残るほど、存在感があった帯です。

 

IMG_0761.jpg

『上品綟×汕頭刺繍』もじり織りをベースに汕頭刺繍で柄を補完している市松の帯。

 

もじり織りなので、地は空気を織り込んだように柔らかく、刺繍でボリューム、

地紋で引き締めた、何重にも味のある帯です。

 

他にも、大島紬の上に汕頭でとことん作りこんだ着物(となみ製です。)

作楽のコスモス、大場松魚の世界などなど、幸せな一日でした。

 

 

 

2011年11月01日

『作楽;ペイズリー(大)』

 

明日から、出張へ行きますのでその前にと、

タイミング良く上がってきた裏地。

 

先日、配色していたものです。

IMG_0617.jpg

作楽:ペイズリー(大)』

 

二つを合わせてみると、色数でどちらが表かは判りますが、裏の七宝も

シンプルながらパンチ力があって、負けていません。

競い合っているような。。

 

袋帯ですので、両面を合わせて出来上がりが楽しみです。

どちらを裏にしても、『表に出たい!』と言い出しそうな・・・。

 

 

ペイズリー

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/10/post-1516.html

 

ペイズリー裏地

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/10/post-1519.html

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2011年10月31日

 

 

本当は、毎日きもの姿を見つけて、写真を撮って、日記か、

Facebookかに、アップしようとおもっているのですが、

なかなか出来ずに今になっています。

 

Iphoneを新しいのに変えたので、パッと写真は撮れるのですが、急いで

着物を撮る!という場面は少なく、景色くらいですね。

(ちょっと残念です)

 

京都の堀川寺之内周辺はちょうど紅葉に入ろうとしている瀬戸際で、

角度や、時間によっては真っ黄色の時よりも綺麗な景色を見ることができます。

(その時は、新しいIphoneでも間に合わない一瞬だったりします。)

 

最高の時から撮り逃してしまった写真なのですが、それでも今の京都は、

繊細な紅葉開始中です。

 

IMG_0635.jpg

『堀川通り』

 

せっかくなので着物で外出。

という気候ですが、そうそう外へは出て行けないので、

社内で着姿を撮りました。

 

何度も出てきた帯ですが、合わせる着物や帯留めとで、イメージは変わります。

IMG_0630.jpg

『作楽×御召×純銀帯留め(千鳥)』

 

 

IMG_0632.jpg

 

以前のコーディネートと比べても随分イメージが変わって見えます。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/05/post-1431.html

 

メーカーなので、どこかで区切って、『これは新作』『これは旧作』というのがある、

かもしれませんが、大事に作ってきた帯なので、新しいコーディネートができた瞬間、

それが着姿全部で新作になった気持ちがします。

 

 

2011年10月24日

跳ね返りペイズリー。

先日の続き・・・。

 

地紋が上手く行くかは、短い裂(目出しといいます)で見ても、

まず流れがわからないので(後の大部分は想像になるので)、

まずは一本の長さで職人さんに織ってもらいました。

 

通常、ここから軽い気持ちで進めてしまうと、大体が紋グセといって、

字の通り紋のクセ(経にキズっぽいモノが見えたりします。)問題が出てきて

『あぁ〜』という自体になることも多いです。

 

IMG_0459.jpg

作楽:ペイズリー(大)』

 

ただ、この帯はどうしても早く、イメージが新鮮なうちに見たかったので、

じつは、『地紋』で紹介した時には、見切り発車で織ってもらっていました。

そのため、週明け早々の今日、早速見ることができました。

(ほんとうに無理を言ってすみません〜。)

 

結果は、◎。

予想以上にきれいな陰影も出て、地に大小の表情も付いて、

満足できる『地紋』の出来だと思います。

 

後はこれが正真正銘の一本目なので、端から端まで、細部からと、遠くから見て、

紋の修正や色(というよりイメージ)を近づけていきます。

 

 

とその前に、もっと大きな所の確認で。。

 

じつは(今日2回目)、お太鼓の位置はイメージのみで進めてしまったので、

一本織り上がった、今、チェック中です。

あまり見切り発車しないので、周りはちょっとドキドキだと思います。

 

写真は、判りにくいですが良く見てもらうと、お太鼓の形を2つ作って

(下は特に見づらいですね)、着姿を想像して、どちらにするか検討している所です。

 

これまた結果は◎

 

 

さらに、これまたちょっとしたコトなのですが、

帯端のキワ部分を一本すーっと柄を抜いています。

 

IMG_0461.jpg

(地紋すら入らない真無地にしています。)

 

これは、動きのあるペイズリーの居場所をさらに狭くして、

もっと元気よくさせてみよう、という試みです。

 

以前は、静かな柄でやってみて、さらに凛とした空気が出せましたが、

今回の場合はそれとは真逆です。

 

端を抜いたバランス上、ペイズリー本体柄の上げ方をボカシを入れたり、

消したり、大きさ、スペースも動かしましたので、ペイズリー自体の

居場所は狭くならず、活動スペースのみが狭くできた、と思っています。

 

そのお陰か、ペイズリーが元気よく端から端、

縦に行っては返って跳ね返って、動きと流れのある帯になった。

と自分では思っていますので、後は着物と合わせて、小物も入れて、

見るのが、とても楽しみな帯です。

 

なので、◎。

 

後は裏地の配色をしていますが、こちらは反対に止まった柄。

を予定していて、両面で表は、活動的、裏は静止。

 

早く上がってこないかな?

 

 

 

 

 

2011年10月21日

新しい地紋。

 

『新しい地紋』と書くと、新しく見えます(当たり前ですね)が

実はあまり目立たないモノづくりの一つです。

 

簡単に言うと、字のごとく『地』の『紋』なので、

帯の柄の中で一番広い部分(底)の『紋』=『柄』の柄作りです。

 

問題は、目立たないが帯全体に影響するということです。

たとえば、『この柄なんでもないけど、良い感じ』という場合、

この地紋が影響していることも多いです。

 

地紋を新しく作ると、織組織や素材によっても、風合いが変わったり、

織っている糸の発色が変わったりと、目立たない割に、

なかなかのクセモノです。

 

しかも、帯全体に占める割合は普通、一番広い。

そんな『地紋』ですが、モノづくりする上での心構えは、無地を作る。

そういう気持ちです。

 

無地なので、これも矛盾のような表現ですが、実際の織物は経糸と横糸、

なので、それの組み合わせによって、いかようにもなっていきます。

 

今日はその地紋作りで製作していたものが、一つ完成しました。

 

通常、地紋は無地だけで織って、『これ良い』とか『いまいち』とかする、

のではなくて、柄の中で判断します。

 

今日上がってきたのは、こういう新柄。

配色はまだもう少し詰めますが、ほぼ決まりのが、中に入っています。

 

IMG_0423.jpg

『作楽:ペイズリー(大)』

 

地の部分が織る地色や横糸によって、浮き沈みが見えると思います。

この辺りを操作していくのが、紋づくりで自分たちが考えるところです。

 

この柄の場合、ある柄を一度紋で作っておいて、上から横糸でつぶして、

柔らかさを出しています。


目指しているのは、織でも染でもない、『織り?染め?』。

と言われるくらい、どっちつかずなところです。

できれば、『織っているとは思えませんね』と言われるくらいは、

ちょっとイヤで、それすら意識させない所が、この地紋や今から作る地紋には、

居心地が良いところだと思っています。

 

そんなことで、『地紋』にも少しだけ注目してもらえると、

また一つ、帯を見る際に、楽しみが増えると思いますよ。

 

 

 

2011年10月17日

多分、持っていたもの。

 

今から、10年ほど前に行った(この時も仕事でした。)プラハが頭の中に

残っていて、製作した帯です。

 

と書くと、

その時好きになったように見えますが、実際は学生の時から、どうしても

行きたい街の一つでした(映画も好きですし、街の空気を感じたい所)。

その時に見たモノもいつか帯にしたいなぁ、と思っていました。

 

今回は、たまたまその時の資料を見直す機会があり、また織物的に面白い上げ方と

とても相性が良さそうでしたので、見本裂を取って、そのまま作ってしまいました。

 

IMGP6236.jpg

『作楽:天文時計

 

柄は、プラハの旧市庁舎にある天文時計で、全体はその時の写真ですが、

他はイメージで、特に色目などは、その時の空気感みたいなもので配色しました。

本当に、意外なほど、さっとさっと配色できてしまいました。

 

くすんで色目を落としたものが残っていましたが(夜にも見たのかなぁ?)、

実際はもっと多色使いで、自分的には単純に対比するだけでも、とても面白いです。

 

IMGP6241.jpg

 

このブルーの部分は、夜見た月が天文時計に映り込んでいます。

(月は青くはないのですが、頭には、こう残ってしまっています。)

 

実物の写真は、昼に撮ったものなので、昼にも行っているはずなのですが、

記憶に残っているのは、夜らしいものです。

 

10年経って、色は削れていって、残ったモノは芯の部分だとは思うのですが、

こういうモノづくりもなかなか面白いもんですね。

 

 

 

 

 

 

2011年10月11日

増える渦。

 

IMG_6381.jpg

作楽

 

この作楽の渦柄は何色目か・・・?

というくらい、今まで様々な配色を作ってきました。

 

シンプルな柄は、配色次第でイメージも空気も変わるいい例で、

今後もこのまま、時々新しい配色を織ってみたいです。

 

この調子で織っていって、様々な配色が出てくるとすると・・・

おそらく、同じ柄でも同じ色目は、そんなに織ることは無いですので、

(おそらく一本ってことは無いですが・・・)、レアな渦が出てきそうです。

渦好きの方は、ぜひお早めに(笑)

 

さて、この数日は会社休みで、時間もすこしありましたので、

普段会えない人やなかなか行けない・行かない場所(近所です。)へ行ったり、

じっくりと読書に時間を取るなど、久々にスイッチを切っていました。

 

いつもは、『これ帯になるかなぁ』『この色目はどうだろ?』という感覚が

ついて回ったので、それはそれで楽しいですが、一旦切り替えです。

 

今日は、夕方まで時間を取って、資料整理をして、図案を引っ張り出すなど、

備えることをしていきたいと思っています。

 

 

 

 

それと・・・、メルマガに載せていた真綿草履の件ですが、

反響がとてもありました。

ありがとうございます。

(問い合わせを頂いた方の分は、きっちりと確保してありますので。)

 

先ほど、職人さんに伝えると、とても喜ばれていました。

S、Lは僅かにありますので、もしまだメルマガ見られていない方は

是非読んでみてください。

 →問い合わせ先です。

 

2011年10月04日

水仙とてんとう虫。

 

いつものように帯留めを作ってもらいました。

一つは、イメージを伝えて。

 

IMGP6264.jpg

『作楽:水仙×水仙カット硝子』

 

 

通常のモレッティ・ノーススターのものと比べて、

何倍もの手間と時間が掛っている帯留めです。

 

その分、難しいなぁと言われていたイメージ、

『水仙を水の中に沈めて、ずっと色が褪せないように。。』

が表現できた帯留めです。

 

 

もう一つは、自分と縁のあるモノです。

 

IMGP6266.jpg

『胡蝶蘭とてんとう虫の帯×てんとう虫帯留め』

 

こちらは、以前から織っている帯の中にもいて、なぜか強い印象の残っています。

他にも、もう幾つかの理由で縁のある生き物です。

 

両方の帯とも、柄の中にあるものをピックアップしただけ、とも言えますが、

着姿のポイントになって、周りを楽しい気持ちにできそうですね。

 

 

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2011年10月01日

生地として・・・。

 

写真 11-09-27 16 13 28.jpg

作楽の財布』

 

モノづくり方向性としては、正しいか正しくないか、

それは今のところ分かりませんが、帯の意匠や色目を見てもらいたい、

身近に持っていたい、という動機から趣味的に製作しています。

 

このモノづくりが将来どこに着地するか、まだ不明ですが、

うちのスタッフや身近な方たちには、とても好評です。

 

まず、帯の素材である絹は、発色面や風合いは面から見ると、

とても素晴らしい性質を持っています。

ですので、その風合い合いを生かすため、

①最初はそのまま帯地を使い、縫製したという、分かりやすいものでした。

ただ使い方が、ほとんどカバンの中だと問題はありませんが、

ズボンのポケットにというと、どうしても生地という面からは

汚れとスレという問題は生じます。(どんな生地も同じですが・・・)

ただ、使い方によって、絹の風合いはとても魅力現在でも、

帯地そのまま、というものも製作しています。

 

 

その次が、②生地の上から特殊な加工して、スレに強くしました。

帯地に樹脂加工という加工=帯地を固くするというものがあります。

それともまた違う加工ではあるのですが、結ぶ帯には風合いが変わったりと

と、あまり好きではないので、抵抗がありました。

 

内容は、生地目を埋めるというもので、風合いは多少損なわれますが、

それでも絹らしさは残ります。

普通に使うのには、全く問題ない強度です(織りによってはバッグ等に)。

 

 

そして今回の写真の加工③上から特殊なフィルム上のモノをかける。

というものです。

 

風合いは完全に別物になりますが、上のスレや汚れからは完全に

帯地を守ることができます。

 

実験段階も終わって、今は少しずつ皆さんに紹介をしている所です。

 

帯地は帯で使うのが、もちろん『普通』なのだとは思いますが、

ここから来る発想面は、モノづくりとしてはいい刺激になります。

 

 

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2011年09月22日

たまには後ろも振り返る。

 

先日、『評価二分』で紹介していた。

作楽総紗縫+premuim

 

R0013491.jpg

『作楽×総紗縫premium』

 

蜘蛛の巣に赤いスワロスキーを加えたものです。

何も無いものよりもインパクトがあるのと、

キラっと光るものを付けているのに、その光を当てに

していない所が自分の中で気に入っています。

(今回は、配色の一つのつもり。)

 

この帯、一本を作ったのみで、それ以上作るつもりもないので、

今までの総紗縫に無いモノを思い切って足してみたので、

結果は以前も書いたように、二分でした。

 

ちょっと寂しいですが、この帯は、どうしても欲しい!

という方のところへ行きましたが、

次も製作している最中です。

 

その一つ

 

 

IMG_6148.jpg

『作楽スワロ専用』

 

普通?に総紗縫を作ったのですが、今度はツブツブのために、

場所を空けました。

 

ですので、織り上がってから、そこに自分の感覚で塗り絵する・・・、

そんな覚悟をしています(イメージはシンプルに、です。)。

 

竹屋町刺繍、汕頭刺繍にこのスワロフスキーを付ける。

織った帯に色々後から行ってることについて、あまりいい顔をしない人も

います(『邪道だ!』と)。

 

ただ、モノづくりは、

その過程で作っている者も楽しく、作り手の意思が表現されて、

結ぶ人にも喜んで頂けるのであれば、それ以上なにも無く、

『批判は当たらないのでは?』と思います。

 

今回の蜘蛛の巣は、明らかに作り手が楽しんで、もし引き取り手が無ければ、

角帯に何とかしよう!と思っていました。

 

作ることを楽しみ過ぎて、結ぶ人を置いていく、今回はちょっと控えるにして、

やはりモノづくりは楽しんでいきたいと思っています。

 

 

 

2011年09月03日

またもや

 

どれだけ好きなんだ。

と言われそうな柄、『』。

 

今までの・・・

 →渦。渦。渦。

 

どれも思い入れがあって、好きな渦ですが、

今度は渦に徹した渦です。

 

IMG_6007.jpg

作楽:渦の渦』

 

この帯はお太鼓だけに渦を入れていて、

後は、その波紋がず〜と広がっていく柄です。

 

渦の中心が真ん中に来ると、面白みが半減しそうなので、

お太鼓の中信よりも右寄りに柄づけしています。

 

他にも、配色には見た目よりも2色多く使って、

渦の色目に濃淡を付け、さらに上から色を叩いているので、

『力強い渦』というよりも『惹かれる渦』を目指して、

作ってみました。

 

うちの帯全般に言えることではありますが、帯の用尺を

充分に取っているので、渦の中心をずらしたりすると、

随分とお太鼓の表情が変わっていくと思います。

 

また、この辺りは後日、裏の配色が終わってからで。。

 

裏には、渦に吸い込まれている☆をイメージして、

以前製作していた(紹介済み)モノを付けようと思っています。

おそらく、イメージがこれもまた大きく変わっているので、

興味を持ってもらえるかな?

 

 

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2011年08月27日

趣向を変えて。

 

まだ仕立て上がっていない、織りたての帯です。

しぼ織の作楽シリーズです。

 

R0013444.jpg

『作楽:しぼ織』

 

『帯づくり』というと、通常はまず図案を作って、

それを参照に紋を作って、色見を合わせていきますが、

この帯は、色味勝負です。

 

写真の様にちょっと黄みがかった地色に、

R0013444−2.jpg

 

照りのある青系の箔を作って、地色に寒色をさしています。

(黄色の下に僅かに青が差すように)

 

そうすることで、

本来暖色系の黄が中間よりに(多少静かな色目)になってくれます。

見る角度でも表情が変わるのも、この青系のお陰だと思います。

 

この箔自体が帯何本分も無いので、なくなり次第終了(作れない)ですし、

柄とにらめっこしながら、色の組み合わせを考えていきたいです。

 

そんな作楽の帯ですが、この立体的な色の組み合わせで、

他の織物でも面白い遊びができそうです。

 

 

 

 

2011年08月17日

黄色。。。

 

渦に最近ハマっていて

(と書くと渦に巻かれているみたいですね)、

休み前に、満を持して配色した帯があります。。

 

IMG_5813.jpg

 

色をチェックするために、裏返して見ている写真ですが、

裏からも表から見ても、なかなかの迫力がある帯になりました。

 

頭の中がグルグルするような帯ばかり、最近になって、

関わっている気もしますが、『渦』が入っている柄は、帯から

力がもらえるような感じがして、とても気に入っている

モチーフです。

 

IMGP3894.jpg

『作楽:チョコマーブル

 

IMGP4782お.jpg

『作楽:バームクーヘン

 

R0010157.jpg

『作楽:アリス

 

なので、最近作ろうしている(まだ図案製作中)の帯なんかを

見ていても、花びらが渦に見えて、『また渦の帯を作ってるなぁ』

と一瞬錯覚してしまいました。

それは、また後日。。。

 

休みボケをすることもなく、モノづくりが進んでいる、

大変結構な今年のお盆でした。

 

 

 

 

 

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2011年08月10日

明日からお盆休み。

 

会社は明日から夏休暇です。

なので、今日は早めの夕方から大掃除。

 

毎年のことながら、

帯作りは一週間近く抜けてしまうので、

キリの良いところまでで、止めておきます。

 

IMG_5755.jpg

作楽:渦渦』

 

本当は、こんな面白い配色の見本裂を見てしまうと、

お盆明けまで、待たずに一本の帯に上げたくなってきますね。

 

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2011年08月09日

評価二分

 

作る前から反応の予測できる帯というのは、

とても作り甲斐があります。

 

ぱっと浮かぶのは、しまうまとか・・・

IMG_4727.jpg

 →『作楽:縞にしまうま』

 

『なんで、しまうま?』と良く聞かれましたし、

この帯の前で止まっている人に話しかけると、

いまだに聞かれます。

 

IMG_5013.jpg

 

まず、結んでもらっている人の写真等々見せると、

納得して、『確かに、いいね〜』と言われるので、

着姿が相当、想像しにくい帯なんでしょうね。

 

こういう帯は最初の評判から、(大層ですが)長〜い時間を掛けて、

どんどん印象が変わっていく帯なので、その過程を見ているだけでも

とても満足でうれしい帯です。

 

ここまで書いておいて、

今日の帯も『しまうま』と同じように、意見が二分されますが、

違うのは、多分一方の人は、意見を変えてもらえないだろうなぁ、

と思っているモノです。

 

そんな帯も好きなんですが。。。

 

その帯がこれです。

IMG_5622.jpg

『総紗縫premium2:蜘蛛の巣』

 

ということで、以前『美しいキモノ』でも紹介していた帯を・・・

 

IMG_5618.jpg

赤いつぶつぶを飛ばしてみました。

 

一本しか作っていないので、まだ少ない数の人しか見て頂いていない

のですが、見事二分されました。。

 

 

 

2011年08月03日

おそらく限定に・・・。

 

感じの良い金糸がありましたので、織ったアリス帯です(右)。

 

IMGP5906.jpg

作楽;アリス』

 

何色か製作してきて、おそらくこれが最後の配色です。

 

左はこの帯地の裏地です。

ちょっと草間彌生さんっぽいような気もしますが

これ以上、水玉水玉になると、着物との相性が悪くなりそうで、

反対に大人しすぎると表地に負けるしと、

際どいバランスで配色しています。

 

こんな感じで、今まで製作したり配色していったものが、

ダーッと上がって来ていますので、なかなか充実の数日です。。。。

 

 

 

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2011年07月30日

たまにある偶然です。

 

静岡への一泊出張から帰ってきました。

 

早速、待ち構えていたのが、以前紹介したペイズリーの裏地の配色。

 

IMG_5663.jpg

『作楽:ペイズリー&ローマ図』

 

少し前から、色見本を取ったり準備はしていたのですが、

思ったよりも上がってくるのが早くてビックリしたのと、

短い試験織りと帯一本とでは、受けるイメージが全く違っていたので、

見た瞬間、少し喜んでしまいました。

 

短い試験織りで見たときは、『個性無いなぁ』と思っていましたが、

長い帯一本だと、『とてもいい感じ』にできています。

(たまにある偶然です。。)

 

明日は、今年の半期終了による棚卸です。。。

年々、日が経つのが早くなっている気がします。

 

 

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