2011年10月17日
多分、持っていたもの。
今から、10年ほど前に行った(この時も仕事でした。)プラハが頭の中に
残っていて、製作した帯です。
と書くと、
その時好きになったように見えますが、実際は学生の時から、どうしても
行きたい街の一つでした(映画も好きですし、街の空気を感じたい所)。
その時に見たモノもいつか帯にしたいなぁ、と思っていました。
今回は、たまたまその時の資料を見直す機会があり、また織物的に面白い上げ方と
とても相性が良さそうでしたので、見本裂を取って、そのまま作ってしまいました。
『作楽:天文時計』
柄は、プラハの旧市庁舎にある天文時計で、全体はその時の写真ですが、
他はイメージで、特に色目などは、その時の空気感みたいなもので配色しました。
本当に、意外なほど、さっとさっと配色できてしまいました。
くすんで色目を落としたものが残っていましたが(夜にも見たのかなぁ?)、
実際はもっと多色使いで、自分的には単純に対比するだけでも、とても面白いです。
このブルーの部分は、夜見た月が天文時計に映り込んでいます。
(月は青くはないのですが、頭には、こう残ってしまっています。)
実物の写真は、昼に撮ったものなので、昼にも行っているはずなのですが、
記憶に残っているのは、夜らしいものです。
10年経って、色は削れていって、残ったモノは芯の部分だとは思うのですが、
こういうモノづくりもなかなか面白いもんですね。