2011年10月24日
跳ね返りペイズリー。
先日の続き・・・。
地紋が上手く行くかは、短い裂(目出しといいます)で見ても、
まず流れがわからないので(後の大部分は想像になるので)、
まずは一本の長さで職人さんに織ってもらいました。
通常、ここから軽い気持ちで進めてしまうと、大体が紋グセといって、
字の通り紋のクセ(経にキズっぽいモノが見えたりします。)問題が出てきて
『あぁ〜』という自体になることも多いです。
『作楽:ペイズリー(大)』
ただ、この帯はどうしても早く、イメージが新鮮なうちに見たかったので、
じつは、『地紋』で紹介した時には、見切り発車で織ってもらっていました。
そのため、週明け早々の今日、早速見ることができました。
(ほんとうに無理を言ってすみません〜。)
結果は、◎。
予想以上にきれいな陰影も出て、地に大小の表情も付いて、
満足できる『地紋』の出来だと思います。
後はこれが正真正銘の一本目なので、端から端まで、細部からと、遠くから見て、
紋の修正や色(というよりイメージ)を近づけていきます。
とその前に、もっと大きな所の確認で。。
じつは(今日2回目)、お太鼓の位置はイメージのみで進めてしまったので、
一本織り上がった、今、チェック中です。
あまり見切り発車しないので、周りはちょっとドキドキだと思います。
写真は、判りにくいですが良く見てもらうと、お太鼓の形を2つ作って
(下は特に見づらいですね)、着姿を想像して、どちらにするか検討している所です。
これまた結果は◎
さらに、これまたちょっとしたコトなのですが、
帯端のキワ部分を一本すーっと柄を抜いています。
(地紋すら入らない真無地にしています。)
これは、動きのあるペイズリーの居場所をさらに狭くして、
もっと元気よくさせてみよう、という試みです。
以前は、静かな柄でやってみて、さらに凛とした空気が出せましたが、
今回の場合はそれとは真逆です。
端を抜いたバランス上、ペイズリー本体柄の上げ方をボカシを入れたり、
消したり、大きさ、スペースも動かしましたので、ペイズリー自体の
居場所は狭くならず、活動スペースのみが狭くできた、と思っています。
そのお陰か、ペイズリーが元気よく端から端、
縦に行っては返って跳ね返って、動きと流れのある帯になった。
と自分では思っていますので、後は着物と合わせて、小物も入れて、
見るのが、とても楽しみな帯です。
なので、◎。
後は裏地の配色をしていますが、こちらは反対に止まった柄。
を予定していて、両面で表は、活動的、裏は静止。
早く上がってこないかな?