となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「作楽」と一致するもの

2014年11月19日

紹巴紬ー散発中。

 

紹巴織と紬糸を使った帯をここ最近製作してくています。

これにふさわしそうなネーミングを考えていましたが、ここはあまり凝らずに、
『紹巴紬』とシンプルにそのまま付けてみました。

 

以前、悠翔織にも(こちらは引箔)、紹巴と紬糸を併用していましたが、
こちらは、地風の作り方の考えが少し違いましたので、少々太めの紬糸を使い、
織っています。

 

今回は、それよりも使う紬糸を半分に減らして、生地を薄めに、しかも『かがり仕立て』が
できる様に設計して製織しました。

 

緯糸をどういう風に使うか、の点で少しさまよった所もありましたが、一つの核でもある、
紹巴織に紬糸、そこにプラチナの箔を織り込んで(見た目)シンプルに仕上げたモノです。

 

IMG_2123.jpg

『作楽/紹巴紬』

今までのプラチナ箔を使った帯はどちらかというとフォーマルの領域ですが、
紬糸の節が立っているため、それよりも少しヤンチャでもう少し幅広くお使い頂ける、
そんな帯に仕上がっています。

 

プラチナの特性のお陰で、写真をとっても紬糸が消えてしまいますが、手に持つと紬の風合いは
ばっちりと味わって頂けます。

 

この他にも紬糸を使った紹巴織待機中ですので、また紹介しますね。

2014年11月13日

色の深みを織組織でつけてみました。

この頃(お盆)に製作していたものが上がり始めました。
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/08/post-1998.html

 

一つは、この柄。

 

IMG_1753.jpg
『作楽/しぼ織』


少し前に、紹巴織で織っていた『青』が頭に残っていましたので、
その色をベースに色が生きそうな柄付けに、しぼ織りという織り組織を変えてみました。

紹巴で織った時は、月がモチーフの柄で、自分の中では夜空の色を作ったつもりでしたが、
柄の空気感からか、透明感のある色の表現を沢山の方から、頂きました。

たとえば、

明け方になり始めた頃の青、とか、
宝の方の石の青とか、
月の明るい時の夜の海の色、

こんな感じで、いくつかはメモさせてもらっています。

 

しぼ織は、御召緯を使い広巾で織ってからお湯に付け縮めるという過程がありますので、
どうしても配色した色そのものとは、異なってきます。その辺りも考えつつ、作るのですが、

このモノづくりでしたかったのは、この色を使いつつ、しぼのメリハリによって、
『青』の濃淡ができる。ということです。

 

IMG_1754 -3.jpg
『タレ無地部分』

 

しぼが隆起していますが、この一番山の部分と谷の部分とでは、光や見る角度によって、
濃淡は変わりますし、また着物や小物、合わせる色によっても、おそらく変化してくれる
と思います。

その時、またこの帯を見た方がどんな色をイメージして下さるのか、
とっても楽しみです。

 

特にタレ無地部分は、とても良さそうな色に。。。

 

 

 

 

 

2014年11月10日

大きな花紋の帯

 

久々にこのような感じの紋を作り、配色中です。

DSC03479.jpg
『作楽』

 

この目出しはちょうど半分に折り畳んでいて、開けると大きな花紋になりますが、
隠れている方の面は少々やり過ぎた感があったので、今はこちら側だけで・・・。

 

久しぶりに(というか記憶に無いほど)こういった大きな花紋の柄を手掛けるので、
大きくモノづくりが逸れてしまわないように、社内の図案を使って、
丁寧な(なぞるように)モノづくりをしていますので、今のところ、
大きな問題はなく順調に進んでいます。

 

最近は、『となみブルー』も定着してきましたので、そのブルーを使っていると、
社内では特に思われていますが、そのブルーはこの柄の次(ただ今意匠図製作中)時に
がっつりとお披露目したいと思います。

 

こちらの方は、先ほど書いていたように、社内にある図案を使ってのモノづくりで、
元々の色(図案)とは大きく異なった配色を行っています。

この柄を見た時に、自分の中で、『この柄はこうであって欲しい』
と思った配色で作っています。

 

写真でも見られますが、細かい葉脈の上りに少々邪魔されて、配色は少し困っていますが、
それでもこれだけ大きな紋の割に上手く行っているので、これもまた出来上がりの楽しみな
帯です。

2014年10月15日

紹巴紬1 耳が・・・。

幅が出ない、帯の耳があまり綺麗ではない。
ということもあって、今まで避けていた紬糸を織り込んだ紹巴織。

 

紹巴の靭やかさや風合い、結び心地はそのまま維持しつつ、無地の段階でも
紬の節で味や色をプラスした織組織です。

 

今まで避けていただけあって、紋を作る段階や素材の選択で、微修正を繰り返し、
完成にこぎつけたこともあり、出来は◎です。

IMG_0749.jpg

紬糸自体が勝手に周りの糸に影響してくれますので、シンプルに織るだけで、
味になってくれます。気を付けることは、こちらが意図していないところまで、
他の糸の色を食ってしまわないようにする。それだけです。

 

 

最近織った紋でこの帯を織ってみましたが、シンプルな柄だけあって、
紬の節が全面に立ってくれました。

ものとしてはコチラの方が面白いかな?、と今のところはそう思います。

IMG_0751.jpg
『作楽/紹巴紬』

 

この帯に関しては裏地も『おっ』という柄を作ってみましたので、
また紹介します〜。

 

2014年09月17日

不思議な帯ができました。

先日紹介した『作楽』帯

まずは帯として一本上がってきましたので、ショールームに陳列してみました。

 

SDIM0421.png
『作楽×仙福屋の御召』

 

お太鼓にすると、この丸が中心に来るようにしていていますが、
お太鼓にして陳列すると、その場所に不思議な雰囲気が漂う帯です。

 

できれば、写真よりも実物で見てもらいたいと思い、
ショールームに陳列してみましたが、違和感あるような無いような、
なかなか評価の難しい(笑)帯になってくれました。

 

一応、お太鼓にした時の丸は卵に見立てていて、と書くと
この帯の英文が何か判ってしまいますね〜。

 

紹巴ならではの表現力を活かして織った帯でした。

2014年09月16日

コスモス

 

コスモスの柄を一度『作楽』で織りました。

こんな柄です(3色製作した1色目)。

SDIM0349.png
作楽/コスモス』

 

元々は『織りで染めを』というテーマをもって、
意匠図段階のボカシ加減を徹底して製作しています。。

そうすることで、出来上がったものに、なにか違う表現ができるのか?

そんなことを考えて作りました。


結果的に、今までやっていなかった(この帯の前には行っていなかった)
技法を入れながら、花びらの重なり部分の濃淡を出しています。

この帯を作ったお陰で表現方法が増え、この後作ることを決めた柄等もあります。

 

そんなコスモスの帯ですが、この帯揚げを作ってからまた、
帯自体も注目されています。

SDIM0255.png
『仙福屋宗介の帯揚げ/コスモス』

 

この帯揚げの場合、数枚の型を使って光の陰影加減を作ります。
帯から製作した帯揚げですので、元々のテーマであった染めから織り、
今度はまた(この帯揚げの)染め。

頭の中では行ったり来たちのモノづくりをしました。

 

この帯揚げを作ってまた気づいたことがありましたので、今度はここから、
さらに再び織りに繋げれそうなモノづくりをしたいと思います。

 

こうやって行ったり来たりしているうちに、元の色や雰囲気も変わり、
新しいモノづくりになっていくこともあります。

 

気づきを得れることも多いので、離れすぎない異素材のモノづくりも本当に大事です。

 

 

※この帯揚げは先日紹介した、『アリス帯揚げ』と同じ職人さんに製作して頂いています。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/09/post-2002.html

 

 

2014年09月08日

アリス柄の次は・・・。試織。

 

帯から始まって、小物へと広がった『アリス柄』。

型の具合等をチェックするため、まずは2色で帯揚げを製作しました。
爆発的に大人気、となることは無いと思いますので、一度染めた色は追いかけず、
新しい色目にしようと思っています。

 

SDIM0249.jpg
『作楽/アリス柄・帯揚げ』

先日、数枚染め上がったものを出張先へ持っていて、ドキドキしながら、
評判を聞いていましたが、こんな柄の帯揚げ、どこにも無いと思うので、皆さんにニコニコしながら、
ご自分の着物をイメージして、合わせておられました。

 

もう一つ、同じモチーフでサイズの違う大きさの帯地にコーティングを行って製作した、
お財布。

 

SDIM0238.jpg

 

帯地で財布を作ること自体に、あまり乗り気でないスタッフにも、
この仕上がりは良かったみたいです(笑)。

 

帯への加工というのは、いつの時代も色々と問題が出てきて、(ご使用になる方以外)には不評です。
やるほうもそれを受ける職人にも、基本的に裏糸の問題、絹という素材から避けられる傾向にありますが、
今回の職人の場合は、以前のにも増して、いい感じです(そうしか言いようが無いのですみません)。

 

それともう一つ、新しい柄。

これはまだほぼ試作段階を撮したものですが、基本的に同じ考えで、筆で書いてから、
図案、紋図、製織としたものです。

丸は卵をイメージしましたが、真ん丸過ぎるかな・・・。

 

IMG_3718.jpg

 

当初のイメージ通りではありませんが、この紹巴織のある部分の限界を見るためにも
作ってみたかった紋ですので、もし実物を見られたら、ぜひ手にとって、間近で見て頂きたいです。

 

 

2014年09月03日

作楽袋帯の裏地

 

久々に作楽袋帯の裏地を作ってみました。

SDIM0265.jpg
作楽/裏地』

 

紹巴織の白地にブルーの強いグレーの縞、中心より右寄りに染めのような
ボカした太めの縞。それだけの柄です。

 

個人的に気に入っているのが、地色の白に縞のグレーの色が底の方から透けるように
紋を作っていますので、白地だけれども無味じゃ無い、そんな味のある白になってくれて
いるとおもいます。

 

これ同時並行して少し完成が遅くなった、同じく線調子の柄がありますが、それは反対に
縞に個性を持たせるため、僅かに糸使いを変更して織っています。

 

モノづくりの休憩とは行きませんが、趣向の違うモノづくりを間に挟みながら、気持ちに
新鮮さを持って、帯づくりをしています。。

 

一応、この裏地の表にする柄は今までに紹介した柄のつもりですが、
合わせてみないと、こればかりは決定とならないので。。

 

袋帯になるまでには、もう少々、完成まで時間が掛かります。

2014年08月26日

巻き込まれる。作楽/モール袋帯

 

モノづくり若手のモノづくりに巻き込まれています。

 

SDIM0147.jpg

『作楽/モール』袋帯。左はシルクモール糸。

 

地は錦織で周りとは数倍太さの異なる糸(モール)を織り込んだモノです。

モール糸はその太さと重量面から、様々な部分に負担を掛けるので、
モール糸の周りに気を使いながら、図案や紋を考えるモノづくりです。

 

前の時(作楽)は、3柄を製作したところ、諸事情からストップしてしまいましたが、
若手がどうしても、自分のイメージを帯にするにはこの素材と織り方で織りたい、
そんな気持ちで来るので、再開です。

作楽の際の資料を引っ張りだして、検討しています。

 

先に『こんな柄を作りたい』という気持ちがあってから、
物理的な織物の構造面は後回しになっていますので、一進一退よりも進まない感じです。

それでも、『これが欲しい!』という気持ちがありますので、巻き込まれても
しばらくは付き合って行きたいと思います。

 

後は、完成するまで妥協せずに、自分のイメージを持ち続けることですね。
また、続報をお届けします〜。

 

 

Facebookにもこの袋帯は載せています。
 ⇒https://www.facebook.com/tonamiorimono/photos/a.124946404208820.9013.111287925574668/722580437778744/?type=1&theater

2014年08月04日

あお色−1

 

自分の中では南蛮七宝の青い光悦蝶から始まり、ブルーを使った様々な帯を作ってきました。

いつの間にか、『となみブルー』と言われたりするようになり、となみスタッフの中にも、
『自分のブルー』を持ってモノづくりするのもいます。

 

その流れで今製作しようと思っているのが、『碧』というシリーズです。

『碧』という字は、『あお』とも『みどり』とも読むことのできる不思議な字で、
様々な意味もありますが、その中から、『青く澄んだ石の色』というイメージを持って、
製作したいと思います。

 

白の中ではもちろん、黒や濃い色、濁った中に入っても澄んだ『あお』色をテーマに
モノづくりする括りにしたいと思っています。

 

その最初の一柄目は数柄作った中から、一つこの柄を選びました。

 

DSC02694.png

『作楽/碧1(紹巴織)』

 

地の白以外は全て青を入れていて、単色でその色を使うのと、2色3色重ねてその深さを、
白と重ねて、透明感を作ろうと意図しました。

 

まだ、丸巻きですので、裏糸の渡りが見えていますが、帯地表面に出ている色とは、
少し趣きが異なっていると思います。

 

まだ始まったばかりですが、こちらもワクワクしたモノづくりになりそうです。

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2014年07月22日

原色に近い、青と赤と黄色を使った帯。

 

京都は後祭に突入しています。

先祭りでは、住んでいる所の前に山がありますので(鯉山ではありませんが・・・)、
この期間の移動は半分諦めていましたが、始まった後祭も微妙に通路が通行止めで、
非常に動きにくいです。

 

IMG_3432.png

 

折角の一年に一度の祭なので、この非日常感も味わいたいと思います。
昨日はちょうど良いくらいの人混みで、風情を楽しむんだったら、
後の方が良いかなぁ・・・。と思います。

 

京都の中心地はそんな祇園祭ですが、会社では配色実験のような帯目出しが上がってきました。

 

IMG_3437.png

 

モチーフはアフリカの文様です。

 

紹巴織を使い、繊細に色を入れつつ、そう見せないよう(色が際立つ様に縁の下を支えています)に、
糸使いを工夫しました。

 

以前作ったアフリカの渦柄も製作した直後は、周りの反応も???でしたので、

 

IMG_3374.jpg
『作楽『アフリカの渦』×南蛮七宝文様『しーぎ大島紬』』

 

息の長い帯になってくれるように、配色の作りこみを行いたいと思います。

 

今のところ、帯の目出しを見て『えっ』という反応が返って来ています。
(2番めの写真)

2014年06月09日

来年かなぁというモノづくり。

 

 

梅雨の雨のお陰で少し涼しくなった京都です。

暑い時にそのままの感情で夏物を作ってしまうと、あまり練られたモノができず
(ならず)、単純なモノづくりになってしまうような気がしてしまいます。

ちょっと涼しくなったこの梅雨の時期に夏物を作るのは、
もしくは考えるのは意外に重要です(もちろん個人的には、です。)。

 

どっちにしても、来年用なのでじっくり作り込んでいきたいと思います。

 

夏物というと、となみ織物では、大きく分けて、上品綟と総紗縫があります。
今年は総紗縫の『黒』を作りました。

 

この黒も普通の総紗縫よりも面倒くさいといえば、
面倒くさいことを紋の段階で行っていて、それが他の総紗縫との違いになっています。
だれでも考えつきそうだけれども、わざわざやらないモノづくり。

 

同じような考え方を導入して、上品綟で出来ないかな。と思っています。

まだ、漠然としたアイデアが漂っているような状態ですが、上手くいきそうな。
そんな気も今からしています。

 

L1780268.png

 

現状の上品綟。総紗縫よりも紋口は少ないですが、その代わりにボリューム感を
持たせた表現ができるので、総紗縫は総紗縫。上品綟は上品綟。そんな住み分けです。

 

まずは写真に写っている地紋から当たっていく、ところから初めて、
時間は掛かりますが、『おっ作楽っぽい』みたいなものが出来ればと思います。

 

また、報告します!

2014年06月04日

 

1,近況

2,Facebook

 

 

 

3位『南蛮七宝イチョウ染め×作楽/帯』

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最高の白生地で南蛮七宝を織り、イチョウをベースにした草木染めの着物と
作楽シリーズの『アザミ』。

 

乳白色の入った黄緑(オパールグリーン)の反物と浅葱色の様なブルーが残像で、印象に残ります

 

 

2位『糸菊総紗縫』

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1位『緞子帯地/懐紙入れ』

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過去最高

 

3,雑誌掲載

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kilim御召

IMG_2347.png

2014年05月30日

久々の京都本社です。

 

 

久しぶりに本社で仕事をしてます。

また、すぐに出るので、今の間に出来ることはやりたいと思います。

 

一つ、見本段階で上がってきたのが、この五本線の丸巻き帯。

IMG_2376.jpg
作楽/?』

 

織りは総紗縫で思っていたよりも、線が地紋に消されてしまっているので、
もう少しスッキリとするように、紋を修正中です。

 

これだけで見ていても、ほぼ裏地状態ですので、もう少し形になれば、
紹介しますね。。。

 

もう一つ、『CelticCeltic』文様をコーティングしたもの。
こちらは帯というよりも素材、段階ですが、これから小物作りに入ります。

 

IMG_2389.jpg
CelticCeltic』コーティング生地。

 

一つは、自分用のモノですので、そう遠くないうちに皆さんに見て頂けると思います。

 

やっと始動できそうなCeltic小物シリーズです。

 

2014年05月12日

一つ出来上がり。

 

一旦、京都に帰ってきて、織り上がってきたものをチェック。

その一つです。

 

先日少しだけ目出しを取ったモノを見てもらいましたが、
細かい柄のときはこれだけで見て、配色の判断(帯一本になるのを想像)しても、
時々、見誤ることがあります。

 

IMG_2072−2.png
⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/04/post-1976.html

 

そんな時は、再度目出しを取っても同じですので、ある程度腹をくくって、
帯一本で織り上げます。

 

IMG_2219.png
『作楽/アリス(文様)』

 

出張月はまだ始まったばかりですので、作っては出て、帰って確認。
という繰り返しに慣れていきたいと思います!

 

 

 

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2014年03月29日

青いバームクーヘン総紗縫(袋帯)。

 

前回、既にあるモノ(紋)を利用して総紗縫の新柄を織ろうと思いましたが、
見事失敗。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2014/03/post-1963.html

 

次はちゃんと修正したものを使い、製作してみました。

IMG_1195.png

作楽総紗縫/バームクーヘン』

 

ブルーの経にブルーの緯糸を使い、ほぼ何も加えず、シンプルに箔で上げました。
透け感重視の柄づくりです。

 

IMG_1189.png
綟り織で織ってるので角度によっても、色味が変わります。

 

『総紗縫』シリーズにはありそうあまりない、柄になったと思います。

2014年03月18日

3度回紋を作った帯。

 

図案家さんに描いてもらった柄を一度は帯にしましたが、
諸事情からその機が織れなくなってしまい、緞子という違う織り組織に
彫り直して、織っていました。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/11/post-1938.html(どんすじ−3)

 

この間、数ヶ月。ことある度にこの柄を見ていましたので、
好きになってしまいました。

 

そういうことで、再度(3度目)紋を作りなおして、柄のサイズ、糸の上げ方を
シンプルに置き直して織り上げたのが、この帯です。

重量面を軽く、また糸処理を簡単にするために、裏に糸を極力通らないように、
ただ地色の配色を変えた時に、配色がし易いようにと気をつけて紋を作りました。

 

IMG_1173.jpg

『作楽/インディア』

 

モチーフ自体がインドからですので、名前はヒネらず『インディア』。
柄の持つ不思議な雑踏感が好きな感じです。

 

まずは織ってみましたが、小物や名古屋帯にも良い感じになりそうです。

2014年03月03日

アリス名古屋帯⇒総紗縫へ

 

週末にまだ雪の残る(雪祭り後)の札幌へ行ってきました。

 

IMG_0985.jpg

 

年間に少なくても1〜2回はお邪魔していますので、結構忌憚のない意見を頂けます。

帯の組織については専門性が高いので具体的なモノは少なくても、『もっと透け感がほしい』
『軽くして欲しい』等々はいっぱい色んな意見は頂けますし、色や柄に関しては、さらに
山ほど言って頂けます。

 

こういう関係を築くにはとても沢山時間が掛かりますので、本当に感謝しています。

 

その中から、帰ってきて一つ目に取り掛かるのは、このアリス柄の『紗化』。

IMG_0976.jpg

『アリス/作楽名古屋帯

 

紹巴織で織った柄を総紗縫に持っていくのですが、
普通にやってしまうと、①地色に対して箔のみで上げてしまう。ことでできるので、
そう時間は掛かりません。

 

色々やってみて、最終、そのシンプルさで落ち着くことも少なくはないですが、
この帯に関しては、不思議の国のアリス:英文を毛筆で書き、図案⇒意匠図へとしたもの、
ですので、筆のかすれ具合や力強さが欲しいので、②少し糸を使いながら、箔をつぶし、
地部分ももう少し何かしたいと思っています。

 

元々の『帯』がある方がモノづくりは難しいので、すぐ『はい、できました!』とは
ならないと思いますが、思い入れのある柄でもありますので、色も面白く、作っていきたい
と思っています。

 

久しぶりに移動移動でしたので、ちょっと腰は痛いですが、その分いい空気を頂いてます。

 

 

 

2014年01月28日

ちょっと横道にそれて裏無地。

 

週末から昨日まで出張に出ていました。
そういう時に限って、作った新しい紋や配色が上がってきます。
しかも、大体面白いものが多いです。

 

幾つか上がってきた中で、ちょっと毛並みが違って、直ぐに使えそうなものが、
この裏地(見本・試験織り)。

 

IMG_0535.jpg

 

七宝のような網代のような柄で、苦労したといえば、色の飛ばし方。
表地と違い、(裏地には糸が渡らないように、)色数の制限が強いので、様々な工夫をしています。

 

たとえば以前も使っていた技法ですが、色糸の通る場所を半分にして、その分糸の太さと色数を増やす。
そのいい効果として、遠くから帯を見た時に色を柔らかくできます。
(もう少し地色と上に乗る色とのバランスを試しても面白いと思っています。)

 

まだこの帯の配色自体、完成していませんので、どうなるか判りませんが、予定では、写真のように、
多色使いでも、帯の風合い、扱いやすさ等は同じようになっています。

 

表だけ上がっていて、裏地が出来ていなかった作楽シリーズ袋帯に付ける予定です。

 

ちょっといい気分転換になった柄です。

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2013年12月24日

帰ってきました。

 

4日間ほど出張へ行き帰ってきました。
行った先でも、『風邪大丈夫ですか〜。』と歳の割に物凄く心配して頂きましたが、
ほぼ完治です。ありがとうございますm(_ _)m

 

普段社内ではあまり喋りませんので、出張へ出た時はその分頑張って、モノづくりの話を
持って行かせてもらっています。

最近は、南蛮七宝を中心に、後は作楽シリーズです。

 

自分で製作に携わっていますので、自分だけしか出来ない話があります。

柄の由来やその他、自分以外でも勉強したら、なんとかなることは極力話さず、
伝聞やそれらしい話では伝わり難い話、そんなモノばかり持って行って、見てもらっています。

 

おそらく来年もちょこちょこ気分転換も含めて、出る機会があると思いますので、
折角話す機会を作って頂ける限りは、興味を持って聞いてもらえうように、
頑張りたいと思います。

 

今年、『南蛮七宝』の中で思っていたよりも、多くの良い評判を頂けたのが、
この『南蛮七宝/イチョウ染め』。

 

IMG_4375.png

『南蛮七宝/草木染め100%/Wブラタク』

 

生地自体もあまり上がってこないし、染めに出しても、忘れた頃に上がってくる着尺。
僅かの草木染料ではなくて、100%使うからこそ出来る色。

 

来年はこういう感じの何処まででも、喋りたくなるモノが沢山出てきそうです。

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