となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「作楽」と一致するもの

2010年10月13日

自分のモノづくりで。。 作楽?

昨日も『作楽』シリーズの話を書いていましたが、
製作を始めてから現在、6年目に突入ししてます。

最初から、テーマは自分の作りたいモノを作る、
ということで、進めていて、今でも全くその辺り、
変化はありません。

柄を一から作る時もありますし、今まで使ったことのない、
色の糸を持ってきて、ちょっと冷たい視線を感じることも
ありながらのモノづくりです。

ちなみに、記念すべき一番最初の柄は・・・
この『数珠』柄です。
IMGP3699.jpg
宗教色というよりは、人のつながりを珠で表したものです。


普通帯作りは、図案などの絵を見て、作るものですが、
この柄は、人を見て製作した帯です。

こんな人に似合う、ではなくて、その人を『感じ』を帯にした。
空気というか、勢いというか・・・、
やっぱりその人の『感じ』を元に作りました。

他にも、色から作ってみたり、
工程を反対に考えて作ってみたりと、
実験的なもので終わってしまったモノも、相当多いですが、
出来たものに作っている時の楽しさが伝わるようにと、
名前の通り『作るのを楽しんで』います。


今日、帯の一覧写真を見ていましたが、
『じゃ一体、今まで何柄製作したのか?』

となると、さっぱり覚えていません。

柄を見ると、『この柄作った時は・・・』
と、好きなものを作っているので、苦労談は出てきませんが、
こだわった所や、気づきにくい所、その時に感じていたことが
鮮明に出てきます。

また、作っていた時に『こういう感じで作っていく』
というようなメモも沢山あります。
ブログなどでも、バラバラにはなっていますが、
色んな所に散らばっています。

この辺りは少しまとめて、書き足せば、面白いモノが
できそうですし、自分のモノづくりの復習にもなって、
今後役に立ちそうです。

皆さんに見てもらえれば、モノづくりの過程も分かって、
モノづくりしたい!と思ってもらえるかもしれません。

とても時間は掛かりそうですが、『作楽』について、
ちょっと頑張って掘り下げていきたい思います。

乞うご期待です!

2010年10月12日

月のしっぽ

久々に休みだったので、
京都市内の北部を散歩していました。出張に行けばいったなり、
京都にいれば、西陣/室町付近。
昼間の京都というのは、すんでいてもなかなか味わえません。

ただ、たまに見る昼間の京都では、できるだけ
めーいっぱいアンテナを張って色んなものを吸収してきました。

またおいおい、その辺りもモノへと反映されていきますので、
乞うご期待?。

と、会社に出てきて、上がってきた目出しがあります。

シリーズは『作楽』。

柄イメージとしては、『月に降る星』、若しくは
『星の降る月』です。

この2、3日の間、さてどっちにしようか?
どっちのイメージが正しいのかな?
と考えていました。

月を中心に考えたら、後者なんですが、
帯全体に星を散りばめようと思うと、前者も捨てがたい。

また、配色するときに、テーマらしきタイトルが付いていないと、
色もぶれてしまうので、まだ決めかねています。

IMG_2721.jpg

ほかにも、月の尖った部分(尻尾みたいなところ)が
微妙に気になったりと、ちょっと停滞中です。

この裏に『しまうま』を付けると、馬に月?
何か意味ありそうな…

シルクロード。。
夜の砂漠、辺り一面の星空の中、商人の一行…

でも、しまうまはおかしいなぁ。

と、今日の頭の中は、そこら中に馬と星と月が
飛び回っています。

休みすぎたのかもしれませんね?。

2010年09月21日

これはチョコマーブル。

 
先週末は、東京へ行っていました。
 
先月と今月は平日に京都、週末は出張&お客さんが来られる。
そんなリズムで、ポンポンポンと、
あっという間に日が過ぎて行きました。
 
その東京では、数多くの着物姿を見ることができました。
 
本当はゆっくり、ジーッと見たかったのですが、
バタバタしながらの合間に・・・、という感じでした
 
 
そんな時間の中、ふっと目を離すと、
連れていった『しゃねこ』がエラいことになっていました。
 
IMG_22281.jpg
絶体絶命。。このあと、無事救出しました。。
 
 
 
 
さてさて、結ばれてお太鼓になった帯、
活きた帯、を見ているのはとても楽しいですし、
いつも新しい発見を頂くことが出来ます。
 
例えば、この『imonシリーズ』でも、そうでした。
 
IMG_2289_2.jpg
 
 
それとは別に、自分が関わった帯は見ているだけで
満足感があります。
 

 

IMG_2194.jpg

『作楽:バームクーヘン』
 
 
今日は、京都にいてモノづくりを引き続き行っています。
 

例えば、 先日の意外なほど評判が良かった『バームクーヘン』。 

モチーフは全く別ですが、同時期に作っていて、 最終上がってみると、

これもバームクーヘン? という帯が上がってきました。

上の帯は、裏の柄と考えていますが、

こちらは、『作楽』シリーズで、表の柄です。

IMG_2291.jpg

 

今度も、チョコマーブルと言われていますが・・・。

お太鼓にすると・・・。

IMG_2296.jpg

 

益々、美味しそうに。。

2010年09月15日

月モチーフ。


総紗縫/作楽シリーズで少し前に製作した帯です。

何度か日記上でも紹介していますし、
覚えてもらっている方もおられるかもしれません。

IMG_2187.jpg
http://senpukuya5.seesaa.net/article/133865487.html
http://senpukuya5.seesaa.net/article/136549861.html

先日、こういうコーディネートで着て、
社内を歩いている姿をじーっと見ていました。

秋も近いせいか?この辺りの柄で、
なにか作り忘れたものがありそう、
という落ち着かない気分になっています。

午後、時間を見つけて図案と資料を集めて、
月尽くしになってきます。


昨日の『木花』といい、
9月後半は休みも多いので、モノづくりに使える
時間がいつもより取っていけそうです。

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2010年09月14日

新シリーズ『木花』。 裏は、バームクーヘン。


自分の製作しているシリーズとして、『作楽』があります。
自分なりに考えて、どこかを捻って、遊びを入れたシリーズです。
(今までの作楽→こちら

柄の数も相当に膨れ上がって、いつの間にか大きなブランドになりました。

そんなことと、
新しいテーマを持って製作することも楽しそうだと
思って今手がけています。

名前は、『木花』
読みがなは、『このはな』ですが、『このは』でも、
響きがいいので、どちらとも気に入ってます。
(一応は、このはな、です。)

1柄目は、こういう柄です。
IMG_2015.jpg

テーマとしては、小さな柄に、ポイント/アクセントを
加えた帯、全体的にシンプルなもの。
織は紹巴織で。

IMG_2190.jpg IMG_2192.jpg
タレを無地に出来るようにもしています。
印象は変わりますね。

裏地には、先ほど上がってきたばかりなのに、
IMG_2194.jpg
すでにあだ名が付いてしまった、『バームクーヘン』

この『木花』シリーズは、基本的に
このバームクヘーンが付くようにしたいと思います。
(バームクヘーン、バッグがあっても良いかも、花緒は難しいかな?)


今まで、作るばかりで、
価格のことを考えたことはあまりなかったのですが、
よくお問い合わせ等もあるので、ちょっと考えてみました。

それで、イメージとしては、
『木花』の方が、作楽よりもシンプルな分、
価格的に少し抑えた感じになりそうです。

今からのシリーズなので、分かりませんが、
現状としてはそのような形です。

名前的に、『木花』とは、桜のことなので、
『作楽』=『さくら』=『桜』とすると、兄弟姉妹のように、
なるように思っています。


『作楽(さくら)』も今進めている柄があって、
新しいモノづくりを進めていきたいと思います。


新しいシリーズのお披露目でした。
皆さんに気に入ってもらえることを楽しみにしています。


2010年08月25日

早朝。 紗にしてみてみました。


寝ている最中に、新しいモノが浮かんだので、
『忘れないうちに!』と色々とまとめています
(これは具体的なイメージ有りなので、すぐに形にできそうです)。
ですので、今日は、久々にこんな時間にPCを開いています。

月曜日と火曜日は東京にいました(昨日夜に帰ってきました)。
今月と来月は、行ったり来たりとなりそうで、
数日空いてしまった日記の更新、こまめにできるように
していきたい思っています。

さてさて、出張中でももちろんモノづくりからは、なかなか離れれない
毎日(幸せなことです)ですが、そう言えば・・・
という帯を作っています。

以前作楽で作っていた音符をモチーフに(というより、そのままかな?)
織で織った帯です。

IMGP30s17.jpg

予想以上というよりも、遥かに反応があって、ビックリしていましたが、
その帯を見られた方から、『その紗が欲しい?!』と言われたので、
考えてみました(総紗縫の今までの記事)。


今織り上がったのは、見本裂ですが、実際には織物の組織が違うので、
かなり触っています。

それがこれです。
IMG_0990.jpg

まだ、微調整が必要ですが、上手く行きそうです。
(雰囲気も面白いです。)

個人的にも会社的にも、もちろん柄を大事にして、次どうするか?
も毎日考えて、モノづくりしているつもりですが、様々な方の意見を
聞くと、まだまだ無限にモノづくりができそうです。。
(この辺、上手くtwitter とか使えばいいのかな?)

聞きすぎると、何を作っていいのか、分からなくなったり、
自分の色がきえたかなぁ?と思うこともありますが、
聞き方にも工夫しながら、まだまだできることは
沢山あるので、頑張っていきたいと思います。

とおもった今日の早朝でした。。

今日は、濃い一日がおくれそうです。。。
それでは、また後ほど・・・

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2010年08月04日

とても爽やかで優しい古典柄。

京都は、連日こんな天気ですので、
淡い帯に関わりたくなります。

IMG_0882.jpg

例えば、最近上がってきた下のような帯。
IMGP3063.jpg

上の帯は袷用の帯ですので、今の時期に着ることはありませんが、
写真のような空と雲の色をとったようなムードが漂っています。

地色のベージュもただのベージュではなくて、ほん僅かの少しブルーが
入った感じがして、透明感を持っています。
(本当は、ただのベージュなんですが、他色との影響でそう見えます。)

合わせて金部分も、金色というよりも黄色に近い金ですし・・・

ちょうど良い帯が上がってきたので、少しだけ涼を取れた気がします。

最近は、上のような古典的な柄が避けられることも多いのですが、
配色や織りで、古典柄が苦手な人でも少しは見直してもらえるかな~。
と思っています。

また、一度コテコテの古典柄を紹介してみても面白いかもしれませんね。。
皆さんの反応がどうか楽しみです。


もう一つ、昨日の帯は、評判がよくて、びっくりしました。
まだ先になりますが、発表が楽しみです。

昨日の帯へ

2010年08月03日

見た目は似てても、イメージに近づけるには (比較してみると・・・)

微妙、絶妙、僅かなところで・・・
というような配色で試行錯誤していた帯が上がってきました。
個人的に、満足です。。

IMGP3060.jpg
『作楽/Nord より』

あまりしないことですが、上がってくるまでの配色を比べてみます。
数度取った配色の『見本裂』です。
(これを何回も行ないます)
IMGP3065.jpg

このように同じ色の経糸でも、横に入れる色糸使いによって、
大きく色目が変わります。お互いが影響したりもします。

これくらいの短い幅で配色を変えて、試し織りを行なうので、
一本織って、長い尺でとなると、イメージは異なります。
(その辺りは慣れないと、なかなか難しいと思います。)


一番上の写真をアップにすると、こんな配色です。
IMGP3064.jpg
ブルーがかって見える部分と、黄色っぽいグリーンとのバランスも、
ズレると、当初のイメージと悲しいほど柄が違って見えてしまいます。

この帯の配色は、2つ目の写真にもあるように、薄くなり過ぎて、花/七宝つなぎが、
印象無くなるのも駄目ですし、濃すぎて地色とは慣れすぎるのもキツくなりすぎる。

そんなことをずっと念頭に置きながらの繰り返しの見本裂取りでした。

TPO的には、爽やかなお洒落着でもコーディネートし易いですし、
ちょっとフォーマル寄りの着物にも、合わせよいと思います。

早くこの帯を結ばれたところを見てみたいですね。


2010年06月30日

6月最後なので、もう一踏ん張り!

6月ももう最終日です。
今月ももの凄く、早いです。

今ちょうど、
専務業もしつつ、モノづくりのバランスが良いので、
毎月、月末は、とて~も気忙しくなります。

その中で作っている新しい帯のテーマが、
『ぼかす』というものです。


この6月も色々と帯を紹介していますが、
現状のモノづくりは、色々な帯を並行して製作してます。

通常の3倍近くのモノづくりを抱えています。
こう書くと、手抜きを抜いてしまいそうな感じもしますが、
そうではなくて・・・

今年前半は、様々な地域に出て行ったので、
イイ刺激があって、溢れるくらい『モノづくりができる!』
というアイディアと気持ちがあります。

とにかく、作りたいモノが数多くあって、
時間がいっぱい欲しい、そんな今の状態です。

その気持ちを形にするのには、比例して
普段の何倍もの量の参考の文献や風化しそうな裂地などに、
埋もれていて、モノづくりそれぞれのシリーズが、
お互いに良い影響を与えているという好循環になっています。

ただし、時間は限られているので、進むのは、
全体がじわ~っと、しみ込んで行く様に進んでいます。


その中の『ぼかす』というテーマで製作している
モノづくりなのですが、まず私の場合、『ぼかす』というと、

頭にあるのが、
『細かい所ほど、いかに綺麗にぼかすか?』
ということです。

例えば、
IMGP2805.jpg
『麹塵:作楽』

紫色の部分ですが、唐草の根元に行くまでに、
すっと流れるようにぼかすのが好きです。
(ここを見るだけで、誰が作ったか、
 分かってもらえるかもしれませんよ。)

ただ単に、紫に変化を付けるために、
ちょんちょんと唐草の先に乗っているだけ
というのはあまり好きではありません。。

ぼかすイメージとしては、染料に手を入れて、
すっと手を引き抜いて指先の方が濃く、
腕に近づくに連れて薄くなっていく、そんな感じです。


上の帯は、紹巴織なので、こういう手法は得意です。

ただ、今回のモノづくりは、紹巴と違い、それ以外の織物で
このイメージを使うというものです。

言うのは簡単ですが、設計の段階でもとても難しく、
今までほとんどしてこなかったので、未知の部分です。

何とか応用できるようにして、さらにその部分を広く使って、
帯の形にしたいと思っています。


現在の試作は、進度が分かりやすいように、
派手で大柄という分かりやすいのを使っています。

そのために、周りから見ると、
『何かえらいもの、作ってはるな・・・』
という目で見られていると思います。
(聞いていないので、分かりませんが・・・)

試験は上がってきていて、良い手応えなので、来週くらいには、
実践的な柄で織ってみて、どうなるか・・・
そんなのが今の状態です。

『モノづくりがしたい!』
というモチベーションの時に、大枠を決めて、
一歩も二歩も前へ進めると、思っても見なかったものが
できますので、頑張ります!

2010年06月04日

こんな裏地はどうですか? パズルのピース

 

ちょっと最近を風邪引いて、それが長引いています。

2日間、久々に長い時間、しゃべっていたので、

今日は特に喉がイガイガになっています。

 

話すことより、何やかんや言ってもモノを作ることの方が

好きだなぁと、改めて思います。

 

そんなことで日記の更新も、最近はぐっと減りましたので、

モノづくり頑張ります!

 

さてさて、最近製作したものの中で、作ってて自分的に面白い!

と思ったモノです。

 

こう近寄って見ると、何が何か分かりにくいですが・・・、

『パズルのピース』をモチーフに帯柄にしました。

 

IMGP2803.jpg

『紹巴織/作楽:パズルのピース』

 

まだ、見本裂段階なので、配色等は変更するかもですが、

柄や雰囲気は、ほぼ完成です。

 

まずこの柄の製作の時には、違う図案をイメージしていたのですが、

何気なしに作った丸から、この柄が始まりました。

 

こんな丸がお太鼓にぽんと一つあったら、面白いやろなぁ、

存在感ありつつ、 可愛らしさもあって・・・と思ったので、

周囲に柄を付けて、繰り返しの柄にして、 変化が付くように配色を付けて・・・

というのをしているうちに、ピースっぽくなりました。

 

それで、周囲の面取りして、『パズルのピース』に昇格!となった柄です。

 

今までとは、趣のことなったものですが、

様々な着物とのコーディネートを楽しんで結べる帯にしたいです。

 

この柄を裏地にした場合、裏を返すと『おっ、パズルのピース。』と

意外性と驚きを持ってもらえるので、とても素敵かなと思います。

 

柄の意味も、 バラバラなモノを一つに繋げる。

なかなか意味有り気で出番が多そうな面白さを持っていますね〜。

 

 

2010年05月21日

新しい試みの織物。 シーソーのようにバランスをとる。

今日の京都は30度ということで、
エラいことになっています。
R0011898.jpg

そんな中、配色していると、不思議と・・・
自分の置きたい色よりも、ほんの少しだけ
薄い系統の色目の糸を最初に握ってしまいます。

これは、久々に試験も兼ねた目出しですので、
紹介しておきます。

IMG_0132.jpg
見た通り、泡がポコポコとなって、
流れのある水の上を行くところをモチーフにした、
ものです。

こう写真だけを見ると、配色がちぐはぐで
完成まで『まだまだだなぁ』という感じがします。

織物的には紹巴織で織っていて、地の色目の交わりと、
上に載っている色目とのバランスで雰囲気が大きく、
変わるような紋(設計)になっています。
(ぱっとの見た目は変わらないのですが新しい試み。)

シーソーみたいに、色のバランスを考えての配色と
なりますので、『内心で上手いこといった!』
と思っていても、上がってくると、実は予想よりも遠い、
所に行ってしまいます。

ただ、数色の色目がすべて関連した設計ですので、
最終的に配色がハマった時には、上品なまとまりのある
水玉の大小が出てきます。

この柄は、裏地に付けようと思っていて、
表柄は、『作楽:麹塵』です。

2010年05月04日

iPad で図案整理。

Img003_2048x1536_2.jpg
 鴨川を見れば、もう床の季節です。


GWになると、こんなに長い休みは、久しぶりで、
なかなか過ごし方が難しいなあ・・・。

と毎年考えながら、
先日購入したiPad に図案を入れていました。
Img001_1536x2048.jpg
 (写真は『作楽』の図案。)

今はとても話題になっていて、持っているだけで、
自慢になってしまいますが、
これに図案を入れておくと、かなり便利です。
(使い方として、古いのか新しいのか・・・?)

iPhone でも『使えるなぁ』と思っていましたが、
見たことある図案に関して、という限定でした。
図案の細部は、想像でお互い打ち合わせ状態です。

まだまだ使いこなせていませんが、
このiPad はこのまま、持ち運んだら、図案見本帳で
行けそうです。

と、かなりの枚数の図案と、帯柄を使える状態で、
入れておけそうなことが発見できて、
今日はただの整理でしたが、とても楽しい作業でした。

2010年04月28日

ただいま、横浜。 作楽・・・

3日間、関東地方にいました。
東京→千葉→横浜です。

今日帰りますが、
それまで一杯の話を皆さんから伺ってきました。

モノづくりで出来上がったモノに対する品評です。

自分のモノづくりの姿勢は、
出来上がった結果に対する評判は、とても気になりながら、
作っているときは、あまり気にしない、というものです。

一度、こういう話をした時に、

『一杯の人の話を聞いて、
 それを抽象化してモノ作りしていくのですね?』

ということを言われましたが、そうかもしれません。

それと、実際に自分が作った帯を気に入られ買われた時、
その後、結ばれているのを実際に見たときは、
とても嬉しいです。


そんなことも含めて、グルッと回りました。


どこかで書いていたかもしれませんが、

皆さんから話を聞いていて、
『(今のままでは)無理だろう~。

ということを言われた方が、キッカケができます。


その代表的なのが、『年中結べる帯がほしい~』
ということで、できた『総紗縫』。

最初は、無理だろうなぁという大多数の意見から、
コツコツと陰で作られていました。

今回の3日間で、そんな意見を帯と小物にもらえましたので、
形にしていきたいと思います。

作楽のこの帯が予想以上に、評判が良いのが、
まずは今回印象に残ったことでした。
IMG_1094.jpg
 →http://senpukuya5.seesaa.net/article/146503617.html

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2010年04月14日

100作って、そのうちの5あるかないか。 作楽。

いつも自分が、モノづくりをする際は
気を付けていても無意識でも、
万人受けはしない帯になります。

以前も書いていましたが、
100人中90人が良いというより、
100人中、5人が良いという帯。
そんな感じです。

(狙っても狙わなくても、いつもそうなのが、
 ちょっと自分でも面白いのです・・・)

ただ、この帯はそういうことでなく、
ただいま、とても人気があるそうです。
IMG_1094.jpg
(作楽より)

表は、カトレアをモチーフにした花柄。
裏は、アールヌーボーの時代の七宝をモチーフにしました。

この柄を作っていたのは最近なので、良く覚えていますが、
この頃、『私、花柄が嫌い。』という人とお会いして、
『え、花柄っていいじゃないですか~。』
と思ってもらおう!という気持ちで製作しました。 
(さらに、丁度いいキッカケもありましたし。)

昨日も、一目惚れしました。。
という人もいて、嬉しかったです。

雑誌に載せたから、というのもありますが、
となみ2010-2.jpg
 →http://senpukuya5.seesaa.net/article/142111926.html

色んな人に見てもらい、『私、好きですよ。』
と言ってもらえるは、とてもいい励みになりますね。

ただし、今製作を進めているのは、
100人中2.3人くらいの人に、好きになってもらえそうな、
モチーフの帯です。


2010年04月07日

モノづくりの再スタート。 作楽コーディネート。

作楽.jpg
『Nordより』

この帯が上がってきました。
今までにあった柄を図案・紋図段階で、
色々とアレンジしたものですが、
多分だれも元の柄が分からないと思います。

ジャワの更紗っぽい所もあり、よく見ると、
可愛らしいところもある、お気に入りの柄です。

色目には、地の部分にほんの僅かにベージュを
さした所にこだわりがあります。

シンプルな線調子の柄に色を入れただけ、
というように写真では見えてしまいますが、
斜めに見える横段に、地紋の入れ方や色目が
変えてあるので、単調にならずに、奥行きがあります。

NYへ行く前に図案・紋・配色とも、済ませ、
後は、帰ってから完成を見るだけのものでしたので、
ある意味、まだ帰ってからのモノづくりではないです。

まずは、この柄に続く柄づくりから進めたいと思います。


それと、作楽の帯が濃紫の着物と合わせてはったのを
見ましたので、写真を撮りました。
R0011782.jpg

やっぱり、この柄は優しい感じがして、
とても好きです。

たまに見る、このト音記号の帯留めも効いています。。

2010年03月13日

ゆるやかな新作の品評会

今日は、京都の本社にお客さんが来られ、
3Fの展示場をはじめ、様々な商品を見て頂きました。

和気あいあいとした雰囲気の中の
新作の品評会のような感じです。
(この雰囲気にピッタリの単語が見当たりませんでした。)

例えば、ブログでも見てもらっていた、
この辺や
IMG_0472.jpg

アリスイメージ
IMG_0506.jpg

新しい感じ。
IMG_0599.jpg

帯だけでも相当新柄いっぱいです。

他にも、雑誌の掲載の柄。
例えば、『作楽』などなど
となみ2010-1.jpg

盛りだくさんでした。

多分、楽しんでもらったんじゃないかなぁ~。
と思っています。

帯や着物、小物、
『ちょっと普段から離れたもの?』と思っておられる人や
『なんか敷居が高いなぁ』と感じている人にも、
もっと見てもらって、楽しんでもらえるスペースを考えて
いきたいですね。。。

人が何かの考えをもって作ったものとか、
時間を掛けて拘ったものには、
なにか伝わってくるものがあるはず、
と思っています。

2010年03月13日

ゆるやかな新作の品評会

今日は、京都の本社にお客さんが来られ、
3Fの展示場をはじめ、様々な商品を見て頂きました。

和気あいあい度の強い、
新作の品評会のような感じです。

例えば、ブログでも見てもらっていた、
この辺や
IMG_0472.jpg

アリスイメージ
IMG_0506.jpg

新しい感じ。
IMG_0599.jpg

帯だけでも相当新柄いっぱいです。

他にも、雑誌の掲載の柄。
例えば、『作楽』などなど
となみ2010-1.jpg

盛りだくさんでした。

多分、楽しんでもらったんじゃないかなぁ~。
と思っています。

帯や着物、小物、
『ちょっと普段から離れたもの?』と思っておられる人や
『なんか敷居が高いなぁ』と感じている人にも、
もっと見てもらって、楽しんでもらえるスペースを考えて
いきたいですね。。。

人が何かの考えをもって作ったものとか、
時間を掛けて拘ったものには、
なにか伝わってくるものがあるはず、
と思っています。

2010年03月05日

3月に完成したちょっと自信作。

3月のちょっと自信作です。

R0011840.jpg

 

まだ、始まって間もない月ですが、今月この柄は、

一番のイイ出来と言えると思います。

以前『不思議の国のアリス』をイメージして、

製作していると、言っていた帯です。

 

社内でも最初にこの柄を見た人は、

『この帯のモチーフはどこから?』と聞いてきます。

 

今までとは違った、かなり不思議な帯、だからですが、

『不思議の国のアリス』がイメージと伝えると、

どこがどうとは言えないけど、なんとなく分かる

と答えが返ってきます。

 

携わっていても、自分でもハッキリとしたイメージが伝えにくいので、

一時は困ったこともありました。

ただ、完成して見ていると、存在感もあって、惚れ込んで頂ける人も

いるのでは?と思います。

 

そんな方に、結んでもらいたい帯ですね。

 

 

ちなみに、柄の真ん中にあるスペース(道)がポイントで、

ここにアリスが歩いているのをイメージしてみてください。

なんとなく、アリスが迷い込んだ感が・・・。。。

と、そんな帯です。

 

 

いつもは、この辺りで一柄のモノづくりとしては終わりますが、

もう一つイメージも捨てがたかったので、それから

一配色製作したのが、 このパターンです。

IMG_0505.jpg

 

配色でゴロっと変わります。

上の配色と、どちらがいいか? というのは、

それぞれに好みがあるので、 周りの反応はちょうど半分に分かれています。

(だから、上手いことできた気がします。)

 

さて、表が上がってきた後は、裏地を作ります。

(ある程度は固まってます。)

 

イメージとしては、この帯の世界に雪が舞っている、

そんな感じが欲しかったので、それを表わそうと作ってみました。

 

①雪の広がりを感じつつ、さらに②ワンパターンに見えないような

それでいて、③シンプルなドットを作りました。

お太鼓にした時に、それがよく分かってもらえると思います。

(これは是非、実物を!)

 

色目に関しては、表に合わせたというのが基本ですが、

配色をして、 織ってみると、最初は変だと思った雪も、

この世界だったら素敵に見えてきましたので、そのまま活かしました。

 

表地と合わせてみると、

 『ちょっと変わった世界』感の帯ができた気がします。

 

帯は手に取って見てもらい、評価されるものです。

特に個性的な『作楽』シリーズなので、

好き好きが大きく分かれると思います。

 

それはそれとして、この帯が出している雰囲気は、

とても好きですよ、と言ってもらえると嬉しいですね。

 

是非、見てもらいたいです。。。

 

 

2010年02月25日

作楽、誌上発表!

今日から真面目にモノづくりに取り組んでいます。
なかなか思い通り進まない本日です。

そんな時は、また資料や図案を雑誌を見て、
頭の中に、違う他のものを蓄えていきます。


それで、気がついたモノを紹介します。
(忘れていました!!)

『10’春 美しいキモノ。』

61Avqr3q+HL._SL500_AA240_.jpg


今回、載せたのはここではお馴染みになりつつある、
『作楽』。五代目製作の帯たちです。

いつもながら、イメージを伝えて、一度ラフを撮ってもらい、
再度打ち合わせをしてから、最終の撮影→細かい詰め。
で完成したものです。
となみ2010-1.jpg


となみ2010-2.jpg

今回のイメージは、最後の最後2種類のどちらにするか?
で悩んでいました(多分、最終稿2種みせるのは初めてです)。

評価は、分かれると思いますが、
最後の判断は、帯のイメージに合うかどうか?
それだけです(どうなったかはページをめくって下さいね。)


帯の説明はまたメルマガ等で行うとして、
この中の柄は、ある共通点があって、
すべてこの中にある『七宝柄』の帯から始まってます。
(それぞれが個性的ですが・・・)

紹巴織で製作した帯ばかりです。
そして、『紹巴』というと、織物自体の完成度が高く、
今まで、基本部分にはだれも触らなかったところです。

これらの帯は、共通点として、すべて地の部分に上げ方、
糸使いともに、一工夫してあり、そのため一目見ただけでは、
『この織物ってなに織り?』となるほど、変化が付けてあります。

実際にモノを見ないと、説明しきれないので、機会をみて、
したいと思ってますが、変わったものだけあって、
がらによって上手く織りこなすのが難しいです。

そんな織りをこなしてくれる、職人さんに感謝です。。

2009年12月22日

作楽×帯留×椅子

先日、載せていた『作楽』。
IMG_0610.JPG
http://senpukuya5.seesaa.net/article/133961372.html


とてもお洒落な感じでコーディネートされ、
しかも帯のイメージに合う調度品とも合わさって、
何とも言えない雰囲気が漂っていました。

これは!と思い撮った一枚です。
IMG_0989.JPG

この帯に金茶の濃い色が似合うのか
偶然同じ系統の色目ですが、合わせる着物、

帯締めと帯上げ、が変わるだけで、
着姿が締まります。

自分でイメージしたように、場所などの環境も
ピタッとくると、ちょっと幸せですね。

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