となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2011年10月01日

生地として・・・。

 

写真 11-09-27 16 13 28.jpg

作楽の財布』

 

モノづくり方向性としては、正しいか正しくないか、

それは今のところ分かりませんが、帯の意匠や色目を見てもらいたい、

身近に持っていたい、という動機から趣味的に製作しています。

 

このモノづくりが将来どこに着地するか、まだ不明ですが、

うちのスタッフや身近な方たちには、とても好評です。

 

まず、帯の素材である絹は、発色面や風合いは面から見ると、

とても素晴らしい性質を持っています。

ですので、その風合い合いを生かすため、

①最初はそのまま帯地を使い、縫製したという、分かりやすいものでした。

ただ使い方が、ほとんどカバンの中だと問題はありませんが、

ズボンのポケットにというと、どうしても生地という面からは

汚れとスレという問題は生じます。(どんな生地も同じですが・・・)

ただ、使い方によって、絹の風合いはとても魅力現在でも、

帯地そのまま、というものも製作しています。

 

 

その次が、②生地の上から特殊な加工して、スレに強くしました。

帯地に樹脂加工という加工=帯地を固くするというものがあります。

それともまた違う加工ではあるのですが、結ぶ帯には風合いが変わったりと

と、あまり好きではないので、抵抗がありました。

 

内容は、生地目を埋めるというもので、風合いは多少損なわれますが、

それでも絹らしさは残ります。

普通に使うのには、全く問題ない強度です(織りによってはバッグ等に)。

 

 

そして今回の写真の加工③上から特殊なフィルム上のモノをかける。

というものです。

 

風合いは完全に別物になりますが、上のスレや汚れからは完全に

帯地を守ることができます。

 

実験段階も終わって、今は少しずつ皆さんに紹介をしている所です。

 

帯地は帯で使うのが、もちろん『普通』なのだとは思いますが、

ここから来る発想面は、モノづくりとしてはいい刺激になります。

 

 

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