となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「唐長」と一致するもの

2012年11月28日

色。。

 

久々に南蛮七宝襦袢の新色を染めました。

 

美しいキモノに載せていたピンク系や黒×濃いグレー、茶などは

IMGP7469-2.jpg

もう最終のロットになりますので、これらに変わる色目です。

 

この辺りがモニターでは非常に伝えにくい色目です。

 

L1180339.jpg

『唐長文様 南蛮七宝/襦袢』

 

写真を見る限り落ち着いた青です。

 

が、最初に上がってきた時は出張へ行っていたので、

電話をして『どんな感じに上がってきたかな?』と聞くと、

『とても鮮やかで、綺麗です。』とかえってきました。

 

見る人にとっても、印象の変わる、イイところを突いて染めた色です。

 

ちなみに、色目を分類すると『露草色』かな?と思っています。

 

 

 

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   『色の名前

 

2012年11月24日

Wで南蛮七宝。

 

札幌から帰ってきました。

今日明日は溜まりに溜まった仕事と、モノづくりをして行きたいと思います。

(新しいモノの打ち合わせも詰まっています)

 

今日は組み合わせのものを紹介したいと思います。

IMG_1279.jpg

 

 

三眠蚕を使った『唐長南蛮七宝文様/仙福屋御召』

に壺金印の『襦袢生地』を羽織またはコート裏地に・・・。

 
 
仕上がりが楽しみです。

2012年10月04日

化学染料を使わない草木染め。

 

以前から進めていた『100%草木染め』。

1反目に続き、次が上がって来ました。

 

L1001139.jpg

『唐長文様・南蛮七宝/草木染め』

 

草木染めというと、他には出せない色の柔らかさが最大の特徴です。

ただ、ヤケ等色落ちがし易くなる堅牢性の問題、

自然の色なので、濃い色に染めるには相当な時間がかかる、

というコスト面が大きな問題となります。

 

通常は上の2つをクリアするため、化学染料を混ぜるのが一般的になっていますが、

この南蛮七宝の草木染めに関しては、染料素材の運もあって、

なんとか完成したものです。

 

IMGP8965.jpg

 

写真のモノは一反目で、染め上がりを初めて見せた時に、

気に入られた方がいて、すぐに購入されました。

 

上の写真は、色目の違いはある染料の100%か、くちなし、

もしくは柘榴を混ぜているためです。

 

当然、なかなか上がってこないものなので、大事に皆さんへ

紹介していきたい商品の一つです。

 

 

 

 

 

 

 

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2012年09月15日

新しい色をさす

 

唐長文様南蛮七宝

頭のどこかにはいつもあって、色をクルクルとイメージしています。

 

経糸が余ったり、南蛮七宝を織る際の延長で、新しい色を織ってもらいます。

 

今までも、帯だけでなく、着物でも配色をしていますので、

そうそう感じのいい色というのは、あまり作れないですが、

それでも繰り返せる時は、やってみます。

 

L1000441.jpg

『南蛮七宝/紹巴織目出し』

 

今まで何枚も頂いた唐紙を参照に織っていますが、

織物にすると、経と緯という糸の関係上、思っていたのと、

ちょっと違う。。。

 

ということが多いというより、ほとんどの場合はそうなります。

 

それを乗り越えて繰り返すために、

あまり根を詰めて集中し過ぎるのではなくて、

いつも頭のどこかに置いておいて、

不定期ではありますが、ある程度定期的に色々とやってみると、

少しずつ、良い色のストックが出来ていっています。

 

今回は、そのうちの一回かもしれませんが、

中には、なかなかのモノも上がってきています。。。

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2012年09月13日

襦袢の新作/仙福屋オリジナル。

 

社内では、あまり目立たない存在ではありますが、

オリジナルの襦袢が少しずつ良い評判を頂きつつあります。

 

もちろん、帯屋ですので帯柄を中心に考えたものですので、

あまり世間では見られないモノになっているので、

良いのかもしれません。

 

まずは月々の生産本数の決まっている南蛮七宝。

 

IMGP7469.jpg

『唐長文様/南蛮七宝の襦袢』

 

今回の美しいキモノでは、この中の一反が登場しています(P204)。

人気のある色が段々と決まりつつありますが、どの色でも一反持ってしまうと、

他の色も欲しくなるという、不思議な柄の襦袢です。

 

左から2つ目を雑誌に載せて頂いたのですが、

ブルーの南蛮七宝の帯と並んで、ここ最近では一番の反響を頂きました。

 

作家のシリーズで数柄ありますが、

今回は、この2柄です。

 

L1000397.jpg

伊藤若冲の世界果蔬涅槃図

 

 

L1000404.jpg

神坂雪佳の世界/八橋

 

 

両柄ともあまり世間に無い襦袢ですし、

生地も様々こだわり抜いた結果、使っている生地ですので、

柄だけでなくて、着た感触も楽しんでもらえると思います。

 

すこしコストは張りましたが、意外なほど長襦袢は目立ちますので、

興味のある方はこれから、少しずつファンは増えていきそうです。

 

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2012年09月04日

あんまりすぐには進まないですが。


仙台でも人気があった『唐長文様・南蛮七宝』の御召。
すぐにポンと織れるものでもないので、現在新しく織ってもらっています。

 

L1000208.jpg

 

 

基本的に同じ色のものを織りませんので、

上の柄に好きな色を入れて織っています。

 

と書けると、気楽な仕事に思えますが、不思議な事にやはり適当では、

色が濁るか、パッとしないか、面白くないモノに仕上がってしまいます。

 

『この色にする』という明確なものより、自分の織りたいイメージを

調和の取れた色でつくるという感じです。

 

どちらかというと、帯の場合は『色を配する』という正に配色という感じですが、

こちらの南蛮七宝は、『両方の色が丁度いい感じになるように探す』という、

風で少し違っています。

 

ですので、外の自然も含めて、色んなものを見て、なんでもない所にある色を

取ってきて、着物の色とすると上手くいく、そんな感じです。

 

調子がわるいと、全く進まないこの仕事ですが、作りたい色がありそうなので、

少しずつだと思いますが、進めていきたいと思います。

 

 

 

2012年08月22日

再び唐長さんへ

 

今日は、昼から唐長さんへお邪魔してきました。

今回は、修学院です。

 

IMG_6739.jpg

 

今年は突然の雨だったり、あまり天気が良くない日も多かったのですが、

唐長さんに来た時は、驚くほどいつも快晴です。

『私は何かできごとがあるときは、いつも晴れやで。』

と当主の奥さんが言われていた通り、快晴でした。。。

(帰り道、車に乗ってしばらくすると、大雨になったので、さすがです。。)

 

今回も、当主からお話を聞かせてもらいましたが、

いつも端々から、ぶれない考え方とモノづくりへの気持ちをビシバシと

頂くことができたのが、とても良かったです。

 

IMG_5036.jpg

(製織中)

 

ちなみに、南蛮七宝の大島紬を見てもらいましたが、

(奥さんにも気に入ってもらえました。)

とても良く出来ているということで、一安心です。

 

柄の出所(持ち主、担い手)とそれを織物にする立場と、

同じような違うような、でも目指す所は一緒、という関係だと思いますが、

こちらも沢山学ばせてもらって、モノづくりの考え方へ反映していきたい、

と思っています。

 

ますます個人的に欲しくなった南蛮七宝の大島紬でした。。。

2012年06月13日

13日その2 南蛮七宝を初めて見せました。

 

 

もう一つ、先日行っていた出張ではとても『南蛮七宝』の評判が良く、

初めて見てもらう方も多かったので、楽しんで頂けたようです。

 

奥行きのある不思議な透け方をする三重紗(塵除け)や

IMGP4666-2.jpg

 

お襦袢などは、

IMGP7470.jpg

 

とても好評で本当はお披露目だけ(自慢・・・)で終わろうと

思っていたのが、何点か購入をして頂けました。

 

久々に説明したこともあって、

上手いとはとても言えない話しか出来ませんでしたが、

文様が話の合間を埋めてくれて、助けてもらっていました。

 

 

類似商品の問題は、

(お客さんにキッチリ説明して納得していれば、それは別かもしれませんが)

やはり唐長さんのファンだったり、どこかでさり気なくからかみを見て、

この南蛮七宝が好きになった方に対して、誤解を招くような商品は扱わない、

作らないのが、信用だと思います。

 

 

今回は、南蛮七宝を見て、

『この柄って、どこかのメーカーさんと同じですよね?』

と言われて、こちらが驚かされましたので、

やはりブランド表記と誤解は招かないように説明は必要だと思いました。

 

うちも図案展等で図案を買ったりもしますので、

気を付けないとダメですが、過失ではなくて、

確信犯的にやられている会社を見ると、とても残念な気持ちになります。

 

IMG_1142-2.jpg

そんなこともあって、何度も書いていますが、

うちの南蛮七宝に関してはキッチリと、表記しています。

(製作時期、織・染物によって、形が違うこともありますが、必ず入っています。)

 

 

2012年02月14日

毎年の唐長さん

 

今年も行って来ました。

唐長の『fuyu』展。

 

あいにくの雨でしたが、毎年この時期の刺激です。

 

IMG_3052.jpg

 

 

中は、ラリックと唐紙のコラボレーション。

書いて表現は難しい、唐長ワールドでした。

 

特にラリックの透明感と唐紙の陰影のコントラストが印象的です。

帯にどう表現できるかは、分かりませんが、目に焼き付けておきました。

 

また、帰りには毎年頂く、お皿も。

色違いで5枚目かな?部屋に並んでいます。

 

IMG_3053.jpgIMG_3054.jpg

 

使うのは勿体無いな、と言いながら、活躍しています。

 

IMG_3056.jpg

 

うちも『南蛮七宝』シリーズに関しては、このマークを入れていますので、

しっかりとモノづくりをし続けていきたいです。

 

 

2012年01月26日

雪がちらついているので・・・。

 

いつか作ろうと思っていた小物です。

 

IMG_2621.jpg

『唐長:南蛮七宝文様』を使った、防寒草履。

 

この南蛮七宝に関しては、日課となっている柄で、今までも

何度も登場しています。ここでは詳しく説明はしませんが、興味のある方は、

ぜひ。

 →過去の記事

 

たくさん作って販売という予定は今のところ無いので、

まだまだ趣味の領域ですが、見ているだけで、

着物を着て外へ行きたくなる草履になりました。

 

 

こちらは、バリエーション豊かになってきた、

防寒草履。

織組織によっては、帯地への加工が難しかったことも

ありましたが、問題もクリアになって、ようやく様々な柄が

登場です。

 

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冬しか使えないというのは、あまりにも勿体無いのですが、

冬専用です、、、

 

着る機会が、着物離れが・・・、などなど毎日のように耳にしますが、

まずモノづくりして、皆さんに見てもらう。

それが一番、大事にしたい所です。

 

挿げ上げが出来上がってきたので、近日中に仙福屋へアップ予定です。

 →http://www.senpukuya.jp/SHOP/829966/831527/list.html

2011年08月08日

今の時期、夏物の白生地。

 

午後から、唐長さんへお邪魔してきました。

いつもは修学院の方が多いのですが、今回は三条サロンへ。

3月にお店を改装されてからは、初めてなので、

本当に久しぶりです。

 

2時間近く、当主と奥さんのお話を聞かせて頂いて、

新しい刺激を頂けましたので、モノづくりをもっと高みに

持っていけるように、努力していきたいと思います。

 

今は、帯や着物以外にも、

商品ジャンルの広い小物の製作に携わっていますし、

折角なので、もっともっと色々と可能性を探していきたいと、

思っています。

 

この辺りは、本当に今日お話を聞けて、良かったです。

また、少しずつか急にかはわかりませんが、

モノづくりした結果として、形になって表れてくると思います。

 

そして、会社へ帰ってきてからは、とてもタイミング良く、

こだわりに拘った夏の白生地が上がってきていました。

 

IMGP5951.jpg

『南蛮七宝:夏・白生地』

 

夏物は通常、もっと早い時期に織って染めるなど用意をしないと、

販売時期が過ぎて、売り逃しをするよ、と言われます(当然ですが)。

 

なので、時期的なタイミングは、もう8月で、染や仕立てを考えると、

とても遅いと思いますが、ちょうど暑い中、その時期に着るものを

その時の今・考える、というのもある意味筋が通って面白いものが

できるかもしれません。

 

売るタイミングという締切も考えなくて良いので、

(いつも考えてない、ですが・・・。。特に、ですね。)

楽しみながら、入れる色を考えたいと思います。。

 

これはとても小ロットで製織した生地なので、

来年のちょうど夏物を見せる時期には、全く無いかも・・・。

という作る時期も販売の時期も外れた、

ちょっと面白い商品になりそうですね。。

 

もし、これからこの反物を見る機会があった方は、

風合いや色目をゆっくりと、見て行ってくださいね。

 

ほんの僅かかもしれませんが、面白いモノになっていると思います。

 

今日は、そんな一日でした。

2011年08月03日

これも人気・・・。

 

身近においておきたいもの。

というので、製作している『カードケース』。

 

いつも手元に帯地の風合があって、

なかなか無い色目や柄なので、まず目立ちます。。

 

写真 11-08-03 15 17 57 (HDR).jpg

『カードケース/南蛮七宝

 

社内では、この柄のファンが多いので、

名刺入れにしているスタッフが多いです。

 

『ヴィトンみたいな柄ですね。』とよく言われますが、

そこから、どんな席でも『この柄は唐長さんの柄で・・・』

という話になって、いつの間にか柄説明をしてしまっています。

 

このカードケースでもお財布でも同じ事が起きていますので、

そういった意味でも本当に楽しい柄です。

 

 

ちなみに、中の革の色目は『赤』

 

写真 11-08-03 15 18 18 (HDR).jpg

 

このカードケースに使われている、

 茶×青×赤

一度、帯に使ってみたい組み合わせです。

 

 

 

2011年08月03日

これも人気・・・。

 

身近においておきたいもの。

というので、製作している『カードケース』。

 

いつも手元に帯地の風合があって、

なかなか無い色目や柄なので、まず目立ちます。。

 

写真 11-08-03 15 17 57 (HDR).jpg

『カードケース/南蛮七宝

 

社内では、この柄のファンが多いので、

名刺入れにしているスタッフが多いです。

 

『ヴィトンみたいな柄ですね。』とよく言われますが、

そこから、どんな席でも『この柄は唐長さんの柄で・・・』

という話になって、いつの間にか柄説明をしてしまっています。

 

このカードケースでもお財布でも同じ事が起きていますので、

そういった意味でも本当に楽しい柄です。

 

 

ちなみに、中の革の色目は『赤』

 

写真 11-08-03 15 18 18 (HDR).jpg

 

このカードケースに使われている、

 茶×青×赤

一度、帯に使ってみたい組み合わせです。

 

 

2011年07月05日

ほんのさわりだけ。

 

少し角度・視点を変えて、南蛮七宝の帯を製作中です。

 

IMG_5470.jpg

 

以前までのトコトンまでシックという所から、色を加えたモノを作ろうと

していますが、現在のところ、行ったり来たりです。

 

進んでは唐長さんの資料を見て、進むか戻るか。

毎日、その繰り返して、自分の中に留まるところを探しながら、

製作している最中です。

 

あと、もう一歩です。。

 

 

61PSX-miZLL.jpg

 →amazonへ

 

 

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2011年06月02日

昨日の着物/南蛮七宝襦袢とミルクティ大島

 

昨日は東京へ行きました。

今年初!単衣シーズンに着た単衣ということで、

紹介しておきます(昨日が一日なので当然といえば当然ですが、、)。

 

IMGP4921.jpg

『唐長文様・南蛮七宝襦袢×ミルクティ白大島

 

毎度毎度のことですが、どこかに南蛮七宝が入っています。

何度かお会いして話をした方だと、

『あれ、今日はめずらしく・・・』と聞いてこられます。

(襦袢をのぞくのは、なかなか難しいですし。)

 

たまに、草履の花緒というときもありますが、

この日は、襦袢にベージュの南蛮七宝でした。

 

日曜日から、今度は札幌へ行きますので、

これに、あと持ち物を足すとすれば、

洗い張りし終わったばかりの単衣御召(は五月から)。

 

白御召.jpg

 

この時期には、私はこういう色ばかり着ています。

 

 

 

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2011年05月24日

久々に若冲に触れる。

 

『伊藤若冲の世界』として、様々な帯を作ってきました。

モチーフがモチーフだけに、そのままを活かしたモノもありますし、

(それでも糸で表すには相当難しいですが・・・)、

若冲を題材に帯・着物へとアレンジしたもののあります。

 

どちらの場合をとっても、若冲に触れられている時間は、

幸せです。

 

今回も、ここ一週間は、相当量の若冲資料に当たっています。

 

具体的な柄は、

今までの砂糖鳥や鸚鵡のシリーズです。

 

IMGP4851.jpg

伊藤若冲の世界

 

最近は帯留めも人気ですが、作っている時は、

形もそうですが、それ以上に『色と空気感』に注意をしています。

 

0908.jpg

 

 

 

IMGP4849.jpg

伊藤若冲の世界

 

実際の実物を見た時に感じる『やつ』、なのですが、

こればかりは人それぞれもあり、どれが正しいかは、

作った後、周りの反応で測るしかありません。

 

たまに、修正をかけることもありますが、その時は大概、

形は上手く行ったけど、何かどこかちがう・・・。です。

 

もちろん、コピーをしたみたいに、全く同じ様に製作しても、

同じことを感じますので、この辺り雲を掴みに行く感じです。

 

先日も言われた、唐長さんの『南蛮七宝』も、同じようなもので、

似たものと、となみさんのとは、柄は似ててもやっぱり違うね。

という所の空気感なので、自分もよく分かっているのですが・・・

なかなか今回も詰まっています。

 

そこを越えれば、あともう少しで完成です。

 

 

 

2011年05月06日

休み明けの目覚まし。

 

とてもGW休暇とは言えないGWであっという間に

終わりました。

 

そして、今日からは通常の流れに戻っています。
 

今は電車で金沢へ移動していますので、

これは車内で書いています。
 

 

連休も含め、数日まとまって休みが続くと、

新しい帯や見本裂、配色替えなどが

まとまって上がってきますので、午前中はその確認です。

 

以前も書いていたものも、ちょっと完成度が進んだり、

と、休みボケ無くテンションが上がります。

 

特に、Rococoの一本目や、この唐長文様に関しては、

なかなかです。


 

下のモノは、紹介してから何度か短い目出しを取って、

最終に決定したものです。

 

www.momolog.jpg

『Rococo』

 

当初はかなりアクセントとなる色を青、緑(それに赤)に決めて

織ってみましたが、残念ながら、予想よりも

収まりの悪い色になってしまいました。

 

そこで、色をちょっと中間色に近付けたのが上の写真です。

最初は超・個性的だと言われていたことからすると、

とても合わせ易くなった、と思います。

 

この辺りの個性と合わせ易さのバランスは、

最近、最後まで悩む所です。

 

また、この帯は特殊な帯なので、

これからさらにもう一手間を掛けて、

しぼを付けます(御召緯とお湯の力で)。

 

その時にまた印象が変わるので、

それは金沢から帰った時のお楽しみです。

 

他にもこの帯の箔が製造されていないので、

またふさわしいモノを探すか、作るか、

という問題もありますし、まだまだ前途多難です。

 

 

 

2011年04月21日

再度。スイッチ入れて。

周りから何回も言われる、

『南蛮七宝柄、ホント好きですよね〜。』

という言葉。

 

自分で製作した柄、配色のものが好きなのは、

当たり前のことですが、そうじゃない、

この南蛮七宝はかなり自分の中では特殊です。

 

唐長さんの柄は、数百年徹底して、生き残ってきただけあってか、

色目の組み合わせ次第で、色々な表情がださせます。

もちろん、『きもの』という枠内で製作するので、限界はあるかも

しれませんが、柄の魅力と楽しさで、まだまだモノづくりの途上です。

 

イメージすると、ここ数年は、自分のモノづくりとこの南蛮七宝とを

行き来しつつ、新しい発見を持って、(自然と自分は)進めているようです。

 

自分でも次の(唐長)柄をとは、思ってみませんでしたが、

まずは取り掛かってみようと、今になって思わされたのが、この柄です。

 

110421_1.jpg

 

『唐長文様:角つなぎ』

 

これは、角つなぎの一部のからかみ、なのですが、

見ているうちに、なぜだか惹かれたのがこんな感じです。

 

南蛮七宝と共通しているのは、異国っぽさかもしれませんが、

自分の中では、『きもの』なりに配色してみたいと思いました。

 

まだ、製品にしよう!とか思わず、まずは糸と相談して、

自分が作りたい雰囲気を探しています。

 

 

  110421_2.jpg

 

110421_3.jpg

 

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2011年04月14日

そういう柄。

長く帯作りをしていて、

いい意味でずっと残ってきた帯があります。

 

最大限、想像力を使って考えて、修正を繰り返して、

新しい柄を毎日のように作っています。

なので、普通に考えて、今製作したものが一番良いものが

できるはずです(そう思ってやってます)。

 

もちろん、今までにないやり方で出来るものもあるので、

イイものが多いのも事実ですが、その新しい波に負けず

その中で何年何十年も生き残っていくのもあります。

 

たとえば、この柄もそうです。

IMGP4732.jpg

『麹塵染:乱菊』

 

通常、何年も織って古くなった柄は、旧柄と言われることが多いですが、

この柄は、そういう範囲とは違って、柄名で呼ばれます。

(この場合だと、『乱菊』という風に)

 

また、『定番』という呼び方もありますが、

なぜかあまりそういう呼び方もされません。

 

こういった柄は、メーカーの人間にとって、

本当に宝です。

 

よく唐長さんの柄を見たり、帯にして製作していても

同じことを思います。

IMG_4658.jpg

『南蛮七宝:角帯』

 

南蛮七宝の柄を帯や着物にして、数年(十年に近い)経ちますが、

だれも、『昔の柄やな』とは言いません。

反対に、『最近の柄って粋やね。』とは良く言われますが・・・。

 

 

シンプルなものは多いけれども、意図的には作り出せずに、

何年もして、いつの間にかそうなっているものなので、

作り手としては、やっかいなモノなのですが、

やっぱり大事です。

 

こういった柄は、毎日の積み重ねなので、

今日も積み重ねていきたいと思います。。。

 

2011年03月25日

南蛮七宝の襦袢+

今まで数度登場の唐長文様『南蛮七宝の襦袢』

IMG_1142.jpg

『唐長さんのロゴマーク』

 

まだ、見本ですが、新色を染めてみました。

IMGP4632.jpg

 

どこで販売しているの?という質問を良く言われるのですが、

まず、染めれる数が決まっていて(生地的にも)、

一度に多くは出来ません。。。

 

また、自分がこの柄にとても思い入れがあるので、

販売に関わるスタッフは、

ただ単に、多くの柄のうちの一つ、というのではなくて、

惚れていて欲しいと思っています。

 

そのお陰か、この柄のコアなファンが出来て、

口伝えで少しずつ、広がっています。

ですので、もう少しお待ちください。

 

好き嫌いはあるかもしれないのですが、

買われた方に、『(同じ柄でも)次はこの色がほしいなぁ』

と、そんな風になるようにしていきたいですね。

 

あとは、黒濃淡、茶濃淡。

これらを揃えて、6〜7色くらいになる予定です。

 

 

 

 

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