となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「唐長」と一致するもの

2015年07月07日

緯と経糸。

 

社内では、横糸のことを''よこいと''と呼ばず、緯(ぬき)糸または緯とだけ、呼んでいます。

織物は経と横との関係性で柄、色を作ります。
柄を作るのは、よく判りますが、色?と疑問に思われることもあります。
織物は織り方によっても異なり一概には言えませんが、経糸と緯糸が混ざった色になります。
たとえば、経;黒、緯;白で、織り上がりがグレー。というように。

 

意匠図を作るときは柄を織り成す以上に、気を使うのは、配色の問題。
配色がし易いのか?と、配色変更に対応できるのか?そして、イメージ通りに色が綺麗に出るのか?

この悩みは全て意匠図の段階で決まってしまいます。
(それから後は、裏ワザを使っても微修正位しかできません。)

 

その経と緯との関係でわずかですが配色変更した帯が上がってきました。

 

L1890518.jpg
『南蛮七宝文様/下弦の月』

 

受注を頂いてから織りに入る南蛮七宝シリーズの袋帯です。

となみで使う糸は絹糸で天然繊維です。僅かな太細もあり、染めるロットによって僅かな差がでます。
その差は味として存在しますが、今回は意識的に変更しました。

 

 

L1890089.jpg

 

撮影前先月に、唐長さんへお邪魔した際、みていた下弦の月です。

 

帯の中でもう少しお月さんが浮く映える色。
それを作るために、緯糸は変えずに経糸を白くしました。

 

写真からは僅かの違いしか出ないかもしれませんが、帯を立てた時に、
白の映え方が変わってきます。

 

どちらが皆さんの好みになるのか?それは実際に見てもらいたいです。
今は比較して頂けるように2本、同じ帯がありますので、じっくりと。。。

 

 

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2015年07月04日

頭のなか満タン。

 

昨日唐長さんへお邪魔させて頂いた余勢で着物を作りたいと思います。
帯でもやっていく予定ですが、蕨、下弦の月がありますので、今度は先に着物から。

ある程度進んでいますので(ほぼ頭の中ですが・・・)、途中経過を。

 

頭の中には衣桁に絵羽が掛かっていて、その柄は透明の南蛮七宝です。
その絵羽を何色に染めるのか?

黒が良いのか?茶がいいのか?薄いベージュがいいのか?
と、様々な色を透明の上に置いて、自分の中でしっくりとする色を探します。

 

L1890050.jpg

実際にも見ると、真っ暗に見えるのに、何かあるよ。目が反応している感覚が新鮮でした。
 

 

一つ、その中にいい色がありました。
その時は確信が持てませんでしたが、昨日唐長さんに行って、白黒で陰影を撮っていると、
壁紙にある角繋ぎの濃淡を見て、やっぱり最初はこの色だ。

と思いました。

 

いくつか悩んだ色目を実際に染めてみないと、濃淡の程度もわかりませんので、
気になる色味は3反ほど染めに出したので、近日中には土台となる着尺が上がってくる予定です。

 

 

ここ数日は、製作したものをUPしていませんが、
頭の中では着々と進んでいます。

 

昨日は、吸収出来るだけ吸収した一日でしたので、
しばらくこの日記も含め、アウトプットしながら毎日が続きそうです。

2015年07月03日

丸一日唐長尽くし。

 

今日は一日撮影に参加しました。
丸一日唐紙に囲まれ、モノづくりのエッセンスを最大限に吸収させて頂きました。

 

L1890169.jpg

 

この成果はそう遠くないうちに紹介させて頂きます。

楽しみにしていて下さい。

2015年07月02日

明日の準備でバタバタ。

 

明日は朝から(もしかして)夕方までの、
ほぼ一日を写真撮影に費やす予定をしています。

 

場所は唐長さんですので、自分もカメラを持って行き、少しだけ立会い以外にも
参加させて頂きたいとおもっています(笑)。

 

大まかには決まっていますし、入れていける余地は無いかもしれません
(漠然とした話ですみません。)が、できるだけ色々なモノを持って行き、
良いモノができればと思っています。

 

初の試みばかりで、この時間からどうなるのか、ドキドキしています。

また明日報告しますね!

 

あと、もう少し宿題をして寝ます。

お休みなさい〜。

 

2015年06月25日

本物の空気感を頂いてきました。

 

今日は半日とちょっと唐長さんにお邪魔していました。
打ち合わせの都合上、帯を持って行きましたが、唐長さんの唐紙の空間の中に
帯を置くと、スーッと馴染む。これがあまりに面白くて、自分のところの帯なのに、
その馴染み具合に見惚れました。

 

改めて何かを合わせる、何かに合わせる、空間の空気を作るのに、
唐紙の柄、色、雰囲気はホントに最適じゃないか、と思いました。

南蛮七宝の着物もそうですが、改めて納得する凄さを感じます。

 

何度もお邪魔している唐長さんですが、いつも好きななのは、端っことか、角とか、
裏です。今日はカメラを持って行きましたので、そんな場所に入り込んで、撮らせて
頂きました。

DSC05733.jpg

 

なにが良いのか?自分でもよく分かりませんが、時々光と影の間を見ていると、
ゾクッとする瞬間があります。もちろん、唐紙を正面から見ていても、美しいのには
間違いありませんが、この陰影を感じる瞬間がホント、イイです。

 

DSC05723.jpg

 

言葉ではむずかしいですが(笑)。

 

この感覚は、いつかは分かりません、どこに活きるかも分かりませんが、
なにか間違いなく、自分のモノづくりの中に加わっていそうです。

 

また、来週お邪魔しますので、今から楽しみです。

 

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2015年06月19日

ひそませる色

 

唐長文様のモノ作り。
新しい文様は帯地で順調に進んでいますが、ベースとなるのはやはり南蛮七宝。
 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2015/06/post-2156.html(参照、輪宝文様)

一度完成させた織や技法を後に他の柄へ応用を効かせることは、
その柄特有の問題(大きさや雰囲気作り)を除けば、そんなに難しくありません。

ですので、今は良いと思うことを南蛮七宝文様で、試行錯誤、繰り返しやっています。

 

今回、目指すモノづくりは、生地に色を潜ませること。

唐長さんが良くお話され印象に残る『色』は、シックや渋く見えてもきれいな色を潜ませることで、
はんなりとさせることができる。簡単そうで深い言葉です。

糸と染めでどこまでの表現が出来るのか、わかりませんし、自分なりの勝手な解釈になることも
ありますが、まずは『あ、これか。』と自分のお腹の中に落ちるまでは試行錯誤の連続です。

じつは、昔にほぼ同じ目標でモノづくりへ取り掛かりましたが、少々中途半端に終わりました。
失敗とは言えず成功の部類に入るとはおもいますが、落ちる所まで行っていませんでした。

文字で書くとこんな感じです。
白生地には白(もしくは生成り)が潜んできます。ただ、染めて色を乗せても、
見慣れているせいか、その白は目には入ってきません。

以前の時は、敢えて生地に白色を潜ませようと、
生成りではなく、白に染めた糸を使った先染め御召を使い、白を潜ませようと染めてみました。

結果、奥行きを感じる、とても良い雰囲気を持った反物になりましたが、
狙っていた目標までのホンの僅かに届かなかった、勿体無さも感じていました。

 

失敗というよりも成功だったので、それ以上直すところも見つからず、それはそれで。
だったのですが、今回はある所からヒントをもらい、ベースに使う御召を変更。

色は、『白⇒萌黄色』です。
 ※春先に芽吹く若葉の様な明るい黄緑です。

 

SDIM0026.jpg

 

経も少し変えて、上から引く染料に馴染みきらないように、工夫もしています。

 

ちなみに、引き染めで上から引く色は『少しひねたグレー』。

最終の目指す所は、正面から見ると、ひねたグレーが、ふとした拍子に、もしくは光の加減で、
底から萌黄が浮いてきて、薄い地色の着物を着ているような透明感、きれいさを感じることが出来る。

そんなイメージです(文字は難しいですね〜(苦笑)細かい話ではなく、清々しい綺麗さを感じるけれども、
見た方はそれがどこから来ているのか不思議に感じる。そんなイメージです。)

 

 

そして、完成した染め上がりはこんな感じ。
写真でその萌黄を出そうと色々してみたので、upしておきます。

DSC05580.jpg

 

DSC05563.jpg

 

DSC05588.jpg

 

この手法ではまだ数反程度の経験しかありません。
まずは一つ目の『おっ』と思えた、成功作です。

今後は、どんな底の色に、どんな色を掛けるのが、きれいなのか?
まだまだこれから試行錯誤して、その感覚を磨いていきたいです。

 

 

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2015年06月10日

なにがウリなんやろ?

 

昨日書いていたようにバッグの工房へ打ち合わせに行きました。
ここで行かないと、間に合わない、そんな切羽詰まった感もありましたが、
なんとか上手く行きそうです。

 

そんな帯地を使ったモノづくりですが、なぜ始めたか?
というと。。。思い出すとこんなところです。


自分たちの作るものを少しでも身近にしたい、
折角の柄、帯だけでは勿体無い、
和柄の洋への挑戦、
帯とお揃いの小物への要望。
帯地が美しいから。などなど

 

ほぼ0からスタートして今では毎年そこそこの売上があり、
形にも定番ができたり、Webにも並べたりと、そこそこ順調です。

 

では、自分たちが帯を使い製作したものは何がウリなのか?
社内で打ち合わせをしている際に、話題になることがあります。

 

ちなみに、となみ織物でも昔から帯地を使ったバッグは作っていました。
(自分が会社に入った当時。)
これは思い出すのもイヤですが、どこにでもある草履バッグセットの生地を
ただうちの帯地を使っただけのものです。

なぜ、うちが作っているんだろう?というモノだったので、
残っていたものは全て倉庫に封印して、積極的な肥やしにしました。

 

そこから考えると、今製作している職人さんには、
長い間うちの帯地を裁断しては縫製して形にしてと、(失敗も経て)
こちらの生地の特性を掴まれています。

 

IMG_4504-1.jpg

 

昔は実際はどうだったのか、詳しくは分かりませんが、肥やしになった製品を見ていると、
何かが足りない様な感じを受けます。おそらくは、どこにでもあるバッグや草履の形に合わせて、
帯地を裁断⇒縫製したのかな?と感じます。

 

今では、時間が掛かりましたが、帯地が活きることを一番に形を決め、裁断し、
特性を掴んだ方に、縫製、製作してもらう。それが出来るようになってきました。

 

この辺りが一言で表し難いですが、うちの小物のウリだと思います。

 

先日唐長さんへお邪魔して、当主の口から数多く出てきた『美しさ』。それにも繋がるのかな。
簡単に使えそうな言葉ですが、『本物の』というベースがあって使える言葉ですので、
それに見合うモノをキッチリと職人さんと寄り添い合って、製作していきたいです。

 

一つの帯地でお太鼓を抜くように裁断するので数は取れず、沢山同じものは作りたくないので、
小ロット、もちろんコストに跳ね返りますが、それでも『美しい』と言われるものを作りたい
ですね。

 

Facebookでもバッグを時々よりは多くUPしています。

これからは、ある型の中の単なる柄違いと見るのではなくて、帯地と革やダックジュエルを使い、
コーディネートした意匠(作品は重いかな?)として、これからは紹介していきたいと思います。

 

 

今日はこの流れでバッグをFacebook上にUPしようと思っていましたが(昨日もバッグでしたし)、
小田巻きの新色が上がってきましたので、それと帯を合わせて登場させる予定です。

 

 

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2015年06月08日

次の一歩。『輪宝紋様』

 

唐長さんとのコラボで製作している南蛮七宝文様。

取り組み始めてから気がつけば随分と月日も経って、
そこには(少なくとも)十数年のノウハウが蓄積されています。

帯で、紹巴織、総紗縫、紬、しぼ、千寿錦、秘錦、紗楽、上品綟で8組織。
着物も御召や大島、紗、三重紗、ブラタク×2等。
さらに、小物もバッグ、草履、財布、帯揚、ショール等。

 

好きにモノづくり?試作作り?させて頂いていますので、
同じ期間で比較すると、通常のモノづくりよりも、遥かに多くの経験値がたまっています。

 

次の一歩として現在は2柄目に取り組んでいて、今までの路線には、全く同じ様には
乗せられませんが、山ほどの失敗(苦笑)をしましたので、根気強く
それらを活用しながら、進めることができると思います。

 

2柄目は、この『輪宝紋』です。

DSC05461.jpg
『輪宝紋』

 

この紋様は、11代目当主と奥さまとの打ち合わせの中で、
柄と色を幾つか選択して頂き、その中から、まずは・・・と選ばせて頂いた柄です。

 

この柄を選んだ理由はいくつかありますが、その一つは・・・。
南蛮七宝がありました。

となみ織物のモノづくり、スタートは当然帯からの製作です。
そうすると、関した帯に合わせたくなるものは、南蛮七宝の着物。

だったら、はじめに取り組むのは、南蛮七宝とは趣きが少し変わるもの。
候補となっていた数柄は、全て素敵でしたが、まずは2つの版木を使った
(その時点で趣きが異なります)この輪宝紋がいいのではないか?

そんなことから選びました。
おそらく何を選んでも間違いないから、余計に迷いました(笑)。

 

この輪宝紋は、七宝繋ぎと同じ様に、吉祥紋様の一つです。

意匠図を作る際に、この柄とずっと向き合っていると、柄の意味、配色関係なく、
柄に惹きつけれられるました。

なにか、あるな、この柄。
文章では説明できませんが、今はそんな感じを紋様から受けています。。

 

まずは頂いた唐紙の色に合わせた配色を行っていますが、
『糸』と『和紙』ですので、全く同じにはできません。

そのため、同じ空気を纏う位の雰囲気を近づけたいと思っています。
それを考えると、現状はまだ色を修正する余地があります。

今後、そのあたり詰めていきたいです。

 

 

この帯も、検品が終わり次第、となみ丸で他の着物との親和性を試したいと思います。
柄の大きさ、色味、やりたい要素は多くあります。

 

 

他の自分としてのモノづくりも、昨日の本袋も含め、山ほどあります。
一つずつ、確実に乗り越えていきたいです!

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2015年05月22日

載せたい写真は一杯ですが、一枚も載せられません。。

 

今日の午後は唐長さんへ。
修学院のお店へお邪魔させて頂きました。

 

モノづくりの話が中心です。
今まで十数年通わせて頂きましたが、今まで見たことが無い【からかみ】を見て、
テンションが相当上がりました。

それを文章で書くのは大変難しいですが、その瞬間パッと頭に思い浮かんだのが、
『モノづくりをしている上で今探しているものが、ここにあった。』です。

 

完全にそのままモノづくりに持ってくるのは、厳しいものもありましたが、
その難しいモノ、いかに織物で表現するか?近づけるか?の繰り返しが、技術、
技法の進化に繋がります。そんなことよりも、早く帯にしたい。

 

今は、そんな気持ちで一杯です。

 

明日が土曜日で残念ですが、一度落ち着いて、キッチリ土日で練り直したいです。

 

帰りの車の中で、まだ全く形にもなっていないのに、帯の最終形として、
袋帯にするか?名古屋にするか?相当悩みました。

 

袋の案だったら、こう。
名古屋案だったら、こう。

 

しっかりそこまで描けたので、余計悩みます。。

 

写真も撮らせて頂きましたので、プリントアウトなりして、並べて、
2日間したいと思っています。

楽しみにしていて下さい!

2015年05月15日

5月15日は・・・。

 

今日は午後から唐長さんの工房へお邪魔しました。
が、その道中。

IMG_5458.jpg

 

人生2回目の葵祭に遭遇しました。

20分で行けるところ45分掛けて少々遅刻して(すみません)、
さらに長居させて頂きました。ありがとうございます。

 

インプットが多すぎて少しずつ整理しながらになりますが、
モノづくりへと還元して行きたいと思います。

 

2015年05月06日

GW4日目

 

明日から再始動です。
懸念だった資料整理も随分捗り、今年のGWはボケずに済んだ様です。

 

明けてから進めたいのは、唐長さんとの深化したモノづくり。

IMG_5221.jpg

 

今まで、実験、試作は山ほど製作しましたので、それの再検証だけしても、
相当な新商品が作れそうです。その一つがこの生地。

 

ベースは御召ですが加工、長さによってはストールにすることもできそうです。
まだ、しぼの付け具合やそれと連動する巾などには、検討の余地が沢山ありますが、
今の段階でも見せる方皆さんに『イイ、欲しい!』と言って頂けますので、
ここらから再スタートしても面白いかもしれません。

 

南蛮七宝文様の一つ意匠だけとっても、紹巴織、二重織り、経錦、経紬、しぼ等
あり、それぞれ得意とする色、配色があり、風合いがありと、これまた検討する
余地が沢山あります。

 

早いこと手を付ければ早いこと進む、明日から頑張ります〜。。

2015年05月01日

サイクルを反対にする必要のあるモノづくりかも。

 

今日は午後だけでも書けそうなことが山ほどあります(唐長さんとのモノづくり)。
整理するだけでも膨大な時間がかかりそうなので、それは整理しながら、
モノづくりの形で紹介していきたいです。

割り込みの南蛮七宝/大島紬も上がってきましたし、今年は後半に掛けて、
違う展開もお見せ出来ると思います。

 

 

御召

その話は置いておいて。

夏単衣御召の製作が進行しています。

 

いつまでも着てられそうな(多分真冬以外の10ヶ月?)組織を作り、対温暖化に真向きな
着物になります。

仕立て上がると大変便利な着物です。ただ、その前段階(反物)では織組織を組むのに、
柄によっては『できる、できない』があり、今のところ、10柄足らずです。

いずれやっては行きたいですが、去年から取り組んで、この柄数ですので、今はまず
合わせやすく帯シリーズと絡ませれる所。そんな部分からはじめています。

 

それで、出来たこの柄。

FullSizeRender 6.jpg
『Kilim/夏単衣
』(未発表)

 

 

元々この柄は袋帯から来たものです。
大きさを半分近くにして、色数を減らす。透け過ぎない透け感を作るために、
地紋に工夫して、写真の中では白場を減らし過ぎないように、ただしグレーから
離し過ぎないように(オセロのスタート時のように)、構成しています。
まあ、時間がかかる織物です。

 

去年も暑くなり始めた頃から上がり始め、夏真っ盛りに全て仕上がり、寒くなり始めると
同時に柄作りに入る。ちょうど必要な時に無い(笑)ので、スピードを上げるか、
モノづくりサイクルを変えるか、今年こそは、そろそろ、考えなおそうかな?

 

2015年04月10日

モノを頂いて、悩みました(笑)。

 

今日の午後半分くらいは唐長さんの水上殿へ。
ゆっくり意見交換をしながら、モノづくり打ち合わせです。
(いつも急いているわけではありませんが、
 特に特にこういった、ゆっくりとしたモノづくりの時間は貴重です。)

 

当初からのコンセプトとしては『本物を本物として残すこと。』
言葉としては、当然でやっていくべきことなのは、誰でも分かりますが、
実際実行するとしたら・・・?

じゃ、どこから手を付けようか?じゃ、達成したと思えるためには?
難しく考えると、掘り下げていくと、どこまでもハマってしまいそうな
深いテーマです。実際に今日も、言葉では言えても具体的にするためには、
そんなに簡単じゃないよ。ということも話しの中で出ていました。

 

今日やこれからの打ち合わせが、急に普段のモノづくりに通ずるか?と
いえば、そうではなくてジワジワと内側から湧いてくるモノです。

こういう話を自分のモノづくりの中に加えて蓄えながら、帯づくりに
反映していきたいです。

 

今日頂いた名刺をつくるためのからかみ。←なんて表現したらいいのか、悩みました。。
(名刺紙、名刺用の紙。全部平仮名で、めいしかみ。)

 

濁らず、スッキリとした、それでいて手で触りたくなる優しい色。
素晴らしく綺麗です(ほかの色も同様です)。

 

DSC02062.jpg

 

名刺として使うためには『字』を印刷しなくてはいけません。
もちろん、最初にイメージするのは『プリント』ですが、この場の話では活版印刷でないと。
と、そんな話も上がっていました。

 

どう考えても、これを使って自分の名刺をつくるのは勿体無い気がします。
ただ、それくらいの『かみ』で作られた名刺。頂けたら自分は相当嬉しいだろうな。

やっぱり、作ってみようかな。それが、今の悩みです。

 

『かみ』と『絹』とでは、出来るものが異なります。
ただ、通ずるモノが沢山ある。そのことを特に今日は感じさせて頂きました。

帯地としても、もっとできる事がありそうなので、
一緒に進めていくモノづくり、そこから派生していく自分のモノづくり。

とても楽しみです。

 

 

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2015年04月01日

先日の三重紗。見事に失敗。

 

先日の三重紗白生地

引き染めでやってみましたが、見事に失敗。

そのまま行けないことは無いけれども、僅かにムラになる気配(←結構大事です)があったので、
今後はこの手法でやらず、この反物では深入りせずに、この段階で止めて、引き返してきました。

 

IMG_4890-1.jpg
南蛮七宝文様/三重紗』

 

染屋さんとは前回の打ち合わせの時に、完成した姿を話し合っていましたが、
少し焦りながら、次回は違う方法で色を入れていきます。

 

(最初の引き染めが下染めになり)何度も色を掛けることになります。
結果、同じ色だけど深さのある色となる、そんな予想をしています。

色見本と比較しても同じ色だけれども、反物を立てたり、
仕立てて着るとなにか存在感が違う。

災い転じて・・・となることを祈っています。
 

同時に違う色を5反染めましたので、
これらの反物だけ特別バージョンにしたいなぁ。。。

 

IMG_4892−1.jpg
『となみブルーに近い色味も』

 

4月中旬にはいずれかの一反は上がってくる予定です。
こういうことがあると、この5反は愛着が湧きますね〜。

楽しみです。

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2015年03月30日

全くの白紙から。

 

久しぶりに唐長さんへお邪魔してきました。

いつもパワーを頂いて帰ってきますが、今回も同じ。
ただ、いつもと違うのは ↓ これではないこと。

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もちろん、端々には出てきますが、今回から始まるのは、
新しいモノづくりです。

 

『本物が本物として残るように』

 

いまは全くの白紙ではありますが、となみ織物の持っているもの、
自分が使えるもの最大限、ここに費やして行きます。

 

今日は濃い、前向きな一日でした。

2014年07月23日

唐長
一年に何度かお邪魔させてもらっている中でも、この7月は一番大事な集まりでした。
今後、どうしていくのか?これに尽きる話です。

祇園、
今日の7月はやはり祇園祭。街中祭です。
大船鉾が150年ぶりに復活。

札幌、
ここ数年一年に1、2回はお邪魔している札幌です。
恐らく今年は最後だったので、張り切って行ってきました。

通常であれば、祇園祭中に出張等行ってしまうと、『今年も山鉾あまり見れなかったなぁ』となるはずですが、後祭のお陰で、帰ってきても、まだまだ立っています。

モニタ『GIZA』今年は麻シリーズが爆発的にヒットしました。中でも、スリップに関しては何度も売り切れになり、製作を依頼しているお店からは、『こんなに夏着物を着るんだ・・・』と嬉しい悲鳴を上げておられました。市場に売っているものと比べて、安くはないスリップですが、口コミの力で本当にすごい評判でした。そういう声も受けて、以前扱っていた、『GIZAスリップ』を再度復活させていきたいと思います。このギザは・・・。
内輪話
まだ奥は倉庫らしさ(?)を残しながら、ショールームが9割完成しました。何を並べるか?と最初は悩みましたが、入って右は南蛮七宝のバッグと草履、他には懐紙入れ等々の小物が中心です。Facebookに掲載したモノも人気があるものに関しては、スペースがありますので、季節も考えて、陳列していきます。早速29日にお客様が来られますし、デビューです。Facebookを見て、商品が見られるスペースがありますか?との問い合わせも良く頂きますので、まずはそういう、となみ織物&仙福屋が初めてという方にも見て頂ける様になっていければと思っています。本社は流石に企業秘密だらけで、常時オープンするというのも難しいですからね。

2014年05月16日

仙福屋御召の新作(経無地御召)


京都に帰ってきて、一番最初に触ったモノが、
御召、袷単衣用の着尺の新作です。

元々のモノは、風合いシャリッと生地には手持ちもしっかりとして、
さらに透け感すらある。そんな織組織で織ったモノです。

 

仕立てをお願いしている超ベテランの職人さんからも
『わたしの触った着物の中でも一番。』と言って頂いたこともありました。

 

IMG_2251.png
仙福屋御召/経無地御召』

 

そんな反物から少し経糸に変化を付けて、スッキリと文様を表に出しつつ、
地色の色味を柄の濃淡をそこまで付けず、あっさりと無地感覚に近い形で配色
したものです。

 

これに合わせる帯は・・・と考えると、総紗縫が真っ先に思い浮かびましたが、最近織った『南蛮七宝』のブルー無地もおもしろそうかな。。。?

 

IMG_2218.png

 

 

 

Pinterest
 ⇒http://www.pinterest.com/senpukuya5/唐長文様南蛮七宝/

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2013年09月05日

単衣上がりました。

 

今日は久々に晴れたので、最近のグレー空に慣れた目で見ると、

空がとても濃く色鮮やかに見えます(風も気持ち良いです)。

 

IMG_1612.jpg

 

それと、私用でお願いしていた薄地の御召も仕立て上がってきました。

ベージュにグレーを混ぜた色目で、縦に細かい縞を入れたものです。

 

DSC00486.jpg

『唐長文様・南蛮七宝/御召』

 

今年の単衣時期はこの御召が活躍しそうです。

明日から涼しい所へ出張行ってきます〜。

2013年08月30日

合わさる。

 

今日は京都本社へお客さんが来られていましたので、
『唐長文様/南蛮七宝』を置いていました。

 

背景には、唐長さんに以前作って頂いた、からかみを置いています。

 

IMGP0465.jpg

 

これだけで、しばらく眺めていられます。

 

後ろのからかみは赤系の濃淡で柄が作られています。

ふつう赤系濃淡と、イメージするだけでも、場所を選びそうですが、
このからかみの周りとの親和性は凄まじかったです。

それだけで、満足感の高い一日でした。

2013年07月10日

今年最初の唐長さんへ。

 

 

午前中、唐長さんへお邪魔して来ました。

 

IMG_0891.jpg

 

久々でしたので、何日も前から楽しみにしていましたが、

その期待値を上回るモノをもらって、帰ってきました。

 

今から形を作っていますが、楽しみにしていて下さい!

 

修学院の工房ですが、蔦が全体を覆うようになっていて、

中はエコな涼しさになっていました。

 

南蛮七宝もずっと続けていきますし、

それを使いながらも、何か新しい展開が生まれてくるかもしれません。

 

楽しみだ〜。

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