となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「唐長」と一致するもの

2011年02月16日

唐長さんへ

唐長さんへ行ってきました。

 

修学院で、毎年当主が行われている個展です。

普段は非公開の場所で行われて、邸宅内全部からかみです。

 

部屋の真ん中に一筋の光とブルー基調のからかみ、

ラリックのコーディネート。

 

非日常な空間ですが、

ここまで『からかみ』が一杯でも、不思議と圧迫されず、

(圧倒はされますが・・・)

とても居心地のよい時間を過ごさせてもらいました。

 

一緒に行った、唐長初体験の方の、

ハアーという感嘆のため息が沢山聞こえてきました。

 

残念なのが・・・

写真ではあの空気は間違いなく伝わらないので、

中途半端に伝えるのも勿体無くて、

撮る前にあきらめてしまいました。。

 

 

かわりに、頂いたお皿を。。

IMGP4353.jpg

『唐長瓢箪マーク』

IMGP4360.jpg

部屋の色は、ブルーなんですが、この色とも違うけれども、

同じような優しい感じのするブルーです。

(ややこしくて、すみませんm(__)m)

 

近々、単衣用の襦袢を作ろうとしていましたが、

この色目を見て、これを仕立てることに決めました。

(右の薄地の襦袢です)

R0011756.jpg

『南蛮七宝・襦袢/となみ織物』

 

一緒に行っていたお客さんにも言っていましたが、

似た柄のはありますが、

唐長由来の南蛮七宝には、上の瓢箪マークを入れています。

 

ベタな表現ですが、類似品にはご注意下さい〜。

 

と言っていたら、ネット上で

下の神坂雪佳の柄が、そのまま半巾にコピーされていました。

神坂雪佳246.jpg

 

この柄はそのまま雪佳図案を帯にしたのではなくて、

雪佳の書かれた図(横段が独立した物)をモチーフに

作ったものです。

それを図も色もほとんど一緒にして、販売していました。

偶然、似ていたとは言えないものなので、

とても悪質です。

 

ホントにイヤになってきますね。。。

一緒に嫌な気持ちになりたい方は、是非検索してみてください。

(全くオススメはしませんが・・・)

 

 

 

それよりも、こちらを読んで温かい気持ちになった方が、

幸せなので、こちらをおすすめしますね。。

唐長さんのお人柄が伝わってきます。

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唐長に興味ある方は、ぜひ読んでみてください〜。

 

 

 

 

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2011年02月15日

作楽;黄色・表完成。

先日紹介していた作楽の水仙黄色バージョン。

前回、紹介時には、配色OK→織っている最中で、

一本の帯と見たらどうなるか?と思っていましたが、

上がってくると、イメージ通りの仕上がりでした。

R0012801.jpg

最後の最後まで、花の縁を白にするか、ベージュか、

と決めかねていたのですが、スッと見える白にしました。

 

全体のイメージはどうですか?

IMGP4144.jpg

帯留め載せ、作楽水仙

 

両方共に、納得行くまで配色をし続けていたので、

満足です。

 

後は、皆さんの好みを聞くのが楽しみです。

 

 

午後からは唐長さんへ行ってきます。

 

 

 

 

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2011年01月31日

南蛮七宝に合わせる帯留め。

以前、紹介した南蛮七宝の帯。

IMGP4287.jpg

南蛮七宝+下弦の月』

この帯を気に入って下さった方が、この帯に合わせた
帯留めを製作しました。

ちなみに、この兎の色とモチーフは、以前唐長さんに
見せて頂いた、作品の中の兎です。
(青の中に、赤い兎が大きなスペースに浮いた月を見ている。。)

IMGP4289.jpg

そのイメージが強烈に残っていましたので、
この兎を作りましたが、強度とお腹の部分にくるバランス上、
こういう形になっています。

IMGP4290.jpg


さすがに、唐長さんの空間を帯の中で再現というのは不可能ですが、

それでもこの構図は、訴えるものがあります。

(皆さんには、唐長さんで、からかみを見てもらいたいですね。)

IMGP4298.jpg

本当にこの柄は素晴らしいですね。。。

 


こちらには、唐長さんが少し載っています。

51UbIbAyu1L._SL500_AA300_.jpg

同感です。。

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2011年01月28日

ひそかな角帯ブーム

帯のことや着物のことを全くわからない若手が
会社にいて、毎日すこしずつ、
モノづくりやお客さんと話していって、経験を積むと、
ドンドン、自分のお洒落が気になるようです。

最初は、着物を着る機会があっても、どこからか
誰かのを借りていた若手が、少しずつ目覚めて、
今ではちょっとした『角帯のブーム』になっています。

男物というと着物が無地ということが多く、
世間一般には、男物でお洒落さを出すのは、

なかなか難しいと言われています。

生地の素材面で頑張るか、羽織紐か、羽織りの裏か、
でお洒落をします。あと、草履も大事です。。。
(意外に多かったですね)

ポイントは幾つかありますが、
そんな中でも目立つのは、『角帯』です。

無難な色目の無地、角帯も良いですが、
シンプルな無地でも色目でバチっと決めてもなおイイですし、
柄をガッツリ個性的に合わせるのも、さらに面白いです。

そんなことが分かってきたのか、
若手男社員らの角帯を見る目が変わってきています。

『一本ずつプレゼントするよ』と言ってしまったので、
特に、(余計なほど)すごいです。


モノづくりに、『自分が結ぶのだったら・・・』という
視点はとても大事なことなので、良いことですが、、

ちょっと困ったことに、今では普通に袋帯を見ていても、
『この帯、角帯にしたらカッコイイ。』と思っているようです。

最近上がってきた、
この角帯も狙われています。
IMG_3872.jpg
南蛮七宝:つむぎ角帯』


唐長さんの『瓢箪マーク』を入れています。
また、最初から仕立て済なので、すぐに結んでもらますし、
結んだとしてもこのマークを外から見えるようにすることも
できます。

IMG_3873.jpg

もちろん、この帯はプレゼントすることはありませんが、
みんな欲しそうです。。。

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2010年12月21日

真面目に取り組んでいる方が損をする。 そんなことにはならないように・・・。

唐長さんとモノづくりに
取り組んで相当経ちました。

つい先日、あるお客さんから聞いた話ですが、
『この帯は唐長の柄を使ったものだ』と言って、
販売している所があったそうです。

IMGP4192.jpg

確かに、柄自体は類似のものがあって、
それを元に製作したということもあるかもしれません。
(それでも私自体は出所がしっかりしたものが
 良いと思いますが・・・)

この業界は、この辺りの商標・意匠等について、
随分マシになったと思っていたのですが、
そうでもないようです。

もちろん、
唐長さんと取り組んで、『この帯は、唐長柄です。』
と言えるは、となみ織物だけで、
その他は『唐長』という名前を使って販売するのは、
法律上も問題ありますし、何よりもお客さんに対して、
あってはダメなことです。


これをこのまま相手に直接言うと
『固いこというなよ』と、
同業から言われそうなのが、
この業界のおかしいところです。


類似の『柄』に関しては、
(同じ人間が考えるもの、と考えるようにして)
ある程度見逃していたところも
あったのですが、
今回のように商標・名前まで偽って、
というのは、どうなんでしょう?

この辺り、帯を買われる方の立場に立つと、
販売員の話を信じて買うしかありません。

その部分が事実と違うと、
お客さんから見ると何を信じて良いか、
分からなくなってしまいます。

そんなことを今回のことで感じましたので、
様々な情報を発信して、正しい知識を持ってもらい、
おかしなことにならないように、していきたいです。

なにか皆さんから
今回のような形で、情報を頂ければ、
それを形にして、
皆さんに何とか伝えれるのではないかな?
と思っています。

今回は唐長さんの話でしたが、唐長ファンの方が、
『唐長さんの柄だ、欲しい』と思い、何十万と支払った
?実はそれは似た柄、もしくは同じ柄だけれども、
唐長さんは全く関係ない。

そうなった時、
その帯を結ぶ気がするんでしょうか?

以前、南蛮七宝の羽織りを着ていたときに、
『これって、あそこのものですよね?』
と、うち以外の名前が出てきたときは、
訂正して良いものか、とても悩みます。

そんなことがないように、うちは
キッチリとしていきたいと思います

今日、角帯の試験が上がってきましたが、
IMGP4198.jpg
この帯が結ばれた方が、
この柄は唐長さんの南蛮七宝を
となみ織物が織ったものです。

と、出所をしっかり言えるように
そんな商品を作るのがメーカーだと思います。

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2010年12月03日

里帰り・・・

今日は、両替町の唐長さんへお邪魔しました。
当主と奥さんと、打合せ?を兼ねたお話で、
あっという間の、一時間・・・。

今その三条サロンには、帯地で製作した
南蛮七宝の巾着があるかもしれません・・・。

こんな感じで・・・
IMG_3365.jpg

南蛮七宝のお皿やランプシェイド、からかみに
囲まれた巾着を見ていると、なにか里帰りした
ように見えてしまいます(ちょっと緊張がちな。。)。

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2010年11月11日

渦巻き帯。。

 
昨日から続く寒気も少し引いたので、 モノづくりを進めていました。
 
ここ最近は、肉球の話題になることが多いので、
『(一瞬)肉球帯、作ろうかな?』とも思いましたが、
思い止まって、他のスタッフへ振っておこうと思います。
 
そして、今製作している複雑なものを
じっくりと手掛けていきたい、と思っています。
 
まず最初の工程の図案を練っているところで、
最後の詰め部分、細かい所で色目が入らず、ストップしました。
 
そこから動きそうもないので、午後からは、
唐長さんへお邪魔したり(お忍びで・・・)、小物屋さんに押しかけたり、
と目先と気分を変えて、頭をリフレッシュしています。
 
今では、気だけは、なんとかなりそうです。
 
 
さて、話は変わりますが、先日出張していた際に、
何かとそこら中で、話題になっていた帯があります。
 
それがこの帯・・・
 
IMGP3885.jpg
『作楽:渦巻き(チョコマーブル)』
 
一度、紹介していた帯です。
 (お太鼓を見て頂けます。)
 
 
基本的に帯を作る時というのは、
①着る人を想像するか、②周りの空気を汲むなどします。
 
他にも、③全く自分の好きな柄を作る、
ということも頻繁にやってしまいますが。
 
そして、渦巻き帯がどの場合かは、気付いてもらえそうなので、
あえてここでは書きません 。。
 
 
また、ある時この帯を見た人から、 『間違いなく、人を選ぶ帯!』
と断言されました。
 
『迫力もあって・・・(お褒めが続く)』 等々の言葉をもらいましたが、
上の『人を選ぶ』という言葉が、今で印象に強く残っています。
 
 
ここからは自己弁護っぽくなりますが、
帯を作っていて、よく聞くのが・・・
『沢山の情報を仕入れてモノづくりしましょう。』
ということです。
 
間違ってはいないと思いますが、人の言うことを気にし過ぎると、
まず面白いものは出来ませんし(予想通りのもの)、
流行を追っかけると、必ずブレます。
 
恐らく、その人に『ずっと使ってもらえそうなモノ』
というのは(私は)出来ないように思います。
 
できれば、『この柄、私らしい柄でしょう!』
と言って結んでもらいたいです。
 
ですので、この日この帯を指して、『間違いなく、人を選ぶ帯』
という言葉 を頂けたのは、最高の褒め言葉、
モノづくりしていて良かった、と思います。
 
早速結んでもらえるそうですので、 とても楽しみにしています。
 

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2010年10月04日

唐長さんと

先日、唐長さんから招待を頂き、
お食事をご一緒させてもらいました。

京都の木屋町(の中の感じのいい所)の、あるお店です。
木屋町通り沿いにあって、話をしながら通りと、
さっと前を過ぎてしまいそうなところです。

ただ、とても感じの良いお店です。
中はカウンター中心で、入った所は黒い漆塗りのような廊下、
言われるまで気が付かなかったのですが、至る所のに唐紙が、
配されていました。

ドンと唐紙が陣取っているのではなくて、
もし唐紙じゃなくて、そのスペースに別のものを・・・と考えると、
全く思いつかないほど、周りに完全に溶け込んでいました。

その唐紙も、すぐに張替えるものではないので、
(でも料理とのことも考えてあってか、)
一つの場所の唐紙には、四季があって、
横に目を動かすと、春、夏、秋、冬と移り変わっていきます。

見上げてながら、何か新しい上に懐かしい感じを受けながら、
食事ができました。

途中で、唐長直営店と冗談が出てくるくらい、馴染んでいて、
お皿も、このように・・・

IMG_2472.jpg

お料理ももちろん美味しかったのですが、
唐紙を見せてもらったり、お食事の合間に話を聞かせて、
もらった時に感じる『何かできそう、何か作りたい』という
気持ちを溢れるくらい、いっぱい頂けました。

本当に、この唐長柄(今は特にその中の南蛮七宝柄)に、
関われたことは、よかったぁ?。
帰ってから、一人で喜んでいました。。


今月すこし遅れ気味のメルマガも、この日の影響をモロに、
受けてしまいました。
もう少しだけ、お待ちくださいね。。

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2010年09月28日

織りませんが、楽しいです。

御召しの配色を見ていました。
南蛮七宝の御召しです。

IMG_2413g.jpg

こうやって、目出し(試験織)を取ると、経と横糸の色の関係が
良く分かるので、取ります。

ただし、帯の場合はホンの僅かの違いを比べて見るためなので、
ここまでカラフルになりません。

しかも、普通の柄だったら、例えば『ここにピンクはないやろ?』
というのでも、南蛮七宝の場合、ワクワクしてしまって、
羽織だったら、ありかもしれない・・・。
と想像してしまいます。(さすがに一本は織りませんが・・・)。

また、この柄にハマっています。


今日はその唐長さんとお食事です。
いつお会いしても、目をパチパチとすることが多く、
お話だけでも、モノづくりの刺激になります。

また、それは後日に・・・

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2010年09月03日

次の季節に向けて、毎日こんなことをしています。

9月も3日になって、京都はまだまだ全くの夏のです。

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車内の温度計ですが・・・。あまり見ない温度ですね。

こういう暑い時は、こういう柄。
IMGP3321.jpg
『まだ、試験織です。』

雪輪に結晶というものですので、涼しげです。
(何度か書きましたが、夏の柄としてもOK です。)

この帯は、まだ試験中ですが、新しい九寸帯です。
紹巴織をベースにして、ちょっと組織を変化させたもので、
しっとりとしたコシがある風合いが特徴です。

燦々といい、この九寸といい、いくつか考えているモノづくりの中で、
大きな部分を占めるモノですので、素材や織った時の色、風合いに
最大限気を付けながら、バランスを取っています。

真っ黒で織っても、裏から透けるグレーの箔で、見る角度によって、
柄に陰影を付けたり、奥行きを出したり、配色のバランスを取ったりと、
紋を作るのと同じく、気を使う作業です。


イメージを掴むために、こうやって似た色目の箔を出してきて、
IMGP3366.jpg

頭の中で、一度織ってみて、出来上がりをイメージしています。

今は京都にいる限り、この繰り返しが日々の中心になっています。。。

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2010年08月30日

『襦袢にロゴ』

 
以前紹介していた南蛮七宝の襦袢です。  
 
新色が上がってきました。
 
IMG_1142.jpg 
『南蛮七宝/襦袢:ベージュ×薄茶』
 
南蛮七宝』着物や帯でこの柄を見れば、すぐに
唐長さんとのコラボ商品と思って頂けるのが一番ですが・・・
まだまだ、定着できていないのが現状です。
 
時々、『となみさんの南蛮七宝の襦袢見ましたよ?。』
 
と言われて、 『うん?、うちのじゃないな・・・』
ということが、時々あります(類似品です)。
 
唐長さんをよく知っておられる方でも、そういうことが
あるそうです。
 
『あっ南蛮七宝の襦袢だ!』と喜んで買われる方のことを考えると、
写真のようなロゴを入れた、きっちりとした出所の判る差別化も必要だと、
最近、特に強く思います。
 
 
仕立てをしても、キッチリと見頃に入るようにしています。
 
IMG_1143.jpg
 
今までも、社内にある意匠や他の業界の方とのモノづくりしたものを
大事に扱ってきたつもりでしたが、今後はさらに気を配っていきたいと思います。
 
やはり使ってもらう方を考えると、出所として、しっかりと発信して、
安心してもらえるものを考えていきたいです。
 
 

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2010年08月09日

唐長さんへ。 南蛮七宝:一ステップ進む。

今日は半日唐長さんの修学院、両替町にある三条サロンへお邪魔していました。
 →http://www.karacho.co.jp/

唐長

何時間いても、居心地の良いスペースで色々とお話を聞きつつ、
打ち合わせを行ないました。

(唐長さんの懐紙等も見せてもらいました。)
IMGP3190.jpg

とても上品なもので、うちの帯地でこの懐紙に合わせた、
懐紙入れを製作しよう、と思わず思ってしまいます。
(早速進めています。)

この空間にいるだけで、(何度目かわかりませんが、)
他にも様々なヒントを頂けました。

(この辺りはモノづくりに活かします。)

特に惚れている南蛮七宝でのモノづくり、
南蛮七宝
楽しみにしていてください。

キーワードは・・・
唐長


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2010年07月24日

南蛮七宝、花緒。。


ずっとハマり続けている柄、唐長さんの『南蛮七宝
(ある紙面には、『魅了されている』と書かれました。)

その帯地を使って、試作段階ですが『花緒』を作りました。
かなり面白い調子にあがりました。
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当然、挿げる際に台は『仙福屋の真綿台』を使いますが、

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その色をコーディネート次第で、かなり面白くなりそうです。


着物、上からしたまで南蛮七宝。
それでも、素敵かもしれませんね~。


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            Amazon


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2010年07月15日

続 祇園祭 COCON周辺。


祇園祭の山鉾が立っている京都です。
今日は打ち合わせも会って、COCON烏丸へ行きました。

入り口は、唐長文様の天平大雲。
IMG_0421.jpg

久しぶりに間近で見ると、相変わらずの迫力ですが、
最初見た時の『派手やなぁ』という印象から、
『着いた。着いた。』と何かほっとした気持ちになります。

見慣れて、馴染んだという感覚は面白いですね。

別件だったので、一階の唐長さんへ顔を出す程度の
お邪魔をして、柄と色目を楽しんできました。
さすがに、『この柄、見たことないなぁ』というのはありませんが、
いつお邪魔しても『この感覚いいなぁ』というものが数多くあります。

これだけの人ごみなので、わざわざ、祇園祭に来なくても・・・
とは思いますが、この辺りの人ごみ『動』と唐長さんの落ち着いた感じ『静』
とのギャップを楽しめたので、今日は思わぬ収穫でした。

IMG_0424.jpg
遠~くに長刀鉾


今日は一日雨でしたが、昼間をほんの少し、雨も止み、
団扇片手に少しだけの鉾見物でした。

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これぐらいの団扇がもらえると、嬉しいですね。

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2010年06月22日

ほぼ身内だけで・・・。

『南蛮七宝の襦袢』が初期ロット分、完売しました。
 →その他『南蛮七宝』記事へ

R0011756.jpg
『唐長・南蛮七宝の襦袢:¥99,750(初期ロット分)』

ほぼ受注だけの対応だったことや、
数も最小の染めで行ったため、出来上がりも少なく
身近な人にしか紹介していませんが、
すべて完売です。

ありがとうございます。

時期が時期的に、薄いブルーも人気で、
次回もこの2色は、染めていきたいと思います。

新色は打合せの後ですが、現在のところ検討中です。


こういうモノづくり
(ちょっと作って、興味のある人に
 見てもらって、買ってもらう、)
というのは
これはこれで、とても楽しいですね。。。

会社的には、『仕事』の範疇に入らず、趣味の領域かも
しれませんが、勉強になります。

実は自分用のモノもとっておいたのですが、
それも売れてしまったので、再び染めています。

また仕立て上がったら、皆さんに見てもらいますね!


(真っ先に)南蛮七宝の襦袢を着られている方に
(襦袢だけを)見せてもらいました。
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(単衣です)
男物でも絶対に欲しくなりますね~。

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2010年05月07日

ロゴって?

今日の日記は、あまり柄が無く・・・

今、打ち合わせ&製作中で上がってきたのは、
『ロゴ』です。

何度書いていると思いますが、
うちの帯はタレ部分に『となみ帯』と織り込んでいます。

R0010164.jpg

これは、どこが作ったのか?というのを表すのと、
製造責任として、という意味でもあります。


下のロゴは『唐長』さんの瓢箪。
織り込むことによって、他との差別化をしていきます。
IMG_8010.jpg

『本物』です、ということと、
『本物を作ります』という強い意思表示です。

となみ帯は入れずに、
『仙福屋』を入れようと思い、
IMG_8009.jpg
こういう形にしました。

南蛮七宝をはじめ、
シンプルだけにとても興味深いシリーズに
なっていきそうです。

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2010年04月23日

意匠・柄を護るのは・・・

 
モノづくりをしていく上で、
『柄・意匠を護る』 ということをしています。
 
その時の状況に応じて、様々なことをしていますが、
少しだけ紹介します。
 
まず一つ、帯であれば意匠登録。
これは、雑誌での紙面上で発表したとき等、 小さな文字で
『意匠登録済み』と書いてありますので、
注意深く見ると、気付かれる方も多いと思います。
 
この柄はうちのものですよ、ということを登録して、
意匠・柄を護っています。
 
ただ、帯は限られたスペース内で、柄を考えて織っていきます。
万という数を織れば、もしかして似通ってくることも、あるかもしれません。
(そういうのも、イヤですが・・・)
 
そういった場合でも、この柄はうちの柄ですよ。
ということを相手へ主張することができる。
これは、ある程度効果的です。
 
ただ、一番困る場合は、ある柄が存在するのを知っていて、
故意にマネられる場合。これは大変です。
 
もし意匠登録をしていないと、 反対に柄を取られたとか言われかねない、です・・・
できれば、こんなことであまり考えたくないですし、 悩みたくもないのですが、
最近は、意匠に関して目に見えて酷っていることもあります。
 
となみ織物としては、素材などの質的なものやデザイン的なものに
当然の自信を持って、毎日モノづくりをしています。
 
ですので、類似が出てくるのも不愉快ですし、
同じような扱いをされるのも、とても悲しいです。
 
ただそれよりも、一番に困られるのは、買われた方です。
 そういうことも考えて、常に帯には『となみ帯』や『仙福屋』と入れ、
 
ほかにも意匠の出処をハッキリとさせるために、『作家の名前』を入れて、
他と区別できるようにしています。 
(作るモノへの自信と責任感を表しているつもりです。)
 
 
となみ.jpg
 
それでも、雑誌等で発表すると、ほぼコピーらしきものや、
誰が見ても、似てるというものが出てくることがあります。
 
最近、そういう話をよくしたり、聞いたりしますし、
そういう状況を見かけて、注意しても反対に、 開き直られることもあったので、
今日は現状を書いています。 
 
この辺り、実際にモノを見て買われた人のことを 全然考えていない、
本当に悲しいモノづくりです。
 
まあ、そういうことを嘆いていても仕方ないですので、 今考えていることは、
今までもキッチリとしてきたつもりのモノでも、さらに分り易くアピールしていこう、
ということです。
 
080524_1133~0001.jpg
 
 
帯以外で、上手くいっていると考えているのが、『仙福屋の草履』です。
『草履をこだわっています。』とだけ言っていても、 鼻緒に特別な生地だけで、
台は普通のものということを たまに、見ることがあります。
 
うちの場合、モノづくりには自信と責任を・・・ ということで、
裏には『仙福屋』と入れています。
 
zourinanbansippou.jpg  
↑真ん中より下部分に入れてあります。(四角く、刻印があります。)
当然、誰が見ても、『うち専用の草履台』ですし、
もし万が一、履きにくい場合でも、 裏を見ればどこの製作のものかわかります。
(自分はそんなモノを持っていたいです)
 
刻印の入っている『仙福屋の草履』は、 職人さんの顔も知っていますし、
品質に関しては、申し分ないと、 自信をもっています。
(もちろん、自分も履いています)
 
そんな風にして、世間にある様々商品とうちが作る商品とを 差別化をしています。
(その方がうち的にも、緊張感を持てる)
 
他にも、その考えを大きく前に進めて、製作しているのは、 『唐長』シリーズです。
特に小物の場合、他と差別化というのは、 一目では難しいかもしれません。
 
そのために、 柄・意匠の出処がはっきりとしたもの、
質やモノづくりの責任をハッキリさせるもの、 ということで、
色々なところに、この瓢箪マークを 入れていくことに決まりました。
 
IMG_0807.jpg  
 
入れるということで、唐長さんとのコラボレーション、 意匠のルーツがわかる、
ということが、 今まで以上に分り易くなると思います。
 
今まで紹介してきた財布や襦袢等に入っていきます。
 
それだけ類似のモノが多い、間違われることが多い、 ということで、
悲しいと言えば、悲しいことなのですが・・・。
今までは、一部の方に見て頂いただけですが、 この辺り等を練り直しできれば、
いよいよ皆さんに、 ご紹介できると思います。
 
柄を護るというのは、自分たちのためでもありますが、
実際には買われた方、使われる方に大きく関わってきます。
 
その辺りを意識しながら、自分たちはモノづくりを していきたいと思います。
 
 

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2010年04月08日

唐長さんへ。 分かる人に。。

今日は、午前中に唐長さんへお邪魔してきました。

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当主のお話を聞いていましたが、
いつ行っても、新鮮な空気を頂けます。
(もうお会いするのは、何度目なんでしょう?)

唐長さんととなみ織物のコラボレーションを
取材される方も、一緒に来られていましたが、
ここの空気に触れて、魅了されたようです。

記事には南蛮七宝が取り上げられる予定です。
行き帰り同じ車の中で、ずっとその話ばかりだったので、
多分、私たちがこの柄に相当惚れていることは、
感じてもらえたと思います。

当主からは、
R0011756.jpg
以前紹介した『南蛮七宝の襦袢』も見て頂いて、
色々な意見を頂ました。

例えば、他との区別を付けるために、唐長のロゴマークを
入れる話では、かなりユニークな案がもらえました。

確かに、『唐長』の『南蛮七宝』だと、分かるようにしないと、
私たちが分かっても、買われる方には他の物と紛らわしい。。
ただし、クオリティに関しては、分かる人だけに
分かってもらえれば、良い。

そんな風に今までもモノを作ってきましたし、
今日も強く感じましたので、
今後もそのように製作していきたいと思いました。
(分かる人へ・・・)

奥さんにも、着て頂くのですが、お襦袢ですので、
唐長さんへ行かれた方は、運が良ければ
見せてもらえるかもしれませんよ~。

私的には、どちらの色が好まれるか、
それがとても気になります。。


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2010年04月06日

南蛮七宝の襦袢。 夜桜。

昨日は、
桜の綺麗な所で打ち合わせをしていました。


今の京都は至る所、桜・桜・桜で、町中が春一色です。
桜.jpg
(北の方の京都です。)

例年に比べて、ホワホワ感が多い桜だなぁ、
となかなか周りの人に理解されにくい、表現ですが、
夜の漆黒とのコントラストは、見事です。
(アルコール抜きの2時間打ち合わせでした。)



そんな春らしい京都で、着物着る季節に間に合った、
南蛮七宝のシリーズの新作を紹介しておきます。

R0011756.jpg
『唐長・南蛮七宝の襦袢』

もう、この日記内では紹介が不要な『南蛮七宝』。
 →以前までのはこちら

早速、羽織の裏と長襦袢、自分用にと考えています。

どちらの色が良いのか?悩むところです。

生地には、なかなかレアなもので、触るか、着てもらう
しか無いのですが、とても肌触りの良い、絹を使いました。
仕立て上がりがとても楽しみです。

もうすでに数件問い合わせを頂ましたが、
まだ、数字的な計算は何もしていませんので、
価格とかは、まだ未定です。

決まり次第、こちらも紹介しますね。

少しずつモノづくりのエンジンが、かかり始めた気がします。


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2010年03月11日

ちょっと個性的

この帯留め。
人気です。

今『ケルティック』シリーズは、再度まとめ直して、
新しい柄を考えている途中です。


ケルト文様が全く人気がないと、
思って作っているわけではないのですが、
最初は、受けて入れてくれるか、
分からずに作ったシリーズです。

文様的にどちらが先にあったか?
というのは別として、

自分の中に入ってきた順番としては
ケルト→唐長→ラリック→もう一度ケルト。
です。

どうしても、唐長柄を見ると、どこかケルト的な
意識を持ってみてしまいますし、
ラリックは唐紙を通じて、見てます。

それで、2週目というか、2回目にケルトに戻ってきたときには、
最初にケルトを見た印象とは変わっていて

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