2017年12月19日 22:35

伏蝶③ 途中経過的な完成

結局、半年は制作していた『唐長文様/伏蝶』。
12代目から頂いた唐紙を元に色柄を制作しました。

IMG_0293.jpgのサムネイル画像
『伏蝶/こちらは唐紙』

今回、帯にするために特に気をつけたのは陰影の付け方です。
元々ボリュームを出し難い(出さないのがウリの紹巴織)織組織。
陰影は苦手ですが、地が平面な分、かえって少しでも隆起を付けると際立ちます。

そして、雲母の代わりに少し銀糸を糸の中に入れて織り込みました。

L1007191 (1).jpgのサムネイル画像

また、地の上に乗っている丸紋は、
唐紙と同じように2つの配色が取れるように、
2種類の違うシャットルが通るように設計しました。

この時、2色を完全に変えてしまうと、文様の雰囲気が大きく代わります。
いずれ、そうする時も来るかもしれませんが、
今のところ使い分けられる2色は僅かな色の変化に留めています。

そうすることで、微妙な空気の違いが出せる程度になっています
(写真では全く気づかない程度です)。

裏は雀形七宝。
最近、自分でも驚くほど好きになっている柄です。

L1007192.jpg

南蛮七宝と同じで、
配色が違うだけで全然雰囲気が変わります。
その上、織組織まで変わると別物に・・・。

例えば、彩綾(経箔)だと。

スクリーンショット 2017-12-19 13.36.22.jpg
https://goo.gl/Smu8in

楽しいモノづくりでした。

この伏蝶のモノづくりをお届けするのは、
いつ完成するかはわからない(笑)、配色変更をお見せできると思います。

それでは!

伏蝶① 
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime2/2017/07/post-86.html

伏蝶②
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime2/2017/08/post-112.html

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