2017年6月 4日 22:46

ミドラーのための訪問着・・・。

となみ織物の色といえば、『甕覗』をはじめとする『青』ですが、もちろん青だけでなく、モノづくり上、どんな色にもこだわって配色をしています。基本的には図案の色をそのまま表現するのが、簡単だけど、大事なポイント。もう一つは織物として織った時、現実の色はちょっと横に置いておいて、その色が記憶の中の色に近づいているのか?ここは個人のセンスの部分、今まで磨いて来た積み重ねが重要な部分。色について、去年辺りから、良く耳にするのは、『ミドラー』、緑を好まれる方の話。社内でも、その意見を吸い上げた様な帯づくりも、少しずつ出ていています。また、先日行った鹿児島でちょっと特別なミドラーの方のための着物が(さらに鳥獣戯画ですので、相当ニッチな大島紬です。)今、本社にあります。


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ちなみに、この着物、染め物に見えますが、そうではなく、絣で作られた織りの大島紬です。訪問着になるように絣を計算して作る、とにかく手間が掛かって、今ではかなり生産数も少ないレアモノ。かなり特別な一枚です。

個人的にこだわりたい色は、つい最近見た、こんな感じの『紫』色。光を受けて沈む、紫ではなくて、輝く方の紫。自分のモノづくりの場合、自然の色を入れることは、特に取り入れています(だから気になる色は、なんでもカメラに収めるようにしています。)。

P6030298.jpg

自然の色だけが浮いたり、鼻につくとか、いやらしくならないように。どう取り入れていくのか?この色が活躍する図案を作るまで、試行錯誤していきたいです。ホントにイイ色です。

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