2021年10月12日 12:30

帯の色糸に軸を置きながら、色を探ります。

赤系統のモノは手に取られない。
全般的に使うのはもちろんのこと、僅かな効き色としても避ける。

今、そんな話をすると、『えっそうだったけ?』か、『そんな時もあったなぁ』で終わりますが、
つい少し前までの話です。

着物は流行がないとか、少ないと言われていますが、全くそんなことはなく、
変化しています。その中の大きな一つが色。

帯屋としては、どんな色も染めて、糸棚には置いています。
ただ、使わない色、明度のものはほとんど動きません。

それが最近では『(臙脂色を含めた)赤系統』がモノづくりの中心に座っています。

ito-aka.jpeg

帯も変われば、もちろん着物も変わります。
帯よりも面積が広いため、少し変えると大きく変わって見えてしまいます。
そのため変える時は、ロット少なく、まず様子見で。
いずれその方向に行くかもしれない、ことを考えて、大きく振り子を振り気味で、少しだけ作ってみる。

その中で制作したのが、かご絞り技法で染める反物。
(なかなか見られない染め技法です)

kagoshibori.jpeg
 →https://youtu.be/Yhacf6_EByA

IMG_5121.jpeg
(むつろさんとコラボで作る、カゴ絞りの着物)

6色染めた中には、今見るとちょっと飛んだ色もありますが、これがどのように受け入れられるのか?
(もしかして拒絶かもしれません)その辺りも楽しみです。

全部の色は帯糸から出ていますので、突拍子もない色ではなく、帯は合わせることができます。

ちなみに、きものsalonで発表した新作の異文織/麹塵染もその傾向を探っている意味も少しあったりします。

CECA61F3-B2EA-425F-A68A-C8674A4F0B31.jpegのサムネイル画像
 →麹塵染/動画での紹介

しばらくは、仕込んでいたモノづくりが上がってくる日が続きます。

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