2017年8月30日 22:09

瞬殺されるほど、りんぐ大島が人気です。

改めて『りんぐ大島』を簡単にさらっと説明すると、りんぐ糸を使った大島紬のことです。昔は、少しだけ織られていた様ですが、現在ではとなみ織物が扱うモノでその大半を占めます。また、となみ織物では平仮名で『りんぐ大島』と呼んでいます。その理由は色々ありますが、一つは粗悪品と混ざらないようにすること。どうしてもこの業界は、ちょっと注目されるモノが出ると、それをコピーするところが出てきます。それらと区別するため、となみ織物で『りんぐ大島』と呼ぶのは、各種草木染を使った『手機の大島紬』だけです。

そのため、生産量は少なく月に一桁の数反程度。
ある時にしかなく(当たり前ですが 笑)、生産のロットも少ないため、『あれ欲しかったのに・・・。』。お客さんからそう言われることも多いです(ごめんなさい。)。今回も大島紬ととなみ織物で大きなイベントを行っていますが、このりんぐ大島は(文字通り)瞬殺で無くなっています。

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織物の特長は、リング糸によって作られた独特の風合い、生地のストレッチ、生地の薄さ。これらが相まって大変着心地が良いところです。これは着たことのある方しか、分からないところですが、2枚目3枚目を作られるリピーターの方も多いので、確かな様です。

もう一つはコーディネートのし易さ。
色目は草木染めを使ったモノですので、非常に柔らかいです。

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『神坂雪佳の世界/海路を載せてみました』

どんな帯でも受け入れてくれそうな、無地とはまた違った懐の深さがこの着物の特長です。

前述の通り、数が織れません。
リング糸は糸段階では非常に切れやすく、織りにくい。大島紬とは風合いが違いすぎて、ある程度織りなれないと、織るのは難しい、等々のデメリットもあるのはあるのですが、織ってもらったものが、すぐにお客さんところへ行く。今の時代、そういった織物は少ないので、職人冥利に尽きる。そんな所でも、となみ織物として大切にしていきたいです。

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