となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「御召」と一致するもの

2014年08月18日

お盆明け。

今年は長かったお盆休みも終わり、休み前のモノづくりを掘り返しています。

その一つが、前回に続いて『しぼ織』。

 

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七宝とドットを組み合わせたシンプルな柄ですが、横段に見立てて配色で動きを作ろうと
している柄です。

この短い目出し(試験織)で見ている限りは問題なく進みそうです。。

 

 

そしてもう一つが、単衣の着物、というよりも袷物も良い糸を使い、ハリを持たせつつ、
出来る限り生地を軽くしよう。という方向でモノを作っていますので、
生地自体には季節の境目がなくなりつつあります。

 

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写真は、『Kilim』単衣御召の濃い地で織ったバージョンです。

今の気温で実物を見ていると、少し暑いなぁという気持ちにどうしてもなってしまいますが、
これが段々似合ってくる季節になってくるので、それまで少し寝かしておきます。

 

これに続く柄も考えていきたいと思います。

2014年08月12日

お盆休み2日目。

 

会社的にはお盆休みに入ってますが、今年は出張がいつもよりも多い分、
持ち越している仕事がたんまりとあります。

 

配色の確認だけはちゃんとやっていても、通常であれば、上がってきた試験織りと、
しばらく対話しますが、それが十分にできていないです。

この休みにしようとそれらを大量に写真に撮って、この休みにはモニター上で、
(寝転びながら)チェックしています。

 

たとえば、しぼ織りの試験。

IMG_3756.png

 

しぼを作る手前、あまり細かい織りは苦手ですが、それの試験をしています。

 

FacebookにUPした、同じくしぼ織りの藤柄。

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御召緯を使って織り、お湯に浸けてしぼを作るので、多少色が変わります。
特に、『きれい』な色はその過程で少しくすんでしまいますので、それも苦手です。

 

などなど、これらはモノづくりをするための直接的な実験ですが、この最中に思っても
見なかったことがタマに起きることがあります。

 

そのための試験織りとの対話です。

 

生地が多く、そのものを持って帰ると、大変ですので、写真にしましたが、
こうやって、モニター上で拡大したり、回転させてり、しているだけでも興味ふかい収穫は
沢山ありました。

 

ちょっとしばらく休みたい気持ちもありつつ、早く形にしたい気持ちとに挟まれて、
もうしばらくお盆休みゆっくりしたいと思います。

2014年06月13日

中無地のしぼ地紋。

 

しぼ織』は御召緯の特性を使って、
広巾に織った帯地をお湯に付けて縮めた時に出来るシボを地紋に使った帯です。

 

Tonami2014.1-2.jpg
⇒FBへ

 

 

近頃は生産量も少なく、他のものと代用されてしまいますが、
見た目以上に触るとこの糸を使った帯の風合いは独特のものです。

 

日々、御召緯を本職に使う御召屋さん(着物)からも、
『よーこんなややこしい帯つくるよなぁ』と感心されている『しぼ織』。

(まあ、こちらから見ると着物の場合、帯より随分丈の長い着物をよ~織るなぁ
と思いますが・・・。)

 

 

シボの出し方を紋である程度操作することができますので、
伝統的な古典柄で作ってみました。

 

しぼ七宝。

IMG_2544.png

しぼ織/七宝地紋』

 

全く七宝に見えず立涌っぽいです。

 

IMG_2545.png

 

ちゃんと、裏を見ると七宝柄です。

 

こういう地紋は普通に中無地に使ったりしますので、あまり表には出てきませんが、
直接結び心地に繋がることも多いので、とても気を使います。

 

 

 

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2014年06月04日

 

1,近況

2,Facebook

 

 

 

3位『南蛮七宝イチョウ染め×作楽/帯』

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 ⇒Facebookへ

 

 

最高の白生地で南蛮七宝を織り、イチョウをベースにした草木染めの着物と
作楽シリーズの『アザミ』。

 

乳白色の入った黄緑(オパールグリーン)の反物と浅葱色の様なブルーが残像で、印象に残ります

 

 

2位『糸菊総紗縫』

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 ⇒Facebookへ

 

 

 

1位『緞子帯地/懐紙入れ』

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 ⇒Facebookへ

 

過去最高

 

3,雑誌掲載

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 ⇒Facebook

 

 

kilim御召

IMG_2347.png

2014年06月02日

夏単衣、自分用。

 

6月単衣時期に入りましたが、一足早く5月早々から、
この夏単衣生地の着物を着ています。

 

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『夏単衣・仙福屋御召/南蛮七宝文様』

 

透け感を作りすぎず、涼感をめいいっぱい。
とういうイメージで経糸、緯糸、地紋等に工夫して、作った御召です。

 

経糸が細くなったので心配していた、シワも驚くほど残らず、今後有望な夏単衣の
着物になってくれそうです。

 

お気に入りになりましたので、しばらくはこの着物で行きたいと思います。

2014年05月16日

仙福屋御召の新作(経無地御召)


京都に帰ってきて、一番最初に触ったモノが、
御召、袷単衣用の着尺の新作です。

元々のモノは、風合いシャリッと生地には手持ちもしっかりとして、
さらに透け感すらある。そんな織組織で織ったモノです。

 

仕立てをお願いしている超ベテランの職人さんからも
『わたしの触った着物の中でも一番。』と言って頂いたこともありました。

 

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仙福屋御召/経無地御召』

 

そんな反物から少し経糸に変化を付けて、スッキリと文様を表に出しつつ、
地色の色味を柄の濃淡をそこまで付けず、あっさりと無地感覚に近い形で配色
したものです。

 

これに合わせる帯は・・・と考えると、総紗縫が真っ先に思い浮かびましたが、最近織った『南蛮七宝』のブルー無地もおもしろそうかな。。。?

 

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Pinterest
 ⇒http://www.pinterest.com/senpukuya5/唐長文様南蛮七宝/

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2014年05月07日

休み明け、夏御召新柄目出し。

 

GWは残務処理。

というくらい、何やかんやとありましたが、昼間京都を車で走っていると、
天気もよく、車も少なく、良い休みになりました。

 

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『休み中なぜかよく通った丸太町河原町』

 

今日昼過ぎから、いよいよ出張ラッシュ月スタートとなるので、

今日中にある程度済ましておける仕事は出来る限り進めたいと思います。

 

ということで・・・

 

一つは、この『Kilim(キリム)』シリーズ。

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『Kilim(キリム)/紹巴織』⇒Facebookでも人気でした。

 

の、夏御召です。

 

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綟り織ではありませんが、経糸と緯糸、織組織で透け感を作っています。

 

柄によっては、織りに無理が出るものもありますので、耐久性も踏まえて、
柄出し、紋を作っています。

 

今日は一日出るまで、バタバタです。

2014年04月27日

随分先取りですが。。

 

生地自体は間違いないのですが、どうしても着心地を試したかったので、
紗の南蛮七宝襦袢を着てみました。まだ袷の時期なので、一季節飛ばしての先取りです。

 

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『南蛮七宝文様/仙福屋御召×紗夏襦袢』

 

たまたまこの日は、暖かく、動き回っていたので、ちょっと汗ばみながらでしたが、
この紗の地紋(菱状)で生地が体に引っ付かず快適でした。

 

紗という綟織の組織としても、緯の打ち込みが多いので、シャリ感もあって、
生地の耐久性も高いので、今後新しい襦袢のラインアップとして定着していきそうです。

 

2014年04月14日

南蛮七宝文様/夏単衣御召、ほぼ完成。

 

ギリギリで間に合いそうな夏単衣御召の『南蛮七宝』。
織りの現場へ行ってきました。

 

この時よりもさらに経糸を細くして、再度チャレンジ中ですが、今現在織り上がっている
モノを見ると(整理前)、涼感と手持ち感は相当、薄く上がってきています。

 

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『夏単衣御召/南蛮七宝』

 

去年の最初の頃かその前の年の冬頃からスタートし始めた生地ですが、やっとここまで
形になって来ましたので、あと一息がんばります。

 

今のところ、この御召に関しては6色を予定していて、この写真のグレーの一反目は
上がってき次第、特急の仕立てにまわして、自分で着てみたいと思っています。

 

最近、期待していたものがバタバタと上がってきていますので、
ちょっと楽しみにしていて下さいね〜。

2014年04月07日

御召緯を使いしぼ織の袋帯、製作途中。

 

週末は、雪の中から桜満開と、
たっと一日違いとは思えない移動をしてきました。

 

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今年は桜を見る機会がなかなかありませんでしたので、
偶然通った、道路ですが、車をいつもよりもゆっくり進めながら見入っていました。

一度見ると、春のスイッチが入るので、今年も次のモノづくりへ進めれそうです。

 

出張行く前に、検討し切れなかった裂地。

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しぼ織目出し

 

御召緯を使った『しぼ織』です。
柄は、遥か昔のモノを引っ張りだしてきました。

 

しぼ織は、御召緯の特性を使い、お湯に浸けた際の縮み具合を使い、
地のしぼを作ります。その際に多少ですが、紋で誘導して上げると、
ある程度はこちらの思いを汲んで縮んでくれます。

 

今回は、そのしぼがどこまで誘導できるか?という実験をしました。
縦しぼも横しぼもやりましたし、『次、なにがいいかな?』と、少し考えましたが、
思い切って渦状の地紋にして、誘導してみると、写真のように上手くガイドされ、
渦状のしぼが出来上がりました。

 

『これでどうした?』と自分でも少し思いましたが、ある程度御召緯を使い、
面白い地紋もできることが判りましたので、次に繋がりそうです。

 

この柄もこれはこれで、織っても面白いような気もします。。。

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2014年02月08日

『配色×配色』 南蛮七宝/絵羽シリーズ

 

『南蛮七宝』の帯や着物をもって、お客さんやスタッフの話を聞いていると、
かならず一度言われるのが、『色が変わると違う柄みたい』ということです。

 

まず柄の段階で、花に見たり、星と丸に見えたり変化しますし、
さらに色の要素が加わると、また違った柄に見える。
物凄くよく分かります。

 

そんな南蛮七宝の『色』は、本番を織るときには、通常の帯よりも沢山の色の組み合わせを
試験で織ります。特に御召の場合は、地部分と上に乗る色との組み合わせに、時間を掛け
さまざまな配色を作り、色サンプルを織ります(反物が出来そうなくらい)。

 

そんな打ち合わせの中、生地同士2色を組合わせて織ったものが、この『南蛮七宝/絵羽シリーズ』。
以前も2反分織りましたが、今度もまた異なった色味で新作を作りました。

無数の色糸の組み合わせで織った多くの生地(サンプル)があり、中から
自分のイメージに合った、二色を選びます(色糸の段階、一から作ることも。)。

 

そして出来上がったのが、この絵羽。

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『ベージュとグレー』を合わせたモノに、『淡グレーに薄青』を合わせた絵羽です。

 

もう一枚が、

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『濃い墨に藍』×『紫濃淡』

 

まだ上がりたてなので、あまり意見は聞けていませんが、このシリーズに関しては、
同じ配色のものを作るつもりは無いので、全て一点モノの配色にしています。

 

折角なので、このモノづくりに関しては色の組み合わせの組み合わせを、
ずっと追いかけておきたいと思っています。

 

次は、『横段のもう少し色を増やしたものを』と考えたりもしていますが、
2色でも、相当悩みましたので、それ以上の3色バージョンはもう少し時間を掛けで、
考えていきたいと思います。

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2014年01月10日

雪佳横段

 

昨年の後半に仕込んでいた御召が上がってきました。

となみ織物では、というよりも自分が作る帯は出来れば、スッキリした着物に
合わせたい、という気持ちから製作している御召シリーズです。

地紋のみのシンプルなものもありますが、
今回上がってきたのは、杼を切り替えて、色を変え、横段を作る。
とてもシンプルなモノです。

 

IMG_0169.png

『これは南蛮七宝の時の写真;何十色もの組み合わせを作っていきます』

 

色糸を出してきて、その糸を並べるというも良いですが、
一番分かりやすく、イメージし易いのは、短い間隔で織り見本を取って、それを組み合わせていく。

そんなやり方ですが、この時は、長い期間帯の配色をしていましたので、脳が帯モードで、
いつもよりも時間が掛かっています。

 

そして上がってきた着物が・・・
この『雪佳横段御召(2色目)』。

 

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写真より実物は、淡いグリーンが入っています。

この雪佳横段御召は、同じ柄でも全て違う色を織って、
世界で一枚の着物にしたいと思っています。

 

2013年10月25日

地と間。

 

なかなか織り上がってこないので、コツコツと織って、すこし貯めて?から
たまの展示会に皆さんに見てもらっている南蛮七宝の御召。

薄地以外結構貯まりました。

 

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『南蛮七宝文様/仙福屋御召』

 

配色によっては、花に見えたり丸と星に見えたりする面白い柄です。

この柄に関しては、
もう長くモノづくりしているので、ある程度なにかを掴んだかな?と思っていたりすると、
『あれこの柄、地は花びら?それとも、丸と星?』と悩みだして、突然手が止まることがあります。

シンプルな柄だけに油断はしないようにしていますが、
柄の持っている『間』(この柄はどちらが間かは分かりませんが?)に捕まってしまうと、
なかなか出てこれなくなってしまいますので、要注意です。

 

もう一枚、絵羽に仕立てたモノも先ほど上がってきましたが、

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上の丸巻きを見た頭の状態で、配色や柄を考えてしまうと、
こちらはさらに、『仕立て方によって雰囲気が・・・』という要素も入ってくるので、
片手間ではとても無理で、ゆっくり考えた方がと、しばらく考えていました。

この絵羽をイメージして製作したモノは2枚2色目ですが、『グレーの丸と星、花びら』
『薄グリーンの丸と星、花びら』とさてどれが地なんだろうと、なってしまいます。

この『地』というのを一度頭に置いてしまうと、間の作り方や配色、色の見え方に気を払えるので、
個人的には重要視している部分です。

帯づくりの頭で御召も作っているので、サッとビックリするくらい上手く行った時以外は、
こんな風に悩み悩みモノづくりしています。

 

2013年10月01日

京都へ帰ってきました。

 

出張から帰ってきました。

久々に長い出張でしたので、帰ってくると大量に色んなモノが、
山のように溜まっています。

 

出張先では、こんな陳列をして、楽しませてもらいました。

 

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『南蛮七宝+下弦の月×仙福屋の御召』

 

実際にこのコーディネートをするか、どうかは別として、
これを見られた方の目を大きく惹いたと思います。

 

この南蛮七宝以外も、毎日モノづくりしているので、偏りが無いように、
再び製作に戻りたいと思います。

2013年09月05日

単衣上がりました。

 

今日は久々に晴れたので、最近のグレー空に慣れた目で見ると、

空がとても濃く色鮮やかに見えます(風も気持ち良いです)。

 

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それと、私用でお願いしていた薄地の御召も仕立て上がってきました。

ベージュにグレーを混ぜた色目で、縦に細かい縞を入れたものです。

 

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『唐長文様・南蛮七宝/御召』

 

今年の単衣時期はこの御召が活躍しそうです。

明日から涼しい所へ出張行ってきます〜。

2013年09月02日

帯緯で。

 

『どうしても。』ということで、注文を頂いたのが、
南蛮七宝の男物御召。

しかも、色はお任せ。

一番、困るパターンですが、織り上がってきました。

男物の反物は、当然女性物よりも裄を長く織る必要がありますので、
機も異なってきます。

それを行うために・・・、という話、今回は横に置いておいて、
上がってきたものは、最高のモノでした。

 

また、通常の一尺巾(女性物)の反物は持ち慣れていますが、それよりも幅広く、
持ち慣れない分、別物のような感じがして、それだけでテンションが上がってきます。
(男物は、基本別注ですので。。)

 

そんな反物は、こんな感じです。

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通常の御召の合わせ本数とは違い、帯の緯と同じものを使っていますので、
発色も何か違う、風合いも。

 

自分が秋に向かって欲しくなってしまう、一反でした。

2013年08月03日

botanica-1

 

作楽新作が上がってきました。

 

ある方から依頼『こういう帯があったらなぁ〜』というのを形にしてみましたが、

その方が持っておられたイメージとは随分変わってしまった、かも知れません。

 

原案をあれこれ触って、無駄だと思うことを引いてシンプルにする作業で、

随分と自分やとなみ色になってしまうので、この辺り、モノづくりの難しく面白い所です。



 

IMG_0954.jpg

作楽/BOTANICA』

 

日本の意匠とは全く違っていますので、特に茎の部分は、細すぎて濃淡を付けることが

実際に無理ですので、地を茎に一マス分食い込ませて、その隣に滲ませるような効果を

作りながら、単調にならないように気をつけています。

 

花も黒くなり過ぎず、発色し過ぎないように、黒く見える部分に一工夫を入れています。

 

目出しの段階では、御召の濃い地無地、大島に合わせましたが、

綺麗に花の中の色が表に出てきて、なかなかのものでした。

配色には、そこから僅かに修正を掛けていますので、仕上がりを楽しみにしています。

 

前回のタレの色にひき続いて、今回も配色には、悩み悩み作りました。。

もっと大胆に変えるか、良く見ると全然違うが、見逃してしまいそうになる、

という微妙な所を狙った配色ですので、これも見る方によって、面白味になるのでは、

と期待しています。

2013年06月24日

御召の絵羽

 

上がりたてホヤホヤの御召の絵羽。

 

IMG_0610.jpg

『仙福屋の御召絵羽(単衣袷)』

 

着物という意識を少し減らして、無地っぽい帯を作るつもりで配色しました。

柄はコヅキですので、光の照り方で(裾の方にかけてボケていますが、同色です。)、

無地っぽく見えたりと随分と印象が変わります。

 

色味は、生成りの地にグレーで地紋を作っていて

淡い淡いグリーン系の色目でボカシを作っている、そんな着物です。

 

たまに総紗縫等でやる配色、

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地と段とがお互いを干渉するような配色で配しておくと、

単なる一色で織ったときよりも、共鳴してくれます。

 

上写真の御召生地だと、光を受けて特に表情が変わりますので、

地が段がオーロラのように、不思議な感覚を作ってくれる(予想ですが)はず、

です。

 

また、仮絵羽段階で市松に取ることも出来ましたが、少しその辺りも変化させていますので、

もし、実際に見られた方は、細かい所にも注目してみてください!

 

優しい着物ができてきて、嬉しいです。

 

 

2013年06月22日

これだけでも別物に。

 

いよいよ新作御召が上がってきます(只今、最終検反中)。

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『南蛮七宝/御召2』

 

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先日もちょこっと触れていましたが、その御召です。

 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/06/post-1880.html

  (一番上の写真は、ここで機に掛かっていた反物です。)

 

今までのものは、今後も継続して織っていきたいと思いますが、

まずはこの2の色目を先に揃えたいと思います。

 

2つの違いは、織も微妙に違いますが、一番は経糸を変化させています。

IMGP1758.jpg

『1』

 

比較してもらうと、良く判りますが、以前のモノは、経糸に『三眠蚕』を使い、

よく見てもらうと判るほどの『微塵縞』を入れています。

風合いは、ハリのある風合いがあって、シャリとした感触が素敵な織物です。

 

 

今回は、その経を別種に変え製織、スッキリとした上がりが特長で、

手に持った感じも、サラっとして前回とはまた違っています。

 

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『2』

 

また、今回のものは基本的に2反分しか緯糸を染めませんので、

各色2反限定のみの製織と考えています。

 

理由としては染色の都合なのですが、

そのために、もしこの反物に人気が出た場合、常に新しい配色を考え続けていかなければ、

見てもらうモノがなくなってしまう。

そんなプレッシャーにさらされながら、モノづくりになりそうです。

 

もしこの反物に出会われ色数が揃っていない場合は、

『配色に苦労しているんだなぁ・・・。』

と陰ながら思ってもらえると嬉しいです。。

 

いつも5色程度は揃うように常に新しいものを作る。

そんなことを心がけて、がんばります!

 

 

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2013年06月11日

モノづくり/御召

 

しばらく更新がご無沙汰していました。

その間、出張へ行ったり、していましたが、その間一番大きなのはこのモノづくり。

 

御召です。

機場まで行って、様々な話をしてきました。

 

7月に上がってくる予定で、製作しているのは、この『南蛮七宝/御召』の新作で、

以前の経糸三眠蚕(こちらは無くなり次第廃番)から、少し変更しています。

 

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今までのモノは私も着ているので、良さも分かりますし、止めるのは非常に勿体無い

ですが、面白いものを作りたいので、失敗してでも新しいモノを作っていきたいと思います。

(自然と今までのモノは、とてもレアなモノとなりそうです。)

 

IMG_0322 - バージョン 2.jpg

 

随分と減りましたが、南蛮七宝の御召は紋紙で織っています。

でも、これを見てもあの柄は思い浮かびませんよね?

 

仕上がりが楽しみと不安とで楽しみです。

 

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