となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「御召」と一致するもの

2010年12月17日

出張中の新潟です。

京都→福島→新潟→東京→京都と
一週間近く、出張の予定です。

今日は、新潟で着物のイベントに参加

してきました。

自分の作った帯を見たり、
コーディネートした姿を見せて頂いたり、
R0012705.jpg
『作楽×塩沢』

帯締めのブルーと水仙の色目とが、合わさって
優しい落ち着いたコーディネートでした。

Photo 12月 17, 5 57 25 午後.jpg
『仙福屋の御召×トート』

あまりコートにとは、思っていなかった
仙福屋の御召でしたが、これが素晴らしく落ち着いた
感じで、かっこ良かったですよ。

それと、まだ非売品のトートですが、
モデルとして、写真を撮らせてもらいました。

と、着物を着た方に大勢囲まれて、
モノづくりしている立場としては、
なかなか幸せな時間です。

それと、せっかくなので、
いろんな小物や普段見れないものを
揃えて持ってきてみたり・・・

例えば、わんこの帯留めとか・・・
個人的には好きだなぁ
Photo 12月 17, 5 43 16 午後.jpg

なにかと、雪の新潟でわいわいやっています。

2010年12月08日

まずは、スタートラインなんですが・・・

最近のモノづくりとして、まだ形になっていないモノは、
ほとんどが下書き状態であれこれと触りながら、
磨き上げていています。

少しずつ形になっているのは、
こんな男物の着尺です。
IMGP4157.jpg

依頼もあったこともあり、
色目を出して打合せしている図ですが、
同柄で、しかも一度にこれだけの配色を見ることは、
ありませんし、とても珍しい絵です。

この中から選ぶか、ある色を修正して、
一色に加えるか?

と考えていましたが、この南蛮七宝の魅力なのか、
着物として考えても、すべて行けそうな気がして
とても選ぶのに苦労しそうです。

できれば、すべて並べてお好きなのを・・・。
と言ってもよいぐらいです。

ただ、それでは自分の気持ちを入れていない、
モノづくりになってしまうので、
ここから数色に絞っていきます。


という風に簡単な『作業』のように聞こえますが、
実際は、黒地に真っ赤の配色のモノを見ると、
『羽織りにしたら、合わせる羽織紐がないなぁ』

IMGP4163.jpg

とか、余計なことが頭をよぎって行ったり、
実際に『似合うと思います?』

とか、もう何をしていたのか、分からない
状態になりますので、
ここから、実際は大変です。


上は御召ですが、他にも角帯でもほぼ同じことを
していますので、どれだけ時間が掛かっているか、
感じてもらえるかなぁ?

と思った、今日の一コマでした。。。

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2010年12月01日

御召時間。

IMGP4073.jpg



上がってきた御召を私用として、一反購入しました。

生地的には、自分も着ているし、
評判的にも物凄くいいので、試験的にというよりは、
着てみて、皆さんの反応をみたかった御召です。

最近、まずは試験的に着てみようと思うものが
多かったので、なぜかちょっと気が引けてしまいます。。

羽織か長着かは、まだ考えていますが、
緑系の着物は少なかったと思いますので、
多分長着になると思います。

1日というのは、モノづくり業務以外が多いので、
なかなか合間がありません。

そんな中、ちょっとした切れ目の時間に浸った
御召時間でした。。

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2010年11月18日

御召三昧。。

京都に帰ってきても、まだ相変わらず、
堀川通りのイチョウを見ています。
IMG_3207.jpg
天気も良かったので、空の青とが絶妙。。

今日はその帰ってきた京都で上がってきた御召を
紹介します。

となみ織物でも、ずっと着物の製作を行っていて、
(雑誌でも発表しているので、ご存知の方も多いはず。。)
その中でも特に人気なのは、御召です。

以前、配色等を見ていたのが、上がっていて、
今日、一気にそれらを見ていました。

こんな感じです。

IMGP3949.jpg
薄地で縞柄の御召。

IMGP3945.jpg
濃い地で、揺れた縞の御召。

IMGP3943.jpg
縫い取りで、蛍ぼかしを入れた御召。

すべてが、帯を活かせるようにと心掛けて、
製作しています。

素材には拘り(経に三眠蚕)、色にも中間色、
生地は裾さばきが良く、風合いも絹らしいもの。

それでいて、着物とのコーディネートがし易い。
また、シンプルに徹した分、
価格的にもかなり手頃なものになりそうです。

上がってきたばかりですが、
今後、となみの御召は、この辺りの新作が
中心となるような期待をしています。

他にも、『作楽・御召』を作ろうかな?
と、今案を練っています。。

2010年11月04日

こつこつと作る御召づくり。

明日の昼に京都を出て、久しぶりの札幌へ向かいます。
そういうこともあって、今日は本社に多数の来客が・・・

今日は、
雑誌掲載の打合せから、帯紋図最後の詰め&見本裂の
検討、配色変更、小物の打合せなどなど。

その中で、一つ上がってきたのが、新しいこの御召。

IMG_2985.jpg

写真を撮って、載せてみました。

なんとも言いにくいですが、
合わせ易く、着やすく、長く着れそうな着物になったと思います。

個人的には、こういう着物に色んな帯をのせて、
コーディネートしてもらえるようにと考えています。

生地的には、経糸に三眠蚕。
その経を縞に染め分けて使い、シンプルだけど、
単調にならないように、気をつけてます。

今後、仙福屋では定番の一枚になると思います。
当然、職人さんが織るものですので、
たまにキズ物が上がる事があります。

今日も新柄一反あり、『欲しい!』と

言わはりそうな人に電話してみると、早速『頂きます』。
という返事を頂ました。


一応、写真を送ることもしましたが、
柄も色の現品を見ないで、御召購入と・・・。

勧めときながら、ちょっと大丈夫かな?

と思いつつ、『信用されているんだなぁ』、

と一人納得した一日でした。


2010年10月28日

急に寒くなったので・・・。


今日は、出張に出て東京にいます。
もうちょっとしたら、このまま北上して仙台へ行く予定です。

そんな東京では、こんな格好です。
なんばんしっぽう.jpg

(羽織は、濃い茶色に立涌 × 着物は赤系の強い茶の南蛮七宝御召し)

しばらく、暑かった事もあって、羽織は忘れ去られて
いましたが、久々に千鳥の羽織紐と一緒に登場です。

今日のコーディネートはいかがでしょう?

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2010年10月21日

コーデイネート三種盛り。

新しく作った御召があります。
御召とは・・・
 →御召に関連記事へ

私も好きな着物の一つです。


折角上がってきたので、まずすることと言えば・・・
やはり・・・

帯を合わせて、コーディネート。
手元にあった3本の帯を使いました。

全然考えて、合わせたわけではありませんが、
上手く違った種類のコーディネートになったと思います。

こんな感じです。
IMGP3780.jpg
(麹塵染×御召)

IMGP3791.jpg
(秘錦×御召)

IMGP3792.jpg
(錦×御召)

シンプルな地紋ですので、幅広い層に受け入れられる、
そんな着物になっていきそうです。

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2010年09月28日

織りませんが、楽しいです。

御召しの配色を見ていました。
南蛮七宝の御召しです。

IMG_2413g.jpg

こうやって、目出し(試験織)を取ると、経と横糸の色の関係が
良く分かるので、取ります。

ただし、帯の場合はホンの僅かの違いを比べて見るためなので、
ここまでカラフルになりません。

しかも、普通の柄だったら、例えば『ここにピンクはないやろ?』
というのでも、南蛮七宝の場合、ワクワクしてしまって、
羽織だったら、ありかもしれない・・・。
と想像してしまいます。(さすがに一本は織りませんが・・・)。

また、この柄にハマっています。


今日はその唐長さんとお食事です。
いつお会いしても、目をパチパチとすることが多く、
お話だけでも、モノづくりの刺激になります。

また、それは後日に・・・

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2010年08月20日

先ほどの続き。きものサロン


コーディネートの中にこの柄がありました。
シンプルな御召とのコーディネートがとても素敵でした。

IMGP3284.jpg

こうして、帯単体で見るのと、着物とコーディネートして、
動きのある状態で見るのとは、帯自体が大きく違って見えます。

もし、確認したい方はきものサロンで(P、48)。。
(最初は私も見逃してしまいましたので、ページを書いておきました。)


IMGP3299.jpg
裏にもモリス調の横段。

発表からある程度期間が経っていますが、
全く色あせない帯ですね。。
 →http://senpukuya5.seesaa.net/article/22612452.html


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 →きものサロン

2010年07月27日

涼しさを三重奏に。

 
今日の京都も相当な暑さです。
会社の前は工事中で、余計に暑~く感じます。。
IMG_0749.jpg
こんな感じです。


そんな京都から今日はちょっとだけ涼しくなる

コーディネートをおおくります。


以前も登場して、とても反響の大きかった帯に、
 →前は絞りの縞柄にコーディネート


IMG_0307.jpg
 



今度は、ベージュ御召にモレッティの帯留めを合わせてみました。

IMG_0672.jpg

『総紗縫premium ×  御召』



『総紗縫premium』は、総紗縫の生地に汕頭刺繍を施したものです。
 
この帯は、①透け感のある総紗縫に、
さらに②透け感が強くなる汕頭刺をしているので、

透け感に奥行きが出るという、ちょっと不思議なものです。



さらに、日本の硝子よりも、③透明度の高い硝子を使った帯留め。

透け感の三重奏みたいになっていて、見ているだけで、涼しげです。


ちなみに、着物は、ベージュのシンプルな経縞の御召。
帯留めは星型の帯留(ヒトデっぽくも見えます)。



涼しげな気分になりませんか?

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2010年07月01日

南蛮七宝の御召(薄地)

今年も半分が終わり、ちょっと気分を変えようと、

ブログの配置、幅等も変えてみました。
(写真を大きく使いたかったのが理由です。)

デザインも少しずつイジったりと考えていますので、
何か良いアイディア等があれば、是非ご連絡ください~。
info@kyo-tonami.com


 今日はほぼ一日外へ出ていて、帯以外の部分の
小物づくりの打ち合わせ等をしていました。

内容はまた後ほど、お知らせしますが、
新しいものが出来そうです。


帰ってきてみると、
南蛮七宝の御召が上がってきました。


IMG_0085.jpg

ほぼ予想通りの薄地配色です。

今の季節に見ていると、薄物のような気になりますが、
もちろん単衣でも良いです。

袷の時期でも、白大島のように、
憧れの着物になってくれれば、と思っています。

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2010年06月16日

松島へ。

初めて来ました。
静かな街なので、散歩したら気持ち良いだろうなぁと思いながら、
滞在期間中はそんな時間は、なさそうです。。

帯を陳列して、うちのブースがあるのですが、
やっぱり並べるのは自分のになってしまいます
(写真みたいな感じです)。

image-201006167191409.png


好きずきのある帯しか作れないので(私の場合です)、
厳しい意見も良い意見も聞けます。

モノ作りは意見を聞いても、自分なりに消化して、
解釈して形するので、当初の意見通りの形通りには、
ならないかもしれません。

京都に篭っていると、モノ作りに集中できますが、
最近出ているので、今はとてもバランスが取れて良い感じです。

image-201006167192513.png
(単衣に仕立てた御召に麻襦袢)

着物を着て、ワサワサと動いているのも
良い刺激になるのかもしれませんね。

明日に帰って、頑張って形にしていきます。

最近は総紗縫を結んでおられる方に
お会いすることが多く情報や意見を頂けるので、
それを消化して、
パッーと違う形のモノ作りがしたいですね。


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2010年06月03日

東京です。 あっという間にこんな時間。


image-201006154003141.png


一日から東京にいます。
もちろん、着物ですがこないだに、予告していた帯を結んでいます。

着物は、薄い生成りに極薄のグレーを混ぜた、御召しです。

みんな忙しそうなので、聞いてもいませんが、
この色目のあわせ方がとてもすきです。

元々、ブルーに生成りを足すことが、
帯作りの配色でも好きなパターンの一つです。

などなど考えたり、一日色んな人の話を聞いているうちに、
もうこんな時間です。


明日京都へ帰りますので、帰ったら、モノづくりです。
今日はお休みなさい~!

2010年05月27日

香港・マカオ。着物で歩く。

日曜日から昨日まで、香港マカオへと行ってきました。
いろいろな目的もあったのですが、一番今記憶に残っているのは、
街を着物と浴衣で散策したことです。


まず、香港は1997年にイギリスから返還された街ですので、
中国色というよりも完全な『都市』になっています。
R0012097.jpg

R0012057.jpg
水流もあってと・・・
外観はNYにも似ているような気もします。

ですので、ビル街に似合いそうなシンプルな着物が似合いそうです。

(シンプルな御召が個人的に合わせやすそう。)
まだ、着るイメージは、作りやすいです。


それに対して、マカオは1999年ポルトガルから、
返還された街ですので、ヨーロッパ色が豊かな感じを受けました。
(しかも港町っぽい感じが町中に漂ってます。)
R0012531.jpg
さらに、中国の南方なので、とにかく南国でした。


その街で着物を着るとなると、さてどうなるのかなぁ?
と行く前にはそう思いましたが、
R0012374.jpg

意外にしっくりとハマッたような気がします。

両方の街ともに気温は30度を超え、
湿度も60%以上とかなり暑かったのですが、
着物は、風が通り抜けて行く衣装ですので、
かなり涼しく過ごせました。

『呉服』という名前の起源から考えても、
千数百年前に、中国南部『呉』から日本に渡ってきた、
と言われているものです。

香港・マカオもその『呉』の首都からは、さらには南です。
考えてみると、歴史的な面でも当然着物って、
『気候の面で考えても機能的なんだなぁ~』と、
妙に着物の歴史として納得していました。


着物で多くの時間を過ごしたのは、マカオで、
この時の私の着物はこんな感じです。

R0012653.jpg

夏に着る着物で、一番のお気に入りです。

合わせる帯は、
R0012654.jpg

これまた、夏には定番の組紐角帯。

このような街を歩いて、歩いて、歩きました。

観光地ということもありますが、歩くたびに現地の人も含めて、
一緒に撮影をして欲しいということで、中々前に進めない、
というほどの注目を浴びました。


10人前後の着物浴衣姿が、太陽浴びながら、
今思い返しても、ちょっとワクワクとします。

R0012414.jpg


海外でわざわざ着物着なくても、
というたまーに声も聞くことがあるのですが、
色々と思う前に、着てみると、
感じれることが多くあると思います。

今年は、3回海外で着物を着て、行きましたが、いずれも
様々なことが吸収できましたよ!


2010年05月19日

二条城話の続き

今日は、二条城へ。
先日の新聞に掲載された『松に鷹図』寄贈です。
 →http://senpukuya5.seesaa.net/article/149676044.html


R0011877.jpg


あいにくの雨でしたが、お城の前は、
修学旅行・観光を含めて、大勢の人でした。

R0011879.jpg
雨だけに新緑が綺麗です。。


R0011881.jpg

R0011883.jpg

その時の着物は、やっぱりこの時の掲載と一緒で。
c-2.jpg

R0011886.jpg
『角通し柄の御召×南蛮七宝御召の羽織り』
です。


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2010年04月26日

東京でのコーディネート。 『御召×交紗織』

昨日から、東京にいて、28か29日までは、
こちらに滞在していると思います。

その東京で、うちのスタッフのコーディネートが
とてもカッコ良かったので、一枚撮らせてもらいました。

シンプルで格好良いでしょう?
IMG_5030.jpg
『縞の御召(太細)× 帯は交紗織』です。

薄いベージュ+生成の間の色目(着物)に、
それよりも白の少し強い帯のコーディネートです。

柄には、黒に少しラメの効いた素材が、
活きてくるので、落ち着いた感もあります。

帯締めも、濃いグレーに生成(仙福屋の帯締め)。
 →http://www.senpukuya.jp/SHOP/0016.html

そんなコーディネートです。


ちなみに、私の着物はちょっと珍しく、
格子柄の大島にうすいグレーの袴です。
IMG_5033.jpg

大島の泥茶に錆た鉄の茶、オフ白と、
三色使ったものですので、
結構、目立っています。。

そろそろ、新しい袴を作ろうかと思ってます。

2010年03月19日

NY1 1~2日目。 御召にひげ紬

CIMG0003.jpg

伊丹空港→成田空港→JFK空港

と移動して、今はニューヨークのマンハッタン、
ブロードウェイにいます。

CIMG0098.jpg
こう見ると、意外に馴染んでいるように
自分では思っていますが、視線は感じますし、
目が合うと、ニッコリとされます。
(着物パワーです)

こう書いていても、まだここにいることは、
実感なしです。。

西陣でモノづくりをしていて、
『まさか』です。

ちょっと前までは、東京行くのも
物凄い遠出だったんですがね。。
いい経験をしています。


NYと言えば、というよりもアメリカと言えば、な
場所を通りながら出勤?しています。

今日初めて通りましたので、写真を撮っていました。
タイムズスクウェアが通勤ルートの道が一番分り易そうなので、
ここを歩いてかよいます。

CIMG0092.jpg
ブログの写真をいつもは撮る方なのですが、
今日は写真を撮っているところを撮られてしまいました。

ちなみに、今日の着物は・・・
Img006_1536x2048.jpg
御召の羽織りに、ひげ紬のきものです。
羽織紐には、とかげ・・・

今回、数枚だけしか着物を持ってきていませんが、
コーディネートで、何とか毎日着物生活を目指しています。
(京都でもしていないことですが、折角のNYです。)

2010年03月08日

『純銀の帯留めの夏モノ』

『純銀の帯留めの夏モノ』

メルマガでも、書いていましたが、今月の中旬から、
ニューヨークに行きますので、準備やモノづくりで
毎日バタバタしています。

なのですが、今日は午後から名古屋にいます。
明日の午前中までいる予定です。
(今日はブログ書いていて良かった、
と思うこともありましたよ。)


そんな時間的に何となく気持ちが焦っている中、
以前から、本格的な春→夏に向けて、進んでいた
モノづくりも進んでいます(午前中の話です)。

この織物の設計にはあまり関わっていませんが、
この織物ベースを使って進めているものもあるので、
紹介しておきます。

となみ織物で、
ここ十数年では無かった、完全夏帯(予定)です。

IMG_0582.jpg
その第一弾、試し締め用の試作が上がってきました。

コーディネートは、『御召』に
『純銀の千鳥帯留め』と『涼し気な色目の三分紐』。

京都はここ数日、寒いので(ホントに三寒四温がピッタリです)
見ていて、涼しげなのはあまりいりませんが、この時だけは、
とても『涼し気な』空気が周りに漂って、良い感じでした。

今自分でこの組織を使って、シンプルな横段を製作していて、
上がりが楽しみなのですが、この写真を見て、
ますますその思いが強くなりました。

こうなってくると、帯に合う帯留めも大事なので、
今あるものも、活かしつつ新しいもののデザインも考えて、
いきたいと思っています。
 →http://www.senpukuya.jp/SHOP/360639/360654/list.html

ちなみに、上の『千鳥の帯留め』は、
約15万円ほどのものらしい・・・


上の帯は試作で、シンプルなものです。

ふつう目新しい帯は目を惹くハズなんですが、
この帯留めは、作者の力が伝わってくるので、
ほとんどの人は、帯留めに目がいって、そちらを褒めて頂けます。

今でも十分素敵なコーディネートなのですが、
帯屋としては、やはり帯留めに負けない、バランスを考えて
いきたいです。
(試作と言っても、帯に勝つこの帯留めはすごいです。)

2010年02月20日

もう一つの仕事。 凱旋門編

今日は合間の時間を使って、今回の旅の整理をしています。
極力、目で記憶しようとしていましたが、
デジカメとiphoneを使って撮ったモノも沢山有ります。

この凱旋門の後は、時間の許す限り、
美術館へ行きましたが、ルーブルもオルセー美術館も、
写真撮影可能、他にも何かと自由だったのが驚きです。

ちょっとした余裕を楽しむのが、上手く、慣れている街だなぁ、と
そこは羨ましく思いました。

さて、ショーの当日は前回紹介しましたが、
ただ、衣装や髪型を見てもらったら分かるように、
セットするのに大変な時間がかかります。
(私たちは朝からずっと紋付です。)

出演者やヘアー、メイクさんを同じように、
その日は動いていたため、とても時間が空いていました。
ショー自体の中では黒子なので、
私たちは紋付袴着たら一応スタンバイ完了です。

となると、やはり着物で散策して、
着物の
反応を直に感じにいく
ということをしたくなってきます。

重量制限など考えると、当たり前の事なのかもしれませんが、
とにかく
パリでは着物を着た人は、皆無です。
特に、シャンゼリゼ通りでは・・・

本当は御召で歩きたかったのですが、
紋付に袴で歩きに歩きました。

とにかく、見てもらう。
それがこの時の目的でしたので。

まずは、そのシャンゼリゼ通りから・・・

R0010605.jpg

いつもいる京都とは、石の文化という点で、
見た目が大きく異なります。

ただ、空気自体は滞在中、ずっと懐かしい感じがしました。
歴史なのか人なのか、今でもわかりませんが・・・。

この写真に写っている日は、
後の日と比べると、ずっと人は少ないです。

それでも、歩いていると、手を振る人や、
遠くの方から、ジッと観ている人もいます。
工事現場の上から声を掛けてくる人も・・・

会場から暫く歩くと・・・

R0010608.jpg
ヴィトンの本店です。
外見は、とてもクラッシック。

京都の知り合いから
『本店は着物着て行くだけで、物凄く大切にしてもらえるよ
と言われていたので、ちょっと興味があって、入りました。
(京都にいるとき、あやしい話でしたので、確認です。。)

確かに、見せの方から
Very Traditional !  , nice ! very nice !!
とずっと言われていました。
(仏語混じりだったので、細かい単語は分かりませんが・・・)

確かに、大切にしてもらえるなぁ~
と周りの対応との差にビックリしながら、
目的の凱旋門へ。

R0010613.jpg
有名すぎる凱旋門です。

大きいものは出来る限り近づきたくなる、性格なので、
当然中へ入ります(この辺りピラミッド見た時と同じです)。。

螺旋階段を上り(ちなみに、50m)、
R0010632.jpg
袴を気にしながら(この時も、裾踏んでます)、さらに上り、
途中の踊り場的なところで、ちょっと休憩。

R0010628.jpg
日本人もとても多く、
紋付見ると反応はさすがに、
驚愕という字が当て嵌るほど、驚かれていました。

『一緒に写真撮ってください』と何人の方からか言われましたが、
日本人とフランス人とほぼ同じ比率です・・・

印象に残っているのが、ある年配の日本の方から
『着物は日本の誇りなので、それをここで着てもらって、
それを見て、今とても嬉しいです。ありがとう。』

と言われたことです。

この日の目的が、海外の人に着物を見てもらう(特に男物)。
ことだったのですが、
日本の方からこんな反応を頂けるとは、
思ってもみませんでした。。。

これだけでも、個人的には来た甲斐があります。


そして、頂上へ。
R0010637.jpg

パリの市内が見渡せます。
R0010650.jpg

R0010656.jpg
この凱旋門から放射線状に、
10数本の道が広がっていくのが、
綺麗に見えます。

R0010664.jpg

ここでしばらくボーっとして、
見ているだけで気持ち良かったですよ。
(紋付とパリ市内全景、ピッタリと似あうようにもみえました)

R0010617.jpg

そして、登った階段を降りて、門を下から、見上げると、
一面のレリーフが図案に見えてきました。。。

この後、ショーがあり、その後もずっとパリ市内を歩き、
夜遅くまで着物姿で通していました。。。

目標は達成したかな?

2010年02月12日

そわそわ

明日から一週間ほど抜けます。

ですので、モノづくりに関して、帰ってきた頃には
『別感性になっている』ということで、今日は
なかなか新しいモノづくりには取り掛かれません。

今のところ、
モノづくりは確認作業するだけに、なっています。

『ちょっと寂しいなぁ』とも思っていましたが、
意外に、なごや帯が上がってきたりと、
配色の確認したりと忙しくしています。

問題は、持っていくもの。
若冲の準備はまだ『0』

午後から進めれると思ってますが・・・。
他にも、帯を並べる撞木(しゅもく)を、手持ちで・・・。

帯を掛けるものというと、現地にあるものでも良いのでは?
と思い、提案してみたのですが、その撞木自体が珍しいから、
できれば持ってきてもらいたい、ということです。

IMGP1499.jpg(参考までに)
日本にいて撞木を見ると、『=展示会』と連想しますが、
観る人変われば・・・ですね。


さらに若冲以上に、自分の準備もまだほとんど進まず、
昨日『準備をしよう!』としていましたが、
まだスーツケースだけ引っ張り出してきただけです。

紋付も久しく着ていないので、一度出して、吊って
眺めていただけですし・・・

今日は、帰ってからの方が忙しくなりそうです。。


本当は御召で行きたいのですが、向こうの人から見ると、
紋付の方がお洒落という意見もあって、
『そうなのか。』と『まあ、やってみるか。』との間くらいの
気持ちで出発です。

どうなるでしょうね~。


と、今のところの話でした。

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