となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「御召」と一致するもの

2013年04月22日

一斉に進みます。

 

先日、紹介したと書き出しましたが、

一斉に色んなモノが仕上がりに近づきました。


夜から出張ですので、

モノづくりのイメージがリセットされないうちに、綺麗にして出発したいです。

 

まず、シボの出方。

IMGP0132.jpg

 

御召緯の特徴を使って縮ませて、絞を作る帯ですが、

このシボは、かなり考えて作っても、柄との絡みあって、

思い通りのシボになってくれません。

 

紋段階で、ある程度予測し作るのと、お湯を通す職人さんの技との

共同作業ですので、入念に打ち合わせの上のモノづくりです。

 

短い目出しでするのと、帯一本も変わってくるので、

なかなかリスクの高いモノづくりに、いつもなっています。

 

 

もう一つは、配色。

IMGP0245.jpg

 

一度、思いっきり失敗したので、再度やり直しました。                               ⇒http://www.facebook.com/photo.php?fbid=505659679494378&set=a.484827384910941.108438.484131771647169&type=1&theater

 

バックの地が黒なので、上に色を乗せるとどうしても、似てきます。

また、この配色に統一感がないのは、迷っている印しです。

 

ここは思い切って、無い所の配色にしようかなぁ。。。

 

 

もう一つは、新組織なので、芯との相性。                                    ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/04/post-1858.html

 

以前上がってきた状態が、真っ白に近く裏糸の関係上、

様々なカラー芯を入れ替えて、帯の顔色をチェックします。

 

IMGP0147.jpg

 

写真のモノは、そんなに濃くないグレーを入れていますが、

元々の『白』といい塩梅に馴染んでいます。

 

最終は結ばれる方の好みですので、なんとも言えませんが、

白芯を入れることよりも、このカラー芯で最後の味付けできるのも、

夏物の面白いところかなぁ、と思いますがどうでしょう?


汕頭などの着物等も最後の裏を決めることで、随分と印象は変わります。

夏物は、この辺りの魅力をもっと考えれば、面白いものができそうな気がします。

 

ということで、今日はバタバタでしたが綺麗に終わりましたので、

もう少ししてから、行ってきます!

 

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2013年02月18日

春色ってわけではないのですが・・・。

 

御召の経て色をいつも色と変えて作っています。

 

この色目で最終織る際は、写真のように経が縞ではなく、

無地(もしくは近い色)になる方向ですが、色々と参考になります。

 

同じ経て色でも、上に乗る色目が変わると、予測以上に色が混ざって、

表にでてきます。

 

L1230304.jpg

 

もう少し時間は掛かりそうですが、この生地は『仙福屋の御召』として、

とても着やすいという良い評判を頂いていますので、色を選ぶのに集中です。

 

まだ、

京都も寒いのですが(特に今日は)、少しずつ春の色が目に入って来るので

(それを通り越して、夏前の色も)、その辺りも加味して作っていきます。

 

 

その横では、スッキリとした帯が・・・。

L1230302.jpg

 

(中堅?)スタッフ作ですが、こちらも最終の色合わせです。

 

経糸が三重になっていて、ほぼ経て勝負の織物ですが、際の部分(茶系)に

入れる色を微調整中です。

 

もし、このまま写真の緯糸で配色を変えた場合、

この写真帯は織り上がっているので、世界に一本だけの配色の帯となる、

可能性もありますね。。

 

この先の季節に向けて、となみ織物のモノづくりは快調に進んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

2013年02月12日

ミルクティ色

 

しぼ織りのペイズリー柄を製作中ですが、

その前に少し寄り道して、この『象帯』を・・・。

 

L1180601.jpg

『象のしぼしぼ帯』

 

配色替えしています。

 

個人的にとても上手く行ったと思っている配色をイジるのは、

このイメージがこびり付いているので、非常に難しいのと、

まだ上の帯はほとんど発表していませんので、その前に作るのも・・・。

 

と色々と悩むところはありますが、

それでも好きな帯に関しては、色を変えたのも欲しくなってしまいます。

 

思いっきり失敗もしましたが、一応見れる段階の目出しがこれ。

L1230236.jpg

 

 

上・中・下と三段に配色を分けています。

(区切りのような横段も三色なので、合計6つの見本)

 

一番上は、まだ入りたての新人さんに勉強してもらうための配色。

(組み合わせ的には、とても面白かったのです。次は上手くいくかもですね。)

 

ベースとして考えたのは、真ん中の地色がベージュっぽいものです。

ちょっと思っていたよりも、細かい所がキツイ色になったので、修正。

 

そして、微修正後はこれ。

L1230241.jpg

『しぼしぼ象帯/作楽』

 

しぼ織りの場合、御召緯を使っているので、この後お湯に通して、

シボを付けます。

 

その際、多少地色がわずか変わる恐れがあるので、『完成』とは言いませんが、

だいたいのイメージ通りになった配色です。

 

その色は、ちょっと前に私用で作った大島のミルクティ色。

実物と比べると、だいぶん変わるかもしれませんが、頭のなかでは、

こんな感じになっていますので、これで良いと思います。

 

完成まで後、ちょっとです。。。

 

 

 

 

もう一つ面白いものがありますが、

風邪が残っているのか、体調不良気味なので、

明日楽しみにしていてください〜。

 

年のせいか、治りにくい!

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2013年02月06日

しぼ織、続編。

 

しぼ織りの様々な問題(縮める工程での失敗の多さ)が

ある程度解決してきましたので、続編を考えています。

 

一つが個人的にとても気に入っているシンプル唐草の帯。

 

L1230218.jpg

 

御召緯と箔とで織って物凄いシンプルな帯ですが、

紋を作る際は、何度か再考して上げ方に気を使っています。

 

箔と糸との表に出る割合を変えて、地と箔を混ぜた色に見えるように、

しています。ヤヤコシイので、写真で見るとこんな感じです。

 

L1230220.jpg

 

通常帯では、全く普通に使う糸の上げ方で珍しくもなんとも無いのですが、

この帯は、お湯に通して萎ませるので、その辺りも計算して糸を通します。

 

と前置きが長くなりましたが、今考えているのは、このペイズリー柄。

 

IMG_0483_2.jpg

作楽/ペリズリー』

 

このままは、紋口も違うので、そのままは無理ですから、

新しい紋を作りますが、こんな流れの帯を作りたいと思います。

 

折角なので、シンプルはそのまま、何かプラス1で、

作れればと思っています。

 

最近、風邪引いてか、身体中痛いような気がしますので、

その間にぼ〜、っと頭の中で図案と織物をこねくり回してみます。

 

 

 

 

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2013年02月02日

風通風

 

表と裏とを別々の織物で織って、

それを引っ付けたような織物(実際は一つの織物です。)

を、風通といいますが(モノを作る際、頭の中のイメージです。)、

 

それをアレンジした着尺です。

(純『風通』ではないので、風通風?)

 

IMGP9363.jpg

『着尺風通/作楽』

 

御召は、ここしばらく無地に近いシンプルなものばかりを作っていたので、

ちょっと目線を変えて、大柄の個性的なモノを製作してみました。

(以前のモノよりも、配色や組織自体も抑えています。)

 

 

生地自体は、風通ですので、

柄の箇所により袋状になっているので、ゆらぎが特長です。

 

IMGP9349.jpg

渦の間で揺らいでいるのが、この織物の特長です。

 

 

今まで持っていないような風合いでしたので、

この揺らいでいる部分だけの無地を織って、男物にしようかと画策中です。。。

 

 

 

明日からは、

京都を離れていつもと違った、

モノづくりへドップリとハマりたいと思います!

 

 

2013年01月10日

さらにしぼ織りも。

 

表はもちろん裏にも相当時間の掛かった『しぼ織り/こうけち』が

上がって来ました。御召緯を使い、広巾で織ってお湯の力で縮めるという

昔ながらの方法で製作しています。

 

同じ一種類の地紋で行えば、問題はないと思いますが、新しい柄を作るたびに

新しい地紋をおこすので、毎回新しい新鮮な感覚(ポジティブシンキング)で、

縮み方を研究しています(縮み方が違うので、かなり大変)。

 

昨日と同じく異様なほど時間が掛かった帯がこの帯。

 

IMGP9195.jpg

こうけち/しぼ織り』

 

シンプルな柄です。

 

個人的に、

紋を作る際には、お月さんが同士が引っ掛かった感じをイメージしていますが、

元々の図案は、社内にある昔の図案にかなりのアレンジを加えたものです。

 

また、タレの部分を無地にしようと思っていましたが、

煩くない程度に、愛嬌で、ちょこっと星系を入れておきました。

 

仕立て上がると、とても可愛さもあり、静かで落ち着きのある帯になったので、

個人的には、とても満足しています。

 

ちなみに、『作楽』は入れていませんが、隠れ作楽です。

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2012年12月21日

まってました!

 

以前、私用でと言っていた反物が仕立て上がって来ました。

 

 

L1180652.jpg

 

 

仕立てると、反物時よりも市松が大きく見えて、

面白みのある着物になりました。

 

 

L1180660.jpg

海路/仙福屋の御召』

 

 

さて、どんな角帯にどんな衿しましょう?

 

 

 

※『海路』という名前の通り、

このモチーフは雪佳が渡欧した際に

船から見た波が元になっていると言われています。

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2012年12月17日

作楽御召。

 

仙福屋の御召は、今まで無地的な使い方のできる御召がほとんでしたが、

ここで新しく、文様を表に出したモノも加えていきたいと思います。

 

『作楽御召(さくら)』

 

名前の通り、

帯のシリーズと同様のコンセプトでモノづくりを進めていきたい、

と思っていますので、基本的には個性的なモノが多くなると思います。

 

L1180633.jpg

『作楽御召(着物)/渦』

 

試作は通り越したので、もちろん仕立てて着て頂けますが、

まだまだ個性的な配色になっています(そういうのは個人的に好きですが)。

 

作楽柄を大島にしてみたり、

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/10/post-1517.html

 

IMG_0471.jpg

 

今まで例がないわけでないのですが、

一から作るわけではない、難しさもあって楽しいです。

 

まだまだ、このシリーズの初反なので、

これからの広がりを楽しみにしてほしいです!

 

2012年11月30日

纐纈の裏地を・・・。

 

以前FBでも載せていた生地なのですが、

L1180352.jpg

 

この生地は染めたところから、直ぐに縮んできます。

 →http://facebook.gwbg.ws/abfbz

 

経糸の段階で染めてしまえば、そういう問題は起きませんが、

御召緯を使って、思い通りにシボを付けたいがために、

帯地を織ってから、染めにかけます。

 

 

結んでいて湿気などで縮む、ということはありませんので、

結ぶ際には全く関係の話になってきますが、袋帯の形になるまで、

かなり大変です。

 

この意味では、表地よりも大変な部分です。

 

七宝上に糊を置いて、不確かな感じで柄を抜いています。

ちょっと癒されそうなフワフワ感を生地の地風、色目とともに、

作ってみたかった柄です。

 

まだ、表は完成していませんが、両方かなり気合を入れていますので、

面白い袋帯になると思っています。

 

楽しみです。

2012年11月27日

自分用に・・・。

 

先日上がってきた御召を自分用にと織ってもらいました。

 

L1180368.jpg

『神坂雪佳の世界『海路』/仙福屋の御召』

 

 

柄は神坂雪佳の図集『海路』をモチーフに製作した『波』柄です。

 

ただの市松のように見えても、アップにすると、絶妙な間が空いています。

この辺りが着物にして、おそらく当初の想定以上に柄が詰まって、

息苦しくなく反対にイイ間に見えるのは、自分的に雪佳らしい感覚だと思っています。

 

L1180369-2.jpg

海路より

 

 

 

Image487-2.jpg

 

 

以前、

作った単衣(大活躍中)の御召と市松柄の点で似ていますが、

着た印象はおそらく変わってくると思います。

(また仕立て上がり次第、見てもらいますね。)

 

L1180369.jpg


着尺を広く面で見ても、面白そうな仕上がりになりそうです。

また単衣で。。
 

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2012年11月24日

Wで南蛮七宝。

 

札幌から帰ってきました。

今日明日は溜まりに溜まった仕事と、モノづくりをして行きたいと思います。

(新しいモノの打ち合わせも詰まっています)

 

今日は組み合わせのものを紹介したいと思います。

IMG_1279.jpg

 

 

三眠蚕を使った『唐長南蛮七宝文様/仙福屋御召』

に壺金印の『襦袢生地』を羽織またはコート裏地に・・・。

 
 
仕上がりが楽しみです。

2012年11月20日

雪の札幌

 

雪の札幌に来ています。

これから紅葉が始まる!という京都からだったので、

寒い寒い。。風邪を引かないように防寒しています。

 

昨日は一日準備でしたので、帯と着物を並べていて、

これいいな〜、と思ったのがこんな組み合わせ。

 

IMG_0015.jpg

『花織御召×木花+純銀帯留め(石付き)』

 

帯の中にブルーを入れて配色していて、もともと石のブルーとの相性も

良いのですが、さらにポツンと利き色になっています。

 

IMG_0024_2.jpg

『縞御召×総紗縫/彩+純銀帯留め』

 

こちらは上とは反対に、シンプルな帯留めをアクセントに。

洒落感の中に、小さなシルバーが入るだけで、全体のイメージの格がUPしています。

 

という風に準備をしながら、楽しんでいます。

今日も予報は雪らしいので、室内で色々組み合わせてやって行きたいと思います。

 

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2012年11月05日

今回は紋担当

 

社内スタッフから宣伝を。。

と言われたので、最近上がってきた名古屋帯の宣伝をしておきます。

 

まず、

①素材には御召緯を使い、

 

②縮ませ方にかなり注意して、地紋を作り

 

③配色は派手で独特、

 

④でも着物との親和性は高い。

 

意匠と紋には全面的に

配色には全く関わっていませんでしたので、

最終的にどんな帯になるのか、楽しみでした。

 

L1001661.jpg

『きりこ/名古屋帯』

 

これはこれで、他の配色でも織っていくそうですが、

自分の引き出しには無い色の組み合わせなので、次も楽しみです。

 

紋を作った責任上、これを結ばれた方のコーディネート等もまた紹介します!

 

お太鼓以外には色を入れないように紋で作っていますので、

実物は写真以上にキュッとまとまっていて、着物に合わせてみたい一本です。

 

今日はスタッフの新しい帯の宣伝でした。

2012年10月18日

シボをコントロール。

 

社内スタッフから依頼がありましたので、

御召緯を使ったモノづくりで、新しいものを試みています。

 

 

以前も書きましたが、この織物は①まず御召緯で帯幅よりも、

広く織り上げます。

お湯に付けて、糸が縮むのを利用して、

シボ(皺のような地紋)を入れて行きます(その後、帯幅に広げます。)

 

※この緯糸は、今ではとても少なくなって、このようなやり方で、

シボを付けるところも、少ないです。現在はフィルムを織り込んで、

熱をかけ縮めるというやり方が多いようです。

 

L1001453.jpg

『きりこ』

 

お湯に付けて縮む糸を完璧にコントロールするというのは、

とても難しく、なかなか思い通りには行きません。

この織物を最初織った頃も、その通りで帯にはなりませんし、紙をクシャクシャに

丸めた感じなっていました(それはそれで面白かったですが。。)。

 

しばらく、しぼしぼROCOCOなど、新しい柄を作る度に、

紋を使って新しい縮め方を作っては帯にしてきました。

 

今回も糸との格闘ですが、目出しを見ていると、

ちゃんと個性が出ていますので、上手く行ったかな?と思っています。

 

 

 

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2012年10月10日

御召に紬を入れて織る(白地)。

 

仙福屋の御召で抜けていく色目は薄地です。

当初は、濃い地を中心に織っていましたが、4:6の割合で、

薄地が強いです。

 

そして、今日上がってきたのが・・・

この御召。

『南蛮七宝文様』を御召と紬糸をミックスして織りました。

 

IMG_0329.jpg

南蛮七宝/仙福屋紬御召

 

今まで濃い地で試験程度の少量は織っていましたが、

今回は『白(+オフホワイト)』にしました。

 

IMG_0330.jpg

 

この御召は同じ糸を使っても染め色によって、

また織る季節によっても、風合いや生地の感じが変わります。

 

紬糸を使い、この地色で織った御召は、

ビシッと締まった感じの仕上がりです。

 

男物として、袷で作ってもいいかなぁ。。。と・・・。

 

 

 

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2012年10月06日

『Rococo/一色の唐花』

 

 

L1001191.jpg

Rococo/一色の唐花

 


以前、『絶妙な配色で止まった(消えそうな色)』帯(上の写真)の裏を

Facebookに載せていました。

 

538712_428724183831039_1191901092_n.jpg

  →FB9月21日記事へ

 

この生地自体は、まず御召緯を使い、広巾に織ります。

それを通常であれば、お湯にくぐらせ、生地を縮めてから、再度帯幅に引っ張り、

表地と合わせ、袋帯にしていきます。

 

ただ、今回は縮む前に染めを掛けながら加工を行うので、

とても困難でした。職人には『染めてるそばから、縮むし、むりやで』

と言われながら、加工です(特に特殊なものなので、余計に難しい。)。

 

それを職人さんに工夫してもらい、イメージ通りのモノを作ってもらいました。

 

袋帯になると・・・

 

L1001199.jpg

『Rococo裏地×経錦(着物)』

 

風合いも表と合わさって、となみ織物ではシボで織物を作りのも珍しく、

風合い自体も独特ですので、これから楽しみな織物です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2012年10月02日

ケルティック(御召)

 

出張先で着ていた御召。

 

L1001125.jpg

『仙福屋の御召/ケルティック

 

この下には、シンプルに組の角帯。

これも濃い地で全体締まった感じです

 

 

IMGP7788.jpg

 

 

4色(+α)で現在コツコツと織っていますが、

個性的な文様なのか、ケルト文様の特長なのか、

うちの御召の中でもハッキリと似合うか、そうでないか、分かれます。

 

いつもは『私も同じの着たいな』と言われることが多いのですが、

今回は『あの人にやったら、着せてみたい着物!』という風に言われたので、

それは褒められたのか、どうか分かりませんが、

個人的には、このグルグル感はとても気に入っています

 

 

ぱっと見は、そういった個性的な着物ですので、

今織っている御召とは違って、ホンの少しだけ織って、反応を見る、

また織って・・・、という繰り返しでしたが、

今後は少しずつ織るを増やしていますので、皆さんに見てもらえる機会も

増えていくと思います。

 

ぜひ、一度鏡の前で見てもらいたいと思います。

 

 

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2012年09月29日

人気の麹塵染め。

 

出張へ出ていますが、少し時間がありましたので、

評判の良い新作の麹塵染めをコーディネートしてみました。

 

L1001108.jpg

ケルティック(薄地)と・・・』

 

 

L1001122.jpg

ケルティック(濃い地)』

 

スポットライトの関係で紫系の色に赤が差していますが、

葉先に麹塵緯を使ったり、金糸を使ったりで、表情の変化を付けています。

 

シンプルな柄に見える分、細部に気を使っていますので、

遠くから見ても、この帯には力あり、目を惹いていました。

 

そして着物には、ケルティックの御召。

薄地と濃い地とを同柄で合わせ、帯締めも同じ紫(ちょっと特別なもの)の

モノを合わせています。

 

その場のスタッフ間では、下の濃い地が人気でしたが、こうやって改めて、

見てみると、上も捨てがたい。。

 

結局、好みですね〜。

という形で落ち着きました。

 

さてみなさんは、どちらが好きですか?

 

 

 

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2012年09月04日

あんまりすぐには進まないですが。


仙台でも人気があった『唐長文様・南蛮七宝』の御召。
すぐにポンと織れるものでもないので、現在新しく織ってもらっています。

 

L1000208.jpg

 

 

基本的に同じ色のものを織りませんので、

上の柄に好きな色を入れて織っています。

 

と書けると、気楽な仕事に思えますが、不思議な事にやはり適当では、

色が濁るか、パッとしないか、面白くないモノに仕上がってしまいます。

 

『この色にする』という明確なものより、自分の織りたいイメージを

調和の取れた色でつくるという感じです。

 

どちらかというと、帯の場合は『色を配する』という正に配色という感じですが、

こちらの南蛮七宝は、『両方の色が丁度いい感じになるように探す』という、

風で少し違っています。

 

ですので、外の自然も含めて、色んなものを見て、なんでもない所にある色を

取ってきて、着物の色とすると上手くいく、そんな感じです。

 

調子がわるいと、全く進まないこの仕事ですが、作りたい色がありそうなので、

少しずつだと思いますが、進めていきたいと思います。

 

 

 

2012年08月27日

試験で縮めてとめる。

 

いままで、『南蛮七宝の御召』をコツコツと織ってきましたが、

糸質を変えて、縮ました状態で止めてしまえば、小物で使えないか?

 

という所からスタートした、モノづくりです。

(写真の生地は裏側です。

 裏返すと着物から遠くなる色の組み合わせに見えます。)

 

IMG_6844.jpg

 

世間に少なく、ちょっとインパクトのある織の帯揚げを作ろうと、

御召の機を使い、試験をしています。

素材にも工夫して、通常の糸よりも縮みやすいモノを使い、

お湯に浸けて、シボをつくります。

 

写真の通り上がりましたが、個人的には縮み方もとてもよい感じです。

後は、生地の厚さです。きもち、わずかに厚いので、この辺り解消すれば、

思っていた通りの『織の帯揚げ』ができそうです。

 

いままでも、どこかで書いたと思いますが、

試作というのは、『もう絶対、これはダメだ・・・。』となると、

次は作らない=続かない、終了。

となってしまいます。

 

ですので、新しいモノ((帯の組織、色、バッグなどの小物))何か作りたい!

という時には、『あっ面白い!』『もう一息!』

と継続できるように、この『南蛮七宝の柄の力』を借りるようにしています。

 

モノづくりは、言うまでもなく、失敗の連続なので、

気持ちが切れず前向きに色々と試すためにも、こういうシンプルで

力があって、自分が好きな柄があると、とても力になってくれます。

 

 

つい、作りすぎてしまうのが難点は難点ですが・・・。

 

 

 

 

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