となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「御召」と一致するもの

2012年02月24日

縮めて広げる。

 

IMG_3252.jpg

『作楽/しぼしぼ

 

しぼ織です。

 

御召緯を緯糸に使い、帯巾も通常の帯よりも広く織ります。

その後、生地を湯に通して、キュッと一度縮めてから、再度帯び巾に広げる。

という製作方法を用います。

 

縮めた時に付く、シワ感この織物の特徴になっていて、それ自体で味わい、

があり、また結んだ後も、シワが目立ちにくい。という利点もあります。

(個人的には触っていると、このシボの手に当たる感覚がすきです。)

 

柄を作る際には、縮む際の率などを考えながら、柄づくりをしていかないと、

柄が伸び、だらしのないものになったり、反対に縦に長く、窮屈そうな帯に

なったりもします。

 

以前製作したものは上手くいったと思いましたが、

ほんのわずか違和感を感じましたので、微調整をずっとしていました。

お陰で数値には出しにくい僅かな加減がつかめましたので、

時間を掛けた甲斐があったと思います。

 

 

裏地は、織った後染めをかけて、薄くぼかしています。

 

IMG_3253.jpg

 

ほんとは去年の秋に発表。

ずるずると修正しているうちに、3月手前まできてしまいました。

 

ただ、出来上がりは満足です。。。

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2012年02月07日

御召緯のあと。

 

御召緯を使った織物。

『しぼ織』『Rococo』がありますが、勿体無い&悲しいことに

キズ物がでてしまったので、本仕立をしました。

 

IMG_2891.jpg

 

この柄をお太鼓柄なので、バッグや草履の花緒、にしようという、

迷いもなく、『はい、本仕立。』という風に。

 

普通に結んだり、変わり結び程度は、この織物を作った際に試し結び

という実験は何度も行いましたが、この帯でも通常はしないことを

して見たいと思います。

 

と言っても毎日、結び続けるとか、その場で異なる変わり結びを何回も

やり続けるとか、です。

 

IMG_2892.jpg

 

絹の弱点でもある、擦れに関しても御召緯のシボと糸の綴じ方で、

随分と軽減されていて、ちょっと楽しみな実験です。

 

今日は、もう少しで出張へ行ってきます。

モノづくりの現場です。

 

 

 

 

2011年12月12日

つづけたい帯。

 

今日は京都にいますが、ずっと外出でした。

その出先で時間を見つけて、資料整理をしていました。

 

少し前の作楽ですが、この帯。

今でもとても印象深い、とても好きな帯です。

(写真は先日コーディネートしている途中です)

 

IMG_1656.jpg

作楽/石畳十字文』

 

まだ、帯締めは入っていませんが、なんとか雰囲気は伝わりますよね?

 

昔の文献を見ていた時に、この柄があり、ほんの少しアレンジしたのと、

ぺたりと単調になりがちな所に、経糸にざっくり紬を使って、節が表に

ドンドンと出てくるように、設計した織物を使っています。

 

とってもシンプルなのに奥行きのある帯に仕上がっています。

(ちなみに、この御召もなかなかのものです。)

 

すこし前の自分の帯ですが、見ていて色々と学ぶ部分がありました。

『作楽』ではこういう普遍的で古さを感じない、

帯をずっと作っていきたいですね。

 

 

 

明日からは札幌へいってきます。

 

 

 

 

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2011年12月07日

しぼしぼ具合。

 

御召緯を使ってシボを付ける織物があります。

強く糸を撚って、糊付けしているを広幅で織って、

それをお湯に付けるとと、撚った糸がするすると縮み、

生地も今までの幅を保っていられず、一緒に縮む。

 

イメージとしては、そんな織物です。

IMG_0499.jpg

『御召緯の織物』

 

『着る物』として使うと、表面には立体感があり、単なる縞柄一つとっても

表現が優れていて、インパクト大です。

ただし、しぼをやり過ぎてしまうと、ゴワッとしてしまうので、

上写真の無難に羽織になっています(これは、まだ着物でも可能です。。)

 

帯地は、結びにくくなるまでは、思いっ切り良く、しぼしぼを付けることが

できます。

 

ですので、しぼの具合は『着る物として』以上『結びにくくなるまで』まで、

です。

 

今までも『しぼ織』や『Rococo』などで、十数柄と作っていて、

今人気のあるものは・・・。

 

この柄です。

IMG_1523.jpg

 

もう少しすれば、結ばれたところを見ることが出来るかな?

と思いますが、写真でもわかる『しぼ具合』としては、程良く良好。

という感じです。

 

最近ではこのように予想通りにいくものが、

ほとんどですが、最初の頃は小さなモスラみたいになって、

絹糸が先祖返りしたような感じのモノもありました。

 

ある程度、地紋や糸の使い方で、この『程良く良好』に落ち着くことは、

そう難しくなく(問題は帯地の幅くらい)、次の目標はと言うと・・・。

 

『程良く良好』から『モスラ』の間のどこで落ち着かせるか、

という問題です(その方向違いが、結びにくいゴワッと、という所かな?)。

 

 

裏地も、進みましたし。

IMG_1007.jpg

 

この織物は視界良好です。

2011年12月01日

『丸ぐけ』やればできました。

 

仙福屋』で帯締めは扱っていても、

『丸ぐけ』は今までありませんでした。

 

その前に、

社内や職人さんところでも『まるぐけ、まるぐけ』と言っていて、

何かもちろん知っていますが、新人くんに『丸ぐけって何?』と

改めて聞かれると、『こんな風に丸まった帯締め』と返事するしかなく、

調べてみました。(自分で調べたら・・・とも思いましたが、

勉強にさせてもらったということで。)

 

丸ぐけ:芯を入れて、断面が丸くなるように絎けること。

    また、そのひもや帯。特に、帯締め。

 

ということです。

まあ、間違っていなかって良かったですが、こうやって調べてみるのも、

なかなかいい勉強になります。

 

それにしても、特に帯締めとあるので、帯締めを中心に使われる言葉だったのは、

以外でした。他にもありそうですよね。。

 

最初は着物地(となみ御召)で作ろうと思っていましたが、適当な生地が

ありませんでしたので、こいう時はまずは『総紗縫』。

 

そうすると・・・

まずの試作はこんな感じです。

IMG_1407.jpg

『まるぐけ総紗縫』OR『総紗縫まるぐけ』

どちらが良いでしょうね?

 

縫われる職人さんも帯とは思っていなかったようで、

とっても縫いやすいとのことでした。

(結びやすいとは、また違った褒め言葉ですが、嬉しいですね。)

 

ただし、帯の幅で約5本しか取れませんので、帯一本で10〜15本と

思っていたよりもずいぶん少ない数しか作れません。

 

これから作っていくか、判断のむずかしい所です。

 

 

 

 

 

 

2011年11月11日

伝え方の話をしていました。

 

新作の着物が上がって来ました。

 

IMG_0782.jpg

『仙福屋の御召』

 

となみ織物では定番となっている、三眠蚕の糸を経糸に使った御召です。

 

この糸は通常の絹糸よりも、細い糸を引くことが出来て、撚り方によっては

さらに、強くて細いという、着物にするのに適した糸です。

 

IMG_0785.jpg

 

(筬の)打ち込みも普通の御召と同じように入っていて、しっかりとした風で

さらに反物を立てて見ると、向こうが透けるくらいの薄さです。

 

写真では分かりにくいですが、経糸を縞に整経しているので、その縞が光の加減で

角度によって、柄を浮き沈みさせているので、着姿に動きが付く着物です。

 

・・・

 

営業トークとしては(生地の性能としては)上のようなことになるのですが、

着る人からすると、それよりも、持った感じ、生地の光沢や風合い、

色目がどう映えるか、モニターからはなかなか伝わらないことが、一番大事。と

今日、スタッフには、そんな話をしていました。

 

伝える方は、実物を一度見たことあるか、手元に置いてあるので、

分かるはずだろ〜、と思ってる。。

 

当たり前のことを伝えるのが一番難しいですね。。。

 

 

 

 

2011年10月31日

 

 

本当は、毎日きもの姿を見つけて、写真を撮って、日記か、

Facebookかに、アップしようとおもっているのですが、

なかなか出来ずに今になっています。

 

Iphoneを新しいのに変えたので、パッと写真は撮れるのですが、急いで

着物を撮る!という場面は少なく、景色くらいですね。

(ちょっと残念です)

 

京都の堀川寺之内周辺はちょうど紅葉に入ろうとしている瀬戸際で、

角度や、時間によっては真っ黄色の時よりも綺麗な景色を見ることができます。

(その時は、新しいIphoneでも間に合わない一瞬だったりします。)

 

最高の時から撮り逃してしまった写真なのですが、それでも今の京都は、

繊細な紅葉開始中です。

 

IMG_0635.jpg

『堀川通り』

 

せっかくなので着物で外出。

という気候ですが、そうそう外へは出て行けないので、

社内で着姿を撮りました。

 

何度も出てきた帯ですが、合わせる着物や帯留めとで、イメージは変わります。

IMG_0630.jpg

『作楽×御召×純銀帯留め(千鳥)』

 

 

IMG_0632.jpg

 

以前のコーディネートと比べても随分イメージが変わって見えます。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/05/post-1431.html

 

メーカーなので、どこかで区切って、『これは新作』『これは旧作』というのがある、

かもしれませんが、大事に作ってきた帯なので、新しいコーディネートができた瞬間、

それが着姿全部で新作になった気持ちがします。

 

 

2011年10月29日

パレード

 

国民文化祭都大路オープニングパレードということで、

行って来ました(観客の方です。)。

 

沿道に3000人予定、ということで久々に賑わっていた

御池通周辺です。

 

着物で行ってきて下さい、という話だったので、周りも誘って、

無理やり来てもらった所もありましたが、天気も良くて、

とても良いパレードでした。

 

IMG_0564.jpg

結構たくさんの着物姿。

 

 

さてさて、今日の着物は・・・。

 

IMG_0541.jpg

 

御召の羽織、麹塵南蛮七宝御召の着物、南蛮七宝襦袢です。

久しぶりに、長距離の着物散歩でした。

 

 

 

 

2011年09月26日

南蛮七宝を

 

モノづくりの日課といえる南蛮七宝

自分の持ち物も今では、

着物全般(着物羽織角帯襦袢草履。)以外にも、

財布やカバン、名刺入れ等々、試作も含めて、自分の周りに一杯で、

目に触れない日はない程です。

 

IMGP2526.jpg

『御召南蛮七宝(男物)』

 

ここまで一つの柄を追っかけていることは、

なかなか無いことです。

周りにも増えてきました。

 

帯の場合、注文を頂いてから経糸を作って(染めて)、

定番の色を織って、少し余れば実験的な色を織る。

 

R0013498.jpg

『南蛮七宝;なごや帯』

 

無くなれば、再び織ってという帯シリーズです。

 

現在、人気のある色目は、

『濃い茶×薄茶』

『黒×墨』

『生成×ベージュ』

の三色で、途切れなく注文を頂いています。

 

 

モノを作っていて、自分の中である意味一番難しいのは、

柄の立ち位置探しみたいな所です。

 

自分の中のイメージなので、とても分かりにくいですが、

その一部として、例えば、

(柄の好き嫌いではなくて)背の小さい人には、

大柄は似合わないと言われることや、肌の色や髪の色で、

この帯が似合う似合わない、と判断されるようなことです。

 

これらはとても大事な事だと思うのですが、

この南蛮七宝は、そこから少し離れた処にあるような・・・、

真無地のように似たモノを持っている気がします。

 

まだまだ、その辺り『こうだ。』ということは言えるまで、

時間が掛かるかもしれませんが、様々やってみる価値はありそうです。

 

 

 

 

 

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2011年09月01日

数日は北海道に〜

 

しばらくは、北海道へ行っていました。

その間はモノづくりを小休止する予定でしたが、

周りの皆さんから、取っ掛かりのアイディアを頂いてきました。

(物凄くたくさんです。)

 

織りや素材、配色を考えると、『相当無理かも・・・』と思って、

しまいますが、京都へ帰ってきて、、それらを整理みると、

『やってみるか。』という気持ちになりました。

 

そういえば、まだまだ何も分かっていなかった頃に、

図案、綜絖、紋図の職人さんが言われていたことを

思い出しました。

 

それは、図案家は、心から『良い』と思う図案を書くべき。

『これ、織るの難しいかも?』と後の職人さんの仕事に気を遣うとか

『こっちの方が売れそう』と、今までの流れの継続仕事を

やりやすいようにしてしまうと、

小さくまとまり過ぎて、面白いものができなくなる。

 

それが繰り返されて、結局、毎年面白くなくなっていって、

同じようなモノばかりに・・・。

 

今月は、京都から出たり入ったりの多い月になりますが、

ちょこちょこと出てきますので、楽しみにしていて下さい。

 

 

その北海道では、目の前に帯や着物、小物が、

いつもよりも多くあったので、様々なコーディネートをしています。

 

例えば。

 

IMG_5943.jpg

伊藤若冲の世界×大島紬×純銀帯留め(千鳥、ト音記号)×カット硝子帯留め』

 

とか

 

IMG_5945.jpg

燦々(なごや帯)×仙福屋御召×モレッティ帯留め(金魚、ヒトデ)』

 

生成の地色の帯に、もう一方は明るいブルーのペイズリー柄。

対極のような帯ですが、そこに着物が入ったり、帯締めや帯留めが

入ると、優しくもなり、粋にもなり、意味有りげにも見えと、

周りの方々も頷きながら、面白いコーディネートを楽しんでいました。

 

2011年07月15日

今日は一日着物姿に囲まれていたので・・・。

 

今日は、一日中着物を着た人に囲まれていました。

普段であれば、この人のコーデイネートは〜、とゆっくり見ている

時間もあるのですが、今日はわ〜っと周りには、着物。着物。着物です。

 

その大勢の中で、写真を撮らせてもらったり、していました。

 

IMG_5555.jpg

総紗縫premium×夏御召』

 

この帯は一度、以前も撮らせてもらいましたが、

今回は夏御召とのコーディネートです。

 

 

こちらは、ヒトデの帯留め。

IMG_5559.jpg

 

お太鼓はスワロフスキーなのですが・・・。

 

今日は、ゆっくり寝れそうです。

 

 

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2011年06月13日

ほんの少し手を加える

 

4月に作っていた帯ほんの少し手を加えました。

 

IMGP4765.jpg

しぼしぼ

 

写真で色が出難い帯の一つので、とっても分かりにくいのですが、

リズム良く、柄を区切ってみました(下の写真)。

 

IMGP4937.jpg

 

『微妙すぎて、何がしたかったのか、よく分からない』

と言われましたが、前の柄はずら〜ッと並んだ調子が良かった反面、

目の行き場・止める所に困った、ということもありました。

 

まだ、御召緯を縮める前なので、最終どうなるか?

という疑問もありますが、お太鼓の形を作ったときに、

面白いリズムが出てくると思います。

 

IMGP4935.jpg

 

一度作ったものに関しては、配色以外あまり触らないようにしていますが、

今回は、微妙なイジリ方でどうなるか、個人的にはとても楽しみです。

 

以上、今日のモノづくりでした。。

 

 

 

 

 

2011年06月02日

昨日の着物/南蛮七宝襦袢とミルクティ大島

 

昨日は東京へ行きました。

今年初!単衣シーズンに着た単衣ということで、

紹介しておきます(昨日が一日なので当然といえば当然ですが、、)。

 

IMGP4921.jpg

『唐長文様・南蛮七宝襦袢×ミルクティ白大島

 

毎度毎度のことですが、どこかに南蛮七宝が入っています。

何度かお会いして話をした方だと、

『あれ、今日はめずらしく・・・』と聞いてこられます。

(襦袢をのぞくのは、なかなか難しいですし。)

 

たまに、草履の花緒というときもありますが、

この日は、襦袢にベージュの南蛮七宝でした。

 

日曜日から、今度は札幌へ行きますので、

これに、あと持ち物を足すとすれば、

洗い張りし終わったばかりの単衣御召(は五月から)。

 

白御召.jpg

 

この時期には、私はこういう色ばかり着ています。

 

 

 

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2011年05月12日

続々と・・・

 

金沢から帰ってくると、この帯の目出しが上がっていました。

以前、紹巴織で数柄製作していた『ペイズリー』柄の御召緯バージョンです。

 

IMG_4835.jpg

(帯の幅が出ているのか、チェックしている最中です)

 

いつも色々と色の候補を上の写真のように取っていきます。

大体、その中から1柄選んで、さらに修正をかける。

というのが流れなのですが、今日の場合、帯を一本で見たいものが、

沢山あります。

 

特に、一番手前に写っているものなどは、紫系・ピンク系、シルバー系の

色目を一本の帯としての流れで見てみたいなぁ、と思いました。

 

この柄の心配だったのは、その色よりも『しぼしぼ』の付き方で、

これを見る限り、十分に柄の強弱が出ているので、上手く行ったと、

ホッとしています。

 

今、織っている最中なので、近日中に完成した一本目を紹介できると

思っています。とても楽しみです!

 

続々と、このしぼを付けた織物が上がっていますが、

実は思っていたものよりも、失敗が多いです。

写真で目出しを紹介しているモノは、成功する確率が高いものばかりで、

この裏には、かな〜りな部分、あら・・・。とため息を付いてしまうモノが

沢山あります。

 

だから、余計に上手くいくと、嬉しいですね。。。

 

 

ちょっとCMを・・・

IMG_45723.jpg

『仙福屋の草履(アイスクリーム)』

 

以前に、少しだけ登場していた

このアイスクリームの草履も見本の一足ずつ、

出来上がってきました。

 

近日中に『仙福屋』で登場です!

 

素材は、染料を何重にも重ねた帆布を使っていて、

夏でも履いて頂けます。

 

またキズにも強いので、草履を履いていて、色んな所に

ぶつけそうなオッチョコチョイの方には、

特にオススメのモノです。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011年05月10日

Rococo 一柄目

 

前回紹介した時から、修正をして、

Rococo』一柄目完成です。

 

www.momolog.jpg

前回のRococo(一本目)』

 

この帯シリーズの特徴の色目を少し修正して、

ボリューム感の感じ方を変えてみました。

 

IMGP4789.jpg

 

左は、同柄の別配色。

薄青い箔を使って、同じ素材だけれども、涼しげさが漂うように、

同系統の糸も交えながら配色しています。

 

角度を変えると、ボリューム感は伝わるかな?

と思って、もう一枚撮っています。

 

IMGP4800.jpg

 

横糸に通す御召緯を縮めることによって、

しぼを出している織物です。

 

そのために、ある程度は計算して、隆起を作っていますが、

細かいところなどは、思っていた以上に細かいしぼになって、

遠くからでも近くから見ても、味が出ているのが分かってもらえる

と思います。

 

特に、唐花内の色糸と箔との使い方が特殊ですので、上に載っている

色目がジワ〜と染み出ているような感じになってくれたのが、

とても気に入っています。

 

今までの自分のモノづくりとは、ちょっと異なったものですが、

新しい視点も増えましたので、次に作るものに良い影響があると

思っています。

 

 

それと、もう一つ手掛けようとしているのが、この柄です。

 

IMGP4803.jpg

 

昔の帯の試験織です。

 

今、図案家が書かはるモノとは、少し違った匂いがして、

これを活かして、この『Rococo』の中に加えられるかもしれません。

 

かなり手を加えないと、難しいと思いますが、自分でイチから作るものと、

リメイクに近いものとを組み合わせて、新しいものをまた作っていきます!

 

まずは、素材を探します〜。

 

 

 

 

2011年05月06日

休み明けの目覚まし。

 

とてもGW休暇とは言えないGWであっという間に

終わりました。

 

そして、今日からは通常の流れに戻っています。
 

今は電車で金沢へ移動していますので、

これは車内で書いています。
 

 

連休も含め、数日まとまって休みが続くと、

新しい帯や見本裂、配色替えなどが

まとまって上がってきますので、午前中はその確認です。

 

以前も書いていたものも、ちょっと完成度が進んだり、

と、休みボケ無くテンションが上がります。

 

特に、Rococoの一本目や、この唐長文様に関しては、

なかなかです。


 

下のモノは、紹介してから何度か短い目出しを取って、

最終に決定したものです。

 

www.momolog.jpg

『Rococo』

 

当初はかなりアクセントとなる色を青、緑(それに赤)に決めて

織ってみましたが、残念ながら、予想よりも

収まりの悪い色になってしまいました。

 

そこで、色をちょっと中間色に近付けたのが上の写真です。

最初は超・個性的だと言われていたことからすると、

とても合わせ易くなった、と思います。

 

この辺りの個性と合わせ易さのバランスは、

最近、最後まで悩む所です。

 

また、この帯は特殊な帯なので、

これからさらにもう一手間を掛けて、

しぼを付けます(御召緯とお湯の力で)。

 

その時にまた印象が変わるので、

それは金沢から帰った時のお楽しみです。

 

他にもこの帯の箔が製造されていないので、

またふさわしいモノを探すか、作るか、

という問題もありますし、まだまだ前途多難です。

 

 

 

2011年04月22日

チョコレートとアイスクリーム

今、進めている中の一つが御召緯を縮めて『しぼ』を作り、

織物の立体感、メリハリを付けているものがあります。

 

たとえば、こんなのとか・・・

IMGP4712.jpg

 

その続きで、作っているものがこれ。

IMG_4715.jpg

 

『見た人から、美味しそうなモノをテーマにしていても、

チョコレートはちょっと発想が単純では・・・』

と言われましたが、この人によると、茶色の配色部分が、

板チョコが並ぶように見えたそうです。(お腹が空いていたです。。。)

 

実際は、網代や組紐などの目を拡大して、帯地にしたものです。

また、さらに『しぼ』を付けるために、一度キュッと縮ませるので、

当初の織ったばかりのイメージと異なり、立体感が出て、

普通の帯っぽくは、なくなってきます。

それを狙っていたので、この柄を袋帯になって、お太鼓にした時、

どんな感想をもらえるのか、楽しみです。

立太的なチョコレートでは、ちょっと困りますね。。

 

ちなみに、完成色候補は、上から2つ目の白地のものです。

ちょっと銀糸を織っているので、涼感があるので、

こちらは、やっぱりアイスクリームですね・・・。

 

 

 

2011年02月04日

春色・御召

 

となみ織物で織っている御召の中で

仙福屋御召』があります。

 

経糸に『三眠蚕』を使った、整経の段階で縞に並べる、

生地の動きを出すために、工夫したなどなど、

今ではとても人気の御召です。

 

今までは濃い地を中心としたものばかりでしたが、

今回は明るい色を中心とした『春色・御召』です。

IMGP4301.jpg

 

反物の段階ですら、春らしい気持ちになれますので、

仕立てをして、帯をあてて、小物をコーディネートすると、

素敵だなぁ、と思います。

 

個人的には、左から四つ目ブルー系の糸を入れた、

地色のモノがお気に入りです

(写真では分かりにくくて、すみません)。

 

かなりサラッとした生地風なので、

単衣でも気持よく着れるので、

自分では単衣と袷一枚ずつに仕立てました。

Image487.jpg

 

 

このような感じで、少しずつモノづくりが

前進しています。

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2011年01月16日

仙台です。

一週間の予定で、京都から離れた所にいます。
前半、仙台。後半札幌です。

気候も違い、色んな人に会って、
美味しい物食べてと、モノづくりする以外は、
なかなかいい感じの生活です。

着物、羽織、襦袢、角帯で2セット、
持ってきて、毎日着物です。

今日はこんな感じです。

写真 1.jpg
(南蛮七宝御召×立湧モチーフの献上柄)
たまには、正面から。

襦袢は一部絞り
写真 2.jpg
(左袖)

写真 5.jpg
(右袖)

周りも着物姿の方が。。
写真(2).jpg
(麹塵染)


外は、こんな感じです。

写真(3).JPG

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2010年12月27日

今年最後の買い物。

明日で、今年の営業も終わりです。
早くも年末が来てしまいましたが、
この時期になって、買ってしまいました。

今年最後の買い物です。

TS3S0011.jpg
『大島紬』

今年は、御召ばかりだったので、
バランスよく?最後は『大島』です。

最初に見た時から、これ着たいなぁと
思いました。

特に、白なのに『白』ではなくて、
地の生成り色と絣の茶系の色が全体に影響して、
なんとなくに『ミルクティー』っぽい所が、
お気に入りです。

女性もので、しかも紬なので、裄が間違いなく
裄は足りません。

なので、仕立ての時には肩でついでもらいますが、
反物を見ていると、いつもよりも耳の部分で
遊べそうな気がします。
TS3S001123.jpg

単衣にする予定なので、出番はもう少し先です。

いつもと同じようなリズムで、
さーっと一日が過ぎていきますので、
年末らしさが無いですね。。。


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