となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2013年10月25日

地と間。

 

なかなか織り上がってこないので、コツコツと織って、すこし貯めて?から
たまの展示会に皆さんに見てもらっている南蛮七宝の御召。

薄地以外結構貯まりました。

 

Untitledk.jpg
『南蛮七宝文様/仙福屋御召』

 

配色によっては、花に見えたり丸と星に見えたりする面白い柄です。

この柄に関しては、
もう長くモノづくりしているので、ある程度なにかを掴んだかな?と思っていたりすると、
『あれこの柄、地は花びら?それとも、丸と星?』と悩みだして、突然手が止まることがあります。

シンプルな柄だけに油断はしないようにしていますが、
柄の持っている『間』(この柄はどちらが間かは分かりませんが?)に捕まってしまうと、
なかなか出てこれなくなってしまいますので、要注意です。

 

もう一枚、絵羽に仕立てたモノも先ほど上がってきましたが、

IMG_0164.jpg
 

上の丸巻きを見た頭の状態で、配色や柄を考えてしまうと、
こちらはさらに、『仕立て方によって雰囲気が・・・』という要素も入ってくるので、
片手間ではとても無理で、ゆっくり考えた方がと、しばらく考えていました。

この絵羽をイメージして製作したモノは2枚2色目ですが、『グレーの丸と星、花びら』
『薄グリーンの丸と星、花びら』とさてどれが地なんだろうと、なってしまいます。

この『地』というのを一度頭に置いてしまうと、間の作り方や配色、色の見え方に気を払えるので、
個人的には重要視している部分です。

帯づくりの頭で御召も作っているので、サッとビックリするくらい上手く行った時以外は、
こんな風に悩み悩みモノづくりしています。

 

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