2012年02月24日
縮めて広げる。
『作楽/しぼしぼ』
しぼ織です。
御召緯を緯糸に使い、帯巾も通常の帯よりも広く織ります。
その後、生地を湯に通して、キュッと一度縮めてから、再度帯び巾に広げる。
という製作方法を用います。
縮めた時に付く、シワ感この織物の特徴になっていて、それ自体で味わい、
があり、また結んだ後も、シワが目立ちにくい。という利点もあります。
(個人的には触っていると、このシボの手に当たる感覚がすきです。)
柄を作る際には、縮む際の率などを考えながら、柄づくりをしていかないと、
柄が伸び、だらしのないものになったり、反対に縦に長く、窮屈そうな帯に
なったりもします。
以前製作したものは上手くいったと思いましたが、
ほんのわずか違和感を感じましたので、微調整をずっとしていました。
お陰で数値には出しにくい僅かな加減がつかめましたので、
時間を掛けた甲斐があったと思います。
裏地は、織った後染めをかけて、薄くぼかしています。
ほんとは去年の秋に発表。
ずるずると修正しているうちに、3月手前まできてしまいました。
ただ、出来上がりは満足です。。。