となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2010年03月05日

3月に完成したちょっと自信作。

3月のちょっと自信作です。

R0011840.jpg

 

まだ、始まって間もない月ですが、今月この柄は、

一番のイイ出来と言えると思います。

以前『不思議の国のアリス』をイメージして、

製作していると、言っていた帯です。

 

社内でも最初にこの柄を見た人は、

『この帯のモチーフはどこから?』と聞いてきます。

 

今までとは違った、かなり不思議な帯、だからですが、

『不思議の国のアリス』がイメージと伝えると、

どこがどうとは言えないけど、なんとなく分かる

と答えが返ってきます。

 

携わっていても、自分でもハッキリとしたイメージが伝えにくいので、

一時は困ったこともありました。

ただ、完成して見ていると、存在感もあって、惚れ込んで頂ける人も

いるのでは?と思います。

 

そんな方に、結んでもらいたい帯ですね。

 

 

ちなみに、柄の真ん中にあるスペース(道)がポイントで、

ここにアリスが歩いているのをイメージしてみてください。

なんとなく、アリスが迷い込んだ感が・・・。。。

と、そんな帯です。

 

 

いつもは、この辺りで一柄のモノづくりとしては終わりますが、

もう一つイメージも捨てがたかったので、それから

一配色製作したのが、 このパターンです。

IMG_0505.jpg

 

配色でゴロっと変わります。

上の配色と、どちらがいいか? というのは、

それぞれに好みがあるので、 周りの反応はちょうど半分に分かれています。

(だから、上手いことできた気がします。)

 

さて、表が上がってきた後は、裏地を作ります。

(ある程度は固まってます。)

 

イメージとしては、この帯の世界に雪が舞っている、

そんな感じが欲しかったので、それを表わそうと作ってみました。

 

①雪の広がりを感じつつ、さらに②ワンパターンに見えないような

それでいて、③シンプルなドットを作りました。

お太鼓にした時に、それがよく分かってもらえると思います。

(これは是非、実物を!)

 

色目に関しては、表に合わせたというのが基本ですが、

配色をして、 織ってみると、最初は変だと思った雪も、

この世界だったら素敵に見えてきましたので、そのまま活かしました。

 

表地と合わせてみると、

 『ちょっと変わった世界』感の帯ができた気がします。

 

帯は手に取って見てもらい、評価されるものです。

特に個性的な『作楽』シリーズなので、

好き好きが大きく分かれると思います。

 

それはそれとして、この帯が出している雰囲気は、

とても好きですよ、と言ってもらえると嬉しいですね。

 

是非、見てもらいたいです。。。

 

 

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