となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業

2016年01月04日

あけましておめでとうございます。

今年も一年、よろしくお願い致します。
今日は、半日挨拶回りで終了。

明日から2016年のとなみ織物が始動します。
 

毎年恒例の出張者で撮るFacebook上での集合写真は、ちょっとしたハプニングがあって、1月1日UPではなく今日4日となりました。私は今年初風邪を引いて、しんどそうですが、声以外は意外に元気です。早く直します〜。  
 ⇒Facebook集合写真へ

今年一年、どうぞよろしくお願い致します!

 

 

2015年12月28日

今日が最終の営業日

 

今日はとなみ織物2015年の営業最終日です。
今年も一年間、ありがとうございました。

会社全体としては、午前中は通常営業。午後から大掃除、そしてちょっと早めに切り上げて、忘年会となる予定です。

私は午後から唐長さんの修学院へ。来年のモノづくりの打ち合わせにお邪魔させてもらいます。また、ちょうど来年発表する、『ちりよけ』も上がってきましたので、それも一緒に持って行ってご意見を伺ってこようとおもいます。ちなみに、先日このブログでも紹介していた白生地です。染屋さんに『急ぐわ!』と言って頂き、なんと年内に上げてもらえた反物です。

 

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【輪宝文(経糸/タッサー)】

 

 

あの白生地段階ではこの素材の持つ独特の光沢や素材感、透け感はそこまで伝わってきませんでしたが、配色した染料が文様の中に入ったモノを見ると、雰囲気が出てきます。当初は、来夏で終了予定の『ちりよけ』の代用的なつもりで製作していましたが、それとは違った仕上がりになりました。

 

それはそれで困った問題ではありますが(苦笑)、イイ出来なので、もう一度完全に代用品を作り直すのか?もう一つ全然違うモノ作りをして、穴を埋めてしまうのか?その辺りは来年か、休み中に考えたいと思います。この染め上げも反物で見るのではなくて、仕立てあげて、着物の上から羽織ってどう?それもありますし、配色違いの見え方はどうだろう?等など、楽しみは沢山もって、来年に突入できそうです。

 

期待していてください!

2015年12月25日

南蛮七宝も今年は仕事納め。

 

話し合い、打ち合わせの中から出てきたアイデアを形にしています。『糸を金銀糸に置き換える』言ってしまえば、これだけのこと。ただ、織りたい織組織でやってしまうと、経糸の絹に対して、緯糸の金銀糸では、バランスが悪く、パキパキの織物になってします。だから、織るまでもなく、ムズカシイ。アイデアとしてはあっても、それ以上突っ込むことはありませんでした。

 

今回のモノづくりは『どうしてもいる。』そういう話だったので、糸の合わせ方、糸種を組み合わせ、を見直し、工夫して何とか織り上がりました。必要は発明の母の言葉とおり、なんとなくやってみたい、ではダメで、どうしてもやらなくては。やってるつもりでも、なかなか出来ていませんね。

 

まだ帯一本までは進んでいませんが、目出しはこうなりました。

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【南蛮七宝】

 

絹の風合いが欲しいから糸が金糸の上に乗っかり、金の輝きが欲しいから、その上に金糸が乗っかる。固くならない様に、箔は細く、但し、その分薄れる金の色を緯糸で補填する。銀糸も同じ関係です。おそらく一番良いバランスで構成されていると思いますが、もう一つ実験して、比較の上、最終稿を決定したいと思います。仕上げと楽しみは来年に持ち越しとなりました。

 

 

もう一つ、今日は唐長さんの三条サロンへお邪魔してきました。主に来年の打ち合わせです。
もちろん、入り口に鎮座している、彼?彼女?は元気そうでした。

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2015年12月22日

しぼ織も備忘録が必要です。

 

ずっと課題だった『しぼ織でやりたいこと。』これで解決とまではいきませんが、随分進んだかもしれません。今日も来年に向けての備忘録的に・・・。しぼ織で課題もしくは掘り下げられていないのは(自分の中で)、①細かさの限界と②しぼ目のコントロールです。しぼ織自体、会社的にはそこまで柄数が作れていない中、個人的には紹巴織に続く製作をしています。今までの技法を踏襲しても、まだまだ新しいモノづくりはできますが、一方で、完成したとしても使われるか分からない、でも有用そうな技法の可能性を探ることも大事です。そのためには上に挙げた①②は試しておきたいことです。

 

ちなみに、しぼ織を作り始めの頃、金唐革をイメージ、手探りの紋作りをしていました。織り上がってから、気が付いた偶然の要素の要素もありましたが、しぼ織の新しい指標となった帯がこれ。

 

 

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『Rococo/しぼ織

 

 

 

今度は偶然には期待しない様に、ちょっとずつ積み上げていきます。

 

 

写真ではまだ最初の試験段階ですが、試験を織り、生地をお湯に通し、しぼを付けた。その段階で上記①②をチェックしていきます。

 

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ここから、意匠の大きさ、糸の使い方(今のところ同じ)、素材。微修正に掛かり、図案を作って、本番の帯へとなります。この技術を使って何をするか?まだスタートでもありませんが、今日のところはそこへ行くための第一歩。備忘録です。

 

 

2015年12月21日

名古屋帯。来年への備忘録。

 

これから本格的に作るシリーズの一部は名古屋帯の割合が高いモノも視野に入れています。その土台として、今までの織組織/名古屋帯を使って仕立も含め、細部のチェックを行っています。試験の要素が強いので、柄の一つにはやっぱり南蛮七宝文様が入っています。

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【南蛮七宝文様/九寸名古屋帯/紹巴紬】

 

試験と言っても、中心は単純に結ぶこと。結びにくいや重量面に問題があった場合、もしもベテランに結んで頂くすると結ぶ技術や経験でカバーされ、たいへん有難いですが、試験なので困ります。そのため、結び心地、生地具合、仕立ての可否を確かめるため、着物は着慣れているけど、どちらかと言えば名古屋帯が得意でない方にお願いしています。帯留めを入れてみたり、結び心地とはあまり関係のないことも、様々。(ちなみに、この帯留めは漆を重ねって作った檸檬です。素朴さがいい味を出していました。)

 

この試験が終わると、解いた(仕立て済み)帯の雰囲気を見ながら、その場聞いた意見、見た雰囲気・感覚を交えて、これから作る意匠・紋づくりを行っていきます。ただ、今から手を付けてしまうと、確実に年を跨ぐ ⇒ 記憶が薄れる ⇒ 勝手に改変 ⇒ 当初意図とズレる ⇒結果、いい方向に行くことが少ない。と今まではそうでしたので、ここで一旦止めたいと思います。多少、生々しさは薄れますが、できる限り多くの事を記録(写真を中心にメモ)で残しておきます。

 

また、実際に紋づくりを行わなくても、製作予定の図案を検討することができますので、設計部分の余計なことを考えず、集中して、できるモノづくりを進めていきたいと思います。年末は静かに籠もりたいなぁと、でも余計なことしそうだなぁと、まだまだそこまで日はありますが、今から年明けを楽しみにしています(笑)。

 

2015年12月18日

輪宝七宝つなぎの塵よけ。白生地上がる。

 

唐長11代目の奥様好み、【輪宝紋】。帯で製作したモノは以前紹介しました。

 

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これの元となった、からかみの作品は二つの版木を使って製作されたモノです。その雰囲気を帯に活かそうと、白に近い薄い地色の上にのる2色に関しては、敢えて同じ高さに緯をいれず、ホンの僅かに立体感がつくように設計しました。

 

そして、この帯の裏地には輪宝紋の版木の一つ、『輪宝七宝つなぎ』が控えていて、袋帯として両面を結んで頂けます。

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南蛮七宝文様と同じくシンプルで力強く、文様には普遍性も感じられます。紋を作る時には、一瞬悩む所がなさそうなシンプルな意匠ではあるのですが、織った後、帯に違和感を感じない様にするためには、(二つを横に並べて比較しても全く分からない位の)僅かな修正を加えます。この作業のときは、文様とじっと対峙します。そこで何も感じない柄もありながらも、この意匠に関しては惹かれるものを感じました。おそらく、大きく開いた間の微妙な加減だとおもいます。

 

その間をさらに活かしたいと思って製織したのが、輪宝七宝つなぎの『塵よけ専用の生地』。

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意匠はこの『輪宝七宝つなぎ』。そこにタッサーシルクを使い、シャリ感のある風合いを作りました。通常の絹と違って染料の吸収具合とか変わってきますので、今のイメージでもって進めたいのと、年を跨ぐと強烈に記憶が薄れますので、今日、早速染め出ししまた。年の瀬のバタバタなこの時期に、『年内に染めた雰囲気が見れたら、うれしいな・・・。』と遠回りながら職人さんに無茶をお願いすると、何とかするわ。の返事を頂きました。感謝です。

 

今夏終了の南蛮七宝文様の塵よけ。織りも素材も違いますが、雰囲気が似ている様な気がします。とても使い勝手に優れた生地でもあり、人気も頂いていましたので、その代わりとしても、期待しています。

 

 

2015年12月17日

若手のモノづくりに、ちょっとだけ参加。帯上げ。

 

若手のモノづくりにちょっと参加しています。前回は『帯づくり』。今回はそのシリーズの流れで『帯上げ』を。
悩めばどんなモノづくりを複雑になります。この帯上げを作るのも、簡単に考えてしまえば、帯の図案を帯上げ用の型を作り、配色をして腕の良い職人に依頼し、製作してもらう。それだけのことです。

 

ただし、そう考えてしまうとただの塗り絵の様なモノづくりになってします。この辺りを話すだけでは外見だけのみの理解しかできませんので、実際にモノづくりの現場で手を動かしながら、どこに悩み=こだわりを持つのか?細部の工程であるチェックポイントを見てもらいました。もちろん、この時の話が正しいわけではなくて、一つの考え方を示しました。まず、意匠について物理的に帯と帯揚では織りと染めで表現の方向が違う、当然使える色数も違う、帯上げ用の型が出来たとして、どんな生地を使うのか?等々、具体的な柄に移らなくても、引っ掛かるところは多いです。

 

この時は、一楽の帯上げも一緒に検討していましたので、生地をどうするのか?紬が通っている方がイイのか?それとも、見た目に光沢があり、少々フォーマルの匂いを残すのか?決めてしまえば、難しい問題ではありませんが、この辺りに悩みを作りつつ、自分の味をモノに残す、そういうのも大事です。きっと帯上げつくり以上に、帯づくりにも大事な何かを磨くために必要なことです。

 

そんなことをあまりしつこく言ってもなかなか自分の中には入ってこないので、まずは悩んだほうが良いポイントを伝えて、まず自分がどんなものを最終作りたいのか?そのイメージは明確に持つ。実際やってみて、どれだけそこに近づけたのか?何が違ったのか?を常に精査すること。それくらいを伝えました。

 

自分のモノづくりもたまにあっち行ったり、予想外の仕上がりで上がってくることもありますので、自分も勉強中です。人になにかを伝えながら、モノづくりする、したくても出来ない、なかなかありがたい環境です。

 

ちなみに、その時の帯上げはこんな感じ。

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【アラベスク帯上げ】

 

 

本人の想像とは違うのかもしれませんが、とても面白いと思います。帯から出来た図案らしさも出ていると思います。

 

 

2015年12月16日

しーぎの色にため息。

 

昨日、モノづくりの打ち合わせをしていました。となみ織物でも帯との相性を考えて、近頃益々力を入れている『大島紬』。もうこう書かなくてもご存知の方も多いと思います。西陣としての『御召』。それに加えて他産地のオシャレを中心とした大島紬。ここが今のとなみ帯を活かすために、モノづくりする着物です。

 

奄美から持ってこられた試作、試験を中心に打ち合わせで出てきたのは、染めの話。

最初の大島紬との関わりは、10年以上昔に遡って、まだその頃多くあった反物から、自分所の帯に合わせる着物を選ぶ、そんな普通の浅い関わりからでした。産地も奄美に限って言えば、1年間生産量が3万反近くから(10年前)から今は5千反。その中で合わせるものが減り、結果自社の帯に合う着物を作る、意匠や色のモノづくりに参加する、深いかかわりになってきました。

 

私は意匠から色までキッチリ関わったのは、南蛮七宝文様の大島。泥、藍、白等は各8反限定で、それ以上は再度作ることも無い、とても希少なモノづくりです。その中の一つが、昨日話題に上がっていた『しーぎ染め』。

 

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南蛮七宝文様/しーぎ大島紬(絣白)】

 

昔はあったそうですが、現在では聞かない、見ていない、昔もあったっけ?それぐらいモノとして世間に無いものです。このその染をして頂いている方も、非常に手間が掛かるから、そら続かないわ。と言われています。この南蛮七宝文様以外でも紋も作りましたし、無地物もあります。

 

この染め色は明るめのグレーをベースに僅かに時々グリーンがのぞいたり、光によっては少し薄いグレーが照ったりして複雑な表情を見せてくれます。その一つ一つがとにかく優しい色で、とくにこの優しさは羽織った時に顔を明るく見せる効果もあり、本当にいい色です。

 

南蛮七宝文様でのしーぎは、8本のみの製織です。そのことを知っている、みんなは『もっと織りたいなぁ。』ともどかしさを感じながら、良いため息みたいなモノをついていました。この前向きな空気を次のモノづくりへ活かしていきたいです。

 

2015年12月15日

龍紋;試しの初反。

 

11月27日に途中経過を上げていた『唐長文様/龍紋』。全体の流れを見るためにもまず一本を製織しました。この段階で南蛮七宝文様の着物と合わせるのが楽しみですが、その気持をグッと抑えつつ、配色や糸使いを中心に細部の修正をしていきたいです。

 

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【龍紋(初反)】

 

織物は紹巴織。となみ織物の得意とする織組織です。筬での打ち込みが多く細密な表現が可能です。通常は糸もしくは箔を通し、フォーマル、セミフォーマルに結ぶ帯が主体ですが、今回に関しては、緻密な隙間を縫って紬糸を通しています。それとお太鼓の真ん中に来る龍に関しては、糸の綴じ方を綾目が出て、僅かに隆起する様にしました。中心の龍と端にいる龍とはその点で色とボリュームが変わって見えます(中心の方が少し白く見える。)。

 

なぜ、こんなことをしているのか?というと全ては陰影のためです。シンプルな意匠の分、何も触らないというのは有りだと思います。ただ、できれば拘るだけこだわって、パッと見てもその拘りはわかりにくい。使っているうちに何となく味わいが出てくる。好きになる、そんな風にできれば。そう思ってこの紹巴織をこの意匠に使い、素材、糸の綴じをその方向に向けるようにしています。

 

まだ修正の余地はあるとは思います。ただ、裏も付けていない丸巻きの段階の帯を巻いているだけで、なんかいい感じ、いい雰囲気が伝わってきます。そんな空気が写真から伝わればイイなぁと思っています。

 

2015年12月10日

ビロードを使った新しい外套作り

 

ビロードを使った新しい外套を製作するため、ざっくりとした仕様で止まっていたモノが打ち合わせも進み、ザクザクぐらいに詰まってきました。頭の中では、着物の上に羽織る?マークぐらいボケた像が、マントの様な具体的なムードへとある程度イメージは固まったため、先ほど仕立屋さんへ生地を渡しました。反物も規定よりも広く、寸法も長く取って織り上げたものなので、他では出来ない外套となるはずです。

 

問題は、反物の色。最後の最後まで『濃茶』にするか『藍』かで悩んみました。結果、見本ということもあり、試し織りに近い初反『濃茶』で行きます(ちなみに、ビロードのカット部分も異なります)。

 

 

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『反物右(濃茶)で作ります。』

 

 

イメージはザクザク決まったと言っても、それでは仕立て出来ませんので、まずは仮縫い。そこで最終の寸法や細かな形を固めます。見本の見本となる形を実際に羽織ってみて、イメージするだけでも、ワクワクします(笑)。裏地は仮縫いの状態を見てから決めようと考えていましたが、やっぱりここは南蛮七宝の襦袢を一反つぶそうと思います。いやー、楽しみだ。。。

 

裏に使う襦袢の色はもうちょっとイメージを膨らませながら悩むことにしますね。

 

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『表より薄地にする?それとも共感?思い切って表色とは離れてピンク??』

 

 

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