となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「総紗縫 黒」と一致するもの

2013年10月05日

花火か綿毛か。

 

総紗縫・黒を生かして、思いっきてお太鼓柄にしてみました(今はまだ目出しです)。

柄は、黒を感じられるようにタンポポの綿毛が飛んでいる所。
(元は詩情 夢二より)

 

DSC00051.jpg

『総紗縫・黒/たんぽぽ』

 

季節を言われそうですが、頭のなかには線香花火をイメージしながら制作していました。
(そうなると、もしかして夏かな・・・?)

帯的には、黒の経糸に黒箔で遠くに飛んだ綿毛(もしくは花火の花)を作って、
近くの部分には、わずかにベージュが混ざった白。さらに近くには、暗い所で光る蓄光の糸を混ぜました。

今織り上がっている総紗縫の帯からすると、圧倒的にシンプル過ぎて、
目立つかもしれませんが、両面使える総紗縫からすると、片方はこの柄でもイイ!
と言って頂ける人、いるんじゃないかな?と期待しています。

見た目非常にシンプルでも、個人的にはとても満足度の高い上がりになったと思います。
もうそろそろ、一本目は上がってくると思いますので、もし見られた方、じっくりと見てくださいね。

心配は、結構地が空いている部分が多いので、経糸に無理がかかり、織りにくそうなこと。
一本織って、終了。という自体にならないように、まず後は祈るだけです。

2013年09月12日

『黒』で

 

総紗縫の中で、少しだけ新しいモノづくりを進めているのが、
総紗縫・黒』。『くろ』と言う人もいれば『ブラック』という人も。

そんな帯は、帯に織り込んでいる『箔』が特長で、『黒い箔』を使います。
その辺りは、以前の記事で書いていますので、ぜひ興味のある方はコチラへ

IMGP0475.jpg

『総紗縫・黒/丸い月』

 

織る方からすると、余分に一色掛けないと、通常の総紗縫の表現力に負けるので、
その分、手間と頭を使いますが、織り上がった帯は、他の総紗縫に混ざっても、
目立ちます。

 

今、図案を製作しているものは、『詩情 夢二』シリーズで、こんな図案を作っています。
IMG_1700.jpg

 

もう随分と前から製作に掛かっていて、もう少しで紋も完成⇒試し織りとなりますが、
黒の無地スペースの使い方で、大きく印象の変わる帯ができると思います。

これは完成したら、ぜひ見てもらいますね。

 

一番最近の上がってきた『黒』は、こんな柄。

L1710032.jpg

 

これは縦に並べた白が図案を見た段階から、頭に残っていました。
これを表現したくて、白を綴る糸を僅かに粗く、地色はグレーでなく、黒を使い表現しています。

 

総紗縫の表現が一つ広がった『黒』です。

 

『白』というのにも、挑戦したのですが、全てが白くなりすぎて、上に乗せる柄が困難です。
それも今のところですので、ボチボチと試行錯誤しながら、いいアイディアが上から落ちてくるまで、
気長に試行錯誤を続けていきたいと思います。

 

 

 

 


 

2013年08月22日

うず1。

 

今後の事も考えて・・・。

ちょっと試作を作ってみた渦です。

 

紹巴織、総紗縫、風通、錦、畦、緞子、紗紬、纐纈・・・?

などなど、考えられる織組織は山ほどあって、おそらく全て違う雰囲気に

なってくれそうが、今回は『総紗縫』で。

 

IMG_0913.jpg

『総紗縫』

 

綟り織だけに、裏を渡る糸が透けますので、その糸も渦が効果的に見えるようにしています。

それに加えて、地の部分は『総紗縫・黒』で製作した箔を通して、

その上から濃茶の色糸を通しています。

 

渦を作る箔を目立たせ過ぎないように、地を作る糸には黒でなくて、茶を使っていますが、

箔は黒いので、帯を結ばれた時、見る角度や動きによって、一瞬黒がじわ〜と出てくると、

考えています(一本織れた時に確認してみます。)。

 

今までもバームクーヘンアフリカの渦等作ってきましたが、その中でも一番小さく、

色も一番控えめなモノです。

 

しばらくはこのシンプルな『渦』にハマってみようと思います。

 

2012年10月11日

泡いれてみました。

 

総紗縫のモノづくり、メインは『』シリーズで進んでいて、

色糸を上手く入れて華やか且つ上品な方向に進んでいます。

 

もう一つ、それとは違う方向で進めたいのが、

総紗縫・黒

 

以前も出てきましたが箔を黒に染めて、糸使いもベースの部分で変えた、

シリーズです。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/09/post-1754.html

 

今回は経糸の上げ下げで少し調子を変えて、泡がプワプワと生地の中に

入ったように紋をつくりました。

 

L1001364.jpg

『総紗縫・黒/対の月』

 

特殊なもじり織なので、下に置くとこの泡は沈んで、このように立てる

(お太鼓の状態になると)、動きによって泡が浮かび上がります。

 

このような感じで総紗縫の支流は、織りの面白さで、

こつこつコアなモノづくりをしていきます。

 

 

 

 

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2012年09月26日

次の可能性をつくる。

 

さまざまな試験をして、できあがりました。

総紗縫の黒です。

 

L1000846.jpg

『総紗縫・黒/風車』

 

以前、目出しの状態で紹介しましたが、やっと一本目です。

 

今までと、何が違うのか?

というと、今までは黒とは言っても、『グレーのとことん濃いもの』でした。

着物の合わせ易さや上に入れる柄の向きを考えても、それで良かったことも

ありましたが、今回『まっ黒』が織れるようになりました。

 

考えはじめからすると、えらいこと時間が掛かったので、

当初織りたかった柄とは最近作るものが異なっていて、

再びこれに合った柄を作らないと駄目ですが、

それでも真っ黒の地色がずっと織りたかったので、

一応第一段階終了です。

 

柄を作るよりも、まずそのベースの地作りにトコトン時間を掛けてしまうのは、

メーカーとして仕方ありませんが、前回の目出しの時から進んでいない柄作り、

それを見て、少し反省です。。

 

帯の始め部分には『総紗縫・黒』と名前が入っています。

読み方は、黒でも良いし、ブラックでも良いし、落ち着く方に任せて、

ちょっと面白い柄でも考える工程に入りたいと思います。

 

あさってから京都を少しだけ離れるので、

まずはここまで完成できて、良かったです。。

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2012年09月11日

黒2

 

『総紗縫の真っ黒』を作りたいと進めているシリーズ続報です。

 


先月は蜘蛛の巣柄が上手いこと行きましたので、このまま進むかと思っていたら、

素材があまり順調に作れず、素材の箔、打ち込み等を見直して、

一ヶ月近くストップでした。

 

素材の箔がシルバー系の箔から、『黒』に変わるだけと軽く思っていたのですが、

(それが甘かったようで)織物の様々な兼ね合いで、

帯一本を織るには随分と工夫が必要でした。

 

 

そんな織物ですが、名古屋へ出張へ行って帰ってくると、

改良版で、新しい目出しが上がっていました。

 

IMG_6963.jpg

総紗縫/黒

 

総紗縫らしくない、柄の雰囲気も質感も上手く行っていると思います。

この『黒箔』は、今までのモノよりも、一色多く通さないと、

上手く柄が作れませんので、その辺りも加味しながら、今後柄を作っていきたいです。

 

ちょっと変わった物を乗せる予定です。。。

2012年08月04日

今日は蜘蛛の巣。

 

以前も、少しの目出しで登場していた総紗縫『作楽/蜘蛛の巣』。

配色ができたので、一本織ってみました。

 

ちなみに選んだ一色は、この色。

 

IMGP8959.jpg

 

 

もちろん、帯で沢山使う色目ではないですし、

この色目は好き嫌いが大きく分かれそうです。

 

総紗縫の面白いところは、紗=透ける、だから緯糸も透けて、

色目が影響しやすい。となりそうですが、この『総紗縫』は紗の仲間といっても、

そうは簡単に行かない織物です。

 

ちなみに、黒バージョンの総紗縫には、黒い色をだすために特殊な箔を使っていて

(本当はここにも『語る内容』がありますが、それは後日)、色目が表に出にくい。

しかも、通常総紗縫よりも、一色色を多く使わないと柄が作りにくい。

 

と、黒になっただけで、困った織物になります。

 

考えている利点は幾つかありますが、

まずこの完成した帯を見てもらって、この色柄が好きな人以外に、

今それを感じてもらうのは、まだ難しいですね〜。

 

IMGP8957.jpg

 

今から、他の柄を検討してモノづくりしていきますので、

楽しみにしていてください!

 

せっかくの新素材と時間を掛けているので、ネーム部分には

作楽/総紗縫『黒』といれる予定です。

 

 

 

 

以前色々と試した記事はこちらです。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/07/post-1715.html

2012年07月23日

さらに総紗縫の配色。

 

先週の週末に続き、総紗縫の少し行き過ぎたものが、

もう一つ上がってきました。

 

黒の箔と地緯という、ベースの部分の糸、さらに上に載る糸の組み合わせの

チェックです。

 

上手くいくと、また総紗縫のモノづくりできる幅が大きく広がります。

但し、帯としてみると、結構強烈なインパクトがありますね。

 

IMGP8715.jpg

 

ただ、先週末と同じく、このままの配色の『ファン』、

それもかなり熱烈な意見も社内にあります。

 

 

ちなみに、裏を向けるとこんな色を使っている、というのがよく判ります。

IMGP8738.jpg

 

 

もし、この中から一つ帯にするとして、

上に一色載せる色を選ぶとしたら、とても難しい選択になりそうです

(帯になった図が想像しにくいので・・・)

 

みなさんなら、どの配色を選びますか?

 

もしかして、織るかもしれませんので、

その時はお楽しみに!

 

 

 

2012年07月04日

撮影をしていました。

 

夏らしい小物が出来上がってきたので、

会社前で撮影していました。

ずーっと天気が悪く、雨でしたので、やっとです・・・。

(雨草履を撮っていれば良かったかな?)

 

IMGP8237.jpg

総紗縫の日傘』×『総紗縫(たいれつ金魚)』に合わせています。

 

帯の薄地と日傘の鳩羽が、同色ではない分、変化が出て、

後から写真で見ると、面白い効果になっています。

 

ちなみに、この金魚の帯を製作したのは、少し前ですが、

現在は、織るのを止めて、ほとんど廃盤状態です。

製作した際に、印象が強く、とても好きな帯ですので、

久々に見れて、嬉しいです。

 

 

 

そうそう、総紗縫の帯は限定〜本とはしていませんが、

どれだけの人気柄であろうと、程度の数を織ると、そこで織るのを止めています。

元のイメージと大きく変わるように、黒⇒白みたいな配色変更はして、

織ることはありますが、それもせず全く織らなくなって、

上記の金魚みたいに、廃盤状態になってしまうモノも少なくないです。

 

これはお客様のためというのと、

どんどん新しいモノづくりをして行こう、

という決意表明みたいなものでもあります。

 

 

もう一つは、この『塵除けショール

IMGP8274.jpg

 

次回メルマガ時には、

新しく染め上がってきたものも『仙福屋』UPできる予定です。

在庫表記を見てもらうと判るように、入荷しては、いつの間にか売れてしまう、

夏の隠れた人気商品です。

 

余裕で帯が隠れてしまう広幅の紗生地(絹)を使いますが、

全体を吊るして、刷毛で柄をのせていくので、一つも同じ物が無い、

というちょっと面白いものです。

 

染も染めながら、生地も広幅で随分特殊なモノなので、

色はこうで、柄の感じはこんなのと言っても、

全然、上がってこないモノの一つです。

 

 

と、夏に使いたい小物を中心に撮影していましたが、

会社前といえども、この時期に着物を着ている人が珍しいのか、

金魚の縦に並んだ帯が珍しいのか?

皆さん、楽しいそうにこちらを見ながら通っていかれました。

 


 

 

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2012年06月30日

バームクーヘン・黒。

 

今日は土曜なので、相変わらず会社周りはとても静かです。

今までに配色をしていたモノが少し上がってきて、

まずは全体で帯一本を見ていきます。

 

IMGP8204.jpg

『バームクーヘン・黒』

 

このバームクーヘン柄は何色か織りましたが、この色目が一番、

バームクーヘンらしくなく、帯の柄にみえます。

 

お太鼓にしても、迫力もあって、

IMGP8210.jpg

 

想定していた裏地とは思えない、面白さがあります。

 

濃い地にすることで、少々右に寄った◯が一層際立って、

吸い込まれそうになる、危険なバームクーヘンになっています。

 

表地にしても良いような気もしますし、織組織を変えて。

総紗縫でも作ろうかな?思案中です。

 

 

他にも、午前中は少し時間もあったので、総紗縫で作った羽織紐も、

一度撮影のため、撮ってみました。

 

IMGP8213.jpg

 

帯が白地ですので、房の赤がポイントになって、

とても良い色映えがしていますね〜。

 

 

 

 

 

 

2012年06月15日

総紗縫色から脱出。

 

総紗縫は冬でも結べるので、それに合わせた色を作ります。

ただ、モノづくりをしていて、上手く行ったと思っていると、

どうしても同じ所から動きたくないものです。

 

たとえば、配色でも。

定番の黒・モカ・鳩羽・白・グレーがありますが、

総紗縫の組織では、上の色すべてで、それぞれの良い特徴が出せ、

柄も上手くいきます。

 

そうすると、なかなか全く離れたところへは、飛び出しにくいです。

 

が・・・。

試すことは、最近はじめました。

 

たとえば、『赤』。

赤系ではなくて、『赤』を緯糸に通して配色しています。

そして、その右横は『紫』、左横は『緑』。

 

IMG_5454.jpg

 

経糸が濃い系色なので、短い目出しだと、そこまで違和感は感じませんが、

一本まるごとこの配色で織ると、おそらく『・・・』と言葉がでなくなるかも、

しれません。

 

この他にも、試していますが、

定番の色目に匹敵するようになるには、箔も新素材・新色を創りだすか、

相性の特別にいい柄を探すか、なにかしないと、一過性で終わりそうです。

 

まず、世の中に出せるように、がんばります〜。

 

 

 

 

2012年04月25日

紗の新色で。。

 

久々に、『総紗縫』の登場です。

 

昨日、図案家さんが来られ、通りすがり、

帯をチラッと見て

『この柄、もしかして、私の描いたやつ?』。

と聞かれた帯です。

 

IMGP7432.jpg

総紗縫/新色』

 

見られていたのは、一番手前。

 

柄の生みの親でさえ、即答できないほど、アレンジした柄ですが、

総紗縫の場合、配色の具合で随分と印象が変わり、

柄によっては『新柄?』と思ってしまいます。

 

現在、総紗縫は柄数で400はありますが、

たとえば、紋を作らず、1つずつ配色を変えるだけでも、

大幅に種類が増えます。

 

自分では紋作りが好きなので、よっぽどの時にしか同柄別配色を

作りませんが(たとえば南蛮七宝、渦や水仙など)、モノづくり新人には、

この『配色替えのモノづくり』は、とても大事な場になっています。

 

今ある配色を変えるだけ・・・。

例えば、地の色を白⇒黒、と言っても、色を入れるだけ、

というようには行きません。

 

簡単そうに見えて、実はとても奥行きがあって難しい、

ある意味、手軽に味わえる、モノづくりの苦しみです。。。

 

もう少しで、『モノづくりしてみるか?』という時期、

モノづくり新人が登場する頃なので、頑張って欲しいです。

 

 

ちなみに、図案家さんも自分が関わったモノが形になると、

とても嬉しい顔をされて、しばらくその当時の状況を思いだしながら、

柄について語ってもらえます。

 

2011年07月20日

色の選択。

 

相当、久しぶりに『総紗縫』の新柄を作りました。

 

R0013360.jpg

 

といっても、見覚えのある方もおられると思います。

 

この左上の帯です。

 

新号広告・織の旅人.jpg

織の旅人(紹巴織)

 

この時に載せてた3本の帯に関しては、今でもとても人気があって、

私もこの個性的な配色の組み合わせは、とても好きです。

 

そのうちから、一番『総紗縫』にし難い柄を選んで、紋図を作り、

時間は掛かりましたが、帯になりました。

IMG_0435.jpg

 ↑『今でも使っている昔の紋図です。

 

総紗縫か紹巴織のどちらが良いかは好みの問題もあるので、

それは置いておいて、見てもらいたいのは、色の取捨選択です。

 

シンプルに上げてしまうのも、それはそれでありですが、

この柄に関しては、『紗っぽくない』と見られたかったので、

随分と色んなことをしてみました。

 

まず、基本的に総紗縫の土台は、箔を中心とした単色です。

イメージは、白黒テレビかな。

通常であれば、そこに横糸(緯糸)で色を差していきます。

 

この段階で、取捨選択の下手な人がすると、柄に印象の残らない、

その他大勢の帯になってしまいます、、、

 

この帯は、その白黒の段階から、織りに変化を付けているので、

イメージで言うと、白黒+グレー4色くらいになっています。

 

さらに、経を染め分けしたり、緯糸の入り方にも工夫を入れて、

総天然色までは行かないまでも、制限の中で作っている帯には、

見えないと思います。

 

そんな風にして製作した久々の総紗縫の帯ですので、

手間を掛けた分、人気が出てくれると嬉しいですね。

 

 

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2010年07月13日

二つの合わせ技。


長らく五代目日記も同じデザインでしたので、
トップを修正してみました。

画面を広く使えるようになったのと、
両方にメニューがあるので、色々と置いてみたいと思います。

大きい写真がドンと使えるのが、個人的には嬉しい所です。
(もう少し修正が入るかもしれません。)

先日、東京へ行った時の写真を整理して、
この着姿を発見しました。

IMG_0307.jpg

       『総紗縫 premium』 (総紗縫+汕頭刺繍)
ベースの総紗縫は、
黒い地の上に、点で献上風に柄取りしたもの。

(ちなみに、私が作った柄です)

その点と点の間を、汕頭で敷き詰め行って、
縞を際立たせる。

今、柄を見ていると、当然考えられる刺繍のパターンですが、
完成品を見ると、やられた~、という感が強いです。
(汕頭刺に関わっていない分、余計にかんじますね~。)

刺繍の間から見える白い芯の色もシンプルな柄と相まって、
とても遊び心がある帯になっています。

コーディネートしてある、着物も絞りの技法を使った
相当変わった『縞』ですので、
合わせると、とにかく変わった珍しい雰囲気です。

帯に対する汕頭刺のコーディネート、
その帯に対する着物のコーディネートともに、
とても面白いです。

こんな着姿、
いかがでしょうか?

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2010年07月08日

東京。

いっぱいのスタッフで、東京に来ました。

ということで、
うちスタッフのコーディネートをパチっと撮りました。

image-00220708101548.png

本人は、全体黒っぽくしたので、帯と足袋は白っぽくアクセントでということです。

image-00220708102230.png
着物、羽織:濃い地+角帯;白地

というのは、涼しげよりも、
ドンと落ち着いた感じです。

さらにさらに、
image-00220708102425.png


総紗縫に縞の着物。
縞に縞ですが、大きな縞に小さな縞なので、
全体が流れて、とても涼しげです。

そんな環境で今週は東京周辺に滞在します。

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2009年04月24日

総紗縫のモノづくり。 自分の考え方。

何度も書いていますが、

帯というのは、経糸の間を
横糸(緯糸)が通り織物ができていきます。

『総紗縫』綟織といって経糸が交差する
少し特殊な織ですが、
基本は同じで綟織の一種です。

そんな総紗縫ですが経と横糸の変化
(表への出し方)を付けることで、

シンプルな配色をしていても、
奥行きを付けることができます。

例えば、↓
分かりにくいですが、
IMGP1714.JPG

このアップの写真には今までと違った
新しい織の使い方(上げ方)が多く入っています。

それらを使って織り上げた見本裂です。

上げ方が増えると、表現方法が増えるので、
おもちゃをもらった子供のように嬉しくなります。

そんな気持ちで製作した(途中)帯。
IMGP1716.JPG

特に楽しいのは、

例えば、黒、白という2色の糸を
織の加減、経糸の見せ方、横糸の出し方
で、
グレーやオフホワイトに見えることです。

そうすると出来た色は、見る人、角度、天気、
光、場所、空気によって
、表情を変えてくれます。

自分の想像通りに上げることができて、
ベースを作り、その上に色を入れていく。

(白に白、黒に黒を重ねるというのも、
奥行きを増すための色数の増加です。)

この辺りの帯作りは、
ケーキ作りと似ている気がします。
(ベース作った後に、飾り付けていく。)

来月は、この土台ができているモノを、
完成させていくことが多くなりそうです。

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2009年03月30日

コラボレーション。

昼前に、少し西陣を歩いていると、

遠くから見て分かる、
華やかな場所がありました。

昨日の夜桜ではなく、昼桜です。
090330_1058~0001.jpg
夜桜の場合は、黒に染み込むピンクが良いですし、
昼桜は、青空とのコントラストがとても綺麗です。

そんな桜を見ながら、会社へ帰って来てみると、
面白いものが上がってきました。


以前、ここで書いていた、
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/115183310.html

となみの帯で作る小物。

今回は・・・
『和』なのか『洋』なのか・・・


ご近所さんの『日吉屋』さんに製作して頂いた、
織物+傘⇒『???』

コラボレーションです。


『古都里(ことり) 仙福屋バージョン』


ランプが入った時です。
Image137.jpg
通常は、和紙等を貼られていますが、

『仙福屋バージョン』では、
『総紗縫』の帯地を使いました。

上からのぞくと竹骨が放射線状に綺麗に
張っています。
Image142.jpg

和紙とは、異なる絹の透け感と、
消えそうな色目が綺麗で、

ただ今、社内では大好評中です。
(社内にしかまだ見せていません。)

まだ、公開するのが早いと思いましたが、
どうしても、見てもらいたかったのでUPします。

少々割高になると思いますが、
とても人気がでそうです。

皆さんのご感想お待ちしています。
 

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2008年11月10日

うおっ、というような鯉図

以前、革の風呂敷に包まれていた紋図、
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/108403190.html

その柄が一本織り上がってきました。
若冲
『伊藤若冲の世界 鯉図』

遊びが必要と思いましたので、逆さに、柄付けしてみました。
(お太鼓はもちろん、反対ではないのですよ~。)

この帯を知らないうちのスタッフが見た時は、
『えっ』ビックリしたようです。

柄的に、帯を並べた時、
ただ、単に反対向けに柄が付いている、

と言ってしまえばそれだけですが、
何か不思議な感覚が味わえます。

浮遊感みたいなユラユラとした感じです。

織は、総紗縫に続く軽さのもので、少し透け感もあり、
地はザックリとしたものに仕上げていますので、

お洒落な着物全般に結んで頂けます。

グレー、黒、白、ベージュ+それらの中間色で
織りあげていますので、奥行きもあります。

個性的な柄ではありますが、愛嬌のある鯉は、
意外に多くの方に結んでもらえそうです!

この帯は、細かい所に注目してもらいたい帯です。
(鯉が、ドンと飛び出てくるようなイメージで織を工夫しました。。)


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2008年09月18日

メーカにとって、大事な仕事。

帯を作る上で心がける大事なことは、
大きく分けて三つあります。

それは、

『色・柄・組織』です。


新入社員は、帯づくりに携わる際、
夢に出るくらい、この3つにうなされるはずです。
(もし、となみ検定があったら、絶対出題されますね~。)

改めて言うと、

一つ目、『色』

そのままで、配色のことですが。
簡単そうで、三つの中で、

最後まで一番踏ん切りが付かないモノです。

 最後のさいごまで、
 『もうちょっと薄い方が良かったかなぁ・・・』と、

 言っていることもありますね・・・


二つ目、『柄』

個人的に色よりも悩みますが、
意外にも、この柄で行く!と決まったら、

進みやすいモノです。
(そんな人を見ると、少し羨ましく思いますが。。。)
 
上の二つは、その帯自体の見た目を決めるもの、です。


そして、『組織』
帯地の風合いや結び心地、等々です。

組織と書くと、何か良く分からなくなりますが、
経糸と緯糸(横糸)の組み合わせ方のことです。
(平たく言えば、織り方。)

帯づくりには、この三つがとても重要です。


いつも、この3つのどこかで自分の作りたいものを、
自分の色が出てくるものを、目指しています。


今日は、『色』ついて、です。

総紗縫の中で、人気のある柄。

というほど・・・


唐長 総紗縫


どうですか?

この柄は、唐長柄を意匠に製作したモノで、
白地の方は発表済みです。

濃い地が上がってきたばかりのものですが・・・

全く違う柄に見えてしまいます

シンプルな柄は、配色を変更すると、

全く別なものに、なります。


モノによっては、別の図案?

と思ってしまうことも、あります。


特に、写真のような
唐長柄というと、何度も書きましたが、シンプル。
(流石に数百年の淘汰生き残ってきただけあります。)

上に、挿す色を変えるだけで、柄の性格まで変わってしまう
やはり『色』は、最後まで悩みます。


今回の濃い地も出来上がりには、満足ですが、
白地が評判良い分、

黒地がどういう評判を受けるかも気になります。


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2008年09月18日

メーカにとって、大事な仕事。

帯を作る上で心がける大事なことは、
大きく分けて三つあります。

それは、

『色・柄・組織』です。


新入社員は、帯づくりに携わる際、
夢に出るくらい、この3つにうなされるはずです。
(もし、となみ検定があったら、絶対出題されますね~。)

改めて言うと、

一つ目、『色』

そのままで、配色のことですが。
簡単そうで、三つの中で、

最後まで一番踏ん切りが付かないモノです。

 最後のさいごまで、
 『もうちょっと薄い方が良かったかなぁ・・・』と、

 言っていることもありますね・・・


二つ目、『柄』

個人的に色よりも悩みますが、
意外にも、この柄で行く!と決まったら、

進みやすいモノです。
(そんな人を見ると、少し羨ましく思いますが。。。)
 
上の二つは、その帯自体の見た目を決めるもの、です。


そして、『組織』
帯地の風合いや結び心地、等々です。

組織と書くと、何か良く分からなくなりますが、
経糸と緯糸(横糸)の組み合わせ方のことです。
(平たく言えば、織り方。)

帯づくりには、この三つがとても重要です。


いつも、この3つのどこかで自分の作りたいものを、
自分の色が出てくるものを、目指しています。


今日は、『色』ついて、です。

総紗縫の中で、人気のある柄。

というほど・・・


唐長 総紗縫


どうですか?

この柄は、唐長柄を意匠に製作したモノで、
白地の方は発表済みです。

濃い地が上がってきたばかりのものですが・・・

全く違う柄に見えてしまいます

シンプルな柄は、配色を変更すると、

全く別なものに、なります。


モノによっては、別の図案?

と思ってしまうことも、あります。


特に、写真のような
唐長柄というと、何度も書きましたが、シンプル。
(流石に数百年の淘汰生き残ってきただけあります。)

上に、挿す色を変えるだけで、柄の性格まで変わってしまう
やはり『色』は、最後まで悩みます。


今回の濃い地も出来上がりには、満足ですが、
白地が評判良い分、

黒地がどういう評判を受けるかも気になります。


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今日が2016年の最終営業日でした。この一年、本当にあっという間でした。 年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後…

来年に力を入れていきたい、襦袢があります。さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。(生…

2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。 天候は曇り、たまに…

今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。 帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。 ここから…

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