となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業 > メーカにとって、大事な仕事。

2008年09月18日

メーカにとって、大事な仕事。

帯を作る上で心がける大事なことは、
大きく分けて三つあります。

それは、

『色・柄・組織』です。


新入社員は、帯づくりに携わる際、
夢に出るくらい、この3つにうなされるはずです。
(もし、となみ検定があったら、絶対出題されますね~。)

改めて言うと、

一つ目、『色』

そのままで、配色のことですが。
簡単そうで、三つの中で、

最後まで一番踏ん切りが付かないモノです。

 最後のさいごまで、
 『もうちょっと薄い方が良かったかなぁ・・・』と、

 言っていることもありますね・・・


二つ目、『柄』

個人的に色よりも悩みますが、
意外にも、この柄で行く!と決まったら、

進みやすいモノです。
(そんな人を見ると、少し羨ましく思いますが。。。)
 
上の二つは、その帯自体の見た目を決めるもの、です。


そして、『組織』
帯地の風合いや結び心地、等々です。

組織と書くと、何か良く分からなくなりますが、
経糸と緯糸(横糸)の組み合わせ方のことです。
(平たく言えば、織り方。)

帯づくりには、この三つがとても重要です。


いつも、この3つのどこかで自分の作りたいものを、
自分の色が出てくるものを、目指しています。


今日は、『色』ついて、です。

総紗縫の中で、人気のある柄。

というほど・・・


唐長 総紗縫


どうですか?

この柄は、唐長柄を意匠に製作したモノで、
白地の方は発表済みです。

濃い地が上がってきたばかりのものですが・・・

全く違う柄に見えてしまいます

シンプルな柄は、配色を変更すると、

全く別なものに、なります。


モノによっては、別の図案?

と思ってしまうことも、あります。


特に、写真のような
唐長柄というと、何度も書きましたが、シンプル。
(流石に数百年の淘汰生き残ってきただけあります。)

上に、挿す色を変えるだけで、柄の性格まで変わってしまう
やはり『色』は、最後まで悩みます。


今回の濃い地も出来上がりには、満足ですが、
白地が評判良い分、

黒地がどういう評判を受けるかも気になります。


タグ: ,

Instagram

tonamiorimono

カテゴリ

バックナンバー

  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介

となみ帯

Facebook

LINE@はじめました
友だち追加

新着記事

五代目日記2冊目は、こちらです。 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime2/…

今日が2016年の最終営業日でした。この一年、本当にあっという間でした。 年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後…

来年に力を入れていきたい、襦袢があります。さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。(生…

2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。 天候は曇り、たまに…

今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。 帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。 ここから…

携帯サイトのご案内

QRコード

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...