となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業

2014年10月15日

紹巴紬1 耳が・・・。

幅が出ない、帯の耳があまり綺麗ではない。
ということもあって、今まで避けていた紬糸を織り込んだ紹巴織。

 

紹巴の靭やかさや風合い、結び心地はそのまま維持しつつ、無地の段階でも
紬の節で味や色をプラスした織組織です。

 

今まで避けていただけあって、紋を作る段階や素材の選択で、微修正を繰り返し、
完成にこぎつけたこともあり、出来は◎です。

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紬糸自体が勝手に周りの糸に影響してくれますので、シンプルに織るだけで、
味になってくれます。気を付けることは、こちらが意図していないところまで、
他の糸の色を食ってしまわないようにする。それだけです。

 

 

最近織った紋でこの帯を織ってみましたが、シンプルな柄だけあって、
紬の節が全面に立ってくれました。

ものとしてはコチラの方が面白いかな?、と今のところはそう思います。

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『作楽/紹巴紬』

 

この帯に関しては裏地も『おっ』という柄を作ってみましたので、
また紹介します〜。

 

2014年10月09日

経錦の南蛮七宝文様

 

漢代(2000年以上昔)より織られていた経錦。

名前の通り、経糸で柄を作る織物ですが、色や柄の制限、複雑な設計等々から、
その後に来た緯錦によって、ほぼ置き換えられた織組織です。

 

西陣でも『経錦織れますよ。』というと、『おっ。』となる少し珍しい織物ですが、
持った感じの風合い、結んだ時の絹の感触は本当に独特で、この織物のファンもおられます。

 

となみ織物では、以前典型的な経錦を織っていて、現在はそこから改良を重ね、
経錦の制限の一つ、柄に関して克服した新しい経錦を織っています。

それが、『漢錦』です。

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織れる機も少ないので、意匠図を起こしても、なかなか織れない状態が続いていますが、
やっと待機していた『南蛮七宝文様』の経錦が機に掛かりました。

 

この織物特長でもあり、非常に悩む点でもある、現在進行形で悩まされていますが、
まずは第一歩すすみました。

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とことんシンプルな紋で経錦を上げていますの、独特の風合いを南蛮七宝でも感じてもらえればいいな。
と思っています。

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2014年09月25日

経紬の経

 

先日紹介した、『鹿毛引き紬』の着物。

 

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『鹿毛引き紬/仙福屋』

 

これとは反対の考え方で製作する、『経紬』。

名前の通り『経』糸に紬糸を使い織る織物です。

いくつかの用事のうち、その一つはモノづくりをこれからしていく新人のため、
機場へ研修へ行ってきました。(西陣内です)。

 

機をパッと見ても、なかなか直ぐにモノづくりに繋がる、とは言えませんが、
モノづくりしていく上で欠かすことの出来ない工程ですし、できれば、会社入って直ぐに1回、
ある程度モノづくりに関わって、もう一度、それからは定期的に。

 

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ちなみに、この『経紬』という織物はある一定上の織りの細かさと紬のザックリとした風合いの
二つを要求するため、写真からも見ることのできる『紬の節』が筬に引っかかり、織りにくく、
織り手からすると不評(結ぶ方からは反対の)です。

 

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織物として上がってくるとこういう帯になります。
となみ織物内でも、独特な雰囲気を作れます。

 

自分のモノづくりとしては、只今図案作成中です。

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2014年09月17日

不思議な帯ができました。

先日紹介した『作楽』帯

まずは帯として一本上がってきましたので、ショールームに陳列してみました。

 

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『作楽×仙福屋の御召』

 

お太鼓にすると、この丸が中心に来るようにしていていますが、
お太鼓にして陳列すると、その場所に不思議な雰囲気が漂う帯です。

 

できれば、写真よりも実物で見てもらいたいと思い、
ショールームに陳列してみましたが、違和感あるような無いような、
なかなか評価の難しい(笑)帯になってくれました。

 

一応、お太鼓にした時の丸は卵に見立てていて、と書くと
この帯の英文が何か判ってしまいますね〜。

 

紹巴ならではの表現力を活かして織った帯でした。

2014年09月03日

作楽袋帯の裏地

 

久々に作楽袋帯の裏地を作ってみました。

SDIM0265.jpg
作楽/裏地』

 

紹巴織の白地にブルーの強いグレーの縞、中心より右寄りに染めのような
ボカした太めの縞。それだけの柄です。

 

個人的に気に入っているのが、地色の白に縞のグレーの色が底の方から透けるように
紋を作っていますので、白地だけれども無味じゃ無い、そんな味のある白になってくれて
いるとおもいます。

 

これ同時並行して少し完成が遅くなった、同じく線調子の柄がありますが、それは反対に
縞に個性を持たせるため、僅かに糸使いを変更して織っています。

 

モノづくりの休憩とは行きませんが、趣向の違うモノづくりを間に挟みながら、気持ちに
新鮮さを持って、帯づくりをしています。。

 

一応、この裏地の表にする柄は今までに紹介した柄のつもりですが、
合わせてみないと、こればかりは決定とならないので。。

 

袋帯になるまでには、もう少々、完成まで時間が掛かります。

2014年08月28日

久々に木花つくり。

 

シンプルな緯使いで、地色には変化に見えない変化を付けて、
作っている方からすると、いつも新しい試みを加えながら製作している
木花』シリーズ。

久々に新柄を作っています。

 

配色は最初はピンクのイメージでしたが、最近となみブルー、となみブルーと言われますので、
最初の色はそれに乗っかかりながら、それでも普段使わない色味を入れながら配色しました。

 

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『木花/目出し』

 

花の色は、三色のうちのどれかになると思います(写真を撮った段階では真ん中、でも・・・)。
地のベージュベースの色味にも、じっと目を凝らしてないと見えないブルーをずっと通し、
花のブルーとの親和性を地にも作ってみました。

 

それがあるお陰で、普段使わない前に出てきそうなブルーでも、少しだけブレーキが効き、
いい塩梅のバランスが取れると思っています。

 

最終は、織ってみないと分かりませんが、好きな人にはとても好き、と言って頂ける帯に
なってほしいですね。

 

もちろん、木花ですので、タレは無地で。。

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2014年08月26日

巻き込まれる。作楽/モール袋帯

 

モノづくり若手のモノづくりに巻き込まれています。

 

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『作楽/モール』袋帯。左はシルクモール糸。

 

地は錦織で周りとは数倍太さの異なる糸(モール)を織り込んだモノです。

モール糸はその太さと重量面から、様々な部分に負担を掛けるので、
モール糸の周りに気を使いながら、図案や紋を考えるモノづくりです。

 

前の時(作楽)は、3柄を製作したところ、諸事情からストップしてしまいましたが、
若手がどうしても、自分のイメージを帯にするにはこの素材と織り方で織りたい、
そんな気持ちで来るので、再開です。

作楽の際の資料を引っ張りだして、検討しています。

 

先に『こんな柄を作りたい』という気持ちがあってから、
物理的な織物の構造面は後回しになっていますので、一進一退よりも進まない感じです。

それでも、『これが欲しい!』という気持ちがありますので、巻き込まれても
しばらくは付き合って行きたいと思います。

 

後は、完成するまで妥協せずに、自分のイメージを持ち続けることですね。
また、続報をお届けします〜。

 

 

Facebookにもこの袋帯は載せています。
 ⇒https://www.facebook.com/tonamiorimono/photos/a.124946404208820.9013.111287925574668/722580437778744/?type=1&theater

2014年08月12日

お盆休み2日目。

 

会社的にはお盆休みに入ってますが、今年は出張がいつもよりも多い分、
持ち越している仕事がたんまりとあります。

 

配色の確認だけはちゃんとやっていても、通常であれば、上がってきた試験織りと、
しばらく対話しますが、それが十分にできていないです。

この休みにしようとそれらを大量に写真に撮って、この休みにはモニター上で、
(寝転びながら)チェックしています。

 

たとえば、しぼ織りの試験。

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しぼを作る手前、あまり細かい織りは苦手ですが、それの試験をしています。

 

FacebookにUPした、同じくしぼ織りの藤柄。

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御召緯を使って織り、お湯に浸けてしぼを作るので、多少色が変わります。
特に、『きれい』な色はその過程で少しくすんでしまいますので、それも苦手です。

 

などなど、これらはモノづくりをするための直接的な実験ですが、この最中に思っても
見なかったことがタマに起きることがあります。

 

そのための試験織りとの対話です。

 

生地が多く、そのものを持って帰ると、大変ですので、写真にしましたが、
こうやって、モニター上で拡大したり、回転させてり、しているだけでも興味ふかい収穫は
沢山ありました。

 

ちょっとしばらく休みたい気持ちもありつつ、早く形にしたい気持ちとに挟まれて、
もうしばらくお盆休みゆっくりしたいと思います。

2014年08月04日

あお色−1

 

自分の中では南蛮七宝の青い光悦蝶から始まり、ブルーを使った様々な帯を作ってきました。

いつの間にか、『となみブルー』と言われたりするようになり、となみスタッフの中にも、
『自分のブルー』を持ってモノづくりするのもいます。

 

その流れで今製作しようと思っているのが、『碧』というシリーズです。

『碧』という字は、『あお』とも『みどり』とも読むことのできる不思議な字で、
様々な意味もありますが、その中から、『青く澄んだ石の色』というイメージを持って、
製作したいと思います。

 

白の中ではもちろん、黒や濃い色、濁った中に入っても澄んだ『あお』色をテーマに
モノづくりする括りにしたいと思っています。

 

その最初の一柄目は数柄作った中から、一つこの柄を選びました。

 

DSC02694.png

『作楽/碧1(紹巴織)』

 

地の白以外は全て青を入れていて、単色でその色を使うのと、2色3色重ねてその深さを、
白と重ねて、透明感を作ろうと意図しました。

 

まだ、丸巻きですので、裏糸の渡りが見えていますが、帯地表面に出ている色とは、
少し趣きが異なっていると思います。

 

まだ始まったばかりですが、こちらもワクワクしたモノづくりになりそうです。

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2014年07月28日

来年用の夏単衣。

 

まだ7月で今年も半分過ぎたところですが、夏単衣用の着物を作っています。

暑いうちに、その時期のモノを作るのが、自然ですが、
着物には仕立てが要りますので、それを考えると本当は遅すぎる・・・
また、来年用にしては織って寝かすわけにも行かないですし、早すぎる・・・。

 

そんなモノづくりです。

 

ただ、今年の暑い夏の空気を盛り込んだ状態で残しておきたい、という思いがあるので、
せめて色を合わせて、置いておきたいと思います。

そんなことで、今年できなかった夏単衣着物の濃い地を進めています。

 

夏はどうしても薄地のモノが人気となるので、今年の場合、薄地を先に進めたこともありますが、
単純に色糸や織りの事情から濃い地は配色が難しいです。

とにかく、色が濁る。

 

薄地であれば、経て白(オフホワイト)、緯で薄めの中間色という配色である程度調整が効きます
(それでもイメージに近づけるには時間がかかる)。

 

今度は、夏を想定していますので、あまり重くならないような濃い地。
(この織物の地紋のため、単色で織っても、すでに重い。。)

 

そのため、まずは情報を集めるためのある程度の狙いを定めての濃い地で試験織りです。

 

IMG_3549.png

『夏単衣、KILIM(濃い地)』

 

配色を触る余地が沢山ありそうですので、今の時期の間にコツコツ、配色の情報を
蓄えていきたいと思います。

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