となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業

2013年12月16日

革と

帯づくりも進んでいますが、以前ちょっと前にFacebook上で紹介した
『利休バッグ/南蛮七宝』が好評でしたので、もう少し形をアレンジして、
Celticシリーズでも、製作しようとしています。

IMG_4011.png
『利休バッグ/南蛮七宝(写真は試作段階です)』
Facebook→http://bit.ly/2y1Msh7

南蛮七宝の時と同じように、帯地と持ち手とは極力遠くの色と、と思って
あれこれと配色する際は、ほぼ帯の配色時と同じ、糸が革になっただけです。

IMG_4185.png

糸の配色と違って、革の色は交じりませんので、簡単そうに見えますが、
普段、配色時は『この色とこの色との組み合わせは・・・』
→『ちょっとくすむ』や『思っていたよりも淡くなる』など、ある程度経験則
で配色します。

そのため、色にフィルターを掛けるクセが邪魔をして、見た目以上に時間が掛かる
工程となってしまいます。絶対音感のような配色センスがあれば、わかりませんが、
地道に沢山の革色を出してきて、一つ一つ検討する作業は、いつまでたっても、
楽しく興味のある仕事です。

帯地の組織と柄、紋づくり、配色。そして革の種類、色の選択までは行いますが、
ここからの縫製の工程は、手を離れてしまいますので、後は上手く上がってくるのを
手を合わせて待っているだけです。とっても楽しみです。

その間に、以前の利休とは違った形ですので、似合う名前くらいは考えておきたいです。

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2013年12月13日

しぼ織つづき

 

なかなか進まない帯・組織もありますが、ある程度順調に進んでいるのが、
『しぼ織』。なんやかんや言いながら手堅く柄が固まっていきます。

 

以前、何度紹介した『Rococo/しぼ織』。

 

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Rococo

 

この帯は箔と色糸、地色が上手くハマってくれたので、お太鼓にした時に力強く、それでいて
綺麗にまとまってくれます。

 

似た帯を作っても面白く無いので、配色自体は似てしまいましたが、柄と地色が下から
湧いてくる、そんな流れを帯に持たせてみました。

 

基本的に立涌っぽい柄ですが、葉の葉脈や色の抜け方を工夫して、流れが出ていると思います。

 

IMG_4178.png

『作楽/しぼ織』

 

もう少し配色に透明感を持たせて作りたいので、地に僅かブルー系で沈ませるつもりですが、
全体のイメージはこんな感じになると思います。

 

しぼの作り方も地の紋次第で面白いことが出来そうなので、遊びながらやってみたいと思います。

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2013年12月11日

出張から帰ってきました。

 

昨日まで4日間ほど出張に行っていました。
その間、ずっと強烈な風邪を引きながら、治るかなぁと思いながら、
話をさせてもらったりしていましたが、治らず、今日は声が変です。

 

その出張の帰りに帯留めを作ってもらっている、職人さんの一人に会いに
工房へお邪魔してきました。

 

ずっとバーナーの前で仕事をするので、
暑い地方よりも寒い地方の方が向くのだと、言われていましたが、
確かに火を見て納得してもらえると思います。

obidome.png
モアイを製作中』

特に、仙福屋の帯留めに使う硝子は、日本の硝子を加工する温度よりも遥かに
高く2000℃を超える火で加工するため、見学するだけでも、みんなメガネを
掛けています。

 

硝子と糸とでは、素材は全然違いますが、モノを作る共通点がありますので、
色々と刺激を受けて帰ってきました。

 

後はこの風邪を治して、年末まで頑張って行きたいです。

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2013年12月04日

ビロード

 

南蛮七宝を使って、ずっとやりたいな。
と思っていた『ビロード』。

まずは見本ですが、白生地が上がってきました。

 

shiro.jpg

 

 

白生地なので、しかも写真ですし、イメージは掴みにくいですが、
ビロードです。

 

ビロードというと、着た際にズッシリと重みを感じるものが多いのですが、
写真のモノはほぼ着物反物と同じくらい。扱いやすいと思います。

 

最初はボカシで、シックに染め上げてシンプルに作りたいと思います。
染め上り次第では、もう少し修正する可能性もありますが、まず一歩以上前進できました。

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2013年12月02日

しぼの色味

 

今、しぼ織の配色を行っています。

 

その中にも、複雑な紋意匠で緯を交えながら、作り上げるものもありますが、
今掛かっているのは、シンプルに地と上にのる箔の色を決めるだけというものです。

このシンプルなモノというのは、色によって随分と雰囲気がかわりますので、
結構帯や柄を見慣れた方でも、『違う柄?』と間違えられて、横に並べてジックリ比較して
みないと気付かれない、そんなものでもあります。

 

柄の目出しを何色か取ってみましたが、恐らく違う柄に見えてしまう。
というのが分かってもらえると思います。

 

shibo.jpg

しぼ織

 

配色は、この目出しを見て、この中からそのものを選ぶというのではなくて、
この中から方向性を掴んで(今回は例外的にバラバラですが・・・)、その選んだものを
トコトン詰めて、微修正して完成へと持っていきます。

 

今回は、右の柄でほぼそのまま行けそうなモノがありましたので、織り進めて行きたいと
思っていますが、この巾で見るのと、帯一本で見るのと、これまた雰囲気が大きく変わるので、
またそれはそれで、帯づくりならではの面白いポイントです。

 

もうどうしょうも無く、アイデアに詰まった時は、この何色も配色をした目出しを見ていると、
とんでもない物とか出てきますので、それがキッカケになって突っ切れることもあります。

 

今回のしぼ織配色は、普段使わない箔を沢山使いましたので、写真だけでは微妙なモノも
多いですが、今後色んな芽が出てきて、面白いモノづくりの元になってくれるかもしれません。

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2013年11月29日

Celtic knot2/ケルティックノット

 

ケルティック』シリーズ。

図案を作りながら配色も、組織も全部試行錯誤しながら、文献にも当たって、
一つの柄を作りました。

 

まずは、核になるようなシンプルなモノをと思っていましたので、とにかくシンプル。
頭の片隅には、『からかみ』くらい無駄のない、そこから引けないもの。というイメージを
持って描きました。

 

Celticknot.png
『Celtic knot2』

 

以前の『1』とモチーフは同じでも、その柄から受けるイメージは大きく異なってきますので、
もちろん、1も今後も並行して製作していきたいと思います(面白い配色ができています)。

 

地の部分と縁の部分、柄の部分とその部分には色を入れれますので、
ちょっとした影やアクセントもシンプルながら、作り出すこともできますし、
反対に配色だけで完全に平坦、平面に見えるようにもできます。

 

ケルティック』はカチッとしたモチーフがありますので、なかなか新しい柄は、
パッとは作れませんが、今までのも含めて、ゆっくりじっくりと展開していきたい、シリーズです。

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2013年11月26日

どんすじー3

 

どんすじ
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/10/post-1925.html

どんすじ−2
 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/10/post-1928.html

 

と進めているのですが、試行錯誤している中、一つ紋が上がってきました。

 

 

DONSU.png
『どんすじ:一柄目』

 

この柄は以前あった柄を作り直していますが、
細かい所を遊んでみました。

 

綺麗な緞子地を見せたいので、極力場を空けています。
写真のように、つぶつぶのようになっています。

 

最初はもう少し自然に穴を空いているように見せようと思っていましたが、
写真のようになりました。これはこれで面白いかな、と。。

 

後は、差し色を。
今は紺に藍を混ぜた系統の色にしていますが、この色が地色の差し入れとして、
映えていますので、この色目を基準に帯全体に散らそうかな。と思っています。

 

ほぼ、形と配色は決まってきたので、微調整しながら進めていきたいです。

 

 

 

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2013年11月20日

取捨選択してみました。

 

少し前に作っていた『総紗縫・黒』の新しい紋。

予想とはちょっと違った配色になりましたが、もう少し上の色を白くして、
微修正すれば、ほぼ完成です。

soushakuro.jpg

 

他の織物から総紗縫へ移行した柄なので、図案を作らなくて良いといえば
そうなんですが、元々あった柄から、大幅に取捨選択を行う工程はかなり
大変です。

 

楽に織れるようにと、簡単に柄や色を省いてしまえば、その柄にとって要素の
部分が無くなって、全く気の抜けた様な柄になってしまうこともありますし、
手を入れず、元の柄を残してしまえば、その柄を作る意味は薄くなるし。。

 

元柄の要素をじっくりと考え、それを活かせるようにしながらも
自分のモノづくりの色も出す、そんなバランスの上でのモノづくりです。

 

配色が完全には終わっていないので、偉そうなことは言えませんが、
今のところ、順調に上手く行っていると思う、帯柄です。

 

最近個人的にはこの『黒』箔を使ったものばかり使ったモノづくりが多いですが、
通常の総紗縫よりも一色少ない色。黒の箔に潰されてしまうので、使える色も
少ない。等々制限は結構ありますが、その中でできる事を考えていると、反対に
様々なアイデアも出てきますので、これはこれで楽しいもんですね。

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2013年06月25日

経の犠牲の元にできた総紗縫。

 

先日出来上がった『総紗縫+麹塵染』。

 

IMGP0391-2.jpg

特別なものが上がってきました。

 

となみ織物の看板帯シリーズを2つ掛けあわせたものです。

 

色の変化する糸は、通常横だけに入れますが、

今回のものは、経糸にも入れてみようと、織ったところ、相当織り難く、

どうしても無理でした。

 

原因としては、

総紗縫も特殊な組織ですが、経糸を綟る『紗』ですので、

経糸の隣同士を交差させいくのを繰り返して織り進めます。

 

そのため経糸が動かない通常の織り方とは違った負担が経糸に掛かる上に、

これまた通常の染めとは違う麹塵染の糸とではどうしても上手く行かず、

数本を織った段階で断念しました。

 

大部分が残った糸は、非常に勿体無いですが全て裁断。

原料は無駄になってしまします。

 

お蚕さんから始まって、糸を紡いで、練って、染色して、整経して、

すべてが無駄になるのは、心も痛いですが、そんな超が付くほど繊細な糸を使って、

数本でも織ってもらえたことは、本当に有難いです。

 

L1680056.jpg

『総紗縫+麹塵染』

 

緯糸にも経糸にも麹塵染が入っていますので、総紗縫の透け感と合わさって、

色の深みと浮遊感を感じる帯になっています。

 

今後は緯だけのモノとなりますが、それでも織れるまでに様々な山を超えていますので、

大事に育てて行きたいと思います。

 

写真の帯は、額にでも入れておきたいですが、

帯の立場としては結んでもらわないとダメですよね。。。


 

 

 

 

※総紗縫という織物は非常に繊細な織物ですので、キズとなることが通常のモノよりも、

10倍近く多いですし、何か新しいことをすると、10のうち8,9は失敗します。

以前も雪輪柄で、織るには織りましたが、ほとんどキズ物になったことを思い出してしまいました。

 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/06/post-1700.html




2013年06月17日

せかいじゅ/ひとまず完成

 

先日、『せかいじゅ』で紹介していた帯が今日ほぼほぼ完成しました。

 

L1680044.jpg

『宵待草/せかいじゅ

 

図案家さんに描いて頂いたものをモチーフに製作しました。

以前も書きましたが『世界樹』と大きなテーマだけあって、Celticの時とは違い、

地面から栄養を吸い上げる根の先がハート型になっているなど、

見ていても楽しくなる柄です。

 

ハート型の根で栄養を拾い上げ、それをみんなに振りまいて、

結ぶ人だけでなく周囲も幸せに。。。

そんな優しい帯です。

 

もう一つ工夫しているのが、

その帯でいうと地中部分(タレ)。

 

L1680042.jpg

 

元々は、一杯の栄養を含んだ土壌を表現するために、

メインの部分とは地紋を変えたくて、作ったものです。

 

構成する色数、色目は同じなので、お太鼓部分とパッチリは分かれませんが、

それでも底からジワジワ上がってくる、力みたいなものをが表現できたと思います。

 

結んでもらうまでは何とも言えませんので、楽しみにして行きたいです。

 

後は、同時並行で進んでいる裏地を作って完成となります。

 

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