となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業

2015年05月02日

GWに突入前日。

 

明日から、となみ織物もGWです。

この休み前のモノづくり、気を付けないとダメなことがあります。
それは今図案を見て(もしくは図案を思いついても)、形にしない方が良い。
ということです。

 

確実に忘れます。
ある程度形にしていたとしても、取り掛かったら時間は掛けず、
『図案』『紋図』『配色』等の一つ一つの区切りが、せめて終わらない時は
止めておいた方が良いと思います。

 

2連休でも怪しいので・・・(笑)
(もちろん自分の場合は、です。)

 

そうは言いながら今回も随分やり切れなかったモノづくりを残しつつ、
GWに途中してしまうので、これもせめてパソコンにデータを入れて、
4日間忘れてしまわないように、抵抗してみるGWの予定です。。。

 

そんなこんなに間に合った『しぼ織』に付ける裏無地です。

DSC05134.jpg
『しぼ織とその裏地(三色分)』

 

なんでも無い裏無地ですが、この色のために相当配色を試しました。

特に配色は一度離れてしまうと、
欲しかった色に届かず、近いては離れを何度も繰り返してしまう、
モドカシイ思いをする代表格です。

 

この帯を含めて、配色での裏無地待機は今日無くなりましたので、
そこはホッと一安心です。。。

 

 

 

 

2015年05月01日

サイクルを反対にする必要のあるモノづくりかも。

 

今日は午後だけでも書けそうなことが山ほどあります(唐長さんとのモノづくり)。
整理するだけでも膨大な時間がかかりそうなので、それは整理しながら、
モノづくりの形で紹介していきたいです。

割り込みの南蛮七宝/大島紬も上がってきましたし、今年は後半に掛けて、
違う展開もお見せ出来ると思います。

 

 

御召

その話は置いておいて。

夏単衣御召の製作が進行しています。

 

いつまでも着てられそうな(多分真冬以外の10ヶ月?)組織を作り、対温暖化に真向きな
着物になります。

仕立て上がると大変便利な着物です。ただ、その前段階(反物)では織組織を組むのに、
柄によっては『できる、できない』があり、今のところ、10柄足らずです。

いずれやっては行きたいですが、去年から取り組んで、この柄数ですので、今はまず
合わせやすく帯シリーズと絡ませれる所。そんな部分からはじめています。

 

それで、出来たこの柄。

FullSizeRender 6.jpg
『Kilim/夏単衣
』(未発表)

 

 

元々この柄は袋帯から来たものです。
大きさを半分近くにして、色数を減らす。透け過ぎない透け感を作るために、
地紋に工夫して、写真の中では白場を減らし過ぎないように、ただしグレーから
離し過ぎないように(オセロのスタート時のように)、構成しています。
まあ、時間がかかる織物です。

 

去年も暑くなり始めた頃から上がり始め、夏真っ盛りに全て仕上がり、寒くなり始めると
同時に柄作りに入る。ちょうど必要な時に無い(笑)ので、スピードを上げるか、
モノづくりサイクルを変えるか、今年こそは、そろそろ、考えなおそうかな?

 

2015年04月30日

退化させてみるのも、いいかもしれない。

 

今の自分のモノづくりは経錦を中心に、と考えています。
ただ、出張へ出てしまい、結ばれた帯を見てしまうと、そちらへも目が行ってしまいます。

 

FacebookにUPしていたこの『総紗縫』の帯もそうです。

L1870045.jpg
総紗縫

 

今では廃盤となっている柄です(レアです)。
まだこの織組織ができ始めた当初モノです。この柄が出来るまでも、というより総紗縫が形に
なるまで素材、打ち込み、柄を相当数、試行錯誤した空気が残っている頃の帯です。

 

この前にも数柄はありますが、ほぼこの辺りから始まり、今では色、緯使い、素材に工夫をして、
大幅にやれることが増え、それに連れて柄の表現力も増して、となみ織物の中でも総紗縫は、
大きなポジションを占めています。

 

織組織の進化としても良いのかもしれませんし、
一つの織組織がここまで認知されるのは何十のうちの一つです。

 

『黒』や『黒+』、『 Kilim』もまだまだ表現の余地は沢山あるので、
さらなる進化をさせていきたいです。

 

 

退化

それにプラスして。

写真の帯は、これだけ進化した『総紗縫』の中でも、印象に深く残る良い帯です。
また、結ばれた方からも周りの評判が良くて嬉しい。そんな話も聞きました。

 

そうなってくると、この帯の持っている何かを膨らませて、
この系統のモノづくりするのがメーカーしなくては。となります。

 

そういえば、この帯のベース部分『麻の葉』も未だに人気です。

IMG_3870 -2.jpg
『総紗縫+染め』

 

皆さんからの評判は上々ですので、逆行までは行きませんが、
一部退化させるモノづくり。もしかして、進化した部分も加味して、進む分、
面白い方向に行くかもしれないモノづくり、そちらも手がけていきたいです。

 

当初難しかったモノづくりが進化して出来るようになりましたが、
今度は反対に、かつて出来たモノが大は小を兼ねる状態で簡単にできるか?

意外にすんなりは行かないかもしれませんね。

 

頑張ります〜。

 

 

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2015年04月29日

出張中に飛んでくる配色確認の目出し。今回は葡萄。

 

出張へ言っている間に上がってきた目出しです。

 

IMG_0481.jpg
『若冲の世界』

 

配色確認のため、メールで飛んできます。
写真と実物は全く異なるので、あまり細かい修正は掛ける事はできず雰囲気を掴むだけです。
ただ、以前はそれすらも無理だったので、出張から戻った頃には、その時自分がほしかった色が
分からなくなってしまうこともありました。
(色は、漠然としていて、時間が経ったり、他に刺激ある図を見たりすると消えてしまう)

 

それを考えると、配色はこれ以上大してイジれなくても、しばらく自分の欲しい色の延命をするには、
とても助かっています。

 

今回も、実物見ないとわかりませんが、下から2つ目の地色、その上の葉の色をベースにと、
考えています。

 

 

今日は一日腰が痛い(笑)ので、この目出しを見て気がついたことは、走り書きで。
後は明日、修正して本番につながる様にしていきます!

 

ではでは。

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2015年04月25日

これから数ヶ月は経錦にハマります。

 

しばらくは『しぼ織』で御召緯の縮む具合と対峙していました。
次の『しぼ』に掛かるのは、少し時間を開けた方がイイので、今度は『経錦』へ。

今までのものは、ある程度は自分たちでコントロールしながら、
やるだけやって後は自然に任せていたモノづくり。

今度はかっちりとした紋の中でのモノづくり。
性質は反対くらい異なる織組織です。

 

この『経錦』=『漢錦(あやにしき)』、目立つのはこの様な大柄。
UPするととても評判の良いシリーズですが・・・、

 

10944830_824767170893403_7768276997260317473_n.jpg
 ⇒Facebook
 ⇒https://www.pinterest.com/senpukuya5/漢錦/

 

 

本当はこういった帯ばかりでなく、結構質素な(笑)柄も得意です。
少し前に『鳴錦』シリーズで製作していたモノは、モリスの静かな壁紙みたいな柄が
多く、目立つとは言いづらい。でも根強い人気のある帯群でした。

 

ここで書く自分もそうですが、この織組織はできれば柄だけでなく、結び心地に注目
して頂きたいです。触った感じは、(打ち込みも違うので)紹巴織よりも少し固く、
表面に凹凸がすくないため、紹巴織と似ている様に思われることが多いです。

 

ただ、結ぶと紹巴織の緯で柄を作るのとは違って、経てで柄を作る織物です。
どちらが結びやすい?ではなくて、結び心地の感覚自体が異なります。
(だから紹巴に慣れきってしまうと、切り替えが必要かな?)

 

文章にするのは難しいのですが、この漢錦の結び心地にハマってしまうと、
紹巴に比べて柄はグッと少ない、経錦の柄探し、もしくは新柄待ちとなってしまいます。

 

機が一台、職人も一人と、となみ織物の中ではマイナーな織物ですが、
是非、試して頂きたいです。

 

そんな風に心からお勧めしたい、織物にしばらくは自分もハマって行きたいです。
楽しみにしていて下さい。

 

明日からは、久々の新潟へ行ってきます!

そう遠くならないうちに、久々の北海道も行きたいな〜。
と企画中しています。。。

2015年04月24日

紋で沈めるしぼ織のかたち

 

DSC05048.jpg

 

お太鼓にポンと鳳凰の柄。
となみ織物で昔に紬地で製作した意匠を今度は『しぼ織』に。

となみらしくないこの柄をしぼ織で作りたかったのと、
その『しぼ』に関しては、しぼを作るための織り、素材(御召緯)なのに、
それを紋で抑えています。

 

IMG_4018.jpgDSC05049 (1).jpg
『今までのしぼ』                   『今回のもの』

 

今までと書きましたが、これは御召緯の特長を捉えたモノで今後も使いたい地紋。
右の今回のモノに関しては、柄の表現として、使って行きたいモノです。

 

特に今回の様な鳳凰が中心に来るものは、地紋まで隆起させると煩い。
そう感じたので、今回は沈めました。それでも通常の帯よりもボリューム感は感じる地風です。

 

この二つを使い分けて帯を製作することや、一本の中でもしぼを付ける部分と沈める部分、
といった表現が新たにできるはずですので、この帯一本作ることで、『しぼ織』自体の表現力も
上がりました。

 

自分でも次の柄を考えますが、若手がこれらの地紋を使い面白い新しい帯ができることを
楽しみにしています。

 

 

 

先日もUPした牡丹桜はこの様に咲きました。

見事です・・・。

 

今年は残しておきたかったので、UPします。

DSC01888.jpg

 

2015年04月23日

しばらく先の出来上がりを想像しながら・・・。

 

『タスケ型』

このちょっと変わった名前のバッグが人気です。
原型は利休バッグで、それを和から洋に近づけ容量をUPしたモノです。

 

スクリーンショット 2015-04-23 21.04.30.png

 

ファスナーや素材、中に入れる芯を少しずつ改良、マイナーチェンジしながら、
少しずつ右肩上がりで人気上昇中です。

 

これら『帯地を使う』バッグを作る際、良いモノを作るために、大事なことは効率。
ではなくて、思い切って帯地を裁断すること。

IMGP9701 -1.jpg

 

 

ただ、これだけ小物を作ってきても、まだ慣れませんし、裁断の際は周りの空気も
少し凍りついた様になります。

柄のお太鼓の位置はもちろん、使う革の色によって全体の配色バランスがかわりますので、
それによっても、裁断する場所は変わります。

 

今日は、このタスケ型をはじめ、ほわほわ、ダテ等のバッグをまとめて製作する、
とても気が張った一日になりました。

 

仕上がりは、2ヶ月前後で上がってくる予定です。

 

2015年04月22日

帯を帯として結んで頂けるように。

 

本当に総紗縫のを載せたいのですが、まずはイメージ写真を・・・。

 

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ある数人のお客様からの要望で現在製作している帯です。

 

総紗縫はご存知の通り、となみ織物の中では主力と言って良いほどの帯シリーズです。
基本的な織りは『紗』です。ただ、とても難しいものでキズ物が、となみ織物の史上最高、
といっていい程でます。

 

その中でも数は少ないですが、
どうしょうもないキズ物、例えば短尺(規定の長さに届かない)。
これに関しては小物、草履の花緒やバッグに加工していきます。

 

ただ、帯の長さがあって袋帯にしたいけど・・・。
に関しては販売用ではないスタッフが帯のアピールに結ぶ角帯(昨日の日記参照)に
することもあります。

 

帯として職人さんが魂を込めて織ったものは、角帯だとしても帯として結んでほしい。
そんな気持ちは、いつもどこかにありました。

そんなときに『その角帯の柄で半巾ってできます?』と声を掛けて頂きました。

 

それなりの数量を作っていくには、少し乗り越えるべき問題もありますが、
『帯を帯として結んで頂けるように。』倉庫に眠る帯を見ていると、頑張ってみようと
おもいます。

 

 

2015年04月15日

集結地点はやはり安心します。

 

帯作りの中でいくつかの嬉しいポイントがあります。

一つ目、いい図案に出会った時(柄)。

二つ目、いい意匠図が出来た時(組織)。

3つ目、配色がピタッと決まった時(色)。

 

帯の一番大事な要素、『色・柄・組織』。
そのままです。

 

もし、自分が作った帯だとして、『えっ?』と嬉しい誤算があるのは、
袋帯の中に『芯が入った』時。

帯の中に魂が籠もった様に、イイ気が漂います。

 

最近もう一つ発見しました。

『おっ、やった。』と安心と満足感を感じる時です。

 

それは、袋帯の表と裏を縫い合わせて、『袋帯』にした時です。
裏地に図案、紋意匠図、目出し等々の手間を掛けて、製作する分、
余計にこの場面、嬉しいです。

 

DSC04896.jpg

『七宝/木花』

 

両面結んで頂ける、という用途としての重要性はもちろんですが、
表は当然真剣に作ります。その緊張感を張ったまま、裏地が完成するまで、
続けていく。

 

それが最後縫製し、袋帯になった時。
やはり安心感がこみ上げてきますね。

 

裏地の柄が面白くなってから、袋帯が好きになった理由が良く分かりました。

2015年04月13日

これからのとなみの強み。総紗縫で言えば・・・。

 

毎日毎日、となみ織物では何かしらの新しい帯が上がってきます。
最近は特に若手が出張へ行き、情報を仕入れたり、何かを感じ、それらを元にモノづくり
したものが随分増えました。(段々と現となみの特長になってきました。)

 

モノづくり、最初は大変です。
『モノづくり新人さん』を見ていると、
何から手を付けていいのか?本当にわかりません。というのが動きでわかります(笑)。

 

好きなモノを作りながら、それが結ぶ方に取っても好きなモノになる。
これは簡単には行きません。また、じっと考えていても、とことん嵌って、進みません。

 

そのため、最初は(怖くても)目出し(試験織り)の配色から行います。
もちろん、これも安くないコストが掛かりますので、真剣の真剣に一色ずつ、
その前にベースとなる柄を入念に選び、一色ずつ配色を行います。

 

スタートは大体みんなそうですが、慣れてくると配色することが、塗り絵状態になってしまいます。
(もちろん、そんな簡単な訳はなくて、慣れで錯覚してしまいます。)

ここでしばらく成長が止まる人が多いですが、コツコツと自分の得意な方向の柄や、
織の表現の使い方、陰影の作り方を見つけると、配色もいい意味で人と違うことが、
できるようになります。

 

それで初めて柄を作ろうとする、そんな気持ちにもなってきます
(最初はそんな気持ちすらなりません)。

 

ここが『モノづくりの』入り口です。

 

入門の入り口から少し入った所から、いきなり困難です。

ここまで来るまでもかなりの努力と忍耐力が必要ですが、
昔みたいに着物の一枚に帯3本と言われたほど、なかなか帯は買って頂けません。

一本が宝物になるようなモノづくりをしないとダメなので、一つの柄を作るのに、
こちらに思い入れや作り込みが無いと、なかなか伝わらないです。

 

作っても評価を得ることすらできないので、この辺りで自分の成長が感じられず、
止まる人も多いです。なんとなく、どこかで見たような帯。

そういう状態になっていると思います(塗り絵)。

 

今までそういうスタッフを沢山見ていましたので、
自分のモノづくりの一つには、これからのさきがけになる様なモノを作る。
それを心がけています。

 

もちろん失敗もありますし、自分が一人でどうのこうのではなくて、
この着物業界ではない方とのモノづくりの中で、そういったモノづくりに気付かされ
試行錯誤して、形にしていきます。

 

その中の一つがこの総紗縫。
 

DSC05018.jpg
『総紗縫/黒+』。今までの総紗縫にできないことを入れています。

 

 

ちょこちょこ載せている、この帯シリーズ。
まだ、そんなに柄数が揃っていない『黒』に、その上から改良を加えました。
(『黒』自体まだまだ作り切っていないモノですし、新柄も待機しています。)

 

このモノづくりは、今すぐ帯としてどうのこうのすると言うよりも『黒+』の様なベース部分を作り、
社内全体に周知させておけば、、。今のスタッフは自分たちの中にある情報をタネにして、
なにか全く新しくて良いモノを作ってしまう様な気がします。そこへの土壌づくりです。

 

今は総紗縫が、となみ織物の持つ織組織の大きな一つです。

今後もその部分は継続して行きつつ、
若手が試行錯誤しながら作った、今は想像できないシリーズが大きくなっていく。

 

ちょうど両面選べる帯が総紗縫です。
片面は、今までの総紗縫の発想柄。もう一方は今はまだ想像できない柄。

そういうことも、これから長い目で見て、期待し楽しみにしています。

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