となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「若冲」と一致するもの

2011年11月15日

『若冲の世界+悠翔織』

 

出張から帰って来てみると、こんな新作が上がっていました。

 

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伊藤若冲の世界

 

自分では、この帯製作には関わっていませんが、

織自体が特殊な紹巴織でまだこれから発展していく組織で、

さらに柄モチーフが『若冲』。

 

物凄く惹かれる帯です。

 

この織物も織れる職人は少なく、

と織り組織の話をはじめてもイイのですが、それよりも、

柄から来る存在感が半端無く強烈です。

 

地色と陰部分の黒、それに葉の部分のオフホワイト、

表立って目立つ色目はそれだけですが、悠翔織の特徴でもある

『引き箔』がアクセントの頂上を引き上げ、地の紬が底部分をグッと引下げて、

アクセントのとても強い、迫力の帯です。

 

昔からどうしても作りたかった柄があって、それを今までは、

どの織り組織で織るのか、悩んでいましたが、この柄を見た瞬間、

前に進みそうな感じがしました。

 

この織り組織は、とことん柔らかく作れば柔らかく、

とがらせようと思えば、どこまでも。となかなか面白い織物です。。。

 

 

 

2011年09月01日

数日は北海道に〜

 

しばらくは、北海道へ行っていました。

その間はモノづくりを小休止する予定でしたが、

周りの皆さんから、取っ掛かりのアイディアを頂いてきました。

(物凄くたくさんです。)

 

織りや素材、配色を考えると、『相当無理かも・・・』と思って、

しまいますが、京都へ帰ってきて、、それらを整理みると、

『やってみるか。』という気持ちになりました。

 

そういえば、まだまだ何も分かっていなかった頃に、

図案、綜絖、紋図の職人さんが言われていたことを

思い出しました。

 

それは、図案家は、心から『良い』と思う図案を書くべき。

『これ、織るの難しいかも?』と後の職人さんの仕事に気を遣うとか

『こっちの方が売れそう』と、今までの流れの継続仕事を

やりやすいようにしてしまうと、

小さくまとまり過ぎて、面白いものができなくなる。

 

それが繰り返されて、結局、毎年面白くなくなっていって、

同じようなモノばかりに・・・。

 

今月は、京都から出たり入ったりの多い月になりますが、

ちょこちょこと出てきますので、楽しみにしていて下さい。

 

 

その北海道では、目の前に帯や着物、小物が、

いつもよりも多くあったので、様々なコーディネートをしています。

 

例えば。

 

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伊藤若冲の世界×大島紬×純銀帯留め(千鳥、ト音記号)×カット硝子帯留め』

 

とか

 

IMG_5945.jpg

燦々(なごや帯)×仙福屋御召×モレッティ帯留め(金魚、ヒトデ)』

 

生成の地色の帯に、もう一方は明るいブルーのペイズリー柄。

対極のような帯ですが、そこに着物が入ったり、帯締めや帯留めが

入ると、優しくもなり、粋にもなり、意味有りげにも見えと、

周りの方々も頷きながら、面白いコーディネートを楽しんでいました。

 

2011年06月25日

純銀の世界。。

 

今まで、ほんの僅かな時だけに紹介していた小物があります。

純銀細工の帯留めです(この帯留めファンから借りてきました)。

 

これだけ小さなモノですが、着姿を正面から見たときに、

上品でとてもスッキリとした印象にしてくれます。

 

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『純銀:ト音記号帯留め』

 

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若冲紗紬と・・・

 

 

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『純銀;葵(大)』

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作楽:投網と・・・

 

 

 

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『純銀:千鳥』

 

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imon八寸と・・・

 

製作に物凄く手間が掛かり、素材の相場によっても価格が左右され、

商品として、沢山作るのには適さないモノですが、

人気も定着して、ファンも急増中ですので、少しずつですが、

見て頂ける機会を増やしていこうと思っています。

 

帯も引き立つので、見ていてもとても楽しいコーディネートです。

 

 

 

 

 

2011年06月22日

久々に若冲の世界。

久々に『伊藤若冲の世界』に触れていました。

 

今回は今までの『若冲の世界』の流れで製作していますが、

似てはいても、随分と出来上がった雰囲気が変わりました。

 

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伊藤若冲の世界(新柄)』

 

 

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『伊藤若冲の世界』

 

周りから見ても、どっちがどっちなのか?

分からないそうですが、自分の中では『へぇ〜』と思うことが

沢山あります。

 

今では無理でその時にしか作れなかったものとか、

今、作ると別物になりそう、など、

モノづくりが上達したというものではなくて、

自分で作っている帯の空気が変わったようです。

 

そんなことを感じて、

とてもモノづくりの深さで楽しくなってきます。

 

 

2011年05月24日

久々に若冲に触れる。

 

『伊藤若冲の世界』として、様々な帯を作ってきました。

モチーフがモチーフだけに、そのままを活かしたモノもありますし、

(それでも糸で表すには相当難しいですが・・・)、

若冲を題材に帯・着物へとアレンジしたもののあります。

 

どちらの場合をとっても、若冲に触れられている時間は、

幸せです。

 

今回も、ここ一週間は、相当量の若冲資料に当たっています。

 

具体的な柄は、

今までの砂糖鳥や鸚鵡のシリーズです。

 

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伊藤若冲の世界

 

最近は帯留めも人気ですが、作っている時は、

形もそうですが、それ以上に『色と空気感』に注意をしています。

 

0908.jpg

 

 

 

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伊藤若冲の世界

 

実際の実物を見た時に感じる『やつ』、なのですが、

こればかりは人それぞれもあり、どれが正しいかは、

作った後、周りの反応で測るしかありません。

 

たまに、修正をかけることもありますが、その時は大概、

形は上手く行ったけど、何かどこかちがう・・・。です。

 

もちろん、コピーをしたみたいに、全く同じ様に製作しても、

同じことを感じますので、この辺り雲を掴みに行く感じです。

 

先日も言われた、唐長さんの『南蛮七宝』も、同じようなもので、

似たものと、となみさんのとは、柄は似ててもやっぱり違うね。

という所の空気感なので、自分もよく分かっているのですが・・・

なかなか今回も詰まっています。

 

そこを越えれば、あともう少しで完成です。

 

 

 

2011年04月09日

札幌滞在中。

 

2日前から、札幌にいます。

桜の京都から、まだ肌寒い札幌へ写真をもらいました。

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桜も帰ったときに楽しみですし、

こちらはこちらで、毎日着物に囲まれているので、

それもなかなか良い気分です。

 

そんな札幌で、面白い帯留めの注文を頂いて、

製作した、帯留めがなかなか素敵です。

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『汕頭刺繍大島紬×伊藤若冲の世界』

 

この帯から・・・。

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『作楽:シルクモール』

 

細部も・・・。

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周りからは帯留め屋さんと言われています・・・。

 

 

 

 

 

 

2011年03月11日

札幌の雪。。

 

しばらく、北海道に滞在しています。

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一面の雪です。

 

雪を見るたびに思って、草履で転けそうになるたびに

実感した防寒草履、

次は絶対に男物バージョンを作らないと

ダメだと思いました。

 

皆さん、さすがに皆さん履いておられてます。


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この草履、当初試作段階は、雪の少ない所の感覚で作っていたので、

あまり注目されていなくて、需要はないのかな?とも思っていました。

 

それから、様々の意見を聞き、反映しつつ、

自分で雪の中にいたりなど、相当改良をしました。
 

そうすると、最近では

この北海道や新潟などの雪の多い地方でも

受け入れられるようになりました。

当たり前なんですが、モノづくりの原点ですね。


さてさて、しばらく京都から出ている時は、

着姿やコーディネートを楽しんでいます。

 

例えば・・・。

今まで何度か登場したスペシャルな帯ですが、

あまりコーディネートされての登場は少ない『南蛮七宝』。


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『(南蛮七宝+蕨)×若冲小紋』

他にも自分で製作したモノ以外も含めて、

好きなモノは見ているだけで、幸せになりますね〜。

 

 

 

さらに、

昨日の晩からは、函館に来ています。

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電車での札幌→函館。

思っていたよりも随分遠いですね。。

 

2011年03月02日

親子、砂糖鳥。

最近は、打合せの中で良く帯留めの話をがでます。

『帯』留めという位なので、もちろん帯ありきの話ですが、

大事にコーディネートすると、とても光ってくれます。

 

今まで、製作した帯の上に

帯留めを載せてみるだけで、ワクワクしてきます。

 

たとえば、若冲の『砂糖鳥』をモチーフにした帯留め。

0908.jpg

『伊藤若冲の世界より』

 

単品だけで見ていても、細かい技に見惚れてしまいますが、

帯がくると、また紐とのコーディネート含めて、想像が膨らみます。

 

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お太鼓柄なので、上のありえないシチュエーションですが・・・

親子みたいです。。

 

実際には、このようにお腹の部分に出てきます。

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こういう帯留めは、すべて一品物ですので、売れてしまうと、

それまでですが、反対に趣味に思いっきり走れます。

そんな帯留め作りに、只今、ハマっています。。

 

 

 

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2011年02月02日

『赤』

今日は、『赤』に縁のある日です。

 

午前中から、配色の場面で『赤』の使い方を話していました。

普段は、大々的にはあまり使わない色目ですので、

上手く『赤らしさ』を使いつつ、着物にも合わせ易い、

且つ、個性が出る。

と、注文の多い使い方です。

 

最後には、『これで行こう』というものができました。。。

 

と思っていたら、小物屋さんでも『赤』が再びです。

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これは、ホースヘアーの生地ですが『只の赤ではない赤』なので、

生地だけでも、何か触りたくなる面白さが伝わってきます。

 

今日は『赤』と縁があるなぁ、と思い返すと、

そういえば、こんな小物でも遊んでいました。

 

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若冲帯留め×3分紐

一度、その色が目に付くと、ドンドン気になります。。

(紐とトサカだけに見えます。。)

 

そして、極めつけがこの草履。

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『ホースヘアー×真綿入り草履

 

製作が難しく、超がいくつも付くレアな草履な上、

この色。

 

バッチと決まれば、

素晴らしく素敵なコーディネートになりそうです。

 

さて、鼻緒はどうしましょう?

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2011年01月29日

一歩離れて。

今日は土曜日ということもあって、
京都は ほんの少し、いつもよりも静かな一日です。
ほぼ、一日中図案や配色を見ていました。
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一度完成したものの配色をいじってみたり、
(やっぱり、右のほうがイイ。)
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骨董品の金具を触って、
図案のモチーフにしてみたり、
と練っていました。
 
この写真を見ていると、
帯ができそうじゃないですか?
 
机の周りも、図案が雪崩を起こしそうなので、
コツコツと整理しながら、よそ見。。
ふとした所に、いいヒントが落ちていました。
前回のこれ関係です
 
明日は今のところ、
休みの予定ですので、
今まで柄を中心に目を向けていた、
『ケルト』。 再度、中身も深化していきたいと思います。
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伊藤若冲や神坂雪佳、その他日本関連に関しては、
ある程度バックボーンのようなものは、
意識しなくても、 入ってきます。
 
そこから少し離れた世界のものになると、
なかなか意識していかないと、
上っ面だけのものづくりになってしまいそうです。
 
ちょっと怖いので、明日はしっかりと。。

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2010年12月02日

早速、春に頭を切り替えて。。

先日、
美しいキモノ『冬』に麹塵染を載せた?。

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と少し安心すれば、早速『春』の打ち合わせです。

まず振り返ると
今年一年間は、こんな感じで・・・。

冬『麹塵染
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秋『若冲
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夏『総紗縫
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春『作楽
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一年間、シックな感じで統一感があると思います。


来年、一年も統一感を持ってやりたいので、
ただいま、案練り中で、まずは去年からゴロッと
変えたいと思います。

今までで、面白いなぁと思ったのは、
この二つ・・・。

『京百景』
京百景 美しいキモノ.jpg

伊藤若冲の世界
若冲1.jpg


今見ていても、なにか訴えて来るものがあります。

シンプルなんですが、背景の色とのコーディネート、
京百景の場合は、帯の特色(総柄)がよくわかる。。

さて、来年は・・・。。。

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2010年09月10日

9月10日は・・・

今日9月10日は、伊藤若冲の命日。
ちょっと縁もあって、伏見の『石峯(石峰寺)』へ
お墓参りに行ってきました(生前墓は相国寺)。
IMG_2040.jpg


昔は、この近所に良く来ていましたが、
このお寺にお邪魔するのは、はじめてです。

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そして、参道には、五百羅漢像が・・・。
ゆっくりぐるっと歩いて15分。

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静かな竹林を見渡しながら行くと、
表情豊かな羅漢像が・・・

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IMG_2103.jpg

若冲の軸も見せもらい、
今日は若冲一色です。

2010年08月19日

美しいキモノ10’秋 『若冲』

もうこんな季節です。

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 →美しいキモノ

最初の一ベージを開いて、となみ織物の新作発表のところまで、
ページをめくっていくのが、いつまでたってもワクワクします

もちろん、前もって原稿は見ます。
ただし。実際の帯の色目と印刷の色目とを、最後の最後まで合わせようとします。

物理的に『締め切り』という時間が決まっているので、100%とはいえませんが、
時には校正の所で糸まで送って、色目を合わせますので、
ページを開く時は大緊張の一瞬です。

今回は・・・
黒地ベースの、『伊藤若冲の世界
IMG_0167_2.jpg
→『伊藤若冲の世界

リングのようなうねりを付けて撮影しました。
実物を触ってもらえる機会が少ないので、できる限り帯の雰囲気を
表そうとした結果、このような構図にしました。

一番全面に出ている帯は、
パリのファッションショーでも使ったものと同柄です

パリ.jpg
→http://senpukuya5.seesaa.net/article/141611211.html

個人的に、この帯の柄はぎゅっと詰まっているようでいて、
結ぶとスッキリ見えて、バランスが
取れる所が好きです。

赤無垢とも合わせれるほどの、コーディネートし易さも
魅力的な帯です(あまりこんな帯も無いと思いますね?)。

後の2本も、個性的なものですが、
流水の帯は、着姿に格調を。もう一本の若冲のニワトリ柄は、面白さを
与えてくれます。

3本とも中間色を見極めながら、配色しているモノですので、
実物を見られたら、どこか優しさを感じてもらえると思いますよ。

また、皆さんの評判がとても楽しみです。

そろそろ、次の冬発表の話も出てきますので、
次も楽しみにしていてください。
(と、自分にプレッシャーを掛けています。)

2010年06月11日

人気とニッチの間で。

一気に暑くなったせいか、
涼し気なものがとても人気です。

うちの涼し気なものと言って、パッと思い浮かぶのが、
総紗縫、日傘、オールシーズンの小物。
IMG_0257.jpg

北海道でも、総紗縫、日傘はとてもとても人気でしたし、
まだ夏本番になってもいないのに、日傘だけの販売でみても、
今の時点で去年の倍近くなっています。
(追加で製作中)

嬉しい誤算で、オールシーズンの帯締めや帯揚げも
もう在庫がほんの少しという状態です。

0709.jpg
(今生地から織っています:夏本番ギリギリです)

本当にありがとうございます~。
夏にからんだ物は、とても人気です。

帯も小物もオールシーズンということは、春夏秋冬使えるので、
登場・出番回数も多いはずです。
当然、作り手からすると嬉しいものです。

ただ、矛盾するようですが、『この季節しかダメ』という
モノも一方で作りたい、という気持ちも沢山あります。

例えば、オールシーズン使える組織(織り方)なのに、
夏専用のモノを作りたい、というモノです。

『総紗縫の蛍』は、その典型ですし、
IMGP2837.jpg
そんなものをたまにですが『作りたい!!』という強い衝動に
かられる時もあります。。

今回発表しているヨット柄もそうですよ。。
となみ2010美しいキモノ夏号.jpg

こういう時は、柄が優しくても作っている内面は、
強い気持ちで作っています。
(オールシーズンで無くていいの?という声が響きます)

そんな風にして、出番の多い帯作りと、
そうでないモノづくりの両方に立ちながら、
毎日のモノづくりをしています。


今製作しているのは、3シーズン用と組織は幅広いのですが、
柄はそうでは無いものです。

織は、とてもシンプルなのに、
載せる柄は、全くそうではないものです。

完成したときに、
物凄くシンプルに見えて、『簡単そう』
見えるます。

ただ、そこまでに行くために、あるはずの柄や糸の使い方を
絞ったものなので、手間はとても掛かっています。

ちょうど今進めている途中なので、今からどこに
進むかはわかりませんが、完成形のイメージは出来ていて、
そこまで、一歩ずつ進めていくことにしています。


そんな帯を思いついたのは、
この柄を見ながらです。
IMGP2833.jpg
『若冲の世界より』(出来立てです。)

キッカケはもらっても
完成はこの帯とは全く違うんですが。。。

今から
モノづくりの一番苦しいところに突入していきます。。。

がんばろっと

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2010年05月20日

10’夏 美しいキモノ


今回の発表柄は・・・

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 →美しいキモノ10’夏


オールシーズンに結んでいただける帯ですが、
夏号に恒例掲載の『総紗縫』。
となみ2010美しいキモノ夏号.jpg

柄詳細に関しては、後日。
ヨットやカラフルな千鳥、渦巻、蜘蛛の巣など、
総紗縫の中でも個性的なものばかり、選んでいます。

両面結べる袋帯ですので、一つは無難な柄、
もう片一方は、写真のように個性的なもの。

私だったら、そんな合わせ方で結ぶなぁ。。
と思いながら、この帯たちを作りました。

また、大きな紙面で是非見てください。
(蜘蛛の巣は密かに一番右に隠れています。)

それと今回は、
『日本のきものブランド55』ということで、
雑誌社から声をかけれらて、載せているものもあります。
b.jpgc.jpg

『神坂雪佳の世界』や『伊藤若冲の世界』、
『南蛮七宝』に小物類と掲載したいものを載せました。

こういう感じで各シリーズがバラバラに並んで、
見開きで見ると、いつもと違った趣きで面白いですね。

この掲載は、毎日コツコツとモノづくりしている、
ちょっとした集大成みたいなもので、ここで発表が終わると、
一瞬だけですが、ホッとします。

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2010年04月13日

着回し、着回し。

今日の格好です。
同じ人に会うことは、少ないとはいえ、
やっぱり同じ格好でないようにしています。

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京都だったら、
あれこれ着物コーディネートも難しくないのですが・・・
(たまにメンドクサイ病になって、吊った着物を手にとり、そのままも)

出張に出てくると、
持ち運べる量にも限度があるので、そういう訳にも行きません。
手持ちでできる限り、着回をします。

今日は写真のように、兎の小紋に大島の袴、
組紐の角帯。後は、見えないところに若冲の襦袢。

昨日は、ヒゲ紬の黒地着に、無名の紬袴に、
南蛮七宝の角帯。襦袢は部分的に絞り。

明日は、着物を交換して、ヒゲに大島の袴に、絞りの襦袢。
明後日は、兎の小紋に袴なしで、南蛮七宝の羽織。
その次は・・・。

と考えると、まだ余裕はありそうですね。
一週間近く出る時は、2セットに+αはいりますねー。

それでも、スーツケースの半分くらいですので、楽なもんです。

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2010年02月19日

パリから京都に戻ってきました~! まずは、ショー編

予想では、Wi-Fiで街中歩きながら、呟く・・・
と考えていましたが、全く出来ませんでした。。

ですので、まとめて何回かに分けて、総括していきます。


今回の目的は、『日本の文化』を紹介というもので、
伊藤若冲がテーマです。
美容業界のショーですので、西陣とは全く目線の違う
『若冲』を観ることが出来ました。

☆パリに持っていくもの
 モデルさんに結んでもらう帯(4本)
 陳列用・袋帯6本
 帯を掛けるモノがないので撞木6本
 それと、自分用の紋付袴

  ※撞木(しゅもく):帯を掛ける陳列器具

飛行機の『重量制限20Kg』の中、これだけを
持って行きました(もちろん手分けですよ)。

ショーが行われた場所は、あまり大きく無いのですが、
由緒ある会場だそうで、そこに入りきれないほどの人・人です。
(美容関係の方、会員300名~)

R0010745.jpg
 →後ろは立ち見がずらっ~と

ショーの内容は『若冲』をテーマにしたものです。
その中で、結ばれる帯は、白無垢、赤無垢にそれぞれ、
プラチナ、紹巴織と2種類を変わり結びで。

髪型も若冲をイメージさせるようなもので、
全体として、うちの帯が今までコーディネートした中で、
見たことがないような雰囲気が出てました。

R0010730.jpg

私も紋付を持って行ったので、紋付袴姿で『若冲』ショーの間、
撞木を持って、帯を掛ける(黒子みたいなもの)を役目を
頂いたので、ただ観ているだけよりも、参加出来きました。

また、当日は、幾つかあったショーの中でも
最後を飾る『若冲』でしたが、最後には大勢の方から、
スタンディングオベーションを頂いたりもできたと、
本当に、いい経験をさせてもらいました。

おまけで、フィナーレで、
メゾンを付けてわざわざ紹介してもらったりと、
となみ織物的にも良かったのではないかな?
と思っています。

これが、今回のフランス行く動機になった、ショーです。
また、結ばれた状態の『若冲の帯』写真等を頂けるので、
どこかで紹介します。


次は、凱旋門で・・・編を。。。

2010年02月12日

そわそわ

明日から一週間ほど抜けます。

ですので、モノづくりに関して、帰ってきた頃には
『別感性になっている』ということで、今日は
なかなか新しいモノづくりには取り掛かれません。

今のところ、
モノづくりは確認作業するだけに、なっています。

『ちょっと寂しいなぁ』とも思っていましたが、
意外に、なごや帯が上がってきたりと、
配色の確認したりと忙しくしています。

問題は、持っていくもの。
若冲の準備はまだ『0』

午後から進めれると思ってますが・・・。
他にも、帯を並べる撞木(しゅもく)を、手持ちで・・・。

帯を掛けるものというと、現地にあるものでも良いのでは?
と思い、提案してみたのですが、その撞木自体が珍しいから、
できれば持ってきてもらいたい、ということです。

IMGP1499.jpg(参考までに)
日本にいて撞木を見ると、『=展示会』と連想しますが、
観る人変われば・・・ですね。


さらに若冲以上に、自分の準備もまだほとんど進まず、
昨日『準備をしよう!』としていましたが、
まだスーツケースだけ引っ張り出してきただけです。

紋付も久しく着ていないので、一度出して、吊って
眺めていただけですし・・・

今日は、帰ってからの方が忙しくなりそうです。。


本当は御召で行きたいのですが、向こうの人から見ると、
紋付の方がお洒落という意見もあって、
『そうなのか。』と『まあ、やってみるか。』との間くらいの
気持ちで出発です。

どうなるでしょうね~。


と、今のところの話でした。

2010年02月09日

失敗と言っても・・・


そろそろ、パリ『若冲』の準備をして、
陳列する商品の段取りを行いたいのですが、
具体的に進むのが、前日になりそうです・・・。

今回は相当急ぎ足です。。

とにかく、重量面から今回は持ち物を減らして
紋付だけはきっちりと用意しました。
(紋付フルセットと帯で重量オーバーっぽい・・・)

向こうでは、ほとんどリハな毎日らしいのですが、
一日は紋付でブラーっとできれば、と思っています。

そんな準備のことが頭の中をヒュ~ンと横切りながら
今日ですが、またヤヤコシイものが上がってきました。

柄は南蛮七宝なのですが、
今は言えない織り方に秘密が・・・

IMG_0039_2.jpg

新しい織物を織る際には、織れるかどうか?
織れても、予想通りか?
などチェックする見本裂を降ります。

多くの人は、無地かそれに近い、意味を持たない柄で作り、
見本をとります。
最近、自分の場合、一番好きな柄で取るようにします。

そうすると、(無味乾燥柄よりも気が入ってか?)
上手く行くことが、多くなったような気がします。

ただただ、今回の場合は、南蛮七宝を使っても、
予想とは全然違うところに、到達してしまいました・・・。

本来の目的は失敗ですが、
また新しいモノ作りの出来そうな、違うところに
来てしまったことは、もしかして大成功かもしれません。

後、数日でこの感覚の忘れてしまわない、ところまで、
進めるかが、今週の課題で、今は課題だらけに囲まれています。

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2010年02月02日

それでは

なかなか長期社内をあけてというのは、モノづくりが止まったり、
専務業が止まったり、ともんだいがありますが、今回は連休を使って、
営業中は3日間だけですので、なんとか行けました。

詳細は、紋付袴で帯を陳列するという、まだ詳細は知らされていませんが、
新聞社等も来るらしいので、この辺りはぶっつけ本番になりそうです。
ほとんどがリハーサルだらけなので、自由時間はあまりなさそうです。

帯の若冲がどんな評価をうけるのか?
というのももちろん気になりますが、重量制限上、紋付しか持って行かないので、
それを着てパリをふらつくとどうなるか?分かりませんが、こっちも相当楽しみです。
チェコの時は、確か現地の新聞に載ったはず・・・。

良い経験が出来そうなので、楽しみです。

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