となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2015年09月11日

No,0

 

 

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【水花(すいか)No.0】

 

今日、この帯の本仕立てが上がってきました。袋帯の場合、まず①表面製織⇒②裏面⇒③仮仕立て⇒④仕立て。を通って結べる『帯』となります。お店に通常並ぶのは、③の段階。写真は④の段階、帯芯をいれた状態です。

 

殆どの場合、(となみの展示場でもそうです)③の仮仕立ての段階の帯を目にすることが多いですので、帯メーカーだといっても、その比率は999:1くらい。その帯芯を入れると一枚生地が挟まることもあって、僅かに帯の表面に立体感がでます。見た目的にはほんの僅かかもしれませんが、本当に最後の仕上げで魂のようなモノが帯にこもり、仕立て前とは印象が全然変わります。そんなこともあって、思わず写真を撮ってしまいました。

 

この帯シリーズには、全てシリアルナンバーが入ります。写真の帯は元々の作品の作者に結んで頂くので、特別にNo,0を入れています。まずは京都の大丸で展覧会(9月16日〜)をされますので、そこでこの帯を結ばれるかもしれません。お互い初めての試みです、これからも続けていくコラボで面白い形に進化していくことが、とても楽しみです。

 

次の柄にも取り掛かろうとしています。それも随時、紹介したくなる作品を元にしています。楽しみにしていて下さい。

2015年09月09日

コーティング素材。


帯地を直接触った風合いは横に置くことになっても、耐久性と絹の発色は残すコーティング。バッグやお財布、等の小物に活躍中です。

帯地はそのまま使う以外の選択肢のなかった最初の状態から、改良を重ね、今では膜の厚さは何ミリでどういうモノがこの織物に一番最適なのか?使い勝手、縫い易さ、発色、のバランスも考えて扱えるようになっています。

当初は帯地を丈夫にすることだけ考えていたので、膜が厚く、帯地の色によっては使えないこともありました。たとえば、濃い濃淡の文様の場合、コーティングすることで真無地に見えてしまう。

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『南蛮七宝文様/帯地コーティング』

 

それが今では、帯地の上にするコーティングをある薄さにすると、帯地の色味がそのまま残るのと、織組織としてのボリュームも表面へ出てきます。そのため。この様にちゃんとメリハリが残るようになりました。

クラッチバッグ様にと思って製織した生地です。

 

また、それとは別に帯地の耐久性も思っていたよりも優れていることも分かり、多少コーティングに劣るけれども、風合いは抜群。そんな風合いを活かした使い方も考えています。その場合、織り組織はある程度選択する必要がありますが、生地に撥水を施すだけで大丈夫な場合もありそうです。

帯メーカーですので、この辺りで培ったノウハウを新しい帯を土台づくりにもして行きたいです。今のところ、なにが出てくるかわかりませんので、頑張って試行錯誤しますね。また、紹介します〜。

2015年09月07日

緑・緑・緑・・・。

 

京都へ戻ってきました。また再びモノづくりに戻ります。関東方面へは久々だったので、また違うヒントをもらいましたので、それをどういう形にしていくか?検討を重ねます。

今回、印象に残ったのは色。今までそんなことはなかったのか、もしかして気づかなかったのか、わかりませんが、緑・グリーンを好まれる方が多かったです。赤系ほどでは無いにしても、そこまで多様せず、どちらかというと避けてしまう色の一つです。だから、となみの帯がずらっと並ぶと、麹塵染のグリーン系が目立つのか、と書きながら納得してしまいます。

 

この辺り、モノづくりに活かそうと緑・緑・緑と考え頭の中で回してみると、先日紹介した【南蛮七宝×信夫】の袋帯。その流れで染めた(これは見本)ショール。等々が思い浮かびます。

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【南蛮七宝文様×信夫×光悦蝶】

 

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【ショール色見本】上記南蛮七宝文様の地部分を参照に染めました。

 

モノづくりの大前提は、柄作り⇒配色です。それを反対にして配色ありきのモノづくり。緑っぽい柄?できるか、どうか判りませんが過去の柄帳、図案庫とを『緑・緑・緑』と唱えながら、見て行きたいと思います。今のイメージとしては、この色をそのまま使うのではなくて(これはこの帯の色にピッタリですし・・・)、どの方向に振るかは判りませんが、アレンジしながら、グリーン濃淡の帯。以前製作した『作楽/サマルカンド』の柄の様に、作れればとおもっています。

 

2015年09月06日

昨日の着物のはずが・・・。

 

今日まで横浜にいます。出張に行くときは長期でない限り、何枚かの着物とそれよりも少ないお襦袢と、一枚羽織(最近また着るようになりました。)を持っていきます。昨日はこんな感じでコーディネートする予定でした。

 

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左から紗襦袢(洗えます)、リング無地、羽織(三重紗)。こう見ると三枚とも色がバラバラでうるさそうですが、実際は襦袢は着物の下に、着物は羽織に下に収納されるので、長襦袢がチラチラ見えるのがアクセントで、なかなかいい雰囲気となる予定でした。

 

ただ、このリング一番体重が増えた時に寸法を取って仕立てたモノ。今よりも+10Kg(笑)でしたので、寸法が合わず・・・。結果、メリハリの付いた着姿ではなくて、羽織の濃淡ぐらいの着物を着ました。今日の気分の着物が着れなくて、ちょっと残念です。ただ、全部同じ寸法の着物を持って来ていたら・・・と思うとゾッとしました(笑)。

 

今回は着物2枚しか持ってきていませんので、今日も襦袢を変えるくらいのコーディネートで過ごす予定です。着物は寸法、直さなダメですね・・・。

 

今日、京都に帰ってまた明日からモノづくり等々頑張ります〜。

 

2015年09月03日

出張中の合間に・・・。

 

今日から日曜日まで出張に出ています。社内からは、『書類机の上に置きときますね。』(メッセージ)や『帯の裏地こんなの上がってきました。』(写メ付きメール)、社外での一緒にモノづくりしている方からも『こんなのどうでしょう?』(Facebookのメール)。と色んな形で仕事が出来るので、有難いです。

 

配色だけは色を実際に見ないとダメと、今のところ思っていますが、顔を付き合わさないければ進まなかった昔と比べ(今でもそう思っている部分はありますが)、何かと便利です。早くて昨日、遅くて明日と言われていた裏地の配色確認用の目出しが今日上がってきました。色の確認なので京都に帰ってからでないとダメですが、精神衛生上、一旦画面上でも確認できて良かったです。前に進むのは月曜日になりますが(笑)。

 

今日は思いの外、早く仕事が終わりましたので、街歩き。とはならず、大量の写真を整理しました。今日FacebookにUPした意匠図の写真をゆっくり見るのもそうですし、もう亡くなられましたが、ある職人さんの手の動きの動画とか、じっと見ているだけで、出張の醍醐味を感じます。一旦、帯にしようとして、織組織が昔のその時ではピンと来なかったもの、図案までも行っていない案だけのモノも山ほどあって、これだけで2,3年作楽シリーズ(自分のブランドです)は安泰だとか、一瞬頭をよぎる余裕がある(今日は)、それも醍醐味です。

 

特にこの辺り、今見ても相当凝って作って、大好きな帯です。ほとんど織っていないし、紹介も仕切れていないし、まだ柄ストックあるし、この帯の写真を発見した今は、しまった感で一杯です。このシリーズは着物との相性もとっても良いですので、再始動したいです。

 

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今日は一つだけ上げていますが、自分のモノづくりのチェックを定期的にしていかないと、こんな時しか見返せませんので、気を付けたいです。最近は忘れっぽいので余計に・・・(苦笑)。

2015年09月02日

明日から出張なので、今のまとめ(備忘録的に)。

 

帯づくりも小物作りも加速的に増えてきました。困ったことに?売れる売れない時は全然関係なく、『作れそうな』時というのは、また別に来るようです。売れてる時に全てが好循環になって、新しいものをつくれそう!ではない。新しくも、あまり嬉しくない発見です(苦笑)。

 

嬉しいことに今は『作れそう』よりもちょっと前向きな『作りたい』そんな風に思える時期で、先日ちょこっと出てきた本袋、糸使いを修正後、おそらくそれで完成となりそう。その後は、本袋組織で製作中が3柄、紋づくりの佳境に入っています。これだけでも織り上がり(その前の目出し段階だけでも)随分時間が掛かってしまいそうです。他にも、コラボで図案を作ろうとしているのが紹巴織で、これも3柄ありますし、図案は完成。今から紋作りです。

 

明日から出張ですが、今回はいつもやろうと思って、必ず出来ない、切り良いところで仕事を終わる。帰った時に直ぐモノづくりに取り掛かれる状態までにしておく。ことがなんとできています。怖いですが・・・(笑)。

 

小物では、もう少しで発表できそうなバッグ←これは面白い事になりそうです。と、出張で実際に使ってみようと、今荷物をつめ替えているバッグがあります。振り回してみて、そこで耐久チェック、使い勝手諸々。あとは皆さんからの評判。それに・・・。

と何やかんやと、今は本当にモノを作りたい、そんな気持ちで一杯です。

 

そんなわけで、明日から日曜日まで出張へ行ってきます〜。

2015年08月29日

古川美術館『唐長の世界』初日に。

 

今日は予定通り名古屋の古川美術館へ。
なんとか予定通り前日に仕上がった『南蛮七宝文様×信夫×光悦蝶』を車で京都から運び込みました。
(もうすでにお客さんも大勢おられる中での陳列です。)

 

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(左手の帯がその帯です。)

 

唐長11代目の作品とこのような形で展示させて頂くのは初めてのことです。来られた方のみしか雰囲気をお伝え出来ませんが、自分としては帯や着物も作品の中に入ることができ、元の場所に収まるようなそんな錯覚を味わうことができました。何千色とある糸の中から、できる限りのことをして配色、織もとなみの中でも最高に緻密な織を使い表現を行ったモノです。これからも、色々とやっていきたいことはありますが、まずは一歩すすんだかな、ととても嬉しい気持ちで一杯です。

 

今まで唐長の着物?と縁の無かった方にも、見て頂くことができ、初日ではありますがまずは良かったと思います。
興味のある方、この空気感、楽しんで頂けるはずです。

 

11代目の1時間を超える文様の解説が終わった後も、この会場の空気感をゆっくりと楽しまれるためか、ほとんどのお客様がしばらくの間滞在されていたのが、とても印象に残っています。帯や着物を使った空間つくりにも、活かすことができればと思います、

 

2015年08月27日

となみブルーに金糸でネームを織る。

 

今日は帯地のネームについて。
帯の柄⇒タレ部分⇒その下の帯の名前が織り込まれている所です。


仕立てをしてしまうと表には出てこないので、気が付かれないことも多く『ネームってなに?』と残念なことになりますが、ここもモノづくりしている際に、当然力を入れて製作しています。

うち、となみ織物では、まず基本的に【西陣織、帯のシリーズの名前、となみ帯】の3つ、場合によっては、例えば変わった素材や珍しい織組織、意匠はここに+1されて、4つ。のほぼどちらかです(今回の写真の場合は3つ)。

 

拘りとして、何十年ずっと自分たちの会社名、ブランド名を入れていて、となみ織物では慣れきっています。最近になって気付かされたのは、(当然のことながら)この帯の責任所在を明確にするということも、主な目的の一つだ、ということです。西陣にはたくさんのメーカーがありますが、残念ながら、このネーム部分に自社名またはそれに類するものを入れないところが大多数あります。他社のことながら、結ぶ帯がどこの帯かわかない、または将来もし譲られた時にどこの帯?となってしまうのは、非常に残念なことです。

 

そんなこともあり、となみ織物ではここはとても大事に扱って、モノづくりしています。

 

今回のネームは、以前紹介した帯のものです。名前は新しく『水花(すいか)』(←作家の舟田さんに直接命名して頂けました。)となりました。帯意匠に関してはこちらのリンクで。

 

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『水花(すいか)』

 

地色は、帯意匠部分と同じ地色。そこに少し黄味が落ちた金糸でネームを織り込みました。通常金は強くなってしまうので、フォーマル帯を除き避けられて来ましたが、このブルーには相性良く、とっても映えてくれました。

極まれに配色を間違えると、たとえば黒の地色に濃いグレーを合わせてしまったりすると、ネームが見えない・・・。敢えての場合は構いませんが、えっということも無くはないです。

 

配色も難しいですが、コラボのようにネームが決まっていて、それが上手く行かないと、折角作品を使わせて頂いたとしても、どこか間が抜けてしまった感じがしてしまいます。そのため、ここだけに時間をキッチリと割いて細部まで作り込む、それを大事にしています。

今回は見ての通り細かいので、意匠図を製作する際、サイズ、全体のバランスで多少悩みましたが、その分帯に相応しいものに出来上がりました。そんなこともあり、これだけを文様としてモノグラムの様に散らして、柄を作りたい。そんな風に頼んでみようかなと思っています。

 

2015年08月22日

古川美術館へ

 

今日は名古屋の古川美術館へお邪魔してきました。
29日からの『唐長の世界』。唐長さんの作品に、コラボで製作する帯着物小物の展示打ち合わせです。

 

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もちろん主は『からかみ』。帯着物は数点になる予定ですが、今まで実施したことがない、新しい試みです。今から非常に楽しみにしています。この古川美術館(爲三郎記念館)には始めて入らせて頂きました。文章では表せませんが、まだ襖が入っていない空間でも、しつらえ、雰囲気と最高のロケーションです。ここに製作した帯や着物を展示させて頂くことのイメージを膨らませながら、来週お邪魔させて頂いた時の楽しみにしたいと思います。

 

まだ、製作中のモノもありますので、もし可能であれば2,3度はお邪魔させて頂いて、帯着物を入れ替えしてもいいのかな?と勝手に想像しています。可能であればですが・・・。楽しみです。

 

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2015年08月19日

中日の本社展示場。

 

本社展示場は、帯100%、約2500~3000本を常時陳列しています。着物好きその中でも、となみ帯ファンの方はこの展示場の真ん中にテントを持ってきて一泊したい(笑)と言われた方もおられます。またそんなに着物に対して興味を持たれていない方でも、職人の拘りで一本ずつ作った織物がここまで並ぶと、流石に、すごい!と感動して頂けます。

 
その展示場、年の内ほとんどはベーシックな陳列です。

 

DSC06217.jpg
(この調子で壁面ずらーっと帯です。)

 

ただ、この中から一本の自分帯を見つけて、『はい購入』というには、全くふさわしくない場で、この業界の流通とかの話を置いておいても、帯のプロで無いと選ぶのは難しいと思います。

帯見をするには最適です・・・(笑)。その本社展示場の大幅な入替えを行いました。しかもその期間は昨日からの3日間の限定。

 

DSC06214.jpg


年に何回か行う展示も通常なら少し並べ方を変え、新作のコーナーを作る程の変更です(プロ相手なので)が、ここまで着物を入れたり、小物や帯を並べていくと・・・。来られる問屋さんがいくら帯問屋(プロ)だとしても、やはり帯以外の商品にも見入っておられます。流石に帯以外の仕入れはありませんでしたが(笑)、なかなか見られない光景でした。

 

そんなことからも、今までの帯のモノづくり、商品づくり以外にも、場所作りや空間つくり、見せ方も工夫と改善が必要だな、アタリマエのことですが、つくづく実感します。メーカーなのでそういうの上手くない、そんな言い訳も通じたようなどうなのか判りませんが、今まではある程度通っていました。今後は改善します。ホントに今回でもつくづく感じました。

 

いきなり、この帯だけの大きなスペースを『こう!』というわけには行きませんので、まず一歩を踏み出す意味でも小さなスペースから始めようと考えています。作家ごとや織組織ごと、テーマごとなど。それでも、うちには山ほどネタがありますので、丁寧に一つ一つ掘り下げる感じで作ることになりますし、いい機会ですね。

 

この3日間が終わると・・・。

新しく違った形に展示場を作ろう、とするのは楽しい行為になりますが、この数日終わった後、楽しいスペースを元通りの形にする・・・。なかなかこちらは気持ちと骨が折れますね(苦笑)。そう遠くないうちに、毎月こういった形で場所作りできるようにしていきたいです。

 

 

 

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