となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「Celtic」と一致するもの

2013年05月09日

せかいじゅ

ケルト文様をさわっていると、『世界樹』というが出てきます。

随分と前に作った総紗縫の柄にも、樹の下で聖獣がいる『樹下双獣文』

がありましたが、これもまた『生命の樹』と、生命を象徴する柄です。

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Celtic/世界樹』 FB⇒http://bit.ly/2y31xPr

モチーフのテーマが大きいのもあって、なかなか崩すのが難しいですが、

先日図案家に書いてもらったものは、可愛らしい雰囲気ものでした。

まだ、配色が完全でないので、その枝と葉っぱだけですが、新しい織も交えて、

こんな感じです。

IMG_1125.jpg

ここからは生命全体を支える気みたい壮大なものは、感じませんが、

この帯を見た時に少しでも元気になってもらえる、個人を少し支えるくらいの

樹になるような帯にしたいものです。

経糸の関係でもう少し配色を試してから本番に入りたいと思います。

2012年10月16日

緯具合の変化。

 

今までの紹巴織に、違ったアプローチでしているモノづくりですが、

こんな色も織ってみました。

 

これは、素材実験に近く、どこに金銀糸をいれれば、

どんな効果が表に現れてくるか?というようなものです。

 

L1001374.jpg

Celtic世界樹

 

全く同じ素材、色糸を使っても、順番が異なれば、

生地の表情は変わります。また、一色僅かに変えるだけでも、

裏にその糸がずっと糸が通っている限り、全体の色目も変化します。

 

陰影で製作している柄ですので、こういった変化を拾いやすく、

次に進むためにも、今の段階で実験や遊んで見ることが大事です。

 

この白ベース(上はベージュベース)は、一本の帯を織るつもりはありません、

でしたが、悪くない社内の評判をみて、織ってもおもしろいかな?

と思っています。

 

世界樹に雪が積もり、日が当たったような清々しい帯になりそうです。

 

 

 

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2012年09月25日

少ない糸数で、緻密に。

 

今、紹巴織で新しいシリーズを製作しています。

その道をちょっと逸れて、寄り道して目出しだけを織ったのが、

この『Celtic(ケルティック)』シリーズの帯(になる予定)。

 

L1000956.jpg

『Celtic/世界樹』

 

元々のモチーフは世界樹。

 

あまり余分なものを足さず、かなり少ない糸数を最大限、

使い切った、色数はシンプルだけれども、『意匠図』の部分で、

こねくり回して、作りました。

 

L1000962.jpg

 

本来、3本の糸を入れるところに、3本の糸を2つに割って(設計の段階で)、

6本にして、それぞれに色を持たせて(僅かに変化させる)、

重さ薄さは変わらずに色をぼかしています。

 

図案、意匠図、配色の段階、それぞれが今までとは違う手法で作っているので、

時間は掛かりますが、シンプルかつ重厚な緻密さを持ったものができます。

 

特に、立てると(結ぶと)さらに面白さが出てくる(はず)。

 

 

まだ、この帯は完成していませんが、この技法を活かして、

上にシンプルなちょっと哀愁ただよう柄を乗せてみようかな?

と、絵を作成中です。

 

折角の夢二シリーズがありますので、それをモチーフにして、

何かできそうなのですが・・・

 

 

 

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2012年05月29日

超特急で。。

 

今月最初に仕立てに出した着物が、上がって来ました。

 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2012/05/celtic-1.html

 

 

凄いスピードで上がって来ましたが、

自分の場合、寸法が合っていて気易かったら、なにも言わないので、

ある程度無理も受けて頂いています。

全面的に、こちらも信用していますので・・・。

 

 

それはそうと、『ケルティック』シリーズ、『ケルトノット』の御召です。

 

IMG_5098.jpg

 

今までも同じ組織、素材で織っていたので、試し着というのは、

要りませんが、やはりこういうのが上がってくると、

どうしても着たくなりますね〜。

 

地色は濃いですが、織の上げ方(メリハリ)と、色糸の使い方で、

着物を着ると(立てると)、柄が角度によって、浮いたり沈んだりと、

表情が表れてくれるので、意外にも柄柄しないのが、この織物の特徴です。

 

とは言っても、まだ、羽織るくらいです。

 

真剣には着ていませんので、来月最初の方にバチッと着て、

『男物のとしての』周りの評判を聞いて行きたいと思います。

 

今までは角帯が先行していましたが、いつの間にか着物(単衣)が

増えましたので、角帯もなにか変わったものを考えていきたいです。

 

総紗とか、紗とか、紗紬ですかね〜。

 

 

 

 

 

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2012年05月11日

Celticの御召

 

ケルティック御召が4色上がって来ました(今日の朝です)。

IMGP7785.jpg

Celtic/ケルトノット柄』御召

 

となみ織物(仙福屋)定番となっている織りで、

組織的にとても生地を薄く上げることができるため、

袷、単衣と盛夏以外どちらでも、お好みで仕立てできます。

 

私も袷着物×3、袷羽織×1、単衣着物×2,羽織×1、

この生地で持っています。枚数を見ても判るように、とっても重宝しています。

 

この柄ではどうなるか、分かりませんが、

今までの傾向として、この薄地が季節を問わず人気です。

 

IMGP7791−2.jpg

 

今までと同じように、織と上げ方に一工夫しているので、

この文様のように、柄が詰まって見えたとしても、

角度や陰影で柄が浮き沈みします。

そのため、色々な帯にコーディネートし易くなっているはずです。

 

私は、早速濃い地で単衣を仕立ててもらっています。

超特急で・・・、と仕立ては無理を言っていますが(すみません)、

仕立て上がりが、とても楽しみです。

 

2012年01月11日

新作のceltic/celticceltic

 

IMG_2347.jpg

『Celic(ケルティック)/celticceltic』

 

新作Celticが出来ました。

ケルト文様の中でもずっと作ろうとしていたモチーフで、

イメージが固まっていなかったのもあって、

大きさや質感、色目を試しては止め、試しては止めと繰り返し、

試行錯誤してきたものです。

 

陶磁器のような透明感を持たせるために、箔を使っていますが、

緯糸との交わり方を少し変えて独特な雰囲気を作っています。

そのための調整にとても気を使っているので、

いつもとは随分違ったところに拘った帯になりました。

実際に、この不思議な色目を見てもらいたいです。

 

配色も以前に、製作途中で紹介したものもありますが、

ここから微調整ではすまず、いつもよりも時間が掛かっています。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/12/post-1546.html

 

簡単なはずだったんですが、『シンプルなものほど難しい』ということを

今更ながら、この時はどこかへ行ってしまっていたようです。

 

柄名は、時間が2倍かかったのでケルティックケルティックにしました。

という訳ではなくて、二つのモチーフを掛けあわせたので、

そのまま、celticcelticです。

 

 

2011年04月25日

Celticつづき

全国に出張等で出ているスタッフから、こんな帯を作って、

とか、こんな色目がいいとか、様々な情報が入ってきています。

 

ここ数日で、どーっと固まって話が入ってくるのが、

『celtic』です。

 

実は、以前あったアイディアをまとめて、一気に形にした後、

今まで少し休みにしていました。

 

図案の途中のがありますが、一ヶ月以上は開いてしまったので、

もう一度、白紙に戻して、進めていこうと思います。

 

できれば、アイルランドに直接行って、空気を感じて、作る!

と言えたら良いのですが、今は文献を集め想像を広げています。

アリスの時のように、想像の中の方が、面白いイメージが浮かぶことを

期待して、取り掛かっています。

 

元は、これからです・・・。

 

110425_0.jpg

 

今『celtic』は、裏地が結び目文様(ケルトノット)が、すべて共通で、

 110425_1.jpg

 

 

その他は、自由に製作しています。

 

Celtcの中で色と柄は別に『紋』として(メーカーらしい前置きですが・・・)

好きなのは、この帯です。

 

110425_2.jpg

110425_3.jpg

 

『意匠図』                  『帯』

 

 

丁寧に結び目の陰影を付けたのが、かなり効いていて、

見る角度によって、浮き沈みがします(金銀の使い方も◎)。

見本裂が上がってきた瞬間は、鳥肌が立ちました。

 

他にも語りたいことは、山ほどあるCelticですが・・・、

『充電期間もあったから、面白いの頼むよ!』

 

と言われています。

 

そう簡単に、いいアイディアが出てくるものでも無いので、

本当に、アイルランド行ってこようかな〜?

と思ったりしながら、上の写真を見ていて、イイ配色を思いついたので、

また明日は糸棚の前に居ると思います。

2010年04月24日

また、日記みたいです。

今日の京都は、気持ちのいい晴れです。

風もそよそよ。
気温も丁度いい。。。

IMG_5025.jpg
 ↑ こんな感じです。青と緑と右下の赤のコーン。

午前中は、少し用事があり、昼から動き出しましたが
その午前中、人を待っている間に、溜まった本や資料を
整理しながら、パラパラとめくっていました。
(本棚が、一杯になったので、もう一つ買ったのですが、
 また一杯になってしまいました。)

去年辺りに買ったインテリアの本やケルト文様を自分で書こう~、
61ZT445B1EL.jpg
 (たとえば、こんなのも・・・。興味のある方はどうぞ
みたいな本は買って、置いたままにしていました。

その中には見ていても、その時響かないものもあるのですが、
たまに時間がある時に整理して、見ていると、
そういった本が、『おっ!』というのに変わることがあります。

経験を積んだのか、年を経たのか、わかりませんが、
今日の午前中はまさにそんな日でした。

そういう本は、本棚から出して、会社へ持って行きます。

会社の自分が座る椅子の後ろの本棚も、一杯なのですが・・・


明日からは、東京→千葉→横浜と一日ずつですが、
回りたいと思います。

気まぐれに急遽、袋帯から八寸の帯に変更したもの、
や待機中のものなど、帰ってきた頃に上がっているはずなので、
もうちょっとのGWまで、結構楽しみが多そうです。


今日は、今から初参加の会合です~。
最近飲むことが多いので、体調は気を付けないと・・・

2010年01月20日

アイモン?

昨日は東京に朝から晩までいました。

目的は、会社的なものとは違い、
初めてお披露目の帯の評判を聞くというものです。

私的に最重要だったのは、このシリーズ。
 『imon』
  →http://senpukuya5.seesaa.net/pages/user/search/?keyword=imon

 試し結びは、ここ最近最高の頻度でしています。
  →http://senpukuya5.seesaa.net/article/134420598.html

その昨日ですが、
最人気作は、この柄でした。

IMGP2571.jpg
『千鳥に琳派の波柄』

このシリーズの用途は、総紗縫と同じく、
オールシーズン着用を考え、組織を作ったものです。

用途が同じと言っても、総紗縫とは、表現方法が異なるので、
完成時『帯』として見た印象も大きく変わって見えます。

写真言うと分かりやすいのが、千鳥の微妙なボカシです。
ホワっとした優しい感じは、個人的に大好きな表現です。
(紗ではちょっと難しい出し方)

ただ、紋を作るのが難しい組織ですので、
柄数はなかなか増えません。
昨日ちょっとだけ自信をもらえましたので、
今は頑張って柄を考えて、製作していくだけです。

まだ、実験段階ですが、紗と組合わせても、
バリエーション自体が増えるので、
もう少しその辺りを進めて行っても面白いですね~。


シリーズ名は、『imon』 といって、『celtic』 『nord』と
同じく横文字ですが、呼び名がみんな、バラバラです。

最初は、『イモン』と普通読んでいたのですが、
社内では『アイモン』と、iphoneと同じ感覚で、
呼ぶ人もいます。

この帯の名前だけは、
『どっちでも定着した方でいいのかなぁ』と、
かなり作者にしては無責任な発言だと思いますが、
とてもPOP な柄もありますので、周りの流れに任せています。

まずは昨日、評判が良かったので、一安心。。。

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2009年07月09日

ケルティックを形に。

ケルティックの帯を製作していて、
作りたかったものがあります。

それは、『帯留』でケルトの結び目を
モチーフにしたものです。

IMG_0308.JPG
Celtic Ⅲ』 (ケルティック3)

職人さんにイメージを伝えただけで、
どう上がってくるか、楽しみにしていました。

色も、形も・・・

ちょっと鳥肌が立つくらいの出来で、完璧です。。
他にも数柄あり、すべて個性的な帯留となりました。

職人の手で一つずつ製作されるので、
同じ色、形が出来ない所も、この帯留の特徴です。

次回は、一度帯とコーディネートしてから、
お見せしますね。。

2009年06月05日

モノグラム作り。け

文字や書記素を組み合わせた記号

好評の『ケルティック』;裏地は、結び目文様です。

ケルト文様を見ていて、繋がっていないものに関しては、
並べるとモノグラムが出来そうです。

風邪薬でボーっとしていたのが良かったのか、
モノグラムがふらふらとしています。

モノグラムというと、ヴィトンを思い浮かべますが、
(そういえば、私は何も持っていません)、

結び目のような文様なものを並べていくと、
とても感じのいい柄に見えます。

家紋のようにも見えるし、
何か懐かしさを感じます。

そんな柄を『ケルティック』シリーズに加えたいと思っています。

そんな柄に相応しい名前を考えていたのですが、
『celtic knot(ケルトノット)』という名前を付けてみました。

意味は、そのまま『ケルトの結び目』です。

個人的にはとても気にいっていますので、

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