生地の試験というよりも実験/デニム

織屋として帯を作る上で重要なモノは、3つの要素:①色と②柄と③組織(織り方)です。 そして、それを完成に近づけて行くために一番大切なのは、テスト。試験に次ぐ試験です。 最初の第一投目が、思っていたのと全然違う位置だったとしても、そこからどう修正してイメージに近づけるのか? それがとにかく大事なところです。
また、帯は使う色糸がほんの僅かに違うだけで、コロッと全体の雰囲気が変わます。 特に、素材を金糸⇒色糸に変えれば、用途も大きく変わってきます (実はこれが『麹塵染めシリーズ』に)。
さらに、もう一つ試験を行うのは、『その他』。使う用途によってのチェックです。 例えば、帯地の場合、結びやすさ。結んだ際の見え方。重さなどは、上に挙げた3つの要素と同じく大事。 小物の場合には、帯と同じように発色や意匠の見え方などの外見要素から耐久性などの内面部分をテストを。 それぞれ行っています。
そして、今回はイレギュラーな試験というより、実験。 以前織り上げた『紋デニム素材』のテストです。
柄は南蛮七宝、それをデニム生地で織り上げた後、京都で染めたモノ。 テスト内容は、 あえて『着物の形に仕立て』からの洗いです(苦笑)。
確かめたかったことは・・・。 このデニム生地で小物を作る。それでもまず洗うことは99%無い。 でも、染料にどれほどの堅牢性があるのか? 縮んだ後の生地の 吊れ具合なども見たみたかったので、 洗濯機で洗ってから、思いっきりの脱水をしてみました。
デニムなので水を含むととにかく重い! (洗える南蛮七宝の襦袢とは比べ物にならない) どうやって干すか?も悩むほどでした。
また色落ちに関しては、ベース部分の藍色の色落ちはありましたが、 後から染めた分に関してはほぼ問題なし。
(このシワもアイロンで伸びました。)
また、手アイロンである程度のシワも伸びましたし、 生地としてもホツレもなく、意外なほど問題はありませんでした。
今のところ、この生地を着物にすることは考えていませんが、 違う展開に使える目処も立ちはじめているので、 これからは(洗う前の)この生地を使ったモノづくりを徐々に進めていきたいと思います。
なかなか楽しくなりそうなモノづくりです、


