雀型七宝(名古屋帯)完成→次のモノづくりへ

やっぱりこの雀型七宝の名古屋帯、大変気に入っています。
『 唐長文様/夏藍大島 × 雀形七宝/彩綾(経箔)』 写真はInstagramから
1,帯を作った後の話として(自分の一般論) まず自分が制作に携わったモノは、ほぼ例外なく気に入っています。 もし、出来があまり良くないと感じるモノがあったとしても、 意匠図の段階(大抵はここで修正を図る)の次、試験織までしか進まず、 本番の帯としては織りません。
それとは反対に、この帯上手くいったから、大好き。そんな帯ももちろんあります。 これには、手に手を加えてこれでもか〜、ととことんまでやり尽くしたモノもありますし、 意外なほどスーっと進んで完成した帯。そんなこともあります。 手が込んで時間が掛かったから、とは一概にいえません。
今回紹介するのは、どちらかというと前者。 でも、手を入れまくった、大変苦労した、様には見えない帯。 だからこそ、特に目立って好きなのかもしれません(そこまでは自分でもわかりません。)。
ちなみに、この帯、この日記、FB、インスタ等色んなところで紹介していますので、 覚えておられる方もおられるかもしれません。
一応、モノづくりの説明しておくと、経糸に箔を使った、いわゆる『佐賀錦』です。 経箔 のお陰で、たとえシンプルな意匠だったとしても、表情を与えることができる。 そこをどう十二分に発揮させるのか?がモノづくりのポイントになる帯です。
さらに、織組織として、拘りを持って手を入れているのは、この地紋部分です。 かなり近くに寄らないと気付きませんが、箔を地紋に使うため、表面に箔を出しながらも 逆に光り過ぎない様にバランスよく考えて、糸で綴じています。
『雀型七宝の名古屋帯/箔が見えるまでアップ』
また、帯一本全体にわたり横段があります。 その巾には、文字通りドット単位で気を払い、お太鼓にしても、 お腹部分にきても、どんな身長・体型の方に結んでいただいても、美しく見えるように。 考え抜いて拘っています。
見た目はとってもシンプルですが、手間と気と、大量の時間を使って制作したため、 完成した瞬間から、仕立て上がりが待ち遠しい、楽しみで大好きな帯になりました。
おそらく、今後作る帯づくりの大きな参考にもなりますので、 『この帯、やっぱり良いなぁ。モノづくりは素晴らしいな。』と、 プラス思考に持っていくためにも、できるだけ横に置いておきたいと思います。


