となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「Candy」と一致するもの

2016年01月14日

CandyCircus2柄目。最終⇒手直し(苦笑)

 

9日に最終とタイトルに入れていましたが、一歩戻って、最終の前の修正を行っています。
http://www.kyo-tonami.com/godaime/2016/01/post-2316.html

 

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舟田さんとの打ち合わせで、総論OK、全体OK、各論9割OKと。銅板を帯にする上では、満足できなくもないですが、さらに完成度を上げるため、修正を行います。このこだわり、勉強になります。図案から作る自分の帯でもやっているつもりではいても・・・。とちょっと考えさせられました。

 

ちなみに、一柄目の【水花】はよりも技法の取捨選択を行えたので、修正しやすくなっています。例えると、一柄目は誰が配色しても似た配色になるように、ガチガチに作りこんだもの。今回に関しては、もう少し余裕を持たせたので、配色する人のセンス、バランス感覚に頼る部分が大きい。←紋を作る時には僅かな差ではありますが、やっぱり違います。

 

もう一つ、舟田さんと打ち合わせをしていて、気を付けなくては・・・。と感じるのが『織物の発色』。絹糸は発色に関しては他の繊維と比較にならない抜群の力を持っています。ただ、織物なので他の色との組み合わせを考えると、糸そのままの色ではなくて、僅かにくすむこともあります。それを極力減らすために、隣り合う色や裏に通る見えない糸に気を使っています。

 

それを気遣いつつ、作品に入っている全て色に触れつつ、デフォルメしていく。その方の作品の中に入れてもらえる位の空気感を大事に、モノづくりをする。時間も掛かり、突然表現方法に困って止まったり、悩むことも多々ありますが、今回の様に(まだできていませんが・・・)帯の形になると、やっていて良かったと感じる、登山の様な楽しいモノづくりです。コラボさせて頂いて行うモノづくりはいつもそう感じながら、コツコツと進めています。

2016年01月09日

二柄目の仕上げ。最終

舟田さんとのコラボレーション『candycircus』。一柄目からは随分経ちましたが、何とか2つ目の柄、最後の詰めに入っています。まずは目出し、写真は二回目のモノです。

 

最初の柄では、舟田さんの特長を捉える。織物にするために、今までの技法では表現し難い所もありましたが、今までの技法を使いつつも素材、糸の合わせ方で何とかなっています。まだこれからの話ですが、四柄目以降かな?と打ち合わせしている意匠に関しては、おそらく0から。そこまでは、快調と行きたいところです。

 

今回製作している意匠に関しては、舟田さんの大きなテーマとしても大事な舟です。航海に出て、新しい世界に漕ぎ出すどきどき感、希望、自分で作る帯にはあまり用いないテーマですので、こちらもわくわくしながら作っています。織物の場合、何も考えずに配色すると、ワザとらしさが際立つので出来る限り、抑えながら、少しずつ色を重ねる、そんな気持ちで配色の微調整を図っています。

 

もう少し完成までは掛かりますが、8割は出来ています。もうちょっとです。頑張ります!

 

2015年12月08日

ここには間に合いませんでしたが、進めています。Candy circus 2

 

『candycircus』の打ち合わせを兼ねて、個展へお邪魔してきました(作品展示は12月20日まで)。場所は『ホテルグランエムズ』。舟田さんがデザイン部分を受け持たれたホテルで、1Fのホールにcandycircusの世界が広がっています(ピンボケばかりの写真でしたので割愛。すみません。。)。

モノづくり的には今の時期、本当は二柄目を既に作り終えていて、三柄目もしくは着物を手掛けているはずなのに、現状図案の修正と織の試験を繰り返していますので、完成まではまだまだ掛かりそうです。

 

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一柄目の『水花』が特急で仕上げましたので、足して2で割ると丁度良さそうな進度です。もちろん、帯作りはそんなのではダメです(苦笑)。来年早々には、目出し、試験と上がる様にします。

しばらくホールにいると、宿泊客が通り、エレベーターに乗り、降りて来て、そこそこ人の流れがありましたが、ほぼ例外なく展示してある作品を興味深く見ていかれます(今の京都のほとんどがそうだと思いますが、海外から方ばかりです)。

また、宿泊客から実際に『1日が幸せな気分で迎えることができて、嬉しいです。』という声も良くあるそうです。舟田さんからもそういう話は時々聞かせて頂いてましたが、実際に目にすると、なるほどとよく理解できました。この辺り、帯の空気として纏わせたいな、というのが二柄目へのモノづくりの課題です。技術部分ではないので、簡単ではないですが、良いご縁でコラボをさせて頂いているので、やってみたいと思います。

ちなみに、このホテルの各階はエレベーターのドアが開くと、舟田さんの作品が目の前にあります。

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一番上の階から順番に、全部ボタンを押して、各階に止まりたくなる、そんな作品に溢れたホテルです。

 

 

2015年11月24日

CandyCircusの二柄目、進めています。袋帯です。

 

風邪悪化のため・・・(声が出ません〜。)、テンポを落としてモノづくりを進めています。一つはしぼ織りのベース部分の改良と、もう一つは『CandyCircus(キャンディサーカス)』の二柄目。

その一柄目は、水滴が水面に落ちた時にできる『クラウン』を花に見立てて、作って頂いた『水花(すいか)』。今は作家の舟田さんと一緒に個展等にでかけています。作品と一緒に並ぶと、帯が居場所を見つけたみたいで、落ち着きます。

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9月にも書いていましたが、そこから二柄目の図案制作に掛かり(作品を元に)、微修正をしながらつい最近(約2ヶ月間)やっと図案が95%完成しました。ここからはこの図案を元に意匠図を作りながら、後5%を埋めていきたいと思います。おそらくこの2柄目は100%図案を完成させてしまうと、後々困りそうなので、5%の遊びの部分を残して進めます。

 

ちなみに、次回帯はCandyCircusのロゴにもなっている、この舟の元の作品から・・・。

IMG_1145.jpg

 

 

となみ織物が30年以上前に製作していた帯に宝船がお太鼓に来る帯がありました。似ても似つかない帯ではあるのですが、その宝船の大きさや存在感をお太鼓に持って来たら・・・。頭のなかにはそのイメージが先行して帯が出来上がっています。出来上がりは面白いものになり、このCandyCircusのフラッグシップの様な帯になることを祈っています。

 

というわけで、今は、残念ながら、ぼーっとしていますので、今週はこの2つに集中して進めたいと思っています。今、舟田さんが京都で長期開催中の展覧会に間に合えばなあ・・・、と。

 

2015年09月20日

コラボ帯、発表中。

 

シルバーウィークはちょこちょこ仕事を入れながらも、久しぶりに休ませて頂いています。今日は、コラボレーションでモノづくりをさせてもらっている舟田さんの展覧会(京都大丸)へ。     ⇒http://www.candy-circus.com/topics/322.html

 

現在製作したモノは一柄、【水花】柄(陳列中です)。

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『水花/紹巴織』

 

2柄も作品は決まり、作品⇒帯意匠への最中なので、この帯への皆さんの反応を聞かせて頂いて、次回の帯へ活かして進める予定をしています。舟田さんの作品の中にポツンと帯が一本、今までの帯の陳列とは異なる雰囲気でしたので、個人的には少し恥ずかしさもありつつ、とても新鮮でした。

 

次の帯への推進力にしてがんばります!

 

 

 

 

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