となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「奄美」と一致するもの

2013年10月21日

スタート直後。

 

先日、奄美に行って(ほとんどの方から遊び?と言われてしまいましたが・・・。)
探していた染料の原料+絣むしろが早くも上がってきました。

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『しーぎ染めの原料』

帯を作るときもそうですが、まだ形に無い新しいものを作るときは、
ある程度、まず形にして、進めます。

色や染料、柄、その他細部まで、全部を一人で製作するものではないので、
共通認識という土台を築いて、少し進め、また形にして、確認、進めていく、
というのを繰り返しして、積んでいきます。

あまり完成品を見上げて作りすぎると、全員のイメージが崩れてしまうことも
あるので、極力進んでは、完成をちょっとイメージして、また進んでは・・・

前回の南蛮七宝大島紬の際も、そんな製作の進度だったので、
今回も似た感じになると思います。

 

色も微調整を行っているので、

IMG_0120.jpg

 

薄すぎて、絣が見えない。
イメージとちょっと色が違う。
織れるかな?

そんなことを頻出しながらのスタートです。

 

現地の職人さんには最優先といっても良いほど、力を入れて頂いているので、
このまま連絡を取り合い試行錯誤しながら、来年早々にはある程度形になったモノが、
見られるかもしれません。

楽しみです!

 

 

 

2013年09月25日

奄美でのモノづくり◎。

 

昨日、一昨日と奄美大島へモノづくり出張へ行っていました。
結果としては原料探しと色づくりとして、上手く行ったと思います。

 

奄美といえば、『海』ですが、

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今回は、『山』。

 

いつもは『車輪梅⇒泥』での染めですが、

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今回は、(泥は媒染するのに必要ですが、)
ちょっと違った草木染めを探していました。

 

ですので、滞在中の移動時間を除いて、ほとんど『山』ばかり
見ていました。

現地の方も車の中では『奄美は海、なんでけど。。』と言われて
いましたが、今回は徹底して『山』です。

 

そんな山中も『これこのまま柄が作れそう。』というのもあって、
ずっと居ても良いと思えるほど、楽しい時間を過ごせました。

 

例えば、

L1760256.jpg

 

もう一つ上を見ると・・・。

L1760225.jpg

 

上を見すぎて今日は首が痛いですが、
この時は、『これなら紹巴織で織れそうな柄やなぁ。。』
と図案を作るつもりで、撮っています。

これらはこの山の中の副産物として、最高でしたが、探していた目的の『色』に関しても
非常に上手く行ったので、今回の出張は、成功だったと思います。

 

今の段階では、僅かな糸を染めてもらっていて、最終微調整段階です。

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IMG_2232.jpg

 

地色に使うのに欲しい色が出てくれました。

 

今月最後は、東北へ出張へ行ってきます〜。
 

2012年05月23日

南蛮七宝大島紬、奄美で見る。

 

南蛮七宝羽裏.jpg

 

新たなチャレンジということで、この南蛮七宝文様を大島紬で、

手がけましたが、日常触れている帯や御召とは図案、紋図の考え方が

根本的に異なり、現在、とても興味深いモノづくりになっています。

 

よく周りから言われるのですが、

今、京都で織っている帯(御召)を含めて『細かい』織物、

それを大島紬のように『粗い』織物で製織する、

『簡単じゃないか?』。

 

正直言って、『簡単』ではありません、全く別物です。

 

平凡な言い方しか出来ませんが、お互いが難しいポイント、

(こだわるポイント)を持っていて、両方共

そこまで考え込まなくても、進んでいくポイントを持っています。

 

ただ、その2つのポイントは、ほとんど重なること無く、

両方に関わってしまうと、モノづくりの大部分でつまづくことになります。

すべて手探り状態でした。

 

IMG_5030.jpg

 

基本的な『糸』一つとっても、おおきく異なり、

『絣糸』は西陣で言う『緯』とは使い方は似ていても、発想や出来上がりに

対する役割が全然違ってきます。

頭では分かっていても、どうしても『緯』的な発想で、

手が動いてしまうので、最初から混乱です。

 

ただ、実際に奄美の現場に行き、紐をほぐすように、

モノづくりをしている方と話ができたので、

今はある程度クリアになっています。

 

間違いなく帯のモノづくりにもいい影響を与えてくれると

思いますので、それはそれで今後自分も楽しみです。

 

 

製織中の動画はこちらへ、

どれくらい進むか是非一度見てください。

 ⇒http://www.facebook.com/photo.php?v=397538936957718

 

2012年05月20日

京都へ戻って来ました。

 

一週間、北海道へ行ってから奄美、京都へ戻ってきました。

奄美はお客さんと一緒でしたので、梅雨入りした奄美は、天候だけが、

唯一の心配でしたが、最終日まで快晴でした。

 

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『飛行機に乗る前もこんな快晴』

 

大島の南蛮七宝もありますし、今後はもう少し頻度を増やして、

奄美へは来れると思いますが、たった3日しかいなくても、

離れる時は少し寂しくなりました。

 

IMG_5045.jpg

 

こちらの方には手料理で出迎えもらえたりと、

とても良くしてもらい、手作り感満載の

今回の奄美のツアーは上手く行ったと思います。

 

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この南蛮七宝の大島紬も、現在製織して頂いている方にお会いでき、

お話も聞けましたし、実際に織られている所も見せていただき、

とても満足しています。

 

この紬自体、まず絣糸を先に作るので、総反数は限られていますし(数反のみ)、

一反織り上がるまで、数ヶ月掛かりますので、

現在は予約された分を織り上がってくるのを待っています。

 

うちのスタッフも、今まで山のような大島紬を見ていたはずですが、

この南蛮七宝には心が動いていました。。

 

この辺りは、また改めて詳しく書きたいと思います。

 

 

今日はホッとしたのか、風邪を引いたみたいなので、

家でゆっくりしたいと思います。

 

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2012年05月18日

奄美1

 

昨日、札幌から日本を縦断して、今奄美にやってきました。

10年近く前に来て、今回で2度目です。

 

朝は大雨だったらしいのですが、着いた時は快晴。

機内の機長談にしても、『この時期にしてはとても珍しく・・・』

という天候です。

 

IMG_4983.jpg

 

空も緑も濃く、見上げると・・・。

普段見ている色とは少し異なっています。

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今回、プライベートではなく仕事(お客さんと一緒)ですので、

当然モノづくりの現場も。

 

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『泥染めの現場です。』

 

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今日は、南蛮七宝の大島紬を織っている織手さんにも

お会いできる予定です。

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2012年05月15日

出張週スタート。

 

最近は、短期の出張ばかりでしたが、

今回は一週間。

 

札幌⇒奄美大島と日本ほぼ縦断です。

 

昨日からは札幌です。

 

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『木花七宝×仙福屋御召』

 

新しく作ったものを見てもらって、

色々な意見を聞く。

 

意見そのままにモノづくりというのは、

自分の性格上なかなか上手く行きませんが、多くの人から頂いた意見を

消化して、上手くモノづくりに持ち込んでいく。

 

ずっと行なっている自分のモノづくりスタイルです。

 

今回の縦断も環境も大きく変わりながらなので、

色々と吸収して行けそうです。

 

 

 

 

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早速かどうかは判りませんが、

いつも少し早めに起きて、朝からランニングしてきました。。

(相当ひさびさの運動で気持よかったです。)

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2011年10月25日

 ×大島紬

 

久々に着物の紹介です。

製作にかる〜く一年以上掛かり、奄美からも何度も来てもらって、

打合せをくり返しくり返し、できたものです。

 

作るとっかかりは、うちのスタッフから、

『この柄、大島にしたいんですが、どう思います?』

からです。

 

R0010273.jpg

 

着姿を作る上で、帯メーカーといっても、最近では着物も大いに

必要です。そうして、今まで殆ど無かった着物産地のお付き合いも、

最近では、様々な方とお付き合いさせてもらっていて、

その中でも奄美=大島紬は、かなりの割合を占めています。

 

と前提があっても、大島紬を帯の柄で作ろうとするところは、

いろんな意味で、なかなか大変です。

他でも、例はあまり無いと思います(産地に聞いても、そうでした。)。

 

モノづくりの手法や考え方も違い、『じゃあ』、と始めてからも、

そんなすぐにイメージをお互い、共有できるわけでもなくて、

意思疎通のレベルでの、下準備は相当時間が掛かったと思います。

 

本当の最初の最初の段階でしか、自分自身は加わっていませんが、

それでも自分の柄が大島になっているのは、ちょっと面白いです。

 

ああIMG_0472.jpg

 

モノ自体は白大島で、色をさしたもので、着物の形にしてみると、

とても優しい着物に上がっています。帯と着物を同柄でコーディネート

ということはないにしても、同じ柄なので、二つを見ていると、

ほわ〜っと似た空気が流れてくるのは、とても新鮮です。

 

ちょっと自分でも作ってみようかな。

と思ったのは、やっぱりあの柄でした。。

 

 

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2010年07月30日

福岡で・・・ 『いいのになぁ帯』 No.2


昨日から、博多にいます。
ちなみに、感じとしては・・・
IMG_0792.jpg
こんなところです。

本物の大島のモノづくりを感じてもらえるように、
奄美大島の方に、奄美から染め材料/泥等を持ち込んでもらって、
染めを体験してもらっています。

すべて天然のモノなので、染料等は4~5日くらいしか
持たず、発酵するそうです。

大変なモノづくりですが、凄さと同時に楽しさも伝わるので、
こういうイベント的なものも、これから考えていきたいですね~。

☆『いいのになぁ、と思う帯』no.2
no.1

その博多でちょっと前に作っていた麹塵染見て、思い出した帯が
ありました。やっぱり、いいなのになぁ、と思います。

IMG_0797.jpg
『麹塵染め』

柄は、梅を中心とした意匠ですが、その配置の仕方も抜群に
好きですが、その他にも特に配色が絶妙です。

自分ではしない配色ですので、こういう色目は見ていて、
気持ちイイもんです。
IMG_0797_2.jpg

ブルー系と黄色系を細かい所で使っていると所など、
『う~ん、面白いなぁ』です。

全体的にトーンを落として、全体をまとめている所も、
個人的には、好きだなぁ。。

人気の麹塵の中ではほとんど目にされて、柄です。
こういう隠れ麹塵も、探してみると楽しいです。

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2007年02月15日

たんかん。。

 
 
 

最近は、首を痛めたり、角帯を作ったりと、

ブログであまりモノづくりに触れていませんでしたので、

今日は、ものづくりについて。。 

今、となみ織物の一部(極一部?)

極めて拘っているのが

『裏地』

前も、少し書きましたが、

段々、 パワーアップしています。

今日こんなことがありました、

『これは、最高傑作です!!!』

『見てください~!』 

と振り向くと、

そこには、

070215_1041~01.JPG

裏地が…

確かに最近は、両面を結んだり、隠れたお洒落等々、

物凄く大事になってきています。

最高傑作!!

ということですので、表の柄は…

映画みたいに、脇役にくわれないように、祈っています。。

確かに、良い柄で拘りは伝わってきます。。。

もうひとつ、となみ織物で大島を扱って、

かなりの日が経ちますが、

今日は、奄美からこんな素晴らしいモノを頂いたので、

070215_1401~01.JPG

帰って、ビタミン補給します。。。

かなり、美味しいの雰囲気が社内に流れています。。 

2007年02月06日

今年も、とうとうやってしまった…

img343.jpg


今年、一枚目の着物です!


毎年、決めているわけではないですが、


大概は一月に、一枚目を作っています。

今年は昨日までは、平穏でした。

が、昨日とうとう作りました。。

その今年の一枚目は、『大島紬』です。

これは、地球マーク入りの手機で織られたものなので、


奄美大島産です。

実は、大島紬は何枚か持っているのですが、


この前に買った紺地の亀甲絣は、


まだ仕立てずに眠っています。

なので、ちょっと今回は…


と思っていましたが、


やっぱり『和』には、魔力がありますね…。

今までと違う味があるので、


今回は、早いこと仕立てに出してしまいます。




楽しみ楽しみ!!

2006年08月28日

草履って?

となみ織物では、第四週の土曜日に研修会をしています。


今までは、会社に奄美から泥を運んで、

泥染めをしたり、

社員同士で新しいシリーズの勉強会をしたりと、

内容は様々です。


それで、今回は『草履』です。


ご存知の方も多いと思いますが、

最近この『草履』

が大人気です。


他の草履と違って、


仙福屋の草履


はどう違うんだ?

で?


どう素晴らしいんや?


というのが、研修会のテーマです。

草履関係には全く携わっていない社員は、

全く知らないので、

その基本の基本から行いました。


そのための草履職人さんところへ、

行ったのもありますし、
(参照:http://senpukuya5.seesaa.net/article/22656436.html?reload=2006-08-25T18:19:38

結構手の込んだテキストも作りました。


会最中の雰囲気です。
img015.jpg


作り方から、細かく行いましたので、

結構みんな真剣に聞き入ってました。


やはりこだわりは素晴らしい。。

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