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話題の『漢錦』/あえて紬糸を織り込む・・・

織物の試験です。

近頃、話題になることの多い『

漢錦

』で織ってみました。この織物の元は遠い昔(約2000年昔)から織られている『経錦(たてにしき・けいきん)』を改良したモノです。基本は経錦と同じ、経糸の上げ下げで柄を織り成すため、西陣に多い横糸で柄を織り成すものとは、ちょうど反対。経糸の色が表に主として出るため独特の色づかいになります。また持つとすぐに気付く驚異的な薄さは大きな特長。結ぶと鳴るし、社内では鳴錦(なるにしき)とも呼んでいたこともあります。

となみ織物の独自の改良した結果、織物の表現力が大幅にレベルアップ。元々は割り付け柄のような単純な柄しか織れない織物としての制限を取り払うことに成功しています。そのためには、想像付かない機を使ったり・・・。普通であればしないことをしています。そんなこともあって、現在織れる職人はひとりだけです。そんな漢錦は、例えばこんな帯を織ることができます。

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『漢錦/袋帯』

経糸が表に出るため、独特の配色もそうですが絹の光沢が美しい織物です。今回の織り試験、そこに紬糸を通してみました。その目出しがこれ・・・。



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『漢錦に紬糸を入れた試験織』

結局、経糸が主の織物なので、横糸に紬を通すことで、節を表面に出す。それ自体が非常に分かりにくい試験にはなりましたが、作りたい風合いとしては思っていたモノに近いので、試験は成功の枠に入ります。ただ、紬糸を織り込むことで(糸の太さや性質もあって)、織の段階ちょっとミスをしてしまうと、そこで戻れなくなります。たとえば解いてその箇所をだけを織り直すことはできない・・・。そんなデメリットもあります。だから、織るときは一発勝負となります。これ以上進むのは、止めておこうかな・・・。と思いましたが、やはり『

南蛮七宝

』で織ってしまいました(笑)。それが、この帯。



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『一本限定の南蛮七宝の漢錦』

名付けるなら『漢錦紬(あやにしきつむぎ)』かな?それらの理由から、とにかく一本限定です。さらに、これから検品に入りますので、もしキズ物が出てしまったら、正反は0(苦笑)になる、そんな帯です(苦笑)。機場さんは大変丁寧に、綺麗に織って頂いているので、おそらく今回のモノに関しては、大丈夫だと思います。

ただ、次織ることを考えると機の設計等から変えなくてはいけませんので、今のところ現実的なではないですし、超レアな代物です。ホントは、ここがすんなり上手く行って次の展開、と考えていたのですが、これ以上難しいので、また手を変え、次の方法を考えてみたいです。なかなか上手く行きませんね。

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