
いろいろ重なっ てバタバタしている時に、一番したくない(しない方が良い)仕事が紋図つくり、意匠図作りです。 帯を作るには図案があり、その図案を元に設計図=紋図(意匠図)を作り、配色、そして製織へと繋がります。
デザイン面の工程を簡単に書いただけですが、機屋(メーカー)として最も重要な仕事の一つが、この仕事。 絵の具を使って描かれた図案を経糸と横糸で構成される織物にするための大事な工程。 イメージを湧かせるために言うと、 図案がアナログだとすると、それを意匠図=ドットの世界に置き換える、デジタル変換作業です。
ただし、多くの制限と制作のセンスを必要とします。 そのため、図案を見たまま、自分の中で消化せずに進めてしまうと、かなり面白くない帯になります。 反対に、寝ていても図案が夢に出てくるくらい対話していると、平面の図案よりも少しでも立体的な分、 元よりも面白いモノができる可能性があります。ただ単なる変換作業でもありません。
もちろん、そうなるまでは大変。 簡単そうに見える色数の少ないものでも、制作に関わるスタッフが変わると、完成のレベルは全然異なります。 似た事例でいうと、プロとアマチュアが同じ被写体を見ても、撮る写真が大きく違う、そんな感じです。
『唐長文様/角つなぎの紋図』
色数が多い場合の紋づくりは、見た通り大変です。 織物には色糸の制限がありますので、一つ色糸をどう見せるか? 具体的には、2つの色糸を見せ方によっては、3つ4つ見せる様にします。 たとえば、絵の具は白と赤を混ぜて、ピンクを作れるように色と色を混ぜて違う色に見せることができます。 糸も隣り合わせて、目の錯覚の様な形で絵の具と同じに近いことができます(ルーペで見ないと分かり難いです。)。
紋図/意匠図では、その指示をしていくのですが、それがこのモノづくりの一番肝の部分。 バタバタ、寝不足気味のときは(特に今 苦笑)、絶対にしない方が良い、大事なモノづくりです。
今日は、モノづくり新人スタッフにザックリとこの様な話をしていましたので、書いてみました。
※写真は、唐長さんより宿題にもらっていた角つなぎ。 紹巴織で紬糸を通して、制作に掛かろうと思っています。

