となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「汕頭」と一致するもの

2016年08月22日

溺愛の帯


これは、社内でしばらく使わ続けそうなので、合言葉みたいになり始めてます。
ただ、自分の中から出てきたわけではありません。

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『となみ帯×汕頭刺繍』

今回のきものSalonの帯シリーズ『となみ帯×汕頭刺繍』。この誌面を作ため『どんな雰囲気で撮ってもらうか?』を決める前に、帯を表すための、言葉探しからスタートしました(いつもは雰囲気から先に)。

スタートからして違うため、誌面に載せたモノは、いつもと違う様に感じてもらえるはずです(違って見えますよね? 笑)。

となみ帯+汕頭刺繍をお持ちのあるお客さんから言われた言葉。『この帯を結ぶ時だけは、手を入念に洗って、片手では持たず、両手で抱えるようにしています。』

そのことを聞いてから、『そう扱う帯に相応しい言葉って、なんだろう?』とずっと頭にありました。『大切な帯』や『大事な帯』『好きな帯』いずれも良いですが、文字だけを見て、思いを載せきれない、少し足りないかもしれない、と思いました。

そこで、社内で、汕頭シリーズが特に好きなスタッフの聞き取り調査を気づかれないよう、それとなく行って(あまり格式張ると言葉出てこないかもしれませんので)、それを打ち合わせを通して、最終こねこねして、出てきたのがこの『溺愛』です。

通常刺繍は、白生地等に施すことはありますが、敢えて図案・紋づくり、製織までしてきた織りの帯に対して行うことは、あまりありません(勿体無い、そこまでせんでも・・・となります)。

そういった業界の常識も少々超えつつ、こちらとしてはモノづくりに気持ちを込めました。それが結ぶ方にどう伝わるかは、分かりませんが、帯を気に入ってもらえれば、溺愛を受け入れて頂けるだけの器はあるような帯シリーズだと思っています

社内でも賛否両論あった、今回の誌面ですが、プラスもマイナスも振り幅が大きい分、ファンの方にはさらに濃く、なって頂ければ嬉しいです。

2015年07月14日

やり残しの優先順位。

 

忘れていなくて、いつかやらなくてはイケない、そう思っているモノづくりが
数多くが残っています。後にしたから、優先順位が落ちるモノ、そうであれば、
まだ良かったと言えるのですが、そこまで上手く出来ていませんで、今すぐに
しなくては!そんなモノづくりも手元に眠っています。

そんな資料は定期的に決まったやり方で見直さないと、後から大きな後悔になるので、
自分の仕事の棚卸しとそれに基づく優先順位の組み替えは、とても大事な仕事です。

 

そのため、今回は紙資料とEvernoteにある大量の走り書き、これまた大量のクラウド上の写真を
当たっていきます(今回は7千枚程度です)。ほんのちょっと前から考えると、簡単に残せる分、
当たらなくてはいけない資料は何倍にも増えてしまいましたが、すり抜けてしまうアイデアも
補足できる様になってきましたので、ホント便利で助かっています。

 

そんな資料の山を今は掘り返しています。
出てきた案はパズルみたいに幾つかを引っ付け、新しい形に整えて、モノづくりできる様にします。
また、その時に端数として残ったものは、キッチリと何に使ったか、なぜ今回は使わなかった、
使えなかったのか?付記して、資料の山に再び沈めておくと、いずれ役に立つことが多いです。

とそんな仕事をしていきます。

 

資料の山を開けるまでは、どーんと気が重い。
そんな仕事ですが、一度手を付けると(だから無理にでも定期的にします)相当楽しい、
しばらく机の前から離れなくなるほど、の仕事です。

 

今日見つかったのは総紗縫群。
【黒】シリーズは、上の様に資料の山の中から出来たモノづくりですし、その時の端数を集めて
膨らませて、製作した五線譜柄のモノづくり(一本目製作はトト神)、それが止まっています。

汕頭や相良刺繍(こちらは刺繍で柄を際立たせるモノづくり)とは別に、
こちらは刺繍で意匠自体を作ってしまうモノづくりです。

 

 

L1890697.jpg
『黒シリーズの音符&五線譜柄』

 

今見てみると、製織した反物数以上に、この柄の上に刺繍やその他で載せるアイデアの方が多かったので、
まずどこから始めるか?が問題です。
(そこまで練っていたのに、止まっているのはなぜ??そんな状態です。)

 

総紗縫だけで、数日掛かりそうですが、どのモノづくりのタネも
半年ほど寝かしてあっただけあって、その分良いモノが出来そうな気がしています。

2015年06月01日

総紗縫のまとめみたいになりました。。

 

よく言われます。
帯ってこの柄、一本しか織らないのですか?

 

図案を描き、設計図(紋図)を作り、試織してとなると、一本のみでは採算が取れません。
時代を先走り過ぎてか、遅すぎたのか、そんな時代は来ないのか、わかりませんが、
頑張っても(苦笑)一本しか売れないモノもあります。

 

もちろんコスト面だけではなくて、一本目ではキズが多く織りなれる二本目に
安定する、という技術的なことも意匠によってはあります。

 

ずっと同じ柄同じ配色でそのまま織って、売り続けることもできますが、
となみ織物ではしたくない、新しいモノづくりして、多種の柄を世の中に発信したいと考えています。

 

そういった意味でも、総紗縫は非常に人気の織物で、売れ筋を追っかけていれば、
大変有り難いですが、同じ配色の同柄ばかりにならないように、新しいものを1柄作っては、
今までのモノを1柄廃盤としています。

 

遥か昔は、同じ帯が何百本も出た時代もあったそうなので、そんなの気にせず売れるものを
作って売ったらイイ、そう言われるメーカーもありますが、うちでは基本的にやりません。
(例外が出そうなのは、裏無地。同じ柄で被ってくることも、
 それでも意識的に避けるようにしています。)

 

そんな嬉しいような困ったような織物の代表、総紗縫。
当初のモノづくりは箔のみで織るシンプルなものでした。

そこから上記の様な新しいものを。という声に押され、モノづくりして、
大幅に可能性を広げてきました。

 

大きく流れを書くとこんな感じです。

 ☆初期紗⇒緯を入れる⇒切り替え横段⇒プラチナ箔、純金箔使用⇒蛍光糸⇒併用シリーズ『彩』

 ☆後加工としては、『汕頭刺繍』、『相良刺繍』、『竹屋町刺繍』、『スワロ』等々

 

となります。

改めて書くと、『ほーっ。よーやってきなぁ。』と感慨深いです。

 

最近はこの『黒』も定着してきて、今は『黒+』も一緒にモノづくりを行っています。

 

IMG_0094.jpg

『黒+』

 

はじめのはじめは、ほとんどが軽い思いつきです。

そこから作っても、ほぼ100%失敗してしまいますが、ほとんどが失敗してからの2回目で、
方向性や成功の確率が決まるので、この目出しもこれをどう持っていくか?探りたいです。

 

あまり体調が良くないので、治してからがんばります。
多分、最近の京都の気温ですね。

 

 

 

2013年06月12日

+汕頭

 

『作楽』で織っている総紗縫の上に汕頭刺繍を施してもらいました。

 

IMGP0401.jpg

 

帯作りしている側にいますので、あまり後から帯の上に何かをするのは、

非常に嫌いでした(会社は置いておいても、自分のは特に)。

 

ただ、自分のモノがベースになり、人の手が加わり、良い価値が付加されて、

それをお客さんに喜んで頂けるのを見ると、(ちょっとずつですが)『それも良いかなぁ』と

思えるようになって来ました。

 

 

IMGP0400-2.jpg

『総紗縫PREMIUM1/総紗縫+汕頭刺繍』

 

この帯もそうなってくれるように祈りながら、上がってきた帯を見ていました。

 

 

今でも自分が関わった帯が変になるのは、落ち込むくらいイヤです。。。

今回は、大丈夫かな?

2013年04月22日

一斉に進みます。

 

先日、紹介したと書き出しましたが、

一斉に色んなモノが仕上がりに近づきました。


夜から出張ですので、

モノづくりのイメージがリセットされないうちに、綺麗にして出発したいです。

 

まず、シボの出方。

IMGP0132.jpg

 

御召緯の特徴を使って縮ませて、絞を作る帯ですが、

このシボは、かなり考えて作っても、柄との絡みあって、

思い通りのシボになってくれません。

 

紋段階で、ある程度予測し作るのと、お湯を通す職人さんの技との

共同作業ですので、入念に打ち合わせの上のモノづくりです。

 

短い目出しでするのと、帯一本も変わってくるので、

なかなかリスクの高いモノづくりに、いつもなっています。

 

 

もう一つは、配色。

IMGP0245.jpg

 

一度、思いっきり失敗したので、再度やり直しました。                               ⇒http://www.facebook.com/photo.php?fbid=505659679494378&set=a.484827384910941.108438.484131771647169&type=1&theater

 

バックの地が黒なので、上に色を乗せるとどうしても、似てきます。

また、この配色に統一感がないのは、迷っている印しです。

 

ここは思い切って、無い所の配色にしようかなぁ。。。

 

 

もう一つは、新組織なので、芯との相性。                                    ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime/2013/04/post-1858.html

 

以前上がってきた状態が、真っ白に近く裏糸の関係上、

様々なカラー芯を入れ替えて、帯の顔色をチェックします。

 

IMGP0147.jpg

 

写真のモノは、そんなに濃くないグレーを入れていますが、

元々の『白』といい塩梅に馴染んでいます。

 

最終は結ばれる方の好みですので、なんとも言えませんが、

白芯を入れることよりも、このカラー芯で最後の味付けできるのも、

夏物の面白いところかなぁ、と思いますがどうでしょう?


汕頭などの着物等も最後の裏を決めることで、随分と印象は変わります。

夏物は、この辺りの魅力をもっと考えれば、面白いものができそうな気がします。

 

ということで、今日はバタバタでしたが綺麗に終わりましたので、

もう少ししてから、行ってきます!

 

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2013年03月26日

こんな帯が上がってきました。

 

今までは総紗縫や上品綟といった帯に多かった、

『+汕頭刺繍』ですが、今回は捩り織ではない帯に行いました。

 

今回、ベースとなる帯の製作に多少関わったので、

とても気になる一本です。

 

L1230860-2.jpg

神坂雪佳の世界『海路横段』×汕頭刺繍

 

 

単純に全部を刺繍するわけではなくて、横段に柄に応じているので、

(地がそのままの部分に刺繍を施しました)

動きのある帯になっています。

 

ちなみに、経糸は一切キズつけられず、このようになっています。

 

L1230860.jpg

 

この織物自体、経緯のバランスが非常に繊細な織物ですので、

このように経を綺麗に出すとなると、相当の注意を払わないと、

筋が入ったように見えます(キズです)。

 

ですので、この帯上がってきたばかりの帯を見た時は、

帯一本の長さ(約4m40cm)をずっと一人の職人さんが同じ手で、

高い集中を持って、刺繍を施していく、その姿が目の前に浮かんで来ました。

 

日本もそうですが、段々と腕の良い職人さんが、色々な事情で減っています。

いいものを作るのも残すのも本当に難しい時代ですが、

可能な限り、やって行きたいと思います。

 

 

 

 

2011年11月10日

着物三昧。

 

昨日は、一日大阪で着物に囲まれていました。

もちろん、私も着物でしたが、ホテルのスポットで、

ずっと色変わりした麹塵染でした。

IMG_0768.jpg

外に出ることも少なかったので、とっても勿体無いなぁ・・・。

と思いながら。

 

素敵な着物姿の方が多くおられて、全員の写真を撮る、というのは

さすがに難しく、ここで紹介するのは、となみ帯です。

 

うちのスタッフもさらっと見逃してしまうほど、さり気なく、

それでも後になっても印象は残るほど、存在感があった帯です。

 

IMG_0761.jpg

『上品綟×汕頭刺繍』もじり織りをベースに汕頭刺繍で柄を補完している市松の帯。

 

もじり織りなので、地は空気を織り込んだように柔らかく、刺繍でボリューム、

地紋で引き締めた、何重にも味のある帯です。

 

他にも、大島紬の上に汕頭でとことん作りこんだ着物(となみ製です。)

作楽のコスモス、大場松魚の世界などなど、幸せな一日でした。

 

 

 

2011年09月22日

たまには後ろも振り返る。

 

先日、『評価二分』で紹介していた。

作楽総紗縫+premuim

 

R0013491.jpg

『作楽×総紗縫premium』

 

蜘蛛の巣に赤いスワロスキーを加えたものです。

何も無いものよりもインパクトがあるのと、

キラっと光るものを付けているのに、その光を当てに

していない所が自分の中で気に入っています。

(今回は、配色の一つのつもり。)

 

この帯、一本を作ったのみで、それ以上作るつもりもないので、

今までの総紗縫に無いモノを思い切って足してみたので、

結果は以前も書いたように、二分でした。

 

ちょっと寂しいですが、この帯は、どうしても欲しい!

という方のところへ行きましたが、

次も製作している最中です。

 

その一つ

 

 

IMG_6148.jpg

『作楽スワロ専用』

 

普通?に総紗縫を作ったのですが、今度はツブツブのために、

場所を空けました。

 

ですので、織り上がってから、そこに自分の感覚で塗り絵する・・・、

そんな覚悟をしています(イメージはシンプルに、です。)。

 

竹屋町刺繍、汕頭刺繍にこのスワロフスキーを付ける。

織った帯に色々後から行ってることについて、あまりいい顔をしない人も

います(『邪道だ!』と)。

 

ただ、モノづくりは、

その過程で作っている者も楽しく、作り手の意思が表現されて、

結ぶ人にも喜んで頂けるのであれば、それ以上なにも無く、

『批判は当たらないのでは?』と思います。

 

今回の蜘蛛の巣は、明らかに作り手が楽しんで、もし引き取り手が無ければ、

角帯に何とかしよう!と思っていました。

 

作ることを楽しみ過ぎて、結ぶ人を置いていく、今回はちょっと控えるにして、

やはりモノづくりは楽しんでいきたいと思っています。

 

 

 

2011年06月09日

夏の着姿で。。

 


札幌から、京都へ帰ってきました。

京都は違って、とても過ごしやすい気候でしたが、

久々に本格的な風邪を引いて、薬と点滴でちょっと病人です。

 

昨日帰ってくると、出張へ出る前に配色した試織や、

しぼを付けた織物のしぼ具合を見ながら、考えていましたが、

どうも頭がボーっとなので、もうしばらくしてから、取り組みます。

 

そういう時に、精神的にイイのは・・・。

着物姿を見ていることです。

 

 

IMG_4995.jpg

 

 

IMG_4997.jpg

 

夏物の着物に汕頭刺繍総紗縫千鳥帯留め(大)。

 

札幌でもそうでしたが、涼しさ&オシャレ度を簡単に演出できるので

夏物には三分紐と帯留めがベターな気がします。

 

R0013260.jpg

 

ちなみに、この帯留めのモチーフはなんでしょうか?

 

答えは、

 

『タンポポの綿毛』ですが、様々なものに見えるようですよ。

 

 

 

 

 

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2011年05月19日

11`夏 美しいキモノ

 

今回の新作発表は・・・

 

以前汕頭刺繍で登場した

総紗縫のpremium』バージョンです。

 

今年は、

スワロフスキーをコーディネートしています。

 

総紗縫プレミアム.jpg

総紗縫premium

 

汕頭刺繍もそうでしたが、ただ単に『今ある技術同士』を

引っ付けただけでなくて、きっちりと柄に合わせたり、

クリスタルの色目も交えて、表現したいものを作っています。

 

総紗縫自体も柄数は多いのですが、沢山織れない帯で、

コツコツと作って、

納品しているという状態ですので、このシリーズもまだまだ、

見てもらえる機会は少ないかもしれません。

 

雑誌掲載のように、写真を何枚か撮って、載せたかったのですが、

光の加減等で、どうも上手く撮れないので、今日は紹介に留めておきました。

 

ぜひ、実物を触って、見てもらいたいと思います。

秋〜冬に向けて、このスワロフスキーで面白い柄を企画中です。

面白いとは言ってもらえても、結びたいと言わはるかは、

とても微妙ですが・・・

 

また、紹介します〜。

 

 

総紗縫premium、興味のある方チェックしてみてください。

 

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                → amazon

 

 

 

 

2011年04月09日

札幌滞在中。

 

2日前から、札幌にいます。

桜の京都から、まだ肌寒い札幌へ写真をもらいました。

IMG_4609.jpg

 

桜も帰ったときに楽しみですし、

こちらはこちらで、毎日着物に囲まれているので、

それもなかなか良い気分です。

 

そんな札幌で、面白い帯留めの注文を頂いて、

製作した、帯留めがなかなか素敵です。

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『汕頭刺繍大島紬×伊藤若冲の世界』

 

この帯から・・・。

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『作楽:シルクモール』

 

細部も・・・。

IMG_4612.jpg

 

周りからは帯留め屋さんと言われています・・・。

 

 

 

 

 

 

2011年01月24日

新しいモノづくりのネタ。

今日は一日中、京都の本社にいて、
モノづくりと専務業をしていました。

本決算を迎えるので、その仕事と
(これはしなくてはいけない仕事)

次の雑誌発表の記事作り仕事
(後は微修正・・・まできました。)

とモノづくり(帯と着物です)。
な一日でした。


一週間外へ出ていると、
ゾッとするくらい
書類が溜まっていて、
机に向かって
イヤな顔をできるだけしないようにして、
コツコツと進めています。

それが一段落着くと、
今まで進めていた帯に取り掛かって、
仕上げです。

順調に完成しているモノも含めて、
ちょっとずつこれから紹介して行きたいと、
思っています。

ここまでが、継続の仕事。

そしてこれから形にしていきたいのは、
この『ケルティック』シリーズです。

IMG_3861.jpg

物凄く、人気がある!
というほどではないのですが、
ちょっとずつファンが増えていってます。

写真の柄は、同柄で3色ありますが、
色を変えると、雰囲気が変わって、
特にこの柄をフォーマルな着物とコーディネート
される方が、結構いはるそうです。


このケルティックシリーズ、
一旦、モノづくりは止まっていましたが、
札幌で、白大島に汕頭刺繍をした着物を
見ていて、ちょっと思いついたことがあります。

IMG_3837.jpg
『札幌 白大島×汕頭刺繍』
  カッコイイですね?。

IMG_3838.jpg

無茶をしますので、
ケルティックから外れてしまいそうな
気も多少しますが、
今年のモノづくりテーマになりそうな感じです。

明日は、新柄の登場予定です。。

2010年07月27日

涼しさを三重奏に。

 
今日の京都も相当な暑さです。
会社の前は工事中で、余計に暑~く感じます。。
IMG_0749.jpg
こんな感じです。


そんな京都から今日はちょっとだけ涼しくなる

コーディネートをおおくります。


以前も登場して、とても反響の大きかった帯に、
 →前は絞りの縞柄にコーディネート


IMG_0307.jpg
 



今度は、ベージュ御召にモレッティの帯留めを合わせてみました。

IMG_0672.jpg

『総紗縫premium ×  御召』



『総紗縫premium』は、総紗縫の生地に汕頭刺繍を施したものです。
 
この帯は、①透け感のある総紗縫に、
さらに②透け感が強くなる汕頭刺をしているので、

透け感に奥行きが出るという、ちょっと不思議なものです。



さらに、日本の硝子よりも、③透明度の高い硝子を使った帯留め。

透け感の三重奏みたいになっていて、見ているだけで、涼しげです。


ちなみに、着物は、ベージュのシンプルな経縞の御召。
帯留めは星型の帯留(ヒトデっぽくも見えます)。



涼しげな気分になりませんか?

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2010年07月13日

二つの合わせ技。


長らく五代目日記も同じデザインでしたので、
トップを修正してみました。

画面を広く使えるようになったのと、
両方にメニューがあるので、色々と置いてみたいと思います。

大きい写真がドンと使えるのが、個人的には嬉しい所です。
(もう少し修正が入るかもしれません。)

先日、東京へ行った時の写真を整理して、
この着姿を発見しました。

IMG_0307.jpg

       『総紗縫 premium』 (総紗縫+汕頭刺繍)
ベースの総紗縫は、
黒い地の上に、点で献上風に柄取りしたもの。

(ちなみに、私が作った柄です)

その点と点の間を、汕頭で敷き詰め行って、
縞を際立たせる。

今、柄を見ていると、当然考えられる刺繍のパターンですが、
完成品を見ると、やられた~、という感が強いです。
(汕頭刺に関わっていない分、余計にかんじますね~。)

刺繍の間から見える白い芯の色もシンプルな柄と相まって、
とても遊び心がある帯になっています。

コーディネートしてある、着物も絞りの技法を使った
相当変わった『縞』ですので、
合わせると、とにかく変わった珍しい雰囲気です。

帯に対する汕頭刺のコーディネート、
その帯に対する着物のコーディネートともに、
とても面白いです。

こんな着姿、
いかがでしょうか?

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2010年06月09日

北海道で着姿を見ながら・・・。


北海道3日目(明日帰ります)です。
着物を着た人と何十人、百数十人と二日間お会いして、

うちの帯を結ばれたところを見せて頂いています
(自分で製作したものは特にジッと見てます・・・)

やっぱり、作って→気にいってもらって
   →結ばれた帯を見るのは、励みになります。
そんな幸せな3日間です。

着姿の写真も撮らせてもらいましたが、
本当に素晴らしいので、どこかに残したいと思いますし、
何かに、まとめていきたいですね。

その人にとってもその時のそのコーディネート
一生に一回かもしれません。

そうすると、何か形に残せれればなぁ。。
と思っています。

来られていた人とも話をしていて、
『人のも着姿も見たいし、自分のコーディネートで
バッチリはまったものは、残しておいて欲しい!』
という声も頂きました(顔は載せないでね。とも・・・)

そんなことも踏まえて、形になるように
なにかちょっと考えたいと思います。


話は変わりますが、総紗縫に汕頭刺
(以前、雑誌で発表)が大変人気です。

それと、個人的に好きなのは、
プラチナの糸を使った白々の帯に刺をしたものです。
image-201006160130945.png

このままだと、なんとも思わないのですが、
ほんの少し色の入ったカラー芯を入れたりすると、
周りの色とプラチナの色目で、裏から薄らと色が入る・・・。

物凄く素敵な帯やなぁ。
と、その帯を見ながら、関心してました。

自分で作る帯が、一番好きなのですが、
こういう帯も意外に好きな自分が発見できました。。

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2009年09月24日

大型連休後。。ちょっと予想外。

久しぶりの出社です。

物凄い仕事が溜まってるかと、
覚悟をしていましたが、

意外に新作は上がって来ず、
午前中は通常通りでした。

来週の月曜日が大変そうです。

ただ、そんな中、
これに関しては、数本上がってきました。

IMGP1910.JPG

総紗縫プレミアム

以前も雑誌で発表していました。
(柄は新柄)

この穴が空いたように見えるのは、
汕頭刺繍で蘇州の職人の手によるモノです。

今現在では『手』が少なく、本物を作れる人は
本当に一握りです。

ですので、これだけ繊維産業が落ち込んでいても、
完成までに数カ月かかってしまいます。

そんな帯が上がってきました。

休みボケを飛ばすのに、
ちょうどいい刺激だったようで、
午後からはバタバタしていてました。

今から、食事しながらの打ち合わせ(恒例に)、
明日は、一日神戸、明後日は芦屋、等々。
(また、つぶやきます。)

今週というより、
9月が一瞬で終わってしまいそうです。

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