となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「半巾」と一致するもの

2016年11月26日

CandyCircus3のお腹『作品』

明日からの『打ち合わせ中心』出張に備え、モノづくりはこの数日間、少々滞り、それ以外の仕事、撮影や会議、資料作りなどを中心に行っていました。


『撮影』はカメラ好きなので、ストレス無く、(そんなこと、しなくても良いのに 笑)敢えて課題を課しながらでも、楽しめるものの、それ以外は、特に資料作りなんかは困難に困難を極めています(苦笑)。


何か頭の中にあるものを喋って、自分の思った通りに伝えることや、メールや紙にでも、文字、絵、何でも良いので書いて、伝える。いやー、なかなか難しいですね。

帯だったら、(絶不調なとき以外であれば)頭の中にある形にするのはそう難しくないのに、う~ん・・・。と呟きながら、ちゃんとすることはした数日間です。


そんな真っ只中、届けて頂いたのが、


DSCF2246.jpg

CandyCircus3の『蝶々』柄、お腹部分の元になった作品。


それをしばらく見て、お腹だけでなくて、お太鼓に持ってきたいなぁ。そんな帯には、今作っている名古屋帯の織組織がイイかなぁ〜。それか紗にしようかなぁ。このまま利用して、半巾もおもしろかも??

と今ある問題をちょっと横に置いて、帯を想像しているだけで、少し気が楽になりました(笑)。
やっぱり、わたしには帯作りが向いているのかもしれませんね〜。

2日間ですが、明日から行ってきます〜。

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2015年08月04日

こっそりと振動を与える準備中

 

まだ柄が10柄も無かった頃の総紗縫は、地色⇒白、グレー、ウコン・紅花(2つとも今は廃盤)から
はじまりました。

 

その後に、鳩羽や金茶が加わり、横段で地色の色数が増え、『彩』になって、緯糸が数多く入って表現力も
上がり、Kilim等で、さらに鮮やかな地色が加わりました。また、色数が増えるのとは違った流れとして、黒
、佐雅楽では、単色ながらも一色を突き詰めていく配色へ。と最初は4色程度だった、一つの織組織シリー
ズが多くなっています。

 

常に『もうこれ以上ムリじゃないか?』と一瞬立ち止まった時に、誰か一人の発想でその壁が少し崩れて、
後は大勢のスタッフで、壁を壊し、新しいジャンルを作る。そんなモノづくりです。今は上に上げたように
沢山の選択肢があって、その中でモノを作っていてもある程度出来てしまうので、進化するキッカケは無い
ようにも見えます。が、やはり誰かの意見、それはお客さんの要望かもしれないし、スタッフの思いつき、
もしかして、織り手のところのミス、がキッカケになって新しいモノができる。かもしれません。

 

何かあったとき、それがキッチリと拾えるようにアンテナは高く広く張っておきたいです。

 

今、一つキッカケになりそうなのが、この総紗縫で製作した半巾。

L1910085.jpg
『半巾/鳩羽色』

 

京小袋とは違い、本当に袋帯を半分にしたサイズです。
普段着、お洒落着に簡単に結んで頂ける、のでまず一本目の総紗縫(袋帯)を持っている方から、徐々に人気
が出てきているモノです。
もちろん、袋帯の配色で充分足りているという意見がほとんで、ここからモノづく
り出来そうに無いように
おもいますが、一度だけ『半巾なので、色のパンチあっても面白いと思うよ。』と意
見を頂きました。
狭い巾の中のモノづくりですので、袋帯よりも強烈な色を使っても大丈夫、なところもあり
ます。

 

今は糸を出しながら配色をしていますが、ここから次のモノづくりのタネが見つかるかもしれません。
失敗する確率の方がウンと高いモノづくりですが、今順調な総紗のモノづくりに何か振動(激震ではなくて)
を与えてみたい気もします。ので、こっそり進行させていきます(笑)。

 

楽しみにしていて下さい。

 

 

 

 

明日、明後日と一日中、着物姿の方に囲まれてきます。
またカメラを持っていきますので、お太鼓撮影に協力ください〜。

よろしくお願い致します。

 

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2015年06月04日

とにかく軽い南蛮七宝の半巾完成しました。

 

上がってきました『南蛮七宝文様/半巾』。

総紗縫で織った帯地で半巾にしたものです。

 

SDIM0244.jpg

 

ただでさえ激軽の帯地を半巾にしたので、袋帯からすると半分の重量なので・・・。

こうなりました。

FullSizeRender 10 (1).jpg

 

本仕立て済で、198g・・・。

おそらく iphone6+と同じくらいの重さだと思います。

 

帯の全てが軽ければ良い、というモノでもないのは重々承知していますが、
気軽に結べる半巾の場合、軽い方がイイですよね。

そんな半巾の完成です。

 

長さも袋帯は短く、通常の半巾よりは長い1丈1尺(約4m16cm)。

 

10万前後で販売できるように、もう少し詰めたいと思っています。

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2015年05月13日

どういう展開にしましょうか?『紗の半巾』

 

先月に少しだけ触れていた『紗の半巾』。
仕様(長さ、帯芯等)も決まり、完成しました。

 

DSC05218.jpg
『紗半巾』

 

作るキッカケとなったのはちょこちょこ書いていたように、
スタッフが結んでいた角帯からです。

やはり実際に自分で使ってみて、
心からイイと思った言葉でお客さんにお勧めすることが大事ですね〜。

 

たまたま偶然、2日ほど前にこの帯のプロトタイプを結ばれていた(通常の総紗縫を半巾にしたもの)
方から、メンテナンスの連絡がありました。

 

その方初めは『夏は暑いから、着物は着ない。』と言われていましたが、

『去年、夏大島と勿体無いけど浴衣にも着て、めいいっぱい元取りましたわ。』と言われていました。
今の時期にメンテナンスを出されたということは、夏にもめいいいっぱい着られるのでしょうね。

その時は、夏着ない発言に触れれませんでしたが、元は取れてよかったです(笑)。

 

そんなに上がってくるものでもありませんので、今後の展開もそこまで考えていません。
当面は京都の本社向かいに陳列をしておきます。 

 

DSC05221.jpg

 

2015年04月22日

帯を帯として結んで頂けるように。

 

本当に総紗縫のを載せたいのですが、まずはイメージ写真を・・・。

 

10402993_695963567107098_7914924560767040661_n.png

 

ある数人のお客様からの要望で現在製作している帯です。

 

総紗縫はご存知の通り、となみ織物の中では主力と言って良いほどの帯シリーズです。
基本的な織りは『紗』です。ただ、とても難しいものでキズ物が、となみ織物の史上最高、
といっていい程でます。

 

その中でも数は少ないですが、
どうしょうもないキズ物、例えば短尺(規定の長さに届かない)。
これに関しては小物、草履の花緒やバッグに加工していきます。

 

ただ、帯の長さがあって袋帯にしたいけど・・・。
に関しては販売用ではないスタッフが帯のアピールに結ぶ角帯(昨日の日記参照)に
することもあります。

 

帯として職人さんが魂を込めて織ったものは、角帯だとしても帯として結んでほしい。
そんな気持ちは、いつもどこかにありました。

そんなときに『その角帯の柄で半巾ってできます?』と声を掛けて頂きました。

 

それなりの数量を作っていくには、少し乗り越えるべき問題もありますが、
『帯を帯として結んで頂けるように。』倉庫に眠る帯を見ていると、頑張ってみようと
おもいます。

 

 

2015年02月03日

ちょっと変わったモノづくりの話し合い。

 

今日はたまたまFacebookと被りましたが、半巾の話です。

ある3人の方から、『浴衣用の帯、作ってませんか?』
と聞かれました(皆さん、この業界ではありません。)。

IMG_0065.jpg

自分たちが浴衣から遠ざかっているせいか、最初は『えっ』となりましたが、
さすがに帯屋として『帯が無い』とは答えたくないので、
『浴衣には勿体無いかもしれないけど・・・』と枕詞を付けながら、
『無くはないですが・・・』と答えました(頭には京小袋を思い浮かべながら)。

 

でも、やっぱりとなみさんやし、結構いいもんですよね?
と聞かれましたので、『ありがとうございます。』と応えて終わるのもなんですし、
じゃ、折角なので、一緒に何か作ってみましょうか?
と返事から始めたモノづくりです。

 

詳細は聞きましたが、一応、その時に話をしていたのが、
販売価格からのコスト面の問題。

何をどう作っていこうか?と考え始めると、ほとんど頭から消えてしまう、
言葉です。

 

たとえば、コストを落とすと場合、まずどんな事が考えられるか?

糸の品質を下げる。
図案から、紋からサボる。
織組織を生地の状態を考えずに、筬打ちを甘くする。
そもそも、絹を使わない。等々。

 

これだけ考えるだけで、コストは落とせそうですが、
正直とても手間です(笑)。

 

まず、糸の置き場所を変えないとだめ。原糸の段階から倉庫の中の
置き場所を変える。もしも、染めた後に、混ざって織ってしまったら、
全てキズ物に。。。

 

図案や紋をサボる、これはイメージすると楽しめました。
人間って上手く出来ているもので、良くないものを作ろうとする
回路は元々入っていない様な気がします。物凄く時間がかかりそう(笑)。

 

織の段階でも、確実にうちの職人さんたちは、絶対にそんなん織れんと、
NGがでそうです。

 

そもそも、織物は絹以外のノウハウも無いし。。。

 

と、お酒の席でもあったので、逆のモノづくりで結構盛り上がりました。

それで、結論はとにかくイイ物を作ろう、でした(笑)。

 

半巾として、長さも短い、裏地の紋を改良したり、経糸の取り本数(何本織るつもりか?)
等でも随分変わるので、根本としての素材、配色等の見た目、織組織としての風合いには、
全く触らず、それ以外ところで、今の言われているモノづくりをしてもいいのかな?
とも思っています。

 

なにごとも、モノづくりの勉強になってくれそうです。

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2013年01月09日

長らく悩んでいた帯。

 

 

今日の帯は随分と紋づくりに悩んだ小袋帯です。

 

となみ織物の小袋は、広巾で織ってから、それを半分にして半巾よりも幅が広く、

丈も長い織物で京小袋と呼んでいます。

 

織物的には本袋と似たような感じで、一つの杼が裏と表を同時に織り上げていきます。

 

そのため、表と裏を別々に織っていく袋帯とは違った、

気にしなくて良い悩み事が多く生じてきます。

 

完成したもの

L1180754.jpg

『京小袋/若冲』

 

 

たとえば地色の場合でも、どちらかに黒を入れてしまうと、

通常その糸が全部に通りますので、色目は隣にも影響して、

色目を薄く織ろうとした、黒に影響され色目がくすんでしまいます。

 

この帯も、その部分が製作する際に、最も悩んだ部分です。

 

当初、いつものように織ったものでは、右に黒に近い色を入れると、

予想通り、左が濁ってしまいました。

 

そのため、極力一つの色目が片方では活きるように、

もう片方では全くの脇役になってもらうようにと、

 

地を通り糸の組み合わせを試験し、さらに地紋も最適なものを作りました。

 

右は左への影響を考え極力薄いグレーを黒に見えるような努力をする。

左は、薄いグレーをさらに薄く見せて、気にならないように地紋で封じ込め、

をしました。

 

IMG_1871.jpg

写真を見てもらうと、右と左の地紋が異なっています。

(右は細かな横段、左は細かく叩いたような地紋)

 

 

しばらく、以前紹介したペイズリーも含めて、小袋はイヤだなぁ〜。

というくらい悩みましたので、こういう帯は仕立て上がりが、

とても楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2012年12月22日

久々の京小袋。

 

半巾製作を少し止めて、進めているのが、京小袋です。

 

この帯のコンセプトとしては

袋帯よりも気楽に、半巾よりも幅広く、というものです。

 

幅も長さも半巾よりもありますので、様々な着姿にも結んでもらえますし、

TPO的には、柄にもよりますが、付下げくらいまでカバーしてしまおう、

です。

 

 

そんな京小袋ですが、柄数自体もある程度揃っていますので、

今、製作に取り掛かっているのは、もうちょっと個性的なものです。

 

今は三柄ほど図案作成も終わり、そのうち二柄に関しては、

紋作りも終わっています。

 

そして、今日、最初に上がってきたものは、試験織りですが

この『ペイズリー』(まだ配色途中)。

 

L1180672.jpg

『京小袋/作楽『ペイズリー』』

 

今までの京小袋とは少し趣向を変えて、表も裏も

ある程度関連したもので両面にしています。

 

ちなみに、この小袋。

製作的に一番難関は写真のように裏も表も同時に織っていくことにあります。

 

この帯は、

一つの杼が表裏地部分を通るので、同じ色が異なる柄を織ることになります。

この辺り意匠図を製作する際には、相当頭を使わないと、

配色が無茶苦茶な帯になってしまいます。

 

この帯でいうと、

判り易いのは、左側の大きなペイズリーのグリーン。

 

普通に両面とも使うと、似た雰囲気の帯になってしまいますし、

使わないのも面白くない。ということで、左は面、右には際として、

利き色で使っています(他の配色も同じことが言えます)。

 

他にも、柄の丈(紋丈)なども制限を受けたり、と普段の帯とは違った

関門が沢山ありますが、その分出来上がりは楽しみな帯です。

 

手間から考えると、コスト的に合わない帯かもしれませんが、

作る工程としては、とても楽しい帯です(秘錦も同じ考え方)。

 

今回の配色は上下で2色ですが、おそらくどちらか採用して、

一本の帯として、織り上げたいと思っています。

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2012年10月22日

いまの配色つぼ。

 

集めているわけではありません。

 

L1001449.jpg

『作楽/四葉五葉』

 

袋帯の裏です。

一から自分でデザインした、しかもとても好き柄ですので、

頻繁に作楽の裏地として使うことが多いです。

 

通常は、表の配色に合わせて色の組み合わせを作っていくわけですが、

もちろん、一回ではとてもパチっとハマりません。

そのため、様々な色で取ったものが、このように平等に取ってあります。

 

また、写真の中には、表の柄が決まっていないのに、

素敵な配色だったので、一本織ったものもあり、角帯や半巾にしますが、

表の色などに制限されず、シンプルな考えで配色したものですので、

他と違うのか、結構な人気があります。

 

IMG_0619.jpg

 

つい最近見た、トウガラシ、ですが、

帯の配色以上に自然のメリハリが効いていて、

『配色に使える!』と思わず写真を撮ってみました。

 

ここから、どうするか、分かりませんが、緑と赤の絡み方、

その中にオレンジと緑に近い白の加わり方が、自然とは思えず

とても感動してしまいました。。。

 

最近よく行く場所ですが、新鮮なイイお手本が見つかります。

 

 

 

 

 

2012年10月12日

まずはここから。

 

南蛮七宝の帯を気軽に結んでもらえるように、

と袋帯・名古屋帯とは別に、半巾として作ろうか、

と思っています。

 

ただし、浴衣用ではなくて、小紋や紬などに使ってもらえるもの。

先日の出張話ですが、年配の方がうちの半巾を見て、

『柔らかいし、ホントに楽。』と何度も言われていたのが、

とても印象に残っています。

 

そんなこともあり、半巾を作ろうと思っていて、

柄はやはり南蛮七宝。

 

仕様の尺的には、ほぼ袋帯の長さを考えています。

短かすぎるのは問題外として、長すぎに過ぎるのも邪魔なので・・・。

 

そして配色したものが幾つか上がって来ました。

 

L1001387.jpg

南蛮七宝/紹巴織』

 

 

いい色で上がってきたので、思わずお太鼓の形にしてしまいましたが、

こういう流れで、いくつか半巾にしていきたいと思います。

 

何色かは織ろうと思いますが、諸事情から、おそらく一色あたり数本で、

また配色を考えて違うモノを作って、こちらも楽しみたいと思います。

 

選ぶ方も売れ筋という考え方は無しで、

好みの色か、冒険して選んでいただければなぁと・・・。

仕立て上がりを楽しみにしています。

 

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2012年09月20日

(小袋ではなくて)半巾。

 

となみ織物は、半巾よりも使える幅が(TPO的に)広くて、

半巾よりも寸法的に長く、前から見た時も巾が広く、

袋帯&なごや的に使える『京小袋』が継続して人気です。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/09/post-1492.html(ミニしまうま)

 

ですが、それはそれとして、

半巾を凝って作ってみました。

 

L1000927.jpg

 

 

袋帯ですら巾は制約されていて、

その中で色柄組織でモノを作っていきますが、

半巾はさらにその半分。

 

なかなか面白いモノづくりです。

 

小袋ではなくて、半巾というところに特化して、写真のように

シンプルな柄に色の組み合わせで、遊んでみても面白そうです。

 

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2012年06月08日

ちょっとレアな総紗縫(名古屋帯)

 

ただいま、総紗縫を使い、帯地の『裏』を製作しています。

 例えば⇒この裏

とっても贅沢なのですが、結ぶと具合が良いので使っています。

 

今製作しているものは、一度織り上げて、上から染をかけています。

織り上げるときにも、無地ではなくて柄を織り、色を入れているので、

普通の帯と変わるところはありませんし、実際そのまま結べます。

 

その生地を出してこようと、何本か持って来ると、

そのうちの2本、上から染を掛けると困ってしまう帯が出てきました。

 

あまり紹介していないので、ちょっとレアな総紗縫です。

 

IMGP8059.jpg

『総紗縫名古屋帯/サイコロ』

 

IMGP8061.jpg

『総紗縫名古屋帯/夢二かまきり』

 

生産自体あまり行なっていないモノなので、自分でも久々に見た帯です。

 

総紗縫は今までも、袋帯や、名古屋帯、半巾、小袋、裏地、など帯だけでも、

かなり製作してきました。

 

これほどの幅を持った、こんな織物は他にはありませんし、

本当に頭が上がりません。。。

 

大事にしたいと思います。

 

2011年11月25日

角帯の話2

 

先週も角帯について書いていましたが、

 

IMG_0997.jpg

『仙福屋の角帯(先週上がりたて)』

 

周りの知り合いや友人から『角帯ないの?』『自分用で』『変わったのがいい。』

『きずものでいいから』『帯と同じ柄がほしい』

 

などなど、無茶な話も含めて、角帯について話をすることが、

ここ最近増えています。

 

業界的には、『男物は売れない』というような感じで、

そんなに男物がブームなのか!?とその温度差には驚きますが、

折角の要望があるので、コツコツと作っています。

 

となみ織物にとっては、メインとは全然ならないモノづくりで、

『お〜、なかなかするねー(価格の話です)』と言われるほど、

安くはないモノでもありますが、作っている方はとっても楽しいです。

 

先週からFacebookでも角帯を少しずつUPしていってますが、

ジワジワと見てくださっている方も増えています。

 

ちょっとだけ配色を変えて(横の糸をくすませました。)

IMG_1293.jpg

『仙福屋の角帯(待機中)』

 

だんだん、大掛かりになってきましたが、

それでもコツコツと作っては紹介をしていきたいと思います。

 

 

『角帯の柄で半巾がほしい!』という逆輸入のような話も頂きましたので、

こちらは進めています。『仙福屋』では小袋は扱っていませんが、

半巾(京小袋の下に位置付けて)は検討してもイイかもしれませんね。

 

 

 

 

 

2011年02月16日

唐長さんへ

唐長さんへ行ってきました。

 

修学院で、毎年当主が行われている個展です。

普段は非公開の場所で行われて、邸宅内全部からかみです。

 

部屋の真ん中に一筋の光とブルー基調のからかみ、

ラリックのコーディネート。

 

非日常な空間ですが、

ここまで『からかみ』が一杯でも、不思議と圧迫されず、

(圧倒はされますが・・・)

とても居心地のよい時間を過ごさせてもらいました。

 

一緒に行った、唐長初体験の方の、

ハアーという感嘆のため息が沢山聞こえてきました。

 

残念なのが・・・

写真ではあの空気は間違いなく伝わらないので、

中途半端に伝えるのも勿体無くて、

撮る前にあきらめてしまいました。。

 

 

かわりに、頂いたお皿を。。

IMGP4353.jpg

『唐長瓢箪マーク』

IMGP4360.jpg

部屋の色は、ブルーなんですが、この色とも違うけれども、

同じような優しい感じのするブルーです。

(ややこしくて、すみませんm(__)m)

 

近々、単衣用の襦袢を作ろうとしていましたが、

この色目を見て、これを仕立てることに決めました。

(右の薄地の襦袢です)

R0011756.jpg

『南蛮七宝・襦袢/となみ織物』

 

一緒に行っていたお客さんにも言っていましたが、

似た柄のはありますが、

唐長由来の南蛮七宝には、上の瓢箪マークを入れています。

 

ベタな表現ですが、類似品にはご注意下さい〜。

 

と言っていたら、ネット上で

下の神坂雪佳の柄が、そのまま半巾にコピーされていました。

神坂雪佳246.jpg

 

この柄はそのまま雪佳図案を帯にしたのではなくて、

雪佳の書かれた図(横段が独立した物)をモチーフに

作ったものです。

それを図も色もほとんど一緒にして、販売していました。

偶然、似ていたとは言えないものなので、

とても悪質です。

 

ホントにイヤになってきますね。。。

一緒に嫌な気持ちになりたい方は、是非検索してみてください。

(全くオススメはしませんが・・・)

 

 

 

それよりも、こちらを読んで温かい気持ちになった方が、

幸せなので、こちらをおすすめしますね。。

唐長さんのお人柄が伝わってきます。

51QWXTFSN9L._SL500_AA300_.jpg

 

唐長に興味ある方は、ぜひ読んでみてください〜。

 

 

 

 

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2010年10月15日

シンプルに徹しました。

昨日宣言していた通り、今日は小物です。

たまに、なぜ小物の作っているのですか?
と聞かれることがあります。

聞かれ方やタイミングにもよりますが、
基本的には、『好きなので・・・』
と答えることが多いです。

どこかで書いていたような気もしますが、
帯や着物は形が決まった中で、あるいはなごや帯、半巾など
数種類の
形の中で、最大限自己表現するもので、
小物に関しては、外枠の形を作っていくもの。
と全く異なったモノづくりだと、
自分では思っています。

ですので、『こういうモノが作りたいよなぁ』
と小物のことを考えていても、
頭の使う部分が違うような気がして、
いい刺激になります。


それで、今回上がってきたのは、
バッグです。

IMGP3711.jpg
名前は、仙福屋の『仙』を取って、
今のところ、『仙トートと呼んでいます。


とにかく、バッグは草履とは比べ物にならないほど、
色んな意見を頂けます。

できるだけ取り入れて製作したものもありますが、
今回は思い切って、色々なものを捨てて、
シンプルに徹したものです。

A4サイズのものが入る。
軽い。
薄くてもバッグ自体で立つことができる。

IMGP3715.jpg
これだけに目を向けて作ったものです。


まだ、極一部の人だけに実物を見てもらいましたが、
シンプルで、荷物を沢山持つときにサブで使える。。
などなど、評判は上々です。

完成して、実物を初めて見たとき、
人に見せた時は、久々にドキドキしていました。

2008年02月13日

雪に紛れて…

080212_2012~0002.jpg

昨日の晩に降りだした雪が、

朝も続き、

京都人にとっては、

えらいことになっています。


ですので、もちろん、

来る人来る人、話の話題は『雪』


『車の上に乗ったのが、窓へ落ちてきて。。』

『車で来なくてよかった‥‥』

『道がぁ~』『車がぁ~』

など、今日の中心です。

下は、うちの会社付近のイチョウの木ですが、

(わかりにくいですが、)枝にも多くの雪が積っています。


080213_0727~0001.jpg

下にいるとバサバサと、落ちてきますが、

遠くから見ると、今製作している帯そっくりなので、

ちょっと不思議な気持ちで、写真を撮っています。


そして、

この春から、新アイテムとして、おススメのモノです。

『仙福屋の半巾』


今までの京小袋とは違い、お洒落専用の半巾です。

裏も表も同一柄なので、

両面使いとは、いきませんが、

シンプルな柄を選び作りました。


長さは、なごや帯よりも少し長く、

変わり結びは、様々できます!


080213_0927~0001.jpg


皆さんの反応が楽しみです!


この中で、自分のお気に入りで、

さらに、今日の雪模様を踏まえた上、

この柄を一本、おススメとして

一枚撮ってみました。

080213_0930~0001.jpg


好きな柄です。。


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2008年02月01日

半巾・角帯計画。

1月31日で、一区切りが付き、

2月から新シーズンです。

(あまり『シーズン』は似合わないので、
やはり新年度です。)


その最終に、

帯も図案も原料も、

すべて出して見ていきます。


となみ織物の中では、

一大行事です。


数量を数えていかないとダメなんですが、

どうしても、

帯を見ていて手が止まることがあります…


そして、

すべての作業を止めて、
(もちろん、自分だけの)

『この帯こうしたら、いけるよなぁ』

から始まり、

『じゃあ、試作つくるか!』

ということで、

自分らの世界に入っています。


毎回のことなのですが、

その日の本筋からは大きく逸れます。
(それでも、メーカーの一番大事なことなので…)


今回、『これは!』

と思ったのが、

角帯&半巾です。


角帯紗1.jpg
(写真のバランスが悪くてすみません…)


いつも試作と言えば、

結んでもらうのを誰かにお願いしますが、

今回は、

周りの『結びたさ』を感じましたので、、

まず自分が、

試作の試し締め一号になりたい、

と思います。


上の写真で、

何を使うか、ばれてしまいますね。。

2007年12月07日

限定の響き

今日は新潟で、

帯着物のイベントに参加しています。

とにかく、

物凄い熱気で、

皆さんに圧倒されました!


普段着として着物を着られる方も、

多く来られましたので、良いヒントを一杯頂けました!


帯もなのですが、意外にも多いのが、小物。

『あれや、これや』と言ってこられるので、

今日は勉強させてもらいました。


ありがとうございました!


明日はどうなるかわかりませんが…、

京都へ帰って、

きっちりとモノ作りへ生かします。


そしてイベントということで、

今回!それ用にと作ったのが、

下の半巾です。
コーディ3.jpg

もちろん、数は限定です…


半巾なので、『京小袋』とは違って、

袋帯の半分の巾です。

お洒落もの専用ですが、

これまた意外に人気ですので、

今後、

商品化も真剣に考えてみたいです。


『限定』という響きにも、

やはり魔力がありますね。

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