となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「京小袋」と一致するもの

2015年08月04日

こっそりと振動を与える準備中

 

まだ柄が10柄も無かった頃の総紗縫は、地色⇒白、グレー、ウコン・紅花(2つとも今は廃盤)から
はじまりました。

 

その後に、鳩羽や金茶が加わり、横段で地色の色数が増え、『彩』になって、緯糸が数多く入って表現力も
上がり、Kilim等で、さらに鮮やかな地色が加わりました。また、色数が増えるのとは違った流れとして、黒
、佐雅楽では、単色ながらも一色を突き詰めていく配色へ。と最初は4色程度だった、一つの織組織シリー
ズが多くなっています。

 

常に『もうこれ以上ムリじゃないか?』と一瞬立ち止まった時に、誰か一人の発想でその壁が少し崩れて、
後は大勢のスタッフで、壁を壊し、新しいジャンルを作る。そんなモノづくりです。今は上に上げたように
沢山の選択肢があって、その中でモノを作っていてもある程度出来てしまうので、進化するキッカケは無い
ようにも見えます。が、やはり誰かの意見、それはお客さんの要望かもしれないし、スタッフの思いつき、
もしかして、織り手のところのミス、がキッカケになって新しいモノができる。かもしれません。

 

何かあったとき、それがキッチリと拾えるようにアンテナは高く広く張っておきたいです。

 

今、一つキッカケになりそうなのが、この総紗縫で製作した半巾。

L1910085.jpg
『半巾/鳩羽色』

 

京小袋とは違い、本当に袋帯を半分にしたサイズです。
普段着、お洒落着に簡単に結んで頂ける、のでまず一本目の総紗縫(袋帯)を持っている方から、徐々に人気
が出てきているモノです。
もちろん、袋帯の配色で充分足りているという意見がほとんで、ここからモノづく
り出来そうに無いように
おもいますが、一度だけ『半巾なので、色のパンチあっても面白いと思うよ。』と意
見を頂きました。
狭い巾の中のモノづくりですので、袋帯よりも強烈な色を使っても大丈夫、なところもあり
ます。

 

今は糸を出しながら配色をしていますが、ここから次のモノづくりのタネが見つかるかもしれません。
失敗する確率の方がウンと高いモノづくりですが、今順調な総紗のモノづくりに何か振動(激震ではなくて)
を与えてみたい気もします。ので、こっそり進行させていきます(笑)。

 

楽しみにしていて下さい。

 

 

 

 

明日、明後日と一日中、着物姿の方に囲まれてきます。
またカメラを持っていきますので、お太鼓撮影に協力ください〜。

よろしくお願い致します。

 

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2015年02月03日

ちょっと変わったモノづくりの話し合い。

 

今日はたまたまFacebookと被りましたが、半巾の話です。

ある3人の方から、『浴衣用の帯、作ってませんか?』
と聞かれました(皆さん、この業界ではありません。)。

IMG_0065.jpg

自分たちが浴衣から遠ざかっているせいか、最初は『えっ』となりましたが、
さすがに帯屋として『帯が無い』とは答えたくないので、
『浴衣には勿体無いかもしれないけど・・・』と枕詞を付けながら、
『無くはないですが・・・』と答えました(頭には京小袋を思い浮かべながら)。

 

でも、やっぱりとなみさんやし、結構いいもんですよね?
と聞かれましたので、『ありがとうございます。』と応えて終わるのもなんですし、
じゃ、折角なので、一緒に何か作ってみましょうか?
と返事から始めたモノづくりです。

 

詳細は聞きましたが、一応、その時に話をしていたのが、
販売価格からのコスト面の問題。

何をどう作っていこうか?と考え始めると、ほとんど頭から消えてしまう、
言葉です。

 

たとえば、コストを落とすと場合、まずどんな事が考えられるか?

糸の品質を下げる。
図案から、紋からサボる。
織組織を生地の状態を考えずに、筬打ちを甘くする。
そもそも、絹を使わない。等々。

 

これだけ考えるだけで、コストは落とせそうですが、
正直とても手間です(笑)。

 

まず、糸の置き場所を変えないとだめ。原糸の段階から倉庫の中の
置き場所を変える。もしも、染めた後に、混ざって織ってしまったら、
全てキズ物に。。。

 

図案や紋をサボる、これはイメージすると楽しめました。
人間って上手く出来ているもので、良くないものを作ろうとする
回路は元々入っていない様な気がします。物凄く時間がかかりそう(笑)。

 

織の段階でも、確実にうちの職人さんたちは、絶対にそんなん織れんと、
NGがでそうです。

 

そもそも、織物は絹以外のノウハウも無いし。。。

 

と、お酒の席でもあったので、逆のモノづくりで結構盛り上がりました。

それで、結論はとにかくイイ物を作ろう、でした(笑)。

 

半巾として、長さも短い、裏地の紋を改良したり、経糸の取り本数(何本織るつもりか?)
等でも随分変わるので、根本としての素材、配色等の見た目、織組織としての風合いには、
全く触らず、それ以外ところで、今の言われているモノづくりをしてもいいのかな?
とも思っています。

 

なにごとも、モノづくりの勉強になってくれそうです。

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2013年01月09日

長らく悩んでいた帯。

 

 

今日の帯は随分と紋づくりに悩んだ小袋帯です。

 

となみ織物の小袋は、広巾で織ってから、それを半分にして半巾よりも幅が広く、

丈も長い織物で京小袋と呼んでいます。

 

織物的には本袋と似たような感じで、一つの杼が裏と表を同時に織り上げていきます。

 

そのため、表と裏を別々に織っていく袋帯とは違った、

気にしなくて良い悩み事が多く生じてきます。

 

完成したもの

L1180754.jpg

『京小袋/若冲』

 

 

たとえば地色の場合でも、どちらかに黒を入れてしまうと、

通常その糸が全部に通りますので、色目は隣にも影響して、

色目を薄く織ろうとした、黒に影響され色目がくすんでしまいます。

 

この帯も、その部分が製作する際に、最も悩んだ部分です。

 

当初、いつものように織ったものでは、右に黒に近い色を入れると、

予想通り、左が濁ってしまいました。

 

そのため、極力一つの色目が片方では活きるように、

もう片方では全くの脇役になってもらうようにと、

 

地を通り糸の組み合わせを試験し、さらに地紋も最適なものを作りました。

 

右は左への影響を考え極力薄いグレーを黒に見えるような努力をする。

左は、薄いグレーをさらに薄く見せて、気にならないように地紋で封じ込め、

をしました。

 

IMG_1871.jpg

写真を見てもらうと、右と左の地紋が異なっています。

(右は細かな横段、左は細かく叩いたような地紋)

 

 

しばらく、以前紹介したペイズリーも含めて、小袋はイヤだなぁ〜。

というくらい悩みましたので、こういう帯は仕立て上がりが、

とても楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2012年12月22日

久々の京小袋。

 

半巾製作を少し止めて、進めているのが、京小袋です。

 

この帯のコンセプトとしては

袋帯よりも気楽に、半巾よりも幅広く、というものです。

 

幅も長さも半巾よりもありますので、様々な着姿にも結んでもらえますし、

TPO的には、柄にもよりますが、付下げくらいまでカバーしてしまおう、

です。

 

 

そんな京小袋ですが、柄数自体もある程度揃っていますので、

今、製作に取り掛かっているのは、もうちょっと個性的なものです。

 

今は三柄ほど図案作成も終わり、そのうち二柄に関しては、

紋作りも終わっています。

 

そして、今日、最初に上がってきたものは、試験織りですが

この『ペイズリー』(まだ配色途中)。

 

L1180672.jpg

『京小袋/作楽『ペイズリー』』

 

今までの京小袋とは少し趣向を変えて、表も裏も

ある程度関連したもので両面にしています。

 

ちなみに、この小袋。

製作的に一番難関は写真のように裏も表も同時に織っていくことにあります。

 

この帯は、

一つの杼が表裏地部分を通るので、同じ色が異なる柄を織ることになります。

この辺り意匠図を製作する際には、相当頭を使わないと、

配色が無茶苦茶な帯になってしまいます。

 

この帯でいうと、

判り易いのは、左側の大きなペイズリーのグリーン。

 

普通に両面とも使うと、似た雰囲気の帯になってしまいますし、

使わないのも面白くない。ということで、左は面、右には際として、

利き色で使っています(他の配色も同じことが言えます)。

 

他にも、柄の丈(紋丈)なども制限を受けたり、と普段の帯とは違った

関門が沢山ありますが、その分出来上がりは楽しみな帯です。

 

手間から考えると、コスト的に合わない帯かもしれませんが、

作る工程としては、とても楽しい帯です(秘錦も同じ考え方)。

 

今回の配色は上下で2色ですが、おそらくどちらか採用して、

一本の帯として、織り上げたいと思っています。

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2012年09月20日

(小袋ではなくて)半巾。

 

となみ織物は、半巾よりも使える幅が(TPO的に)広くて、

半巾よりも寸法的に長く、前から見た時も巾が広く、

袋帯&なごや的に使える『京小袋』が継続して人気です。

 →http://www.kyo-tonami.com/godaime/2011/09/post-1492.html(ミニしまうま)

 

ですが、それはそれとして、

半巾を凝って作ってみました。

 

L1000927.jpg

 

 

袋帯ですら巾は制約されていて、

その中で色柄組織でモノを作っていきますが、

半巾はさらにその半分。

 

なかなか面白いモノづくりです。

 

小袋ではなくて、半巾というところに特化して、写真のように

シンプルな柄に色の組み合わせで、遊んでみても面白そうです。

 

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2011年12月19日

アフリカの花

 

以前紹介していた帯が上がって来ました。

IMG_1644.jpg

『作楽/アフリカの花』

 

タイトル通り、アフリカの花をモチーフに製作したもので、

色目はブルーを基調に濃い・中・薄と三段階にして、さらに花の核部分は、

横段に三色わけています。

 

IMG_1641.jpg

 

葉の部分(中)と底の部分(濃い)を逆転させて、配色しているので、

月も出ていなさそうな真っ暗な夜に、ほわほわ飛んでいるような青い花。

そんなイメージです。

 

この『青』を使って、花も渦も月も作って、もう自分の中では

『もうイイかな?』と思っていましたが、好きなモチーフが出てくると、

ついつい製作してしまいます。

 

水仙.jpg

 

この帯も以前作った『作楽/水仙』のかっこ良さとは違って、可愛い?

入っていけそうな隙が沢山があって、このアフリカ花も気に入っています。

 

裏地には、『配色キツすぎませんか?』と言われそうな、手引き横段。

これも合わせてもらえれば、意外にシックリはまってしまいます。

 

IMG_1803.jpg

 

とても面白いので、京小袋もつくろうか、と検討中です。。

 

2011年11月25日

角帯の話2

 

先週も角帯について書いていましたが、

 

IMG_0997.jpg

『仙福屋の角帯(先週上がりたて)』

 

周りの知り合いや友人から『角帯ないの?』『自分用で』『変わったのがいい。』

『きずものでいいから』『帯と同じ柄がほしい』

 

などなど、無茶な話も含めて、角帯について話をすることが、

ここ最近増えています。

 

業界的には、『男物は売れない』というような感じで、

そんなに男物がブームなのか!?とその温度差には驚きますが、

折角の要望があるので、コツコツと作っています。

 

となみ織物にとっては、メインとは全然ならないモノづくりで、

『お〜、なかなかするねー(価格の話です)』と言われるほど、

安くはないモノでもありますが、作っている方はとっても楽しいです。

 

先週からFacebookでも角帯を少しずつUPしていってますが、

ジワジワと見てくださっている方も増えています。

 

ちょっとだけ配色を変えて(横の糸をくすませました。)

IMG_1293.jpg

『仙福屋の角帯(待機中)』

 

だんだん、大掛かりになってきましたが、

それでもコツコツと作っては紹介をしていきたいと思います。

 

 

『角帯の柄で半巾がほしい!』という逆輸入のような話も頂きましたので、

こちらは進めています。『仙福屋』では小袋は扱っていませんが、

半巾(京小袋の下に位置付けて)は検討してもイイかもしれませんね。

 

 

 

 

 

2008年04月22日

奇抜の手前。

帯屋という仕事は、

モノ作りがメインです。


そして、ただ単に自分の好きなモノ

作るだけ、というものではありません。


①自分の好きでありつつ、

②こだわりを持ちつつ、

③結ばれる方に喜んで頂けるモノ。

というモノを作る、というのが、

大事なところです。
(私の場合は、割合的に①が大きい気がしますが)


そんな中、

『これは、好きな人だけ、分ってもらえれば、いいよ。。』

というものが無性に作りたくなることがあります。

その頻度は、

『時々』
というよりも『頻繁』にかもしれません。
(もちろん、『私の場合』という話です)


それで、どんなものですか?

と聞かれた際に

例に挙げるのが、

この帯、『てけれつっのぱ』←詩情夢二より

てけれつ1.jpg

最初は、『京小袋』でしたが、

次は袋帯の裏地になり、

最近は配色を変える等して、に。

今は、写真のように『角帯』にしてしまいました。


そして、

この柄は自分で結ぶ(角帯)のと、

本当にこの帯に惚れた人のみ、

と思っていました。


そうしていたら、

意外に人気が出て、

帯も小袋も、

製作者本人が、ビックリするほどです。


ということで、また

今度は最初に角帯から、

自分の好きなモノを作りました。

結果的に、

世間にはなさそうなモノに

上がってきました。


今のところ、

社内評判は、上の角帯と同じくらい、

です(不安と期待で半々です)。

080416_1818~0001.jpg

蛍ぼかしを細かく織りで出して、

横段に、色を配色したものです。


これも、自分が結びたくて、と

好き!と言ってもらえる人に、

結んでもらいたい角帯です。


ただ、いつも

一つ注意していることは、

奇抜に過ぎない様に
ということです。

時々越えてしまうので、

今回は大丈夫だといいのですが‥‥。


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2008年02月13日

雪に紛れて…

080212_2012~0002.jpg

昨日の晩に降りだした雪が、

朝も続き、

京都人にとっては、

えらいことになっています。


ですので、もちろん、

来る人来る人、話の話題は『雪』


『車の上に乗ったのが、窓へ落ちてきて。。』

『車で来なくてよかった‥‥』

『道がぁ~』『車がぁ~』

など、今日の中心です。

下は、うちの会社付近のイチョウの木ですが、

(わかりにくいですが、)枝にも多くの雪が積っています。


080213_0727~0001.jpg

下にいるとバサバサと、落ちてきますが、

遠くから見ると、今製作している帯そっくりなので、

ちょっと不思議な気持ちで、写真を撮っています。


そして、

この春から、新アイテムとして、おススメのモノです。

『仙福屋の半巾』


今までの京小袋とは違い、お洒落専用の半巾です。

裏も表も同一柄なので、

両面使いとは、いきませんが、

シンプルな柄を選び作りました。


長さは、なごや帯よりも少し長く、

変わり結びは、様々できます!


080213_0927~0001.jpg


皆さんの反応が楽しみです!


この中で、自分のお気に入りで、

さらに、今日の雪模様を踏まえた上、

この柄を一本、おススメとして

一枚撮ってみました。

080213_0930~0001.jpg


好きな柄です。。


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2007年12月07日

限定の響き

今日は新潟で、

帯着物のイベントに参加しています。

とにかく、

物凄い熱気で、

皆さんに圧倒されました!


普段着として着物を着られる方も、

多く来られましたので、良いヒントを一杯頂けました!


帯もなのですが、意外にも多いのが、小物。

『あれや、これや』と言ってこられるので、

今日は勉強させてもらいました。


ありがとうございました!


明日はどうなるかわかりませんが…、

京都へ帰って、

きっちりとモノ作りへ生かします。


そしてイベントということで、

今回!それ用にと作ったのが、

下の半巾です。
コーディ3.jpg

もちろん、数は限定です…


半巾なので、『京小袋』とは違って、

袋帯の半分の巾です。

お洒落もの専用ですが、

これまた意外に人気ですので、

今後、

商品化も真剣に考えてみたいです。


『限定』という響きにも、

やはり魔力がありますね。

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2006年10月04日

今までやっていない帯。

こう書くとややこしいとは思いますが…
(これ以上書けないので…)


(頭の中です↓)


袋帯とは別物で用途のかぶらない純洒落モノで、使い勝手が良くて、軽くて、結び方もややこしくなくて、となみの良さも分ってもらえて、帯をいっぱい持っている方にも『これだったら、あっても楽しそう』、と気軽に思ってもらえる、となみ帯の中で今までやっていない帯。

を製作しています。


京小袋も大部分は当てはまるとは思いますが、
http://ameblo.jp/sousuke5/theme-10002282303.html

さらに製作しています。


(製作現場です↓)

img135.jpg

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