となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2016年02月16日

大きな宿題。

今日はほぼ1日事務処理と打ち合わせで終わりました。決算も済みましたので、何から何までバタバタと1日終わりました。

 

昨日はここでも書いていた通り、一日中唐長さんの三条店にいました。普段聞けない話も聞くことができ、気付かない事にも長時間いたお陰で目が環境に馴染んだせいか、気付くことも多くありました。昨日で言えば、三条店に来られるのは初めての方ではない方も、店のスペースと全く比例しない時間滞在されていましたし、中には『泊まれる』と言っていた方も(笑)おられました。噛めば噛むほど味を感じる様に、帯作りしてる立ち位置からすると、何か今までのモノづくりに足せそうな気になってきます。

 

 

12代目の誠次さんが製作された南蛮七宝文様の作品に『いや〜、これやりたいなぁ。』と感じたモノが幾つもありました。『南蛮七宝で、まだ作るの?』と社内では言われてしまうかもしれませんが、きっとやり切れれば、まだまだ新しい表現を見つけることができそうです。

 

特に感じたモノの一つが上の作品。おそらく写真では伝わりませんので、実際に見て頂きたい、のですが吹けば、ボカシが飛んで白地の和紙だけになりそうな淡くぼかされた南蛮七宝の唐紙。

 

地に使われている雲母を織物で、表現することからして難しいです。今ある方法で行うと、べったり銀が見えてしまう。沈めるとほとんど雲母には見えなくなる。とここもバランスですが、今すぐにはこれを調整する方法は思い浮かびません。そのため、ここを表現するために、ずっと試行錯誤するよりも、この雰囲気を織りで織れることは意識せず、他のモノづくり過程で、違った角度で手法を思い付く、ちょっと運に頼った、少し遠回りなアプローチをしてみようと思います。

 

今まで、色々と唐長さんに関わるモノづくりをさせて頂いていますが、急ぐ部分と今回の様に、気長にちょっと横に置いておく部分、両面でできるモノづくり。それが出来るようになりましたので、これからのモノづくり、自分でも楽しみです。

 

 

昨日、来られた方からお礼のメールやメッセージを頂きましたが、内容は様々ながら、皆さん『必ずもう一度来ます。』という文章が入っていたのには、驚きです。何度も行ってても同じですので、とても分かります(笑)。

 

インプットが多かった分、時々この日のことはちょこちょこ出てきそうです。

 

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