2015年02月05日
となみ帯を使って製作したポーチ。
メーカーとして帯を作る際にどうしても、出てくる目出しや帯にならないハギレ、
試験織だからと言って、織や染めをサボる、ダメな糸を使う、そんなことはありません。
そのため、試験織(目出し)もずっと取っておく『保存用』と保存用を取るまでの『試験用』
の二つに分かれます。
この試験用ですが、それまでの関わってきた職人さんのこと、工程、素材としての絹を考えると、
当然、捨てたり、粗末にするわけには行かず、保存用とは異なる場所に置いていましたが、
ここ最近は用途が出てきました(帯地を織っている最中に数%は出てくるキズ物等も同じ。)
草履の鼻緒やバッグがその用途の一つですが、絹織物を使った素材として、純『和』ではない
小物も作りたい、そんな声もよく聞きます。社内でも同じで、商品化するかは、横に置いておいて、
いろいろ試行錯誤、作って使って、改良してを繰り返し、行っています。
その中から出てきたのが、今回のバレンタインデー企画で紹介した『仙福屋のポーチ』。
ある方の『絶対、男にウケる。』との声を頂いてから、自分でも使っていますが、
これが意外にもホントに便利です。
『一番最初に作った見本です。自分の南蛮七宝/御召の生地を使ったモノ』
中には写真のように、デジカメ、充電器+コード(2本)、イヤフォン。
まだ入りますが、これ位が丁度良いポーチの膨らみになってくれます。
このポーチは『(男性からすると)自分では買わないかもしれないけれども、もらったら
物凄く嬉しいもの。』の範疇に入る様な気がします。
帯(もしかして、絹糸)の立場からすると帯になるつもりが、それともハギレで諦めていたのが、
まさかポーチになって、毎日使って頂ける。お客さんから良い評判を頂けるのであれば、
社内には山ほどある『試験用』裂も、幸せかもしれませんね。
今後も、帯づくりと共に色々とやってみます。
私達の目標として、『自分たちが作ったものを持って頂く。』ことです。
それは、もちろん帯や着物を考えていますが、
これが毎日使って頂けるものであれば、小さな小物でも、とても嬉しいです。
ちなみに、このバレンタインデーのポーチ柄は仙福屋スタッフが、
『自分がもらったら、うれしい柄』を真剣に選んでいましたよ!
→http://www.senpukuya.jp/products/list.php?category_id=165