となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2013年04月30日

帯地の小物。

 

総紗縫という織物は、『紗』という織り方ですが、

特殊な織物ですので、普通の織物の機では織れません。

 

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『彩/総紗縫』

 

特殊な装置に、職人の特殊な気の使い方が必要な織物です。

ほとんどの織物も特有のクセがあるので、この紗だけ難しいとは、

言えませんが、違うのはどれだけ慣れても、素材の箔と綟りとのバランスが

上手くいかないと、熟練の職人でもキズ物を出してしまう所です。

 

おそらく社内で一番難率が高いもので、ずっと綺麗に織れていて、

最後の最後で僅かにキズになったものなど、本当に勿体無いです。

 

そういう生地は、鼻緒やバッグを作っていますが、

丸巻きや反物の段階のものにハサミを入れるのは、今でも緊張と心が痛みます。

 

IMG_1085.jpg

 

生まれ変わったバッグを見て評判が良いと、

嬉しいので、その帯地にハサミを入れる感覚と、緊張感は持ちながら、

これからも作っていきたいと思っています。

 

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『総紗縫バッグ/ダテ』

 

キズ物がでなくなれば、

おそらくこういうバッグなども作る頻度が減ります。

 

その『良い物作らないと。』と思う緊張感も必要かな・・・。

 

 

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