2013年03月21日
南蛮七宝紋紗。
写真は、『南蛮七宝/紋紗襦袢・白』です。
紋紗ですので、夏物となりますが、そろそろ廃番に近づいて来ました。
この紋紗は生地だけで見ていると、特にイメージが湧きにくいものですが、
仕立てるとそれらしい雰囲気を作ってくれます。
ただし、織物や糸の関係上、おそらく続けれそうにない、生地です。
(こういったものは、大事に大事に販売したいと思います。)
メーカーとしては新しいものを作るのが、使命のような所もありますので、
改良を加えて、今まで出来なかったことが、出来る嬉しさはあります。
ただ、現状として特定の技術を持った職人がやめたり、
それを織れる機械が動かなくなったりと、
今まで出来たものが出来なくなってくるのは、とても寂しいことです。
例えば、『秘錦』という織物がありましたが、
現在では織れなくなっています。
随分改良を加え、コンセプトが同じものは作れますが、
まったく同じではないです。
新しいものの良いところも、もちろんありますが、
旧バージョンが良いと言われた場合は、在庫にあるものみですし、
新しい柄は、残念ながらもう作れません。
今回は、この紋紗になりそうですが、代わりとなるものを作りつつ、
旧のモノに関しては、じっくりとお客さんに話をして、
昔話のようになりそうですが、楽しんでもらえたらと思います。
一度、私たちの手を離れてしまうと、
次にはいつ見られるか分かりませんので、なんか名残惜しいですね。。。