2012年02月04日
本仕立をみています。
土曜日の西陣はとても静かです(特に2月は)。
車や人の流れも落ち着いて、職人さんの出入りも少ないので、
この日にしかできないことは沢山あります。
たとえば、時間を取って、打合せ。
今後の大きなモノづくりの話や具体的な柄、組織の草案など
です。
ほかには、製作したあとの帯をゆっくり見る、ということです。
たとえば、今日は以前製作したペイズリーの本仕立帯が上がって来ました。
帯の本仕立をする際は、ほとんどの場合、中に帯芯を入れます。
そうすると僅かですが、帯がほわっと持ち上がり、
ワインが花開くような感じで、足りなかったモノが足されて、
結ばれる準備が整います。
仕立て前の帯と後の帯の印象は、柄も色も変わりませんが、
帯芯を入れるだけで、印象が変わります。
普段は、ゆっくりとは、そういう帯を見ることはできませんが、
こういう日には、見て、次のモノづくりに活かせる時間が取れるのが、
とても有り難いですね。
『作楽/ペイズリー(裏地)』