2012年01月16日
組織の再検討中
今、風通の組織でいくつか柄を考えています。
『風通』といえば、二重三重の経糸で織り成した多層織物で、
となみ織物が織る織物の中でも、意外に多い割合を占めます。
ですので、当たり前のようにある織組織と言えば、そうなります。
例えば、この南蛮七宝の帯も風通の一種です。
風通は表と裏が違う色目になるので、見分けるのは簡単です。
(上が裏。)
結ばれる方からすると、『これは、風通かどうか?』
というのは、気を止めるのも難しいことかもしれませんが、
織物を作る上では、なかなか大事な所です。
建物で言うと、平屋から三階建て
映画だと、2Dから3Dになるようなもので、使い方によっては、
奥行きや色の質感を重ねて、通常できないことができます。
(裏の糸にも影響します。)
今は、うちの会社に当たり前にあって、普通に使っているものを
もう一度原点に戻って、この組織で出来ることを再検討中です。
一度白紙に戻すのは、なかなか難しいですが、
この帯を見た時に、何か新しい可能性を感じたので、
時間を使い意味は、沢山有りそうです。
組織的には、とてもすぐれた帯なのですが、
それが写真で伝わるか、微妙ですね・・・。